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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

1とはずがたり:2008/11/20(木) 23:44:28
関連スレ

農業スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1060165378/l40
エネルギー綜合スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1042778728/l40
環境スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1053827266/l40
電力スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1081280165/l40
メモ
http://members.at.infoseek.co.jp/tohazugatali/energy/index.html

834とはずがたり:2014/04/05(土) 13:57:11
>ドイツでは1980年代からバイオマスの有効活用が本格化している。発電施設は現在3千カ所以上にのぼり、総発電量の7・9%を占める。
>大半は、家畜糞尿によるメタン発酵ガス発電で、畜産農家が自前の発酵槽やガスタンクを導入し、トラクターや発電機の燃料にも活用している。
>畜産農家を含む周辺100世帯ほどが共同で小規模なメタン発酵ガスプラントを導入するケースも少なくない。元々は養豚が盛んな隣国のデンマークで確立された。500キロワットほどの発電能力があれば100世帯分の電力は十分にまかなえる。電力を自給自足することにより、光熱費を大幅に削減した村もある。

バイオマス発電 家畜糞は「宝の山」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140402/trd14040221430015-n1.htm
2014.4.2 21:36

 トマトやキュウリの栽培や畜産が盛んな宮崎県川南町。その広大な農地の真ん中に高さ30メートルの巨大プラントがそびえ立つ。平成17年5月に稼働を始めた日本初の大型鶏糞発電所「みやざきバイオマスリサイクル」(MBR)だ。

 バイオマス(生物由来資源)発電の一種で、養鶏場から回収した鶏糞を燃やしてボイラーを沸かし、蒸気タービンを回す。出力1万1350キロワット。1万7千世帯分に相当する電力を発電する。川南町の人口は約1万6千人、約6千世帯なので町の電力消費量を優に超える発電力を有することになる。しかも工場内は清潔で、煙はほとんど出ず、悪臭もない。

 1日に運び込まれる鶏糞は約400トン、年間13万2千トンにのぼる。ブロイラーの全国飼養羽数の2割を占める宮崎県で1年に排出される鶏糞は23万トン。つまりその半分以上がここで電気エネルギーに変えられている計算となる。

 MBRが建設された背景には、養鶏業者の切羽詰まった事情があった。

 政府は平成11年11月に家畜排せつ物法を施行した。

 家畜の糞尿は大昔から堆肥として利用されてきたが、農業の衰退や化学肥料の普及を受け、需要は漸減。有効利用のサイクルは崩れ、余った糞尿による悪臭被害や地下水汚染が指摘されるようになった。

 このため政府は、糞尿の野積みや埋設処理を禁止し、焼却施設や浄化槽の導入などを義務づけたのだ。

 10万羽規模の養鶏場では、処理施設の建設費だけで5千万〜1億円も必要となり、維持管理費も年数百万円にのぼる。養鶏業者は悲鳴を上げた。

 そこで九州電力は、地域貢献として子会社の西日本環境エネルギー(福岡市)を通じて4千万円を出資。地元養鶏業者組合なども共同出資してMBRが完成した。起こした電力は九電に売り、年14億円の売り上げを叩き出す黒字企業となった。

 養鶏業者にとってこれほどありがたい施設はない。鶏糞の処理という悩みから解放されたばかりか、MBRは鶏糞を1トン当たり1千円前後で買い取ってくれるからだ。

 実は鶏糞は発電燃料として非常に優れている。

 鶏糞の水分含有率は平均43%と、牛糞(83%)や豚糞(72%)に比べ低い。乾燥させる手間が不要で、燃焼時の平均発熱量も、1キロ当たり1900キロカロリーと石炭の3分の1強もある。

 それだけではない。残った焼却灰に悪臭はなく、植物の生育に必要なリンやカリウムを多く含むため、肥料として販売されている。

 MBR工場長の井餘田(いよた)敏彦はこう胸を張った。

 「鶏糞処理から発電や肥料生産まで、まったくムダのない究極のリサイクルが確立されました。MBRがなければもはや宮崎の養鶏は続けられないんです」

835とはずがたり:2014/04/05(土) 13:57:31
×  ×  ×
 宮崎県に限らず、九州は「畜産王国」だけに、バイオマス発電は多くの可能性を秘めている。

 農林水産省によると、平成25年2月現在、全国のブロイラーと採卵鶏の飼養羽数3億羽のうち、九州が8557万羽と3割近くを占める。肉用・乳用牛は406万頭のうち106万頭、豚は968万頭のうち305万頭、産出額では全国の4割を占める。

 それだけに排出される糞尿も膨大となる。

 経済産業省が把握する国内のバイオマス発電施設は400カ所(総出力240万キロワット)。九州にはこのうち45カ所(同53万キロワット)があり、出力ベースで全国の2割以上を占める。

 宮崎県では、MBRだけでなく、飼料製造などを手がける「南国興産」(都城市)が、年間10万トンの鶏糞を堆肥処理し、一部を発電(1960キロワット)に利用している。両社で県内の全鶏糞をほぼすべて処理している。

 「南九州バイオマス」(鹿児島県さつま町)でも、年4万2千トンの鶏糞を買い入れ、一部を発電(1950キロワット)に回している。
×  ×  ×
 バイオマス発電には、糞尿を発酵させてメタンガスを発生させ、発電に利用するやり方もある。これならば水分含有量が多く焼却に向かない牛や豚の糞も発電に利用できる。

