- 1 :名無しさん :2014/08/18(月) 23:03:57
- 「きゃあ!?」
突然、杏菜に降りかかった巨大な光。杏菜は咄嗟に我が子の宿る大きく膨らむお腹を庇った。 しかし健闘むなしく巨大な光が杏菜に激突した。杏菜の身体はは粉々に飛散した。
「う・・・・・・ぅ・・・・・・?」 気がつくと杏菜はぐにゃぐにゃと動めくような謎の空間で、一糸纏わぬ姿で横たわっていた。 「ここは・・・・・・確かあたしは・・・・・・光に・・・・・・」 ぼぉっとする頭のなか、目だけを動かし辺りを見回す。なぜか身体が重く、起こすことができない。
「「やっと気づいたわね・・・」」 ふと誰かの声がした。すると杏菜のお腹の上に光り輝く球体が現れた。その球体がだんだんと大きくなり、やがて光が静まるとひとりの女性が立っていた。
美しいプラチナブロンドヘアーを持つ、西洋人のような顔つきの美人だった。引き締まった身体に巨大な乳房と豊満な尻、そして何より目に付くのはその大きく膨らむお腹。それを強調するように身体にぴっちりとへばりついているような怪しくぬめり輝く半透明状のボディースーツ。
異様な雰囲気を放つ妊婦だった。
「あなたは誰なの?」 「「私はミレイヌ、P10星雲から来た宇宙連邦の捜査官、つまり私は宇宙人なの」」 「う、宇宙人?なんで宇宙人が・・・・・・?」 「「あれこれ説明したいのはやまやまだけど、率直に言うわ。あなたは死んだの。お腹の赤ちゃんとともにね」」 「え!?う、うそ・・・そんな・・・・・・」 「「私がこの星に逃亡してきた凶悪犯を追跡してたのだけど・・・あなたはその凶悪犯の宇宙船に撥ねられて死んでしまったの、その凶悪犯は私が射殺したけどね」」 「・・・・・・・・・・・・」 「「本当に申し訳ないことをしたわ。無関係なあなたを巻き込んだ挙句に、死なせてしまうなんて・・・」」 「そ、そんなことより、あなた宇宙人なんでしょ?なんとかしなさいよ!」 「「えぇ、できる限りの償いはするわ。その為にあなたとお腹の赤ちゃんを蘇生させるわ」」 「本当に!?それじゃあ今すぐに・・・」 「「・・・蘇生には条件があるの。それには私の命、つまり私の肉体と精神をあなたの肉体と精神と融合させる必要があるのよ。そして私のお腹の赤ちゃんとあなたのお腹の赤ちゃんの命も・・・・・・」」 「え・・・・・・と、とにかくなんでもいいから!はやくあたしとこの子を蘇らせて・・・・・・!」 「「わかったわ・・・・・・」」
ミレイヌと名乗る宇宙人の身体が光に包まれ、光り輝く球体となった。その光り輝く球体が杏菜に近づき、彼女の身体を覆いかぶさった。
やがて強烈な閃光が空間を走り抜けた・・・・・・・・・・・・
・杏菜(25)地球人。普通の妊婦。宇宙人のカーチェイスに巻き込まれ胎児ともども死亡するが、ミレイヌとミレイヌの胎児の命と融合することにより母子ともども復活。
・ミレイヌ(地球年齢28)P10星雲から来た宇宙人。妊婦でありながら第一線で活躍する宇宙連邦の捜査官。死なせてしまった杏菜を復活させるために自身の命を彼女の命と融合させる。
(鉄腕バーディーみたいな感じで、通常時は杏菜の姿、戦闘時はミレイヌの姿になります)
- 6 :名無しさん :2014/09/19(金) 00:08:40
- 「宇宙連邦の犬…まさかこんな所にまデ!」
虫型宇宙人が苦々しいようなおぞましい表情を浮かべながら言い放つ。 「大人しく投降するのならば、命の保障はしてあげる。もしその気がないのなら…」 そう言うや瞬時にミレイヌの掌に白くて丸い物体が現れた。その物体を手に取り、宇宙人に向け突きつける。引き金があるからにどうやら銃であることは確かだ。 「最悪命を失うわよ…!」 「ふン!誰が貴様らに大人しく投降するものカ!こうなれバ!」 虫型宇宙人が懐から何かを取り出した。黒く重々しい筒状のような物体だ。その筒状の物体から耳を劈く激しい音と眩しい火花が散った。サブマシンガンだ! 「くっ!!」 突然の銃撃をなんとか避けるミレイヌ。しかし何発かはその孕み腹に被弾してしまう。 ((あぐっ!!)) あまりの鈍痛に思わず喘ぐ杏奈。真っ先に胎児の安否を気にかけた。 「大丈夫よ杏奈、このボディースーツがある限りお腹の赤ちゃんは絶対に無事よ。ただあたしたちの体は痛いけど…!」 虫型宇宙人は隙をついていつのまにか逃げ出していた。しかしすぐさまミレイヌは体勢を立て直し、宇宙人の後を追う。
- 7 :無明 :2014/09/19(金) 05:04:56
- 見上げれば、空に虫型宇宙人の姿。
飛行して逃げるつもりらしい。 「逃がさないわよ!」 ミレイヌが叫ぶ。 同時に、銃を両手で構え直す。 ピピピピ………と電子音が鳴り響き、徐々に音が大きくなる。 そして、照準を虫型宇宙人に合わせる。 「………ファイア!」 ミレイヌが掛け声一発、引き金を引く。 途端に青白い、細い光線が発射され、虫型宇宙人の身体を貫いた。 そしてそのまま、虫型宇宙人は塵一つ残らず消え失せた。
