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【ミ】『コメットテイル、禍福の星巡り』

1『幸せ兎』:2017/11/19(日) 16:05:07

――――禍福は糾える縄の如し。

                    『史記 南越伝賛』

―――――――――――――――――――――――――――――

★ここは『薬師丸』がGMのミッションを行うスレです。

☆過去スレ(星見板)
【ミ】『ハッピー・ハッピー・コメットテイル』 
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1455891211/

【ミ】『コメットテイル幸福奇譚』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1482053460/

★過去スレ(黄金板)
【ミ】『黄金色ハッピーテール』 
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1427557344/
【ミ】『黄金色ハッピーテール』 #2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1439137290/

3『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/11/28(火) 21:29:53

             ザ ザーーーーーン ・ ・ ・ ・

時刻は早朝。場所は星見町海沿いの倉庫街。
冬の風が吹く寂しい場所に、三人の女が集められていた。

正しくは『集まって来た』とも言えるのかもしれないが、
それぞれが何らかのツテでこの『割のいいバイト』を知った。
知人か、仕事仲間か、斡旋か、あるいは自分で仕入れた情報か。

少なくとも――――『偶然ここにいる』者は一人もいない。
いつの間にかそこに立っている、『ホスト』風の若者もそうだ。
彼は三人の誰からも『5m』ほど離れた距離に立っている。
軽薄な雰囲気ながらスーツは高級品。服に着られる『素人感』も無い。

「――――3人。全員集まってますよね?
 えー、これ、見えますかァ? 何本に見えます?」

             ピ!

若者は右手の人差し指を立てた。
それに重なるのは、『ヴィジョン』――メカニカルな腕部だ。
ヴィジョンの手の立てられた指は、『2本』である。全員に見える。

                キョロ
     キョロ

「てゆーか、説明まだですよね? もう説明も受けてるって人います?
 まあ、いてもとりあえず足並み揃えて、説明は聞いてもらいますけど」

試すような視線が一同に走る。あるいは何らかの別の下心かもしれない。
いずれにせよ、『割のいいバイト』にありつくならば、彼がその道しるべらしい。

                        →『星へと駆けよ、スタンド使い』開始。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
参加者は『簡易なプロフィール』『能力詳細』『持ち物』『外見』を添えて返レスください。

※原則的に『仕事を知った理由』は問いませんが、何かアイディアがあれば反映するので、
 それに関しても書いていただいて構いません(GMが無理筋と判断した場合は反映しません)

4夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/11/28(火) 22:33:57
>>3

「――『ジャパン』!!」

掲げられたスタンドの腕。
そこに示された指の数を見て、高らかに答える。
なぜなら二本だから。
本人としてはジョークのつもりだ。
面白いかどうかは別として。

ここに至るまでの経緯を少しばかり回想してみよう。
いつだったか忘れたけど、私は好奇心を満たすために、
一度だけアリーナに飛び入り参加したことがある。
もっとも、アリーナとの関わりは、それっきりだった。

だけど、そのことがきっかけで、アリーナとは少しだけ繋がりができていた。
そのちょっとしたツテから、とあるバイトを紹介されたのだ。
大きな好奇心と少しの金銭欲――
ヒマだった私は二つ返事でオーケーし、指定された場所へ足を運んだのだった。

「おっ――」

「カズハちゃん!」

「お久しぶり!!」

自分以外の二人――そこに知った顔を見つけて気安く声をかける。
馴れ馴れしいが、悪意はない。
そういえば、彼女はアリーナに興味があるようだった。
不思議な偶然だ。
まあ、それはともかく――。

「話は『ざっくりと』聞いた」

「要約すると、スタンド使って何か面白いことすればいいって」

「――合ってる?」

少なくとも、明日美の頭の中ではそう解釈されていた。
たぶん間違ってはいないだろう。
それが合ってようと合ってなかろうと、とりあえず説明は聞く。



☆★簡易プロフィール☆★
生まれつき視力を持たなかったが、ごく最近になって手術により視力を得た。
目に見える全てのものに興味を持ち、好奇心を満たすためならば、
危険に飛び込むことも厭わない。
特に、自分が今まで見たことのないものに対しては、一際強い反応を示す。16歳。

☆★能力詳細☆★
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/56

☆★持ち物☆★
財布、スマホ、板チョコ一枚とキャンディー一袋(おやつ)、
350mlペットボトルのミルクティー(ホット)、
それらを入れた小さい肩掛けバッグ。

☆★外見☆★
金に染めたセミロングの髪、焦げ茶色の瞳、身長160cm、
ジャケット、白いブラウス、青いジャンパースカート、タイツ、エナメル靴、
リボンのように巻いたスカーフ、両手の爪にネイルアートの付け爪、
全体的に『不思議の国のアリス』をパンキッシュしたような格好。

5夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/11/28(火) 22:39:55
>>4

外見に追加
・薄い色のレンズのサングラス

6弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/11/28(火) 22:48:41
>>3-5
        「…………」 ピース

無言でピースを返す無表情女。
要するに『見えている』という露骨なアピールだが……相手が隠していない以上、隠す理由も必要もない。
むしろ、『積極的に見せていくのが、今回の彼女の目的』という節もある。

