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>>2「>>2の3分クッキングの時間だよ!」 PartⅩⅩⅣ
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安価スレのようなそうじゃないよう
なSSスレ
前スレ(PartⅩⅩⅢ)
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前前前前前前スレ(PartⅩⅧ(再々))
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海未(今度の炎は左目のものとは違う本物の炎)
海未(熱さは感じるものの火傷する気配は全く感じない、私の肌が耐火仕様になってるのですかね)
海未「はっ!」
ゴォォォォォォォォォッ!!!
海未(更に左手に力を込めると炎の色が赤から青に変わっていく)
海未「なるほど……温度を高めることもできるわけですか」フムフム
海未(薪を拾って火を付けてもいいですが……少々面倒ですね、鍋を私の左手で掴んでしまいましょう)
ガシッ!
ジュゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!
理事長「おおっ!」
海未(私が燃える左手を鍋に添えた瞬間、油が一気に高温になって音を立て始める)
パチパチッ! パチパチッ!
海未「ここですかさずドラゴン肉をポーンっと投入!」
バシャンッ!
ジュゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!
海未(高温の油の中で揚げられるかのごとく焼かれていくドラゴン肉)
海未(そして良い感じに焼けて来たところで>>880)
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油に直接ファイヤー!!!
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海未「油に直接ファイアー!!」
ボォォォォォォォォォォォウッ!!!!
理事長「ちょっ、ええええっ!?」
愛「大胆だなぁ」
海未「最後の仕上げはこのくらい一気に熱くするんですよっ!」
ゴォォォォォォォッ!!
海未「そして一気に油から取り出して皿に置いて適当に味付け!」
パパパパパパッ!
海未「肉を一口サイズに切ったら完成です!」
ドドンッ!!
愛「おぉ〜!」パチパチ
海未(調理し終わったドラゴン肉は外が真っ黒なほどにカリカリに焦げてる反面、中はとってもジューシーに仕上がっていた)
海未(とても食欲をそそる肉の匂いが漂ってきて美味しそうだ)
愛「食べていいの?」
海未「はいどうぞ、あなたのための料理ですから」
愛「では遠慮なく……はむっ!」
モグモグ
ゴクンッ!
愛「おおっ……これは>>882」
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ちょっと美味すぎない?(半ギレ)
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愛「ちょっと美味すぎない?(半ギレ)」
海未「そうでしょうそうでしょう」ウンウン
愛「最早焼き肉というかステーキって感じだけど、今まで食べたどの肉より美味しい」
愛「美味しすぎてちょっとイラッと来るくらい美味しい……」
エマ「わ、私!私も食べていいですか!?」
海未「どうぞ、肉はたくさんありますからどんどん焼きます」
エマ「やったー!」
海未(その後も私はドラゴン肉を焼き続け、愛とエマはその肉を食べ続けた)
海未(何回かおかわりしたところで愛はフォークを置いて地面に仰向けに寝転がった)
カランッ
愛「ふぅ〜美味しい美味しい、満足した〜」
海未「では約束通り……」
愛「うむっ、この愛さんに二言はない」
愛「あんたらが探してる神鎮めの唄の在り処はちゃんと教えてあげる!」
─────────────────
ロードス島
AM??〜?? 新終末編『311』了
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というわけでここまで
肉美味しい
新終末編『312』に続く
かもしれない
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新終末編『312』
─────────────────
──ロードス島
AM??
愛「まず神鎮めの唄はこの島に確実にある」
愛「アタシの爺さんが残したロードス島の資料にも名前が載っている」
パララララッ
海未(そう言って愛は自分の荷物から取り出した古い手帳を開く)
海未(劣化具合から相当年季が入ってる手帳に思える、お爺さんが使っていた手帳でしょうか)
海未「アイ……あなたのお爺さんもロードス島へ来た経験が?」
愛「らしいね、アタシは話で聞いた程度だけど」
パララララッ
愛「この手帳によるの神鎮めの唄があるのは>>886」
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地下252階のシェルター
-
愛「神鎮めの唄があるのは地下252階のシェルターらしい」
海未「シェルター?そんなものがこの島にあるのですか……場所は?」
愛「ここ」
海未「え?」
愛「シェルターへの入口は純粋宣言の祭壇の下に隠れてる、そこの瓦礫が純粋宣言の祭壇でしょ」
海未「……!」
理事長「この下に!?」
海未(純粋宣言の祭壇がシェルターへの入口……ならば破壊されていたのも頷ける)
海未(何者かが祭壇を壊してシェルターへ侵入したということ……!)
吸血鬼穂乃果「入口ねぇ、私たちは先に来て調べてたけどそれっぽいものは見つからなかったわよ?」
吸血鬼穂乃果「瓦礫をどけた所であるのはただの地面だし」
愛「ノンノン、入口を出現させるには特殊なアイテムを使う必要があるのんだよ」
愛「トレジャーハントには付き物の特別な鍵ってやつさ」
海未「ほう」
-
愛「ただこう瓦礫で埋まってると鍵を使う場所を見つけるのに一苦労だなぁ、誰かどかしてくれない?」
吸血鬼穂乃果「そのくらいなら私がやるわ」スッ
シュルルルルッ!
海未(吸血鬼穂乃果が瓦礫のほうへ手をかざすと、彼女の体の各部から流れ出た血液が掌の前に集まる)
海未(凝縮された血液は長く太いムチを形作り、振るわれた血のムチは遺跡の瓦礫を容易に吹き飛ばす!)
ゴッ!!!!
愛「おぉ〜!すごいすごい」
吸血鬼穂乃果「造作もないわ」
愛「じゃあここからは愛さんの領分だ」
タタッ
海未(愛は瓦礫かどかされた祭壇の跡まで歩いていくと注意深く地面を見ながら鞄からとあるものを取り出す)
海未(あの>>889がシェルターへの道を開く鍵……なのでしょうか)
-
伝説の勇者のほのパン
-
海未(あれは……ほのパン?)
吸血鬼穂乃果「なにあれ?パンツ?」
海未「いえ、あれはただのパンツではありません」
海未「大いなる力を秘めた布――聖遺布と言っても過言ではない」
愛「よく知ってるねー!このパンツはほのパンと言って伝説の勇者のパンツらしい」
愛「このパンツを手帳に記された場所に当てれば――」
カチッ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!
海未(地面が激しく振動すると、愛がパンツを当てた部分に一筋の線が走りる)
海未(線から左右に地面がスライドしてぽっかりと大きな穴が姿を表す)
海未(地下への――シェルターへの入口……!)