- 8 :六道 :2014/09/20(土) 17:31:00
- ミレイヌは反応が無くなったのを確認し、帰路につく。
「ありがとう、杏奈。身体を貸してくれて…」 (そんなことはいいから、早く身体を返して!) 「うーん、それをしたいのはやまやまなんだけど…まあ、取り合えず家に帰ってからね。」 (なんでよ!返して!私の身体!) そんな話をしていると、ものの数分で家についた。
(さあ、返してよ私の身体!) 「うん、ごめんね、杏奈。これからもこう言うことがあるかもしれない、その時は宜しくね。」 光に包まれ、ミレイヌの身体が杏奈の身体に戻る。 「なっ、なによこれぇ!」 そこには、全裸の杏奈の姿があった。 来ていた服は、足元に落ちている。 (ごめんなさいね、変身解除すると真っ裸になってしまうの) 「は、早く言ってよぉ!街中で変身解除してたら痴女で捕まるじゃない!」 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 9 :名無しさん :2014/09/21(日) 16:58:47
- 心身ともにくたくたになった杏奈だったが、それでもやるべき家事がまだまだ残っており、ため息をつきつつも家事をこなしてゆくのだった。
「はぁ、どうせならミレイヌさんも手伝ってくれないかしら…?半分でもいいから」 ぽつりとそう呟くがミレイヌからの応答はまったくなかった。しかとされムッとなりながらも杏奈は家事をたんたんと片付けてゆく。
「…杏奈、なんだか疲れてるみたいだけどなんかあった?」 夕食時、杏奈の顔を見て夫が心配しながら声をかけた。 「あー…うん、今日はいろんなことがあってね、それでくたくたになっちゃって…」 「そっか…大変だったんだなぁ」 「そりゃあ大変よもう。宇宙人と戦ったのに家事がまだまだ残ってて…」 「???」 夫はただぽかんとしてるだけであった。
それからわずか数日後の深夜のことであった。就寝中の杏奈にまた例の声が飛び込んできた。 「「ミレイヌ、逃亡中の凶悪犯がこの惑星に逃げ込んだようだ、至急…」」 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 10 :無明 :2014/09/21(日) 17:33:43
- どうも体の負担などはミレイヌと杏奈で感じ方が違うらしい。
眠くて仕方ない杏奈をよそに、ミレイヌはそれを感じないかのように軽快な動きを見せる。 そのためか、杏奈がボーッとしているうちに目的地らしき場所に近づいていく。 杏奈としては「やっと終わる」という感じで安堵するほかなかった。 だが、指示された地点についても、宇宙人の姿は見あたらない。 すると、例の声があわてた様子で響く。 「ミレイヌ、しまった!潜伏している宇宙人は……シャドニアンだ!」
- 11 :名無しさん :2014/09/21(日) 20:36:08
- 「なんですって!?」
ミレイヌの驚く声に思わずびくりと驚いてしまう杏奈。 ((え、シャトーブリアン?な、何?)) 寝ぼけている杏奈と違い、緊迫感漂う表情のミレイヌ。例の銃を 「シャドニアン!シャドニアンは影と同化することの出来る種族よ!」 (え、影なんてこんな夜中なのにあるわけ…) しかしそう言うと杏奈は気づいた。 太陽が沈み、闇が広がる夜の世界。夜そのものが巨大な影といってもいい。その事実に気づき杏奈は思わずゾッとした。眠気も吹き飛んでしまった。 「彼らは闇夜だと戦闘力が増すわ、つまり私たちは不利な状況に…!」 突然、ビュンという音とともに闇夜から光線が発射された。その光線がミレイヌの左胸に直撃する。 「あ!」((痛っ!!)) その衝撃で豊満な左乳房がぶるんと震える。ボディースーツでなかったら容赦なく体を貫通していただろう。 ミレイヌはすぐさま銃を構え、引き金を引いた。しかし光線は手ごたえなく空しく闇に吸い込まれていった。 「くそ、早い!」 再び闇夜からシャドニアンの光線が発射された。今度は孕み腹に直撃した。
- 12 :名無しさん :2015/01/02(金) 11:14:59
- 「く!」
ミレイヌがすかさず銃を撃つがやはり当たらない。 闇夜の中で素早く動くシャドニアンになかなか当たらないのだ。 その時、ミレイヌの体にぐんと衝撃が襲いかかった。 シャドニアンに背後から羽交い締めされたのだ。凄まじい力で首を絞められる。 「が…!?」 シャドニアンのあまりの力に身動きがとれない。
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