 「九州産廃」(熊本県菊池市)のバイオマスプラントはこの方式で800キロワットを発電する。

 利用方法は発電だけではない。生成したメタンによって産廃処理施設のガスエンジンなどを稼働させるほか、工場内のトラクターなどの燃料にも使用する。発酵時の熱は温水に利用している。

 しかも発酵が終わった牛や豚の糞は、臭気のない良質な肥料に生まれ変わる。まさによいことずくめにも見える。
×  ×  ×
 最近は木質系バイオマスも注目されている。

 産業廃棄物として大量に発生する間伐材や樹皮、建築廃材などをチップに砕いて燃焼させ、発電に利用するのだ。木材は、家畜糞に比べると集めやすく長期保存が可能という利点もある。

 林業が盛んな大分県日田市にある「日田ウッドパワー」は、木材チップを利用し、1万2千キロワットを発電する九州最大級のバイオマスプラントを持つ。

 バイオマス発電は、燃料を安価に調達できるというメリットも大きい。

 家畜糞は収集・運送コストを加味しても発電量1キロワット時当たり1〜5円。政府のコスト等検証委員会の資料によると、石炭火力が4・3〜4・5円、天然ガス火力が8・2〜8・6円、石油火力が16・6〜18・2円もかかる。抜群に安い上、純国産なのだ。

 26年度の固定価格買い取り制度では、鶏糞によるバイオマス発電の買い取り価格は17・85円、木材は13・65円〜33・6円。メタン発酵ガス発電はプラント建設費が高くつくため、40・95円の高値がつく。バイオマス発電は十分採算の合う事業になるといえる。
×  ×  ×

836とはずがたり:2014/04/05(土) 13:57:50
>>834-836
 そもそもバイオマス発電によるエコ社会への取り組みは、平成23年3月の福島第1原発事故を機に脚光を浴びた太陽光発電などよりもずっと古い。

 14年12月、首相の小泉純一郎は循環型社会の確立を目指し、「バイオマス・ニッポン総合戦略」を打ち出した。翌15年には再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の前身となる「新エネルギー法」が施行され、バイオマス発電を後押しした。

 さらに経産、農水両省が中心となり、発電プラントの建設費用の一部補助なども実施。15〜17年にかけて企業や自治体は相次いでバイオマス発電に参入した。
×  ×  ×
 バイオマス発電は「究極のリサイクル」ともいえるが、実は克服しなければならないデメリットもある。

 一番困るのは、家畜伝染病だろう。

 23年1月、九州各地で鳥インフルエンザが確認され、もっとも被害が大きかった宮崎県では鶏101万羽が殺処分となった。

 この影響により、MBRは16日間にわたり発電停止に追い込まれた。この時期に鶏糞を移動すれば、ウイルスを広めることになりかねないため、一切の鶏糞の搬入が家畜伝染病予防法に基づき禁じられたからだ。

 仮に病気の流行が数カ月間に及べば、MBRは深刻な経営悪化に見舞われる。もしバイオマス発電のシェアが上がり、夏場や厳冬期などの電力需給が逼迫(ひっぱく)した時期にこうした事態が起きれば、停電も懸念される。

 その逆もありえる。バイオマス発電施設が故障などにより稼働を停止すれば、畜産農家は家畜糞の処分に困ることになる。
×  ×  ×
 こうしたデメリットもあり、国内のバイオマス発電はいまだに試験的な段階から抜け切れていない。木質チップを燃料とした国内最大級の「川崎バイオマス発電」(川崎市)でも発電力は3万3千キロワットにすぎない。

 だが、小規模ながら恒常的に安定した出力を発生させるバイオマス発電は、「お天気まかせ」の太陽光や「風まかせ」の風力よりもずっと優良な代替電源だといえる。資源リサイクルの観点からも極めて有用だ。CO2は排出するが、畜糞や廃材は放っておいても発酵や微生物分解により、CO2を発生するのでトータルで見れば何の問題もない。

 ドイツでは1980年代からバイオマスの有効活用が本格化している。発電施設は現在3千カ所以上にのぼり、総発電量の7・9%を占める。

 大半は、家畜糞尿によるメタン発酵ガス発電で、畜産農家が自前の発酵槽やガスタンクを導入し、トラクターや発電機の燃料にも活用している。

 畜産農家を含む周辺100世帯ほどが共同で小規模なメタン発酵ガスプラントを導入するケースも少なくない。元々は養豚が盛んな隣国のデンマークで確立された。500キロワットほどの発電能力があれば100世帯分の電力は十分にまかなえる。電力を自給自足することにより、光熱費を大幅に削減した村もある。

 プラントを小規模化し、村落単位で発電施設を作れば、家畜伝染病が発生しても十分対応できる。畜産が盛んな九州南部などで十分応用できるモデルケースといえるのではないか。

 長年バイオマス研究に携わってきた佐賀大学農学部教授の林信行は言う。「バイオマス発電の大規模化はハードルが多く成果が上がっていませんが、農畜産業振興と循環型社会づくりにバイオマス活用は不可欠です。地産地消の範囲で小規模なバイオマス発電を普及させていくことが重要だといえるでしょう」(敬称略)


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