愛「よしっ!」
吸血鬼穂乃果「ほう、中々大掛かりな仕掛けじゃない」
理事長「ねぇ園田さん……どういうことだと思う?」
理事長「魔王が儀式した祭壇の下に勇者のパンツで開く秘密の扉がある、なんかチグハグさを感じるわよね」
海未「ええ……」コクンッ
海未(それは私も不思議に思う、なので愛に聞いてみることにした)
海未「愛!そのほのパンはどこで手に入れたのですか?」
愛「ん?これ?これは>>891」
-
「ぱんつぁー」なる人から買った
-
愛「これは『ぱんつぁー』なる人から買ったもの……って爺さんは言ってた」
海未「ぱんつぁー?」
愛「古代の聖なる布を収集している奇特な人間だと聞いてるよ、詳細は分からないけどね」
海未「なるほど……」
理事長「園田さんはどう思う?」
海未「サロンやセブンや医師団のような人種でしょうね」
海未「魔王との戦いに関係なく異能的活動をしている集団もしくは個人、おそらくは『ぱんつぁー』のその1つかと」
理事長「色々いるのねぇ……」
愛「どうするー?早速地下に入るー?」
海未「そうですね、善は急げです、早速突入しましょう」
海未「突入するメンバーは私たち三人と愛、中は危険な可能性があるのでエマはここで待っていてください」
海未「もし私たちがあまりに長時間戻って来ないようなら来た道を戻って穴のところへ」
海未「穴の向こうに話しかければマザーという人がなんとかしてくれるはずです」
エマ「は、はい」
理事長「危険なら私も行きたくないなぁ」
海未「理事長は記憶思い出すかもしれないので無理矢理にでも連れていきますよ」
理事長「うぅぅ……やっぱり」
海未「では行きましょう!地下252階のシェルターへ!」
─────────────────
ロードス島
AM??〜?? 新終末編『312』了
-
というわけでここまで
地下へ
新終末編『313』に続く
かもしれない
-
新終末編『313』
─────────────────
──ロードス島
AM??
海未(祭壇があった地面に開いた入口、そこに降りると目の前に見慣れた形の金属製の箱があった)
カツンッ
理事長「これは……エレベーター?」
海未「そのようですね、内部のデザインは現代のものとは違いますが昇降機に違いはないでしょう」
海未「島の地下シェルターというと北方領土地下の大空洞にあったレヴィアタンを思い出します」
海未「ただあっちが洞窟のような天然の空洞にシェルターを設置したものに対し、こっちは完全に入口から人工のものですね」
海未「明らかに誰かが意図して作ったもの……」
愛「どうする?乗るの乗らないの〜?」
海未(私たちが少し考えてるうちに愛は躊躇いなくエレベーターに乗り込んでボタンに手をかける)
海未(あのガツガツさがトレジャーハンターらしさなんですかねぇ)
海未「行きますよ」
タタッ
海未(愛が待機してるエレベーターへ私と理事長、それから吸血鬼穂乃果が乗り込む)
愛「では252階のスイッチを……ポチッとな」ポチッ
ウィーンッ
ゴォーーーーーーッ!!
海未(扉の閉じたエレベーターが加速して地下へ地下へと降りていく)
海未(そして……)
チーンッ!
海未(再び扉が開いた先、おそらく地下252階のシェルターと思わしき場所は>>895)
-
ぷわぷわーおな世界が広がってる
-
海未(シェルターと思わしき場所にはぷわぷわーおな世界が広がっていた)
海未(お菓子で作られた世界だったレヴィアタンを更に一層サイケデリックでファンタジーにしたような極彩色の空間)
海未(まるで誰かの夢の中に入り込んでしまったような錯覚さえ覚える)
愛「ほ〜!こりゃまた凄い光景、とてもシェルターの内部だとは思えない」
理事長「眺めてるだけで頭がぷわぷわしてきそうなだわ……足を踏み入れて大丈夫なの?」
吸血鬼穂乃果「環境的にダメなら扉を開けて時点で悪影響が出てるはずだわ」
吸血鬼穂乃果「まぁ人間は脆弱だし……もしものことを考えて吸血鬼である私が先を歩こう」
海未「ではその後ろを私が」
ザッ ザッ
海未(私たちはエレベーターから出てぷわぷわーおなシェルター内を歩きだす)
海未(歩く順番は話した通り吸血鬼穂乃果、私、愛、理事長の順番)
海未(私は歩きつつ後ろの愛に対して話しかける)
海未「神鎮めの唄がこのシェルター内にあるとのことですが……」
愛「うん」
海未「それはシェルター内の何処かに置いてあるとか、シェルター内にいる誰かから授かるとか、そういった感じのものなのでしょうか」
愛「ふーむ……実はあんまり分かんないんだよね」
海未「え?」
-
愛「神鎮めの唄について爺さんの手帳に書かれてることは本当に少ないんだよ」
愛「だからアタシはシェルターに来れば自然と何か分かるんじゃないかと思ったんだけど、まさかこんなに広いとはねぇ〜」
愛「グルっと一周するだけでも一日かかっちゃうんじゃないかなぁ」
海未「確かに……」
海未(唄というからには形あるものではない、可能性としては伝えてる人か刻まれてる石碑か、おそらくその辺りでしょう)
海未(ただ余りに手がかりがなさすぎる)
海未(いや、1つだけ分かっていることはある……第三者の存在だ)
海未(私たちがロードス島に来るより以前に純粋宣言の祭壇を壊して侵入した者がいる)
海未(だとすればその者の痕跡が何かあるはず)
海未(歩きながら注意深く周囲を見回してみると……>>898)
-
巨大な爪痕があった
-
海未「……ん?」
愛「どうしたの?」
海未「あっちの地面に巨大な爪痕がありませんか?」
愛「ほんとだ、かなりデカく地面が抉れてる、行ってみよう!」
タタタッ
海未(私たちが現場へ駆け寄ると爪痕の大きさはより一層常識を超えたものだと分かる)
海未(まるで竜の爪……現存する生物では有り得ない破壊の跡、もしこんなことができるなら純粋宣言の祭壇の破壊なんて容易だったろう)
サッ
海未「ふむ、触るった感じまだ熱を持っています、破壊が起こってからまだ時間は経っていない」
愛「こんなことが起こせる異能者が先を進んでるのか、お宝の争いになったら勝てなそうだなぁ」
海未「異能者ならまだ良いですがね……」
愛「?」
海未「とにかくここからは更に警戒を強め――」
ゴッ!!!!
海未「っ!?」
海未(私が警戒を提案した瞬間、それをさせまいとばかりに背後から"巨大な圧"が出現した)
海未(何度も戦線を潜った私の直感はそれを敵意と認識し、それが私を殺すために放たれた殺意ある攻撃だと確信する)
海未(高速で迫る巨大な"何か"に対して私は考えるより速く刀を抜く……)
ブンッ!!
海未(……が、ちょっと間に合わないですかね……)
-
吸血鬼穂乃果「ブラッディシールド!!」
海未「おっ」
ギィィィィィィンッ!!
理事長「きゃぁっ!」
海未(反応の遅れた私より速く、人体を超えた反射神経を持つ吸血鬼穂乃果が血の盾を放った)
海未(私たちを襲った何か――巨大な攻撃はシールドに弾かれて逸れ、隣の地面に大きな爪跡を残す)
ジュゥゥゥゥゥゥゥゥッ!
愛「なになに?攻撃!?」
海未「はいっ!お二人は私たちの後ろに隠れて体を小さくしてください!」
吸血鬼穂乃果「へぇ〜、中々に手応えのある攻撃じゃない、私のブラッディシールドにかなり傷がついたわ」
海未「吸血鬼穂乃果……」
吸血鬼穂乃果「この敵はヤワな相手じゃない、ちゃんと構えなさい海未」
吸血鬼穂乃果「ほら――ニ撃目が来るわよっ!」
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ロードス島
AM??〜?? 新終末編『313』了
-
というわけでここまで
また短め
戦闘へ
新終末編『314』に続く
かもしれない
-
をつ
-
新終末編『314』
─────────────────
──ロードス島・地下シェルター
AM??
海未(吸血鬼穂乃果の言う通り、すぐさま敵のニ撃目が放たれた)
ゴッ!!
ギィィィィィィンッ!!