   「よろしくお願いします」

説明を始めそうな雰囲気の男に、相槌を打つように一言。
スタンド能力を振るう必要のある依頼だということは
ここに来るまでに調べて知っているが、気負いはなかった。
そこには己の力に規律を課す……というような矜恃は微塵も『感じられない』。

「お久しぶりです。夢見ヶ崎さん」 「このような場で、本当に奇遇ですね」ダブルピース

『このような場』という彼女の言葉に、いったいどのような意味があるのか。
…………リクルートスーツに身を包んだ女の目的など、明白である。


簡易プロフ――
27歳女性。元役員付専属秘書、現無職。
担当していた役員が不祥事を起こし、
紆余曲折あって失職してしまった。
基本的に無感情・マイペースだが
『誰かのために働くこと』については
異様なモチベーションを見せる節がある。
現在貯金を切り崩しつつ無職ライフ中。

能力詳細――
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/60

外見――
リクルートスーツを身に纏った黒い長髪の女。
プラスチックで作られたみたいに無表情。
秘書然としたピシッとした佇まいが特徴。

所持品――
・リクルートバッグ(以下は中身)
・化粧品類 ・スマホ ・筆記用具
・財布 ・クリアファイルなど
・スペアの髪ゴムと髪留め

仕事を知った理由――
『アリーナ』へ求職するために調べていたため。
(可能なら依頼主がアリーナ職員であると知った上で依頼を受けたことにしたいです)

7遊部『フラジール・デイズ』:2017/11/28(火) 22:58:04
>>3

「――右手の指は一本。
もう一つの手は二本」

 「そのスーツ。良いブランドものだ
着こなされている。見習いたいものだ」

 くぐもった声が発せられる。

◆プロフィール
多重人格者。『78』の人格を有しており
統合の末、『11』の人格がいま現在出てるが……?

◇能力詳細
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1463236020/6

◆持ち物
財布、スマホ、カラーコンタクト、鬘、化粧道具、スニーカー
ジッポライター・タバコ
 着替え一式が入った、少し大きめのバック。

◇外見
黒い髪の毛(鬘)瞳は赤(カラーコンタクト)
大きなマスクで顔の大部分隠してる。
オレンジのコートに、白いブラウスと青いズボン。
シークレットブーツで2センチ背をあげてる。

8『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/11/28(火) 23:34:45
>>4-6(全員)

「あー、あー、あー、オッケーみたいですね!
 今日はよろしくお願いしまァーす。
 もう知り合い同士の方もいるみたいで。
 まあ今回、ガチでバトり合うとかじゃないんでその辺は――」

                 ズギュン

スタンドを解除した若者は、小さく頷いて軽い笑みを浮かべた。
『夢見ヶ崎』と『弓削』のユーモアに対する好反応も含まれているのだろう。

「あっ、ていうか、皆さん『アリーナ』って知ってますかね?
 スタンド使いが『戦う』闘技場なんですけど。オレはそこの職員。
 んで、今回の依頼人は俺の上司なんで、これアリーナの仕事なんですね。
 このスーツも、その人にオゴってもらったやつで。尊敬出来る人です」

      「闘技場っても今回危険とかはないんで。今から説明しますけど」

すでに『アリーナ』での試合を経験し、その伝手でここにいる夢見ヶ崎と、
断片的ながら『アリーナ』について調べをつけている弓削には既知の情報。

特に弓削にとっては――――職員に近づける案件というのは貴重なものだ。
唯一『アリーナ』を知るか否か不明なのは『遊部』だが、説明にはその事も含まれる。

「えー、自己紹介とかは移動中にするとして。
 大体あってますね。ただ面白い事をしてもらうってのもあるんですけど、
 要約すると『面白いことが出来るか』を試したいってオーダーなんです。
 アリーナのスタンド使いにやらせてもいいんですけどォ……色々難しくて」

        「まっ細かい事は到着してから、担当の人が話します!」

                ザッ

男はそう言うと、一足先に動き出した。

         ザッ
              ザッ

「マジの試合は、空き倉庫でやってたりするんですけど。今日はそれとは違うんで。
 うちで使ってる『会議室』まで移動します。クルマで来てるんでェ――――――」

「あぁ、初対面の軽そうなオトコの車が不安なら、歩きでも無理じゃない距離です」

                   ニヘラ

ここに集まったのは――――彼らの『本拠地』のような場所である都合だろうか、
あるいは『スタンド使いを集める』のに町中より都合が良いと判断したのだろうか。

いずれにせよ、バイトの場所までは少し移動時間があるらしい。従うしかなさそうだ。

9弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/11/28(火) 23:51:23
>>8
「徒歩で行ける距離で車を出して頂けるんですね」

