[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
【セ】『それは頁を手繰るように重く』【ブラミト】
252
:
太刀川 千尋『王とサーカス』
:2018/04/05(木) 00:23:28
「……いいや、聞いていないね」
太刀川千尋は、空になったベッドを見つめていた。
驚きも、戸惑いもなかった。むしろ、もっと早くこうあるべきだったと思う。
「これは、僕たちは二人とも振られた、ということになるかい?」
へら、と薄ら笑いを浮かべ、デヴィットを横目で見遣る。
その言葉に、本気をうかがわせる重さはない。
ただ、冗談にしては軽すぎた。まるで、感情を入れ忘れたかのように。
互いが互いの鳥かごだったのだ。
閉じた世界の中で、リスクもない関係に安心しきっていた。
彼女は飛び立った。ならば、どこに向かったかは知るべきではないのだろう。
「色々と、お手数をおかけしました」
さんざん独りごちた後、ようやく取締官に恭しく頭を下げる。
「……でも参ったな。数えるほどしかいない、大切な友達だったんですが」
ルーズリーフは、覗かないようにする。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板