海未「……っ!」
海未(一撃目と動揺に吸血鬼穂乃果が血の盾で攻撃を反らす)
海未「見えませんね……」
吸血鬼穂乃果「そうねぇ」
海未(完全に私の死角から放たれた一撃目とは違い、今度は攻撃の来る方向に目を光らせていた)
海未(それなのに巨大な爪痕を残す攻撃の正体も、攻撃を放った相手の姿も見えない)
海未(始まりも過程も感知することができず、突然『攻撃された』という結果だけが起きる状況)
海未(かなり厄介と言わざるを得ない)
海未「ステルスでしょうか、それともどこかに潜伏してる?」
吸血鬼穂乃果「ここは割と開けた場所だから前者のほうが可能性はあるわね」
吸血鬼穂乃果「だとしても私の知覚能力で捉えられないなんて……有り得ないと思うけど」
理事長「見えない相手ってこと?ど、どうするのよ!?」
吸血鬼穂乃果「落ち着きなさい人間、姿が見えなくても相手が意志を持った存在なら攻撃のタイミングはある程度読める」
理事長「意志……?」
吸血鬼穂乃果「そう、相手は拳銃やミサイルと言った意志のない存在じゃない」
吸血鬼穂乃果「自分の痕跡がバレて海未が警戒を呼びかけた瞬間に攻撃を放ち、防がれたら間髪入れずにもう一撃」
吸血鬼穂乃果「そして再び防がれたと見るやこうして様子を見ている……」
理事長「…………」
-
吸血鬼穂乃果「意志ある相手には呼吸がある、呼吸を読めば行動が分かる、行動が分かれば目的が分かる」
吸血鬼穂乃果「目的が私たちの排除なら……」
シュルルッ!!
理事長「っ!?」
海未(吸血鬼穂乃果はニヤリと笑うと、私たちの周囲に張っていた血の盾を解除)
吸血鬼穂乃果「――こうして誘い出してやれば引っかかるっ!」
ゴッ!!!!
海未「……!」
海未(血の盾が解除された瞬間、見計らっていたように先ほどとは別角度から見えない攻撃が飛んできた)
吸血鬼穂乃果「ほらね!」バッ!
海未(もちろんそれを読んでいた吸血鬼穂乃果はピンポイントで血の盾を張って攻撃を逸らす)
ガキィィィィィィンッ!!
吸血鬼穂乃果「海未っ!」
海未「はいっ!今の方向はしっかり記憶しています!」
海未(攻撃の来た方向を見据えた私は瞬時に体を眷属化&幻想種化させ、両手にラブアローを召喚する)
ボンッ!!
海未(そして体を傾かせ血の盾から少しだけ身を乗り出すと、攻撃の飛んできた方向目掛け矢を放つ!)
海未「ラブアローシュートBテンタクル――フレイムブースト!!」
ドンッ!!
ドドドドドドドドドドドドドッ!!
海未(私の放った矢は注入したテンタクルの力により無数に分裂した後、上乗せした眷属の発火能力により燃え上がる)
海未(威力と速度をロケットのようにブーストされた無数のラブアローは何も無い空間に飛んで行き――)
海未(そして>>905)
-
まったく同じ攻撃で打ち落とされた
-
巨大な竜巻にかき消された
-
海未(私の放った矢は全く同じ攻撃で撃ち落とされた)
ガガガガガガガガガガガガガッ!!
海未「なっ!?」
海未(さっきまでの大雑把な一撃とは違う、確実に私の矢の1つ1つを的確に打ち落とす攻撃)
海未(それに……あれは矢だった)
海未(私のラブアローが破壊された際の爆風で見えた透明な攻撃の輪郭、それが紛れもなく矢の形をしていた)
海未(しかも見間違いでなければラブアローと全く同じ形の矢)
海未「吸血鬼穂乃果、今の……」
吸血鬼穂乃果「私にも見えたわ」
吸血鬼穂乃果「ただ海未の攻撃を叩き落としただけじゃない、海未と同じ攻撃を放ってきた」
海未「どういうことでしょう?」
吸血鬼穂乃果「さぁねぇ……」
シュルルルルッ
海未(首を傾げながら吸血鬼穂乃果は血の盾を周囲に張り巡らせる)
海未(けれどこのままじゃジリ貧なことに変わりはない)
海未「吸血鬼穂乃果、試しにもう一発打ちます、少しだけ盾に穴を開けてください」
吸血鬼穂乃果「ええ」シュルルルルッ
海未「ラブアロシュッ!」
ドンッ!
キィィィンッ!
吸血鬼穂乃果「また見えない攻撃に弾かれたわね」
海未「はい、今度は一本だけ反対方向から飛んできました」
愛「変に律儀だなぁ」
理事長「どうするの?」
海未「そうですね、ここは>>908」
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理事長が囮になってください
-
海未「理事長が囮になってください」
理事長「……へ?」
海未「敵は強力なオートカウンターらしき能力を有しています」
海未「今見た通り、こちらの放った攻撃を即座にコピーして相殺してくる能力です」
理事長「それは見たから分かるけど……私が囮になるのとどう繋がるの?」
海未「可能性……あくまで可能性ですが、敵は巨大な爪の攻撃とオートカウンターを同時に使えない可能性があります」
海未「それを確かめるためにも理事長には囮になって頂きたいと」
理事長「えええええっ!?」
海未「大丈夫です、敵の攻撃は私と吸血鬼穂乃果で防ぎますから危険はありません、たぶん」
理事長「たぶん!?」
海未「吸血鬼穂乃果、理事長を投げてください」
吸血鬼穂乃果「了解」コクンッ
理事長「ちょっと待って!私は了解して――」
吸血鬼穂乃果「よっ」ブンッ!!
理事長「きゃぁああああああああああああああっ!!」
ヒュゥゥゥゥゥゥゥッ!
ドスンッ!
理事長「いたたた……」
海未(吸血鬼穂乃果に投げられた委員長は私たちから少し離れた場所に落ちる)
海未「いいですか?理事長に攻撃が来た瞬間にあなたが防ぎ私が攻撃します」
吸血鬼穂乃果「分かってる、貴女こそタイミングを合わせるのよ」
海未「はいっ」
理事長「ううぅ……」キョロキョロ
海未(1人離れた場所に放置された理事長は不安そうに周りを見回す)
海未(すると敵は>>910)
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理事長に心配そうに駆け寄って来た
-
海未(すると敵は……)
タタタタッ!
理事長「な、なんの音!?」
海未「足音……でしょうか」
吸血鬼穂乃果「そのようね」
海未(姿は依然として見えず、敵は足音だけを鳴らして理事長へと近づいて行く)
海未(近付く以外に何か理事長に攻撃を加える様子は見られない)
ザッ ザッ
海未(それにしても……今まで聞こえなかった足音が聞こえるようになった原因はなんなのでしょう)
海未(敵がこちらの行動に困惑して隠すのを忘れてしまったのか、わざと理事長に存在をしらせてるのか)
海未(はたまた――)
??「ダイジョ……ブ……カ……」
海未「……声?」
吸血鬼穂乃果「ふむ、どうやら敵は声をかけながら理事長の周りを回ってるみたいね」
吸血鬼穂乃果「アレは様子を伺ってるというか……心配してる?」
-
理事長「ちょっ!園田さん!私どうしたら――」
??「ガッ!」グイッ
理事長「きゃっ!?」
愛「あ、担がれた」
海未(私たちの方を見て理事長が助けを求めた瞬間、見えない敵が理事長を持ち上げた)
海未(傍から見ると理事長が1人で宙に浮いてるように見える)
??「アイツラ……アブ……ナイ……オマエキケン、イマハニゲル」
ダッ!!