揚げ足を取るというよりは、思わぬ好待遇に感心するような口調だった。
もっともそういうリアクションを期待したユーモアではないのだろうが……。

まぁ、軽い口調だが段取りはしっかりしている男である。
弓削は普通に男のことを信頼して従う。
それに、上手くすればそのうち上司になるかもしれないのだし。

無表情なのでイマイチ心情は分かりづらいが。

10夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/11/29(水) 00:59:42
>>8

「――ふぇ〜〜〜」

気の抜けたような声を出しつつ、男の話に耳を傾ける。
まあ、何でもいいや。
ここまで来ているのだから、今さら気持ちに変化が起きるはずもない。

自分にとって未知の体験ができるのなら、それ以外は問わない。
安全か危険かも含めて――。
とはいえ、男の説明通りなら、今回は特に危険はなさそうだ。

「よし、ロールス・ロイスで行こう!!」

「それが無理なら、軽トラの荷台でもいいよ」

軽口を叩きながら、男の後に続く。
実際は、その辺で見かけるような普通自動車か、それより少し上くらいの車を予想しているが。
車体とタイヤとエンジンがあって、まともにシートに座れるなら文句は言わない。

「近くまでなら、私が運転しようか?」

「――無免許だけど」

「みんなキャンディー食べない?」

歩いている最中も口は減らない。
アメを頬張りつつ、他の二人にも勧める。
ガリゴリと飴玉を噛む音が倉庫に響く。

11遊部『フラジール・デイズ』:2017/11/29(水) 22:33:27
>>8
>>10

>『アリーナ』って知ってますかね?
 >スタンド使いが『戦う』闘技場なんですけど

「いや、初めて聞く情報だ」

 >『面白いことが出来るか』を試したいってオーダーなんです

「それは、見えない人間にも。と言う意味合いも含んでるのかな
それとも、見える人間専用の催し、と言うものだろうか。
どちらかで、やり方も異なるだろう」

>みんなキャンディー食べない?

「貰おう。ありがとう」

 飴を貰う。口には含まず、ポケットに入れる

12『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/11/29(水) 22:55:58
>>9(弓削)

「行けるっても、20分くらいはかかっちゃうんです。
 この時代、そんだけ歩くのは終電逃した時くらいで十分でしょ?
 それに、今疲れられても困るんで。あ、肉体労働じゃないですよ」

       「ていうか、オレが歩くの嫌いなのが一番ですね!」

感心に気分がいいのか笑みを浮かべつつ、疑問には答えが返る。
つまり話せない相手ではないし、仕事の相手としては悪くない。

>>10(夢見ヶ崎)

「あ、試すっていうのは『皆さんを』じゃなくて、
 『そういう企画が成り立つか』を、ですんで。
 もし面白くなくても、報酬はしっかり払います」

気の抜けた声を『失意』と受け取ったのだろうか、
やや慌てたような様子で、話の補足をしてくれた。

「ハハハ! 出来るならリムジンに乗せてあげたいんですけど。
 ま、普通の車です。借りてる車なんで、ぜいたくは言えなくて」

          「運転は好きなんで。オレがやりますよ!」

軽口は、彼も好みらしい。沈黙の時間もなく、倉庫街を歩く。
他に人影もない。ときどき、遠くから波の音と水鳥の声は聞こえる。

>>11(遊部)

「あー、やっぱ知らない人も結構いるみたいですね。
 うちもいろいろ知名度上げようとはしてるんですけど、
 法的な?事とか、そういうのいろいろ難しいみたいで!
 だから今回知って、興味持って帰って貰えたら嬉しいですね」

          ニカ

「普段は基本、『分かってる人間』っていうか。
 『スタンド使いVSスタンド使い』を納得出来る人向けで。
 一応、見えない人にも楽しんでもらえるように、
 工夫とか……そういうのもいろいろ。でもまあ今回は、
 見えない人の事は考えてもらわなくても大丈夫ですよ。
 細かい事は、やっぱ着いてからの説明になりますケド……」

彼の笑みは、陰謀などとは無縁に見えた。

質問は、彼が分かる範囲でなら大抵応えてくれるようだ。
ある意味では『依頼主』と『雇われ』の関係として正当と言える。

>全員

―――――しばらく歩くと、なるほど確かに『普通の車』だ。

新車というほどではないがよく手入れされたミニバンで、
ナンバープレートが無いとか、窓が黒いとかの不審さはない。

「好きなトコ乗ってください。あ、運転席以外で!
 飲食は自由ですけど、なるべく零さないようお願いします」

              ガチャ

「車だと多分、10分かからないと思いますんでェ・・・
 その間に、オレ含めて自己紹介とかしときましょうか。
 まあ今回、チームプレーとかする場面はないんで、
 無理強いはしませんし……ウソでも確かめはしないんで!」

若者は後部座席のドアを大きく開き、三人に乗り込むように促す。

車内は清潔に整備されており、『不安』とは無縁の印象。
シートにも座布団が置かれているなど、配慮を感じさせる。
座席は恐らく『6人乗り』と思われで、この人数ならゆったり座れる。

全員乗り込めば若者が運転席に乗り込み、車はゆっくりと走り出す。

13弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/11/29(水) 23:33:26
>>12
「いえ、私も助かります。あまり歩きやすい靴ではないので」

リクルートスーツなので足元がスニーカーというわけにはいかないのだ。
なんてことを話しつつ、

「失礼します」

フツーに助手席に乗り込んだ。
六人乗りでわざわざ助手席を選ぶのだから、意外とリラックスしているのかもしれない。

「ちなみに、変形機能は」

リラックスしすぎかもしれない。

14弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/11/29(水) 23:38:35
>>10
道中。

