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鬼和尚の仏教勉強会 講読ゼミ 6 - したらば

995避難民のマジレスさん:2023/07/13(木) 12:26:36 ID:CDGu72g20
荘子 91.
馬蹄第九(2-2)

五色不亂、孰爲文采、五聲不亂、孰應六律、夫残樸以爲器、工匠之罪也、毀道徳以爲仁義、聖人之過也、
夫馬、陸居則食草飮水、喜則交頸相靡、怒則分背相踶、馬知已姿矣、夫加之以衡扼、齊之以月題、而馬知兀倪、 闉扼鷲曼、詭銜竊轡、
故馬之知而態至盗者、伯樂之罪也、夫赫胥氏之時、民居不知所爲、行不知所之、含哺而熙、鼓腹而遊、民態以此矣、
及至聖人、屈折禮樂、以匡天下之形、縣跂仁義、以慰天下之心、而民乃始踶跂好知、争歸於利、不可止也、此亦聖人之過也、

五色乱れずんば、孰れか文采を為(つく)らん。五声乱れずんば、孰れか六律に応ぜん。夫れ樸を残(そこな)ひて以て器を為るは、工匠の罪なり。道徳を毀(こぼ)ちて以て仁義を為るは、聖人の過ちなり。
夫れ馬は、陸居すれば草を食み水を飲み、喜べば則ち頸(くび)を交えて相い靡(したが なびか)ひ、怒れば則ち背を分かちて相い踶(け)る。馬の知は此に已(や)むのみ。夫れこれに加うるに衡扼(かうやく)を以てし、これを斉(ととの)ふるに月題を以てして、而して馬の知は兀(こつ)を倪(かぎ)り、扼(やく)をくだき曼を鷲(わし)り、銜(くつばみ)に詭(さか)らひ轡(くつわ)を竊(ぬす)む。
故に馬の知にして能く盗に至る者は、伯楽の罪なり。
 夫れ赫胥(かくしょ)氏の時、民は居るも為す所を知らず、行くも之く所を知らず、含哺(がんほ)して熙(たの)しみ、腹を鼓ちて遊ぶ。民能く此に止む。
聖人に至に及びて、礼楽に屈折して、以て天下の形を匡し、仁義に県跂して、以て天下の心を慰む。而して民乃ち始めて踶跂して知を好み、争いて利に帰し、止むべからざるなり。此れ亦聖人の過ちなり。

注;
樸;あらき、切り出したままの木材。ありの
まま。飾り気がない。
靡;なびく 寄り添う
衡軛(こうやく);牛車の軛(ながえ)の先端に
ある牛の首につける横木。くびき
月題;首木どめ(?)
兀倪;横木を折り(介倪;束縛を逃れようと横目でにらみ)
曼;馬車の幌(御者?)
鷲;突き破る(突く)
詭銜;銜(くつばみ。手綱)に詭(そむ)いて
(銜を吐き出したり)
竊轡;轡(くつわ、手綱)を竊(ぬす)無。手綱
を奪い取る。(手綱を噛んだり)
闉;くだく、ふさぐ、ふさがる 
扼;横木どめ、おさえる しめる
赫胥氏之時;太古赫胥氏の時代は、
民居不知所爲、行不知所之;民に機を狙う心
がないから、別に何を為そうとも考えず、何
処へ行こうとも考えない
含哺而熙、鼓腹而遊、民態以此矣;食べもの
をたらふく食べてたのしみ、腹つづみをう
って遊んでいた。民衆のできることはこれ
ぐらいのものであった。
屈折禮樂;儀礼や音楽に従って体を折りかが
めて、
以匡天下之形、縣跂仁義、以慰天下之心;そ
れで世界の人々の心を[むりに]やわらげ
ようとしたり、仁や義によってつなぎとめ
て、それで世界の人々の心を[むり]とと
のえようとすることになった
而民乃始踶跂好知、争歸於利、不可止也、此
亦聖人之過也;そこで、民衆ははじめてあ
くせくと努めて知識を求め、争って利益を
追求して、とてもひき止めようもないほど
になったのである。これはやはり聖人のあ
やまちである。
(´・(ェ)・`)つ


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