理事長「きゃああああああああああっ!!」
海未「あっ……」
海未(浮いた理事長はシェルターに入ってから何度目かになる悲鳴を上げ、そのまま見えない敵に連れ去られてしまった)
愛「どうするの?理事長さん連れ去られちゃったよ?」
海未「見れば分かります」
海未「あの様子だと理事長を心配して保護したようにも思えましたね、もしかしたらどこか拠点へ戻るかもしれません」
吸血鬼穂乃果「理事長が私たちに捨てられたと思ったとか?動機が分からないわね」
海未「私にもハッキリとしたことは分かりませんよ」
海未「とにかく今は理事長を追いかけましょう!」
吸血鬼穂乃果「ええっ」コクンッ
─────────────────
ロードス島地下シェルター
AM??〜?? 新終末編『314』了
-
というわけでここまで
追いかけます
新終末編『315』に続く
かもしれない
-
をつ
-
新終末編『315』
─────────────────
──ロードス島地下シェルター
AM??
理事長(姿の見えない何者かは私の体を掴んだまま高速で走り続けていた)
理事長(危害を加えられたりする気配は全く無い、一応私に気を使ってくれてる様子はあるけど……)
ダタタタタタッ! グンッ! グンッ!
理事長「きゃっ!ちょっ!おふっ!」
理事長(見えない人が大きくジャンプしたり着地したりする度に私にもそれなりの衝撃が来て辛い)
ガンッ! ダタタタタタッ!
理事長「ど、どこまで行くの!?」
??「アンゼンナトコ……マデ……」
ダンッ!!
理事長「うぐっ!」
ダタタタタタッ!
理事長(こうして連れ去られながら周りを見渡してみると、シェルター内は予想以上に広い)
理事長(横に広いだけじゃなくて縦にもぷわぷわーおチックな建物が立体的に伸びている)
理事長(まるで無機物のジャングル、私を抱えた人はそこを縦横無尽に駆け抜けて行っている)
ヒューーーーッ
ダンッ!
理事長「おおうっ!」
理事長(今までで一番大きなジャンプの後、私を担いでた何かは走ることを止めた)
理事長「……?」
??「……ツイタ、ココナラアンゼン」
理事長(安全……この>>916みたいな場所が拠点としてる場所かしら)
-
ねずみの国のお姫様のお部屋
-
理事長(連れられてきたのは立体迷路のように入り組んだ高層ビル群の一画)
理事長(この辺りのビルは廃ビルのように壁が無かったり、ビルの構造自体が歪んでたり、空や真横から生えて他のビルを突き抜けて交差してたり様々)
理事長(ぷわぷわーおな色使いやデザインと相まって本当にファンタジーな世界観だわ)
理事長(そしてとあるビルの中……このねずみの国のお姫様のお部屋みたいな場所が拠点かしら)
キョロキョロ
理事長(部屋には可愛らしい形の家具やフリル付きのベッド、大きなぬいぐるみなどがそこら中に置かれてある)
理事長(隅にはチーズ型のクッションが置いてあるのも見えた)
理事長(とてもじゃないけど私たちを襲撃した凶悪な敵の拠点には思えない……)
??「スコシ……マテ」
ガサゴソ ガサゴソ
理事長(見えない人は私をその場に立たせたまま部屋の奥へ行き、何か物を探っている……透明だけど)
理事長「あのー、そろそろ姿を見せてはもらえないかな」
??「スガタ……ワカッタ……」クルッ
スゥーーーーッ
理事長「……!」
理事長(私がダメ元で問いかけてみると、相手は以外にもあっさりと透明化を解いてくれた)
理事長(その姿は>>918)
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ボーイッシュな褐色少女
-
理事長(その姿はボーイッシュな褐色少女だった)
理事長(体の大きさも私とそう変わらない、一見すれば普通の人間の女の子に見える)
理事長(服はボロ切れを繋いで作ったドレスのような服)
理事長(こんな子があんな豪快な攻撃を放ってきたとは思えない)
理事長(それに……)
理事長「あなた、どうして私を助けてくれたの?」
??「カワイソウ……ダッタカラ……」
理事長「え?」
??「ナカマにステられて……カワイソウ……ダッタ、マルデ……」
理事長(褐色少女はそこで言葉を切って俯く)
理事長(まるでの先に続く言葉が私はなんとなく分かってしまった)
理事長「あなた……名前は?」
??「ナマエ?」
理事長「そう名前、私のことは理事長と呼んでちょうだい」
??「ナマエ……ナマエは>>920」
-
ココアハート
-
ココアハート「ナマエは……ココアハート」
理事長「ココアハートちゃん、良い名前じゃない!」
ココアハート「イイ……ナマエ……」
理事長「そうよ良い名前」
ココアハート「良い……名前」
理事長「……?」
理事長(なんだろう、私の言葉を反復したココアハートの言葉がさっきより流暢に聞こえる)
理事長「私の名前は理事長」
ココアハート「私の……名前は……理事長」
理事長「あなたの名前はココアハート」
ココアハート「あなたの……名前は……ココアハート……」
理事長「寿限無寿限無五劫の擦り切れ!」
ココアハート「寿限無寿限無五劫の擦り切れ!」
理事長(やっぱり……この子聞いた言葉を反復すれば同じ言葉を喋れるのかもしれない!)
理事長(理屈はよく分からないけど、オートカウンターの能力が関係してるのかしら)
ココアハート「私の名前はココアハート……私の名前はココアハート……」
理事長「上手く喋れる?」
ココアハート「うん、上手く喋れる」コクンッ コクンッ
理事長「よし……」
理事長(園田さんたちは私を追ってきてるでしょうけどまた時間はかかるはず)
理事長(それまでにこの子を手懐けられれば……!)
─────────────────
ロードス島地下シェルター
AM??〜?? 新終末編『315』了
-
というわけでここまで
ココアハートちゃんの登場
新終末編『316』に続く
かもしれない
-
をつ
-
新終末編『316』
─────────────────
──ロードス島地下シェルター
AM??