「いただきます」

フツーに受け取った後包み紙のまま速攻でポケットにしまった。
受け取っておいて舐めないのは求職活動中だからである(リラックス中)。

15夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/11/30(木) 01:27:41
>>12
                           ターゲット
「――私だ。今、依頼人と接触した。これから『標的』が滞在しているホテルに向かう」

車を眺めていたかと思うと、唐突にスマホを取り出して口に当て、低い声を作る。
どうやら闇組織に雇われたヒットマン辺りになりきっているようだ。
海沿いの倉庫街に停車した車。
それを見て、犯罪ものの映画か何かをイメージしたらしい。
波の音と鳥の声が、それとは正反対の長閑な雰囲気を醸し出している。

「安全運転で頼むぜ、相棒」

「なにしろ、こいつで六台目だからな」

「また廃車にしたら、ボスから大目玉を食らっちまう」

「もっとも、奴らが仕掛けてきたら、車より命の心配をしなきゃならないが――」

「ボスから雷を落とされるのに比べたら大したことじゃねえな」

一人でギャングごっこに興じ、勝手に架空の敵やボスを捏造しつつ、後部座席に乗り込む。
そして、男の話を聞きながら、車内をキョロキョロ見回す。
何か不審があるというわけではなく、単純な興味からの行動だ。

「じゃ私から――」

「名前は夢見ヶ崎明日美。何にでも興味を示す好奇心旺盛な女の子」

「アリーナの試合には、ちょっと前に一回だけ出たことがあるんだ。飛び入りで」

「そして勝った!イェイッ!!」

「で――その繋がりで、今日のシゴトを引き受けたってワケ」

自己紹介を終えたら、喋って喉が渇いたのでミルクティーを取り出して飲む。
飲食自由と言われてるから遠慮はしない。
後は聞く態勢だ。

16遊部『フラジール・デイズ』:2017/11/30(木) 19:28:42
>>12(レス遅れ失礼しました)
>>

>うちもいろいろ知名度上げようとはしてるんですけど、
 法的な?事とか、そういうのいろいろ難しいみたいで!

「気にするな。ただ、私が人よりも無知なだけだ」

後部座席の、一番左の扉側に座る。

>>15

 「……そうか。貴方は強いんだな」

「好奇心も、良い事だ。好奇心をなくしてしまえば
活きる気力すら減る」

 「……私の名か?」

「――フラジールだ。
他の方の自己紹介をお願いしたい」

17『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/11/30(木) 21:09:18
>>13(弓削)

「どうぞどうぞ――えっ、変形ですか!?
 いやあ、そういうのはないですね!
 これはマジで、普通の車なんで」

虚を突かれたようだが、返答はまじめなものだ。
冗談かどうか掴みかねているのかもしれない。

「スーツだとけっこー寒くないですか? 暖房入れます?」

そういう彼自身もスーツなので、彼が寒いのかもしれなかった。

>>15(夢見ヶ崎)

       ターゲット
「えっ!? 『標的』――――ッ!?」

一瞬、彼の背後に『ヴィジョン』が浮かんだ。
機械――未来的なロボット。『モノアイ』が光る。
が、すぐにそれは立ち消え、驚愕の表情は笑みに変わる。

「――――って、なぁるほど。そーいうことですか。焦りましたよ。
 任せてください相棒サン。オレもボスにシバかれたくはないんでね。
 標的も油断できないやつなんで、今の内に車内で寛いどいてくださいよ!」

彼の世界では『ヒットマン』は『ファンタジー』とは限らないのだろう。
車内に変わった物はない。ごみ箱やティッシュ、ドリンクホルダーも完備。

「アリーナに飛び入り――ああ、欠場者が出たとかそういう?
 アリーナ関係者ってわけじゃないですよね、その言い方だと。
 なんにせよ、『勝った』って事なら期待して良い感じですかね!
 戦いは、『アタマも使える』やつが勝つ! そう思ってますから」
 
           「今日もよろしくお願いしますよ、アスミさん」

どうやら期待されてしまったらしい。

あの時の職員――『金一』との直接のつながりは彼にはないのだろうか、
少なくとも『アルカラ』としての勇姿を直で見た事はないようだった。

>>16(遊部)

「フラジールさんですね、今日はよろしくお願いします!」

あからさまな偽名にも追及は入らない。
呼び名があれば問題はない、ということだろう。

          ボフ

後部座席に座る。座布団のおかげもあり、座り心地は良いものだ。

>全体

倉庫街を抜け、車は町へと走り出す。安全運転と言える速度。

             ブロロロロロ……

「とりあえず、オレも自己紹介しときますね。
 吾妻 常喜(アガツマ ジョウキ)。今年でハタチ。
 アリーナの職員で、皆さんと同じ『スタンド使い』です」

「『桜島明人』さんの部下で、普段は実況とか、不正の監視とか。
 まあ色々やってます! まだまだ雑用みたいなトコはあるんで!
 今日は皆さん、よろしくお願いします。――――っと、信号か」

