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鬼和尚の仏教勉強会 講読ゼミ 6 - したらば

989避難民のマジレスさん:2023/05/17(水) 07:03:57 ID:M1D.9BBY0

注;
且夫屬其性乎仁義者。;そこで、仁義などと
 いふやうなものに天性を繋属する者は、つ
 まり仁義に殉ずる者であって、
雖通如曾史。非吾所謂臧也;その仁義に達す
 ることかの曾参は史鰌ほどであっても、決
 して予の善とする所(優れたもの)ではな
 い。 曾参(そうしん)、史鰌(ししゅ
 う);仁の心が過剰で、自然の徳や性を妨
 げ、名声を我がものにしようとする道徳家
 臧;善、善(よし)とする所
屬其性於五味。雖通如兪兒。非吾所謂臧也;
 五味に捕らわれる者は、五味に殉ずる者で
 あって、之に通ずることかの兪兒ほどであ
 っても、予の善とする所ではない。    
 兪児;登山の神様。天下に覇王があらわれ
 ると姿を見せると言われる。
人間の本性を失わせるもの
①五色;目の本性を乱し、視力を失わせる。
②五声;耳の本性を乱し、聴力を失わせる。
③五臭;鼻を刺激し、鼻すじをつまらせて額
 を痛くさせる。
④五味であり、口を濁し、口の感覚をゆがめ 
 て味をわからなくさせる。
⑤取捨選択の行為であり、心を乱し、自然の
 性をとんでもない方向に逸脱させる。
師曠;春秋時代の晋の平公に仕えた楽人。盲
 であったが琴の名手であり、酒色に耽溺す
 る平公にたびたび箴言を述べた。
聰;理解することが早い。 判断が的確ですば
 やい。 理性がある。 かしこい。
離朱;黄帝時代、古伝説上の人。視力にすぐ
 れ、百歩離れた所からでも毛の先まで見る
 ことができた。
明;物事を見分け、見通す力がある
藏於其徳而已矣;其の天然の徳を善くし、全
 うすることであって、
任其性命之情而已矣;天眞の性能に順適して
 ゆくことである。 天眞;自然のままで飾
 り気のないこと。性能;性質、能力。順
 適;逆らわずに順応すること
非謂其聞彼也、自聞而已矣;其の彼(師曠など
 の正した標準に)従って音を聞き分けること
 ではなく、我自ら自然に従って聞くことで
 ある(自分の内なる声を聞きとることだ
夫不自見而見彼、不自得而得彼者。是得人之
 得。而不自得其得者也;元来自然そのまま
 を見ないで、人の決めた標準に依って見よ
 うとしたり、自然そのまゝの眞を得ない
 で、人の善とする所を得ようとするから、
 (人の得た外的なものに支配されて、)自得
 することのできぬものである。
適人之適、而不自適其適者也、夫適人之適、
 而不自適其適;徒に心を外に馳せて、自己
 の境遇に満足できない。他人の満足してい
 る所に満足して、本当に自己の本心に満足
 しなければ、
雖盗跖與伯夷、是同爲淫僻也;(心が常に外的
 の誘惑にひかされるのであって、)(利の為
 にする) 盗跖の悪も、(名の為にする) 伯夷
 の善も等しく淫僻の行為である。 淫僻;
 道徳や風潮が度を越えてかたよっている
余愧乎道徳;(かく、自然を没却しているか
 ら、)予は所謂道徳なる者はを愧に思ふ。
是以上不敢爲仁義之操、而下不敢淫僻之行也
 ;上は敢て仁義を操守せず、下は敢て淫僻
 の行為を為さず。 操守;信念を貫き、心
 変わりがしないこと

駢拇第八
(´・(ェ)・`)
(おわり)
次回より、外篇 馬蹄第九


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