理事長「そうねぇ……まずは何から聞こうかしら」
ココアハート「聞こう?」
理事長「うん、あなたのことを色々教えて欲しいの」
ココアハート「教えて……」
理事長「分かった?」
ココアハート「分かった!」コクンッ
理事長「じゃあ1つ目、あなたはどうしてここにいるの?1人?」
ココアハート「ここに……いるのは……ミステラレタカラ」
理事長「見捨てられた?」
ココアハート「そう、見捨てられた」
ココアハート「見捨てられて……1人で……サミシカッタ……」
ココアハート「でも……ウタを見つけてくれば……またナカマにモドしてくれるってイッテタ」
理事長「仲間か……良いように使われてる可能性が出てきたわね」
理事長「その唄っていうのは見つけたの?」
ココアハート「唄は……>>925」
-
危険だから封印した
-
魔獣が守っている
-
ココアハート「唄は……キケンダカラフウインした」
理事長「封印しなければいけないほど危険なものなの?」
ココアハート「うん、危険」コクンッ
ココアハート「アレはカミサマヲシズメルウタ、カミサマヲダメニスルウタ」
ココアハート「ダカラ……危険」
ココアハート「カミサマがダメになったら……私はスクワレナクナル……」ブルルッ
理事長(ココアハートは自分で自分の体を抱いて見えない何かに怯えるように震える)
理事長「神様……救う?あなたに命令を下したのが神様なの?」
ココアハート「チガウ」ブンブンッ
ココアハート「神様にアッタコトハない、命令したのはベツのヒト」
ココアハート「そのヒトがイッテタ」
ココアハート「私たちのセカイは神様によってツクラレタ、だから神様をダメにする唄は封印しなくちゃならない」
理事長「そう言われて説明されたのね?」
ココアハート「うん、私はそう言われてこのシマにキタ」
-
理事長「ふむ……」
理事長(ココアハートに神鎮めの唄を封印するよう命令した人物、状況から考えるに新魔王軍の構成員よね)
理事長(今の状況で唄を封印して得するのなんてあの勢力しかいない)
理事長(となると神様というのはフードマンのことか、スルトたちのことか)
理事長(単にココアハートを騙して命令するための方便かもしれないわね……)
理事長(でも困ったわ、ココアハートが単に命令を受けただけの戦闘員と考えると大した情報は持ってなさそう)
理事長(神鎮めの唄が何故ここにあるのかの理由や誰が作ったものなのかとか……そこらへんは聞けないでしょう)
ココアハート「……理事長?」
理事長「うん、あなたがここに来た理由は分かったわ」
理事長「じゃあ次に>>929」
-
シャワーを貸してください
-
理事長「じゃあ次に……そうだ!シャワーを貸してもらえないかしら」
ココアハート「シャワー?」
理事長「うん、ここまで来るのに汗かいちゃって少し臭くなってるのよ」
理事長(本当は来る前から臭いけど)
ココアハート「シャワーってミズアビ……だよね?」
理事長「そう水浴び!上から水をシャーって浴びるやつ!」
ココアハート「だったら……あっちのヘヤでミタカモ」
理事長「あっちね!ありがとう」
タタッ
理事長(ココアハートの指差す方向の壁には扉)
理事長(その扉を開けてみると、向こうにはこちら側の居住スペースと同じくらいの広さの部屋があった)
理事長(こちらと違うのは家具や雑貨が置かれていない、コンクリート打ちっぱなしの殺風景な部屋だということ)
理事長(その中心には不自然にシャワーだけが設置されていた)
-
理事長「怪しい……」ジーッ
理事長(明らかに怪しい、でも怪しんでいても仕方ない)
理事長(私は服を脱ぐと広々とした部屋の中心まで行ってシャワーノズルに手をかける)
理事長(至って普通のシャワーだけど……普通という所がこのぷわぷわーお空間だと引っかかるわね)
理事長「ま、とりあえず水を出して浴びてみるとしますか」
キュッ
ジャァァァァァァァッ!
理事長「……ひゃっ」
理事長(シャワーから出てきた水は少しぬるいけれど特におかしなところは見つからない)
理事長「大丈夫……なのかな?」
理事長(汗を流すためにそのまま浴び続けていると……>>932)
-
頭に直接唄が流れてくる
-
キィーーーーンッ
理事長「……?」
理事長(シャワーを浴びているとシャワーから流れる水音に混ざって他の音が聞こえてきた)
理事長(単なる自然音ではない、特定の旋律を持った音の繋がり……音楽?)
キィーーーーンッ
理事長(音楽は耳の鼓膜を通して聞こえるのではなく頭の中に直接聞こえてくる)
理事長「これは……?」パッ
理事長(試しにシャワーノズルを離してみると音は聞こえなくなった)
理事長(もう一度体にシャワーの水を当ててみると再び聞こえる)
ジャァァァァァァァッ!
〜♪
理事長(更に目を閉じて集中すると音の中に唄のようなものが混ざってるのが分かる)
理事長「まさか……神鎮めの唄が封印されてるのって……!」
─────────────────
ロードス島地下シェルター
AM??〜?? 新終末編『316』了
-
というわけでここまで
新終末編『317』に続く
かもしれない
-
新終末編『317』
─────────────────
──ロードス島地下シェルター
AM??
理事長「シャワーの水を浴びてる間だけ唄が聞こえる」
理事長「まさか……このシャワーの水が神鎮めの唄と関係があるのかしら」
キュッ
理事長「とりあえず水を止めて服を着て……あっ」
理事長(私はそこで体を拭くものが何もないことに気付く、さすがに濡れたまま服を切るわけにもいかない)
理事長(仕方ないので裸のまま扉まで戻り、少しだけ扉を開けてココアハートに呼びかける)
ガチャッ
理事長「ココアハートー?」
ココアハート「どうしたの理事長」
理事長「ごめんなさい、何か体を拭けるものを取ってもらえないかしら」
ココアハート「拭けるもの……これとか?」スッ
理事長(ココアハートが渡してきたのはやけに高級そうな布)
理事長(明らかにタオルには不向きだと思うけど他に選択肢が無いならこれで拭くしかない)
理事長「ありがとう」
フキフキ フキフキ
理事長「ねぇココアハート、あのシャワーなんだけど……あれはあなたが設置したもの?」
ココアハート「ん?あれは……>>936」
-
シャワーじゃない
-
ココアハート「あれは……シャワーじゃないよ」
理事長「え?」
ココアハート「タシカ二あっちにシャワーはあると言った、でもそれは私の言ったシャワーじゃない」
理事長「待って、隣の部屋にあるのがシャワーって話じゃ……」
ココアハート「チガウ」
ココアハート「隣の部屋を通っていくもう1つの部屋、そっちにシャワーがある」
ココアハート「アイダの部屋は……サワッチャダメ」シ
理事長「……!」
ココアハート「もしかして……サワッタ?」ジロッ
理事長「ああ……えっと……うん」
理事長(一瞬誤魔化そうかとも思ったけど、ココアハートの強い眼に臆して本当のことを言ってしまった)
理事長(何となく……この子に嘘を言ってはダメな気がしたのだ)
理事長(この子を騙して良いように使っている新魔王軍の人とは同じになりたくない)
-
ココアハート「そっか、それはちょっとコマッタ」
理事長「困った?」
ココアハート「うーん……理事長にだからハナスけど、ジツはあのシャワーのナカに神鎮めの唄を封印してるんだ」
理事長「なっ……!」
理事長(……やっぱりか、と言いそうになる口を塞ぐ)
理事長(しかしシャワーの中とはどういうことなんだろう……確かに水を浴びると唄が流れてきたけど……)
ココアハート「あれ……ナマエは>>939って言うナマエのアイテム、私がここに来るトキにワタサレタ」
ココアハート「あれをツカウト、封印したいものをミズにして封印することができるんだって」
-
嫌なことは水と一緒に流れちゃえ君
-
理事長「嫌なことは水と一緒に流れちゃえ君か……またストレートな名前ねぇ」
ココアハート「私はアレを使って唄を水にして吸収した」
理事長(唄を水……ココアハートの言葉をそのまま受けとるなら、音波である唄を液体に変化させたということ)
理事長(物理的に説明がつかないけど異能が絡んだアイテム――しかも新魔王軍から渡されたものならば不思議ではない)
ココアハート「あの水をアビたの?」
理事長「ええ、浴びたら音が脳内に直接聞こえてきたわ」
ココアハート「そう……音から水にスガタをカエてもそのトクセイはカワラナイ」
ココアハート「カラダにフればオトはヒビく、だから水にフれるのは危ない」
理事長「なるほど……」
理事長(ということはあのシャワー的なアイテムさえ確保すれば神鎮めの唄は手に入る)
理事長(何とかして手に入れなければ……)
ココアハート「……あ!」ピクッ
理事長「どうしたの?」
理事長(考え込んでいた私の横、ココアハートは突然ビクンと体を震わせる)
理事長(そして何かに弾かれたように外が見える場所まで駆けていく)
ダタタッ!