信号に引っかかる事はあるが、そこは法を破るつもりもないらしく、
足止めをされつつ『歓楽街』――――いわゆる『星見横丁』が見えてきた。

「秘密のアジト――――ってわけじゃないんですけど、
 横丁に今日の仕事場があるんで。もうそんなにかからないですね」

彼が横目に見ているカーナビには、一般的な『貸し会議室』が表示されている。
場所も彼の言通り、『星見横丁』に位置する。現在地を示すアイコンとの距離は近い。

18弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/11/30(木) 23:45:34
>>17
「今のは冗談ですが、暖房は有難いですね。この格好だと足が寒いので」ケロリ

無表情である。
まぁそんなコミュニケーションブレイクユーモア女はさておき、自己紹介。
此処に来て弓削は初めて横に座る男の名前を聞いた。吾妻。弓削は心のメモ帳にその名をしっかり書き留める。

「では最後に。弓削和華と申します。皆さんと同じくスタンド使いで――今は無職です。
 つまり、何色にも染まれるということになります。…………無色だけに」

            ドヤリ

「一応、前職は秘書などをしておりました。得意技はスケジュール調整です」

さらっと何かがぶっ込まれた気がしたが、関係なく自己紹介は終了した。
一応最後ということでオチを意識したのかもしれない。真相は藪の中だ。

「――室内で、スタンドを使うので?」

そんなこんなで。
カーナビに視線を向けつつ、問いかける。
まぁ十中八九そんなことはありえないが、
では何故貸し会議室に向かっているのか――
みたいな話のとっかかりにするつもりなのだ。

19夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/01(金) 07:46:21
>>17

男――吾妻が発現させたロボットのようなスタンドを興味深そうに眺める。
彼のスタンドの全身像を『見る』ことができたのは、自分にとっては幸運だった。
もっとも、別にそういう意図があってジョークを言ったわけではないが。

「まあ、そんなトコかな」

あの時のことを、ほんの少しだけ思い出す。
正直、吾妻が試合のことを知らなくて良かったと思った。
あの時の自分の姿を見られるのは、死ぬほど恥ずかしいものがあるからだ。

あの時は、自分も熱くなって、いつになく気持ちが昂ぶっていた。
そのせいで、普段の自分らしくない『マジ』な振る舞いをしてしまった。
らしくないというか、表に出すつもりがない部分を曝け出してしまったというか……。

まあ、もう終わったことだ。
いつも通り明るく楽しく行こう。
その方が私らしいし。

「――任しといてよ、ジョーキさん。今日もバッチリ決めるからさ」

「ヨロシク!!」

いかにも堂々とした態度で威勢のいい返事を返す。
本当に結果を残せるかは別にして、期待されているのなら応じるべきだ。
自分自身の決意表明という意味もある。
それが自分を追い込み、良い結果を出すことに繋がる――かもしれない。
それに、自分と自分の半身に、自信がないわけではない。

>>16
>>18

パチパチパチパチ

それぞれの自己紹介に対して拍手で合いの手を入れた。
短い間とはいえ、一緒に仕事をする間柄だ。
チームプレイは必要ないと言われているが、できるだけ仲良くしておきたい。

それに、彼らの未知の部分を『見たい』からという意識もないではない。
特に、横に座るフラジールには関心がある。
言動といい名前といい格好といい、頭のてっぺんから爪先まで謎だらけだ。

色々と気になることはあるが、とりあえずマスクの下に隠れた素顔を見てみたい。
とはいえ、無理なことをするつもりはない。
私だって、このサングラスを取り上げられたら視力の大半を失って困ることになる。

あくまでチャンスがあれば――の話だ。

20遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/01(金) 22:00:11
>>17

 「 吾妻 」

 「 吾妻 常喜。うん  覚えた。
明日美、和華 君たちの名前も 良い名だ。
 これから行う、催事が競争であるとしても。
名に恥じぬように、正々堂々と行おう」

 「……」

 スッ……スッ。

煙草を取り出すものの、思い直すように動きを止めコートの
ポケットへ戻す。

21『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/01(金) 22:24:51
>>18(弓削)

「あっ、冗談でしたか。ハハ……」

                 ブォォ〜〜ン

吾妻の安堵と共に暖房が入り始める。
助手席は暖気を浴びるには良い位置だ。

「………………へえ、秘書さんだったんですか!
 スケジュール調整。スマートな感じでイイですね」

       「よろしくお願いします、弓削さん!」

このご時世無職ジョークには反応に困った様子も見えたが、
当惑というより『面白いが笑っていいのやら』な態度に思えた。

「――――あ、仕事をするのは『室内』ですけど、
 スタンドを使うのは『室内』じゃないですね。
 『爆発』とか『炎』のスタンド使いもあり得るんで」

どこかあいまいな回答は、何かを隠す意図を感じる。
本人も気づいてか気づかずか、難しい顔をしていた。

「あー、コレ、具体的に喋ると怒られるんですけど、
 現場着いたら説明されるコトだろうしいいかァ……
 うちに『場所』を作れるスタンド使いがいるんですよ」

そして、捻りだすようにそんな補足を付け加えた。
この男がよほどの役者ではない限り、この言い方と表情は真実味がある。

>>19(夢見ヶ崎)