ココアハート「キタ……テキ……」
理事長「敵……まさか園田さんたちがそこまで来てるの!?」
ココアハート「キョテンボウエイユウセン、ゲイゲキヨウイ――」
ガシャンッ!!
ココアハート「――テキをセンメツする!!」
─────────────────
ロードス島地下シェルター
AM??〜?? 新終末編『317』了
-
というわけでここまで
サクサク進めたい
新終末編『318』に続く
かもしれない
-
をつ
-
新終末編『318』
─────────────────
──地下シェルター
AM??
ドゴォォォォォォンッ!!
理事長(ココアハートが動くと同時にビルの下の方から轟音が響く)
理事長「な、なに!?」
ココアハート「敵のコウゲキ!」
理事長(敵……園田さんたちが何か能力を使ったのね)
ココアハート「グルルル……」ジーッ
理事長(ココアハートは外を見ながら体を震わせている)
理事長(不味いわね……神鎮めの唄を手に入れられる可能性があると分かった今、ココアハートと無駄に争う必要はない)
理事長(ただココアハートも園田さんたちも今の状況じゃ戦う気バリバリの気配を出してる、ぶつかったら戦闘は必至)
理事長(何とかして戦いを止める方法は……>>944)
-
サバ折ハグ
-
理事長「ダメよココアハート!」
ダタタッ!
理事長(私はとっさに駆け寄って背後からココアハートの腰に抱きつく)
ガシッ!
ココアハート「理事長……?」
理事長「あの人たちと戦っちゃダメ!戦う必要はないの!」
ココアハート「でもアイツラは理事長を捨てた、ワルイヤツ」
理事長「あ、あれは私も驚いたけど事情があって……とにかくダメなのっ!」
ココアハート「でもっ、ここにコられたら神鎮めの唄のバショがバレるよ、離れて理事長!」ググッ
理事長「行かせないっ!」
ギュゥゥゥゥゥゥッ!!
理事長(私の細腕でココアハートを足止めしておけるかは分からない、というかたぶん無理だろう)
理事長(ココアハートが本気で振り払おうとすれば私は紙切れのように飛んでいくに違いない)
理事長(それでも……この手は離さない!この子に無用な争いはさせない!)
理事長「うおおおおおおおっ!」
ググググググググッ!
理事長(これは背後からのハグだけど、サバ折するくらいの力を込めてココアハートをその場に押しとどめる)
理事長(見かけ上は私より小さな女の子の体、体重を使って全力で負荷をかければ――)
ココアハート「……ダメだよ、理事長」
バギィィィッ!!
理事長「がっ!!??」
-
理事長(ココアハートが悲しげに呟いた瞬間、私の腰回りを強烈な圧迫感が襲う)
理事長(ギリギリと締め付けられ骨まで軋むような痛みが走る)
理事長「こ……れ……はがはっ……!」
ココアハート「ハナれて、理事長がサキにダメになるよ」
理事長(ココアハートのオートカウンター、私の締付けが現在進行形で私に跳ね返って来ている……?)
理事長(しかも明らかに私より体格の良い人に締め付けられてるような強い痛み)
理事長(単に私の力を跳ね返してるだけじゃなくて、私がココアハートに与えられている相対的な力を再現しているのかしら)
バギィィィッ!
理事長「がっ!!」
理事長(……って!そんなこと呑気に考えてる場合じゃないっ!)
ココアハート「理事長……」
理事長「は……離さないわよ……絶対に離さない……」
ココアハート「シカタナイ、だったら>>947」
-
ココアとハートの二人に分裂
-
話を聞こう
-
ココアハート「ブン・レツ!」
カチッ!
ココア・ハート「「とうっ!」」
理事長「なぁっ!分裂っ!?」
理事長(私が掴んでいた腰の辺りからココアハートの上半身と下半身に分かれ、私の腕をするりとすり抜けてしまう)
理事長(更に上半身と下半身が変化してそれぞれ褐色の少女の姿になった)
ハート「ココア!理事長は私がオサエテオクカラ敵をやって!」
ココア「分かったよハート!」
ダンッ!
理事長「ああっ!」
理事長(分かれた片方、ココアのほうが部屋から飛び出してビルの壁面を降りていく)
理事長「ま、待ちなさいって!」
ハート「ダメだよ理事長!理事長はここにいて!」ギュゥゥゥゥゥゥッ!
理事長「ぐっ……!」
理事長(ココアを追って部屋の端から下、高層ビルの壁面を覗こうとする私の腰にハートがすがる)
理事長(ダメだ、こうなったら園田さんたちに賭けるしかない!)
理事長(聞こえるかどうかは分からないけどここからビルの下へ叫んでみる!)
-
ググッ
理事長「園田さーん!吸血鬼穂乃果ー!神鎮めの唄はこの部屋の奥にあるわー!」
理事長「その子は新魔王軍に良いように使われてるだけの女の子なの!なるべく優しく倒してあげてーー!」
ハート「なっ!何を……」ビクッ
理事長「おおおおおおっ!!」
理事長(唄のことを暴露されたことにハートが動揺した隙を付いて思っきり這いずり、私は部屋の端――床の切れ目からビルの外側へ顔を出す)
理事長(そして真下……ココアが飛び降りたビルの壁面を見下ろす)
ココア「たぁぁぁぁっ!」シュンッ!
理事長(ココアは垂直なビルの壁面を走るように駆け下りながら自分の姿を透明化させる)
理事長(一方の園田さんたちはココアが駆け下りていく先で……>>951していた)
-
エイサイハラマスコイ踊りをしていた
-
理事長(何か不思議な踊りをしていた)
海未「エイサァァ〜イハラマスコ〜イ」
理事長(ビルの外壁の下層、垂直な壁面に吸血鬼穂乃果が血で足場を作り三人がその上に立っている)
理事長(その上で園田さんが奇妙な踊りを踊っていた)
理事長(踊りは脇を締めて、腕を胸の高さまで上げて状態で肘を上下させる簡単なもの)
理事長(そして肘の上下に合わせてよく分からない掛け声を放つ)
理事長(かなり大声で叫んでるため数十メートルは上にいる私の耳にもはっきりと聞こえる)
海未「エイサァァ〜イハラマスコ〜イ!」
理事長「なにあれ……?」
海未「……!」グッ
理事長(困惑する私の顔を遥か下層から捉えた園田さんは親指を立てて私に大丈夫です的な合図を送る)
理事長(本当に大丈夫なのかしら……不安になるわね)
グッ
理事長(でも……今は信じて待つしか無い)
理事長「頑張って!園田さん!」
─────────────────
地下シェルター
AM??〜?? 新終末編『318』了
-
というわけでここまで
新終末編『319』に続く
かもしれない
-
昨日は物理的なトラブルで回線が繋がらず更新ができませんでした
スマホが規制されてなければ行けたのですが……とにかくすみません
今日からはまた出来ると思いますのでよろしくおねがいします
-
更新無かったから事故にでもあったのかと思って心配してたけど無事みたいで良かったです
-
無事で良かった
-
新終末編『319』
─────────────────
──地下シェルター
AM??
海未(ロードス島地下のシェルター、ぷわぷわーおな景色が広がる巨大な空間の一画、無数の高層ビルが立体交差するビルの山)
海未(連れ去られた理事長を追いかけてきた私たちは、そのビルの中の1つに敵の拠点があることを突き止めた)
海未(そしてビルの外壁を吸血鬼穂乃果の能力で足場を作りながら登り始めた時――)
ココア「たぁぁぁぁっ!」シュンッ!!
海未(理事長の声が聞こえると共に、外壁から褐色の少女が飛び出し垂直の壁を駆け下りながら透明化)
海未(そして必死の形相の理事長が上階から顔を出す)
愛「あの女の子が透明な敵の正体か、また透明になったけど無力化する方法はあるの?」
吸血鬼穂乃果「あるわ、そのために海未にエイサイハラマスコイ踊りを踊って貰っているの」
吸血鬼穂乃果「私が教えたこの踊りは吸血鬼界に伝わるもので眷属が踊ると効果を発揮する」
海未「エイサァァ〜イハラマスコ〜イ……ってこれ何時まで続ければいいんですか!?」
吸血鬼穂乃果「もう良いわ、そろそろ踊りの>>958効果が現れるはず!」
-
ギャグ漫画補正
-
吸血鬼穂乃果「ギャグ漫画補正効果が現れるはず!」
海未「ギャグ漫画補正……」
吸血鬼穂乃果「ダメージを受けてもギャグ漫画のように受け流せる補正よ」
吸血鬼穂乃果「今のあなたなら敵の攻撃を食らった所でダメージは受けない、思っきり突っ込んで行きなさい!」
海未「またおかしな能力ですねぇ?信じますけどっ!」
吸血鬼穂乃果「存分に信じなさい!」
ダンッ!
海未(踊りを止めた私は真上に飛び上がり垂直なビルの壁に足をかける)
海未(同時に幻想種の力を発動して髪の先端をダイオウイカの触手に変化、その数は2本、ツインテールのような触手だ)
海未(その触手を頭上の壁面に吸盤で張り付け、触手を引っ張る反動と眷属の膂力を組み合わせて壁を駆け上がる!)
グッ! ビュンッ!!
ダダダダダダダダダダダダッ!!
海未(すごい……堕天使ヨハネを登ったときより遥かに楽に垂直の壁を駆け上がることができる)
海未(これが吸血鬼の眷属となった私の身体能力……!)
-
シュシュシュッ!
海未「……!」
海未(上層から駆け下りてくる不自然な風……透明な褐色少女がそこまで来ているのが感じられる)
海未(吸血鬼穂乃果の言葉を信じるなら彼女の地面を抉るような一撃を受けても私は大丈夫なはず)
タンッ
海未(私は触手と足で垂直な壁を駆け上がりながら、わざと褐色少女が攻撃を当てやすい位置に移動する)
海未(わざと無防備に……攻撃を誘うように……)
ゴッ!!!!
海未(来たっ!)
海未(目の前を全てを薙ぎ払うような強烈な攻撃の圧)
ガガガガガガッ!
海未「……っ!」
海未(その攻撃を正面から食らった私はギャグ漫画補正により>>961)
-
服だけ破れる
-
海未(ギャグ漫画のように服だけが弾け飛ぶ)
バリィィィィィィッ!!
海未「いやぁ〜〜んっ!」
海未(我ながら変な声を出しましたがギャグ漫画っぽいとのことなので仕方ない)
ココア「……っ!?」ビクッ
海未(そして褐色少女は動揺する)
海未(渾身の一撃を食らった私が傷一つ付かず全裸になったことに、褐色少女は大きく動揺する)
海未(動揺は呼吸を乱し彼女の動きを鈍らせる)
海未(そこを見逃す私ではない!)
サッ! グッ!!
海未(私に触れた敵の爪らしき武器、それを手に取り引き寄せる)
ココア「なっ!?」
海未(目に見えない相手とはいえこの距離で捕まえてしまえば関係ない、力で引き寄せて拘束するだけ!)
ココア「ム、ムダだっ!私をコウソクしようとも全てオマエにハネカエル!!」
海未「ふふふっ、攻撃なんてしませんよ……少し大人しくしてもらうだけですっ!」
シュルルルルッ!!
海未「マインドコントロールテンタクル!」
海未(髪から伸ばした2つの触手が透明な少女の頭に張り付く)
海未(彼女に施す洗脳の内容は>>963)
-
レッサーパンダになる
-
海未(レッサーパンダになる洗脳!)
キィィィィーーーーンッ!
ココア「がっ!!」ビクンッ!
海未(これで彼女は自分がレッサーパンダだと思いこむようになる、人の知能を無くせばもう戦うことは――)
キィィィィーーーーンッ!
海未「うぐっ!」
海未(彼女に洗脳を施した瞬間、私の脳にも強い痛みが走る)
海未(能力の反射――オートカウンターによる同時洗脳)
海未「あ……ぐ……」ビビビビビッ!
海未(感じる、私の精神がレッサーパンダに変化していくのを感じる)
海未(でもこれもある意味想定内、私と相打ちでこの子を無力化できるのなら――)
ヒューーーーッ
海未(頭レッサーパンダになった私と褐色の少女は自然と能力を解除され、生身で下へ下へと落ちていく)
海未(そして、私の人としての意識は段々と無くなって行く)
海未「後は……頼みますよ……吸血鬼穂乃果……」
ヒューーーーッ
─────────────────
地下シェルター
AM??〜?? 新終末編『319』了
-
というわけでここまで
レッサーパンダ化とは
新終末編『320』に続く
かもしれない
-
新終末編『320』
─────────────────
──地下シェルター
AM??
ヒューーーーッ!
吸血鬼穂乃果「よっ」
ドサッ ドサッ
吸血鬼穂乃果(頭上から落ちてきた海未と褐色の女を両の手でキャッチする)
海未「ぴぃー!ぴぃー!」
ココア「ぴぃー!ぴぃー!」
愛「へーレッサーパンダってこんな鳴き声で鳴くんだ」
吸血鬼穂乃果「海未のマインドコントロールが両者に上手く決まったようね」
吸血鬼穂乃果「見事に二人共動物レベルまで知能が落ちている」
吸血鬼穂乃果「これを血の鎖で縛って……っと」シュルルルルッ!
ギュッ
海未「ぴぃー!」
吸血鬼穂乃果「トレジャーハンター、この2人はあなたに任せるわ、この足場から落ちないように見張ってて」
愛「分かった、あなたは?」
吸血鬼穂乃果「私はこの上に行って理事長を回収してくる」
ググッ
吸血鬼穂乃果「ほっ!」
ドンッ!!