既に消えてしまってはいるが、姿は鮮明に思い出せる。
どういう能力で、どれほどの動きをするのかは『未知』だが、
初対面のスタンド使い3人を前に彼が臆さない根拠には違いない。
未知。ここに集まった自分以外はみな、未知を抱えた存在だ。
特に『フラジール』を名乗る彼女の『謎めき』は誰の目にも明らか。

「ああやっぱそうなんですね、
 オレじゃないですけど、その節はどうもです」

ファイターの欠場――――そして『リザーバー』の出場自体は、
それ程の驚きを持たれていない辺り、無い話ではないのだろう。
いずれにせよ彼が知るのは夢見ヶ崎の『表の一部分』だけという事。

「ヤル気十分みたいで、頼もしい限りですよ。
 まあミスってどうこうなるような仕事じゃないですけど、
 積極的にガンガンやってもらえる方がありがたい感じなんで!」

それゆえもあり、威勢のいい返事はそのまま好意的に受け取られた。

>>20(遊部)

「フラジールさんも、イカした名前ですよ。
 こうなんというか、ロックな感じっていうか……!」

他愛のない雑談、といった口調だ。

タバコは――微かに車内に『残り香』はあるとはいえ、
愛飲していなければ気づかないほど微細なものだった。
吾妻――あるいは車の主は『肯定的』なのだろうが、
弓削や夢見ヶ崎がそうとは限らない。判断は賢明だろう。

とはいえ一服の時間は用意してもらえると考えて良いだろう。
コンディションは整っている方が、彼らにも望ましいはずだ。

>全体

          ブロロロロロ・・・

車は貸会議室にごく近い、有料駐車場に入る。
そして特に駐車場所を吟味する様子もなく、
入り口から近いエリアにバック駐車を成功させた。

        「ふぅーっ、到着です」

「っと、駐車場からほんのちょっと歩きますんで。
 休憩必要なら、建物着いてからでお願いします。
 中に自販機とか、確か喫煙所とかもあるんで。
 外は寒いですしね、とりあえず入っちゃいましょう!」

           バタン

後部座席のドアも、吾妻の手でゆっくり開かれる。
外に出れば寒気に煽られ――――すぐ近くのビルが目に入る。
本当にごく一般的な、『貸会議室』の入っているビルといった印象だ。

少なくとも不審なテナントが入っているとか、そういうのはない。
三人を促すように、まず彼がビルの入り口へと真っ直ぐ歩いて行った。

22弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/01(金) 22:54:43
>>21
「ああ――なるほど、『そういうもの』もあるのですね。
 すみません、不勉強とはいえ言いづらいことを聞きました」
「聞かなかったことにします」

さらりとなかったことにし始める弓削。
とはいえコイツのここまでの言動を見た感じ、
きちんとなかったことにできるかは甚だ疑問だが……。

そんなこんなで下車。

「しかし、こうした部分を見ると『スタンド使い』という超常が
 関わっているとはいえ、組織の運営は普通の企業同様に見えますね」

とはいえ超常なので見えるという以外のことは言えないが。
そんな感じで所見を述べつつ、吾妻に続いた。
急に寒い場所に出たが、リクルートスーツの女は反応しない。

23夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/02(土) 08:13:35
>>21

「ふぅ〜〜〜ん」

目的地であるビルを見て、唇を尖らせ、やや残念そうな表情を浮かべる。
せっかくアリーナ絡みの仕事だから、もっと変わった場所を期待していた。
しかし、いざ到着してみると、どこから見ても普通のビルだ。
内心、少なからずガッカリしてしまったことは否めない。

だが――。

「ああ、そっかそっか」

「なるほどなるほど」

「いやー、私としたことがウカツだったぜー」

突如そんなことを言いながら、何事か納得したような顔をする。
アリーナは一般的な会社のように表には出ない。
言ってみれば、『ヒミツソシキ』みたいなものだ。

それを考えれば、あからさまに怪しく見えるワケがない。
そういった部分はコーミョーに隠していると考えるのが自然だろう。
このビルだって、パッと見は普通に見えても、きっと内部にはスゴい秘密があるに違いない。

「よし!!行こう行こう!!」

「――楽しみだなぁ〜〜〜」

一人で勝手な想像を膨らませつつ、吾妻の後に続く。
歩きながら周囲を見回し、ビルの入り口に視線を凝らす。
ここがアリーナと関係があるなら、何か珍しいものでもないかという期待の眼差しで。

24遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/02(土) 17:14:43
>>21

>フラジールさんも、イカした名前ですよ。
>こうなんというか、ロックな感じっていうか

 「ロック ロックか」

「ジミ・ヘンドリックス  グリーンデイ ニルヴァーナ」

「皆、世界に大きな改革を齎す一助となった。
私の働きが。今日のアリーナにも、彼らまで行かずとも助けになれば良いがね」

 最後尾から付いて行く。

25『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/02(土) 23:12:34
>>22(弓削)