吸血鬼穂乃果(足に力を込めて垂直に飛び、壁をぱぱっと軽く駆け上がる)
-
スタッ
吸血鬼穂乃果(そしてあっという間に理事長のいる上層まで到達)
吸血鬼穂乃果(この程度の跳躍は賢者の石の力を媒介とした私の筋力を使えば造作もない)
吸血鬼穂乃果「やぁ理事長」
理事長「吸血鬼穂乃果!」
吸血鬼穂乃果(部屋の隅には理事長が倒れていて、その上には落ちてきた褐色少女と瓜二つの少女が乗っかている)
吸血鬼穂乃果(私はそれを指さして理事長に尋ねる)
吸血鬼穂乃果「これは?」
理事長「さっき園田さんが無力化したココアの片割れよ、ココアハートって一人の女の子から分裂したの」
吸血鬼穂乃果「分裂……ねぇ」
吸血鬼穂乃果(同一個体で精神リンクしてるのなら海未のマインドコントロールがこっちにも効いてる可能性はあるけど……)
チラッ
吸血鬼穂乃果(理事長の上に乗っかったままの少女の様子は>>968)
-
おっぱいを飲もうとしてる
-
吸血鬼穂乃果(理事長の母乳を飲もうとしていた)
ハート「んっ……んっ……」ガサゴソ
理事長「きゃっ!ちょっと何してるの!?」
吸血鬼穂乃果(少女は一心不乱に理事長の服を弄り乳を出し、その先端に口をつけようともがいている)
吸血鬼穂乃果(明らかに幼児退行した行動、やっぱりレッサーパンダとは行かないまでも何か影響が出てるのかしら)
ハート「んーっ!んっー!」
理事長「ダ……ダメだからっ!ダメだって!離れて……」グググッ
ハート「ママァ……ママァ……」
理事長「私はあなたのママじゃありませんっ!」
吸血鬼穂乃果「理事長、それで神鎮めの唄はどこに?」
理事長「え?それなら奥の部屋のシャワーにある……うぐぐ……」グググッ
ハート「ママァ……おっぱい……」グググッ
吸血鬼穂乃果「シャワー?」
理事長「ココアハートは新魔王軍から持たされたアイテムで唄を液体に変えてシャワー風のアイテムに封印してたのよ」
理事長「だから奥の部屋のシャワーが……ぐぐっ……私たちの探してたもの……って!吸血鬼穂乃果もハートを引き剥がすの手伝って!!」
吸血鬼穂乃果「そう……分かったわ」
スタスタ
吸血鬼穂乃果(私はハートと組み合ってる理事長の横を通り部屋の奥へ進む)
吸血鬼穂乃果(そして扉を開けて次の部屋へ)
理事長「ちょっとちょっとー!?」
-
ガチャリ
吸血鬼穂乃果「ふむ……」
吸血鬼穂乃果(扉の向こうは物が多いこちらの部屋とは違い、打ちっぱなしの殺風景な部屋)
吸血鬼穂乃果(あるのは中央のシャワースタンドとそれにかけられたシャワーヘッド)
吸血鬼穂乃果(ヘッドから伸びるホースの先は地面に埋まっていてどこに繋がっているか分からない)
吸血鬼穂乃果(部屋の床にはシャワーから流れ出たものか……所々に水が溜まっている)
カツンッ カツンッ
チャポンッ
吸血鬼穂乃果「……!」
吸血鬼穂乃果(部屋に溜まった水を踏んだ瞬間、脳内に直接音楽が聞こえてくる)
吸血鬼穂乃果(なるほど……これが液体に変化した唄というわけね)
カツンッ カツンッ
吸血鬼穂乃果(そのまま歩き続けてシャワーの元へ)
吸血鬼穂乃果(シャワーヘッドを手にとって見てみると、ヘッドには幾つかボタンが付いている)
吸血鬼穂乃果(一番上は……)
ピッ
ジャァァァァァァァッ!!
ピッ
キュッ
吸血鬼穂乃果「ふむ、シャワーを出したり止めたりするボタンね」
吸血鬼穂乃果「2つ目のボタンは……>>971」
-
異能殺しの毒霧+麻痺煙を噴射
-
吸血鬼穂乃果「よっと」ポチッ
ブシュッ!! ボワワッ!
吸血鬼穂乃果「……っ!?」
吸血鬼穂乃果(2つ目のボタンを押すとシャワーからは水ではなく紫色の霧と黄色の煙が噴出された)
吸血鬼穂乃果(明らかに体には良くない成分を直感的に悟った私は即座にボタンを押して霧の噴出を止め、シャワーヘッドを高速で遠くの壁へ投げつける)
ブンッ!
ゴッ!!!!
吸血鬼穂乃果「はぁ……はぁ……」
吸血鬼穂乃果(シャワーヘッドを投げた衝撃で周囲に溜まりかけた煙は晴れた)
吸血鬼穂乃果「ぐ……」
吸血鬼穂乃果(そのおかげで全部吸い込むことは無かったものの、少しだけ吸ったしまったのか体がピリピリする)
吸血鬼穂乃果(麻痺系の煙……かしら)
吸血鬼穂乃果(それにもう一つ……)
グググッ
吸血鬼穂乃果(紫の霧がかかってしまった左手に違和感)
-
吸血鬼穂乃果(肉体的に動かせないというよりかは、賢者の石のエネルギーが上手く通わないといった感覚)
吸血鬼穂乃果(この手から血液の武器を出そうとしても上手く扱えない……そんな気がする)
吸血鬼穂乃果「むぅ……」
吸血鬼穂乃果(あの霧のほうは異能的な力を封じる効果でもあるのかしら)
吸血鬼穂乃果(何にしても厄介な機能を持ったシャワーだわ、封印アイテムじゃないの?)
吸血鬼穂乃果(封印対象を先に無力化することでも考慮されてるとか……まぁ私が考えても仕方ないことねぇ)
吸血鬼穂乃果「ってか、シャワー思っきり投げて向こうの壁にめり込んでるけど……ホースってどうなってるの?」
吸血鬼穂乃果(ホースの先は地面に埋まっていてそこまで伸びる仕組みには見えなかった)
吸血鬼穂乃果(シャワーのホースに目をやると>>974)
-
そんなもの無いよ
-
吸血鬼穂乃果(……そんなものは無かった)
吸血鬼穂乃果(投げたシャワーヘッドから先に繋がってるものは何もない)
吸血鬼穂乃果(私が思い切り投げたせいで千切れたとかそういう痕跡は一切無く、ホースそのものが消失している)
吸血鬼穂乃果「幻覚……?まさかねぇ」
スタスタ
吸血鬼穂乃果(私はシャワーヘッドを放り投げた場所まで歩いて行きシャワーを拾う)
吸血鬼穂乃果「ま、持ち運びがしやすくなったと思えばいいかしら」
吸血鬼穂乃果「他のボタンの機能や消えたノズルについて、詳しいことはハートたちに聞けばいいでしょう」
クルッ
吸血鬼穂乃果「予想していた形とは違うけど、ともかくこれで神鎮めの唄はゲット」
吸血鬼穂乃果「後は後片付けと帰還ね!」
─────────────────
地下シェルター
AM??〜?? 新終末編『320』了
-
というわけでここまで
ついに唄ゲット
新終末編『321』に続く
かもしれない
-
新終末編『321』
─────────────────
──地下シェルター
AM??
ガチャッ
吸血鬼穂乃果「理事長ー、とりあえずシャワーヘッドごと神鎮めの唄は回収したわよー」
吸血鬼穂乃果「……って、仰向けで乳吸わせて何してるの?」
理事長「吸わせてるんじゃなくて吸われてるの!」
吸血鬼穂乃果「はあ……」
吸血鬼穂乃果(私が元の部屋に戻ってくると理事長は仰向けに寝転がされてハートにマウントポジションを取られていた)
吸血鬼穂乃果(服は胸の辺りが大きく裂かれて乳房が露出、ハートはそれに一心不乱に吸い付いている)
吸血鬼穂乃果(わずかに抵抗した痕跡が見えるけど人間の力では叶わなかったわけか)
チューーーーッ ンパッ!
ハート「……でない」
理事長「だからそんな不満そうな顔をしても出ないものは出ないの!私の授乳期間はとっくの昔に終わってるんだから!」
ハート「やだやだやだっ!」
ドンドンドンッ!
理事長「ひゃっ!乗っかったまま暴れないで!お腹へ振動がぐふっ!ごほっ!」
吸血鬼穂乃果(マウントを取っている関係か、筋力の差のなのか、ハートが腹上で駄々を捏ねてるだけで今にも理事長が圧死しそうねぇ)
吸血鬼穂乃果(別に私が力尽くで引き離せばいいけど……あの様子だと理事長の母乳さえ与えれば納得しそう)
吸血鬼穂乃果(そうね……ここは>>978)
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血液で作った搾乳器をつかう
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