「いやいやっ、ちゃんと説明してないのが原因なんで!
 ただまあ、『聞かなかった事』はありがたいですね」

逆に謝罪されたが、かえって深刻な調子ではない。
弓削を信じてるのか、言ってしまったから開き直ったのか。

「あー、『アリーナ』は法的なトコはともかく商売なんで。
 まあその辺、『派閥』にもよるみたいですけど……
 うちはあんまり、『スタンド頼り』って感じじゃないですね」

仕事感のない洒落たスーツを見る限り『自由』な職場なのだろうが、
上司がいて、部下がいるといった体系までは超常的ではないのだろう。

「超能力組織って言うと、『四天王』みたいなのがいるとか……
 そういうファンタジー想像してましたけど、まあけっこう普通ですよ」

これから見えてくる部分に『ぶっ飛んだ』物がある可能性はあるが。

>>23(夢見ヶ崎)

「??」

そうした様子を吾妻は不思議がっていたが、
特にそれについて追及してくることもなかった。

普通のビル――――としか言いようがないわけで、
しかも弓削に対する吾妻の話を聞く限りでは、
内部にも『異常』はないのではないだろうか・・・
そう思ってしまうような『普通』の説明、そして入り口。

「ウカツ――――ですか? よく分からないですけど、
 そうですね! とりあえず、エレベーター乗りましょう!」

「仕事、そんなに楽しみにしてくれるなら嬉しいですけど、
 スタンド使って何かするのが好きだったりするんですか?」

ここにいたるまで珍しい物はない。『ごく普通のビル』なのだが、
はたして夢見ヶ崎が期待するような『未知』がここにあるのだろうか。

>>24(遊部)

「あ、けっこう音楽詳しいんですね。
 オレ、普段は『邦楽』ばっかり聞いてるんで、
 ロックスターとか詳しくなくてお恥ずかしいですけど」

「『グリーンデイ』はすげえカッコいいと思います。
 歌詞分からないんで、翻訳サイト見ながらですけど」

彼には『音楽』の齎した革命への敬意はないようだが、
それは単に無知というだけで、楽しんではいるのだろう。

歌に込められたメッセージを受け取っていない、とも言えるが、
名作を娯楽として消費するのも、それはそれでいいのかもしれない。

>全体

話しながらも一同はビルの中に入り、エレベーターに乗り込む。
ロビーに階段は見当たらなかった。閉鎖されているのだろうか?
そもそもこのビルにはあまり人気がない。汚れているわけでもない。

「あ、こっから先『関係者以外立ち入り禁止』なんで。
 いろいろ『撮影』とかも禁止な感じになってます。
 まあ、皆さんはそういうのしないと思いますけど、念のため!」

エレベーターに全員が乗ってから、彼は思い出したように話す。
このエレベーターは『4階以上』にしか止まらないらしい。
ここが大きめの『雑居ビル』である以上、特別珍しい話でもないだろう。

                       カチ

だが、彼が押したボタンは数字が書かれていない。
位置的に『3階』に対応するのだろう事は推測できるが、
停止階ではないのだろう。さらに彼は『開くボタン』を押している。
『総合体育館』エレベーター――夢見ヶ崎はそれを想起できる。

                  グ
                    ォォォォ ・ ・ ・


     ――――チーン!

すぐにエレベーターは止まり、ドアが開いた。電気が薄暗く、人気のないフロア。
何もテナントなどは入っていないのだろうか。さながら『秘密基地』のようだが、
機銃が仕掛けてるとか赤いレーザーが飛び交っているとかそういう剣呑さはない。

26弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/03(日) 00:49:13
>>25
「承知しました」

そういえば携帯の電源を切っていなかったな――と思い至ったので、
弓削は手だけ鞄の中に入れて電源をOFFにした。
無用な誤解を生まない為にもこういうときは全部電源を切るに限る。

「事務所のような場所をイメージしていましたが」

と言いながら、ほどほどに誘導に従いつつフロアに出る。

27夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/03(日) 08:33:30
>>25

「ちょっと違うかな。スタンド使って色々やるのはキライじゃないけど」

「私って色んなモノを見るのが好きなんだ」

「特に、普通じゃ見られないような珍しいモノとかさ」

ビル内部へ足を踏み入れながら、吾妻に言葉を返す。
頭の中は、これから目にするであろう『未知』に対する好奇心で一杯だ。
初めて来日した外国人観光客なみにキョロキョロし、その時を今か今かと待ち構える。

「大丈夫!!撮影なんかしないさ!!」

撮影なんてする必要はない。
この両方の目にしっかりと焼き付けるつもりだからだ。
写真や動画も悪くないが、生で見る光景には適わない。

「……ふぅん」

吾妻の操作を横目で見て、一人ほくそ笑む。
アリーナと関わった時の記憶を思い出したからだ。
やはり、このビルにも表からは見えない何かがあったらしい。

「――面白くなってきた」

移動するエレベーター内で、口元に笑みを浮かべつつ小さく呟いた。
サングラスの奥の瞳が、溢れる好奇心の発露であるかのように輝いている。
扉が開いたらエレベーターの外に出て、視線だけを動かして辺りを観察する。

28遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/03(日) 11:45:13
>>25

 「どんな者であれ、ルールが存在する」

「日常の中でも 闘いの中でも」

 「私は、そちら側の敷く規制に関しては、特に反論はないよ」

「直接見て、嗅いで、耳にして、纏わりつく空気の肌触りと
吸い込んだ雰囲気の舌触りだけで十分さ」

 エレベーターを出たら、すぐ横の壁に立って辺りを一瞥する。
吾妻が再度、先導して歩くなら。最後尾を続けて歩く 
変わりはない。

29『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/03(日) 23:04:21
>>26(弓削)

「ご協力ありがとうございます」

「ここに常駐するって案も出てるんで〜……
 もし次来ることあれば明るくなってるかもですね。
 今のところは、会議室とか、たまに使ってるくらいなんで」

                カチ

かばんの中で、携帯の電源が切れたのが分かった。
これで、とりあえずビジネス的に問題なしだろう。
暖房の入らない廊下は少し肌寒いが、外程ではない。

「ウチはまだ、事務所構えるほど
 デカい勢力じゃあないんですよ。まだ」

>>27(夢見ヶ崎)

「おおーっ気が合いそうですね、オレは旅行とか好きで。
 というかまあ、『カメラ』が好きなんですけどね――――
 だれも見たことないものを写真に撮って、残したいんですよ」

       「一回見るのじゃ、満足できなくて。
       撮影禁止の場所で言うのも何ですけど!」

返ってきた言葉は、少しズレたものかもしれない。
彼も夢見ヶ崎の本質を見抜いてはいない。

             オォォォ ・ ・ ・

遠くからエアオンの音が聞こえるほど、この廊下は無音だ。
電気は薄暗いが見えないほどではない。部屋の電気が、
ほぼ消えているのがこの薄暗さの原因かもしれなかった。

この廊下は『廃墟』ではない。人が使っている形跡はある。
床に埃とか、蜘蛛の巣とか、電球の不吉な火花とかとは無縁だ。

>>28(遊部)

「ご理解頂けてありがたいです」

           ニッ

「あー、なんというか、詩的な言い方ですね!
 詩とか音楽とかが好きな感じなんですか?」

歩きながらも、吾妻は雑談を絶やさない。
直接見た廊下は薄暗くはあるが清潔であり、
悪臭などもない――――空気は、少し冷え込んでいる。

>全体

       ザッ 
               ザッ

廊下を進んでいくと、電気の点いた部屋が一つだけ見えてくる。
扉が大きく、それなりに『広い部屋』であることは想像できる。
一般的な『会議室』というよりは、講演に使うような部屋だろう。

                   「さて」

吾妻が立ち止まったのは、やはりその部屋だった。

「この中で説明します。オレじゃなくて、オレの上司で依頼人の方が。
 一応最初なんで、挨拶はお願いします。そういうの好きな方なんで」

              コン
       コン

          「んん”……あー、『桜島』さん!
           吾妻です。例の方々、連れてきましたァッ」

       ・・・

             ・・・
        
                    ガチャ

ドアが開いた。そして――その男が姿を現した。

赤いジャケットを羽織った背の高い男。三十路の顔付き。
短い黒髪と、はっきりとした眉からは『体育会』の色を感じた。
彼は品定めするように、眉間に僅かな皺を寄せ、一同を見渡す。

                 サクラジマ アキト
「――――君達が。そうか。オレは『桜島明人』だ。
 アリーナの職員をしている。そこの……吾妻の上司だ」

        「――――良く来てくれた! まずは、礼を言うッッ」

     ビシッ

そして彼は切り裂くような角度のお辞儀をし、3秒ほどしてから顔を上げた。

30弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/04(月) 00:00:16
>>29
「おはようございます」

張り上げるような声ではないが、それでもよく通る声で挨拶し、同じ様に礼をする。
定規で測ったみたいなきっちりとした礼である。

「本日ここでお世話になることになりました、
 弓削和華と申します。宜しくお願いします」

とりあえずは、挨拶。
そして、上司の名前を心のメモ帳にメモしておく。

丁寧ではあるものの、その物腰はいわゆる『体育会系』とは趣を異にするが――反応は、果たして。

31夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/04(月) 04:54:30
>>29

「なるほどね――」

吾妻の話を聞いて、相槌を打ちながら、にこやかに笑う。
彼は私の本質を知らないかもしれない。
でも、私だって彼の本質を知ってるワケじゃない。

その辺りは、お互い様だ。
同時に、未知であるからこそ、見えない部分を確かめる価値がある。
それは、何も吾妻に限った話ではないが。

「オッケー、任しといてよ」

「――バシッと決めてやるぜ」

吾妻に小さく言葉を返す。
そして、眼前に現れた桜島の全身像を観察する。
確かに、いかにも礼儀にはコダワリがありそうなタイプに見える。

「こちらこそ、呼んでくれたことに感謝する!!」

「私は夢見ヶ崎明日美。夢見る明日は美しいと書いて夢見ヶ崎明日美だ!」

「――どうぞよろしくッ!!」

こちらも負けじと、シャープなお辞儀と共に、勢いに乗った挨拶を返す。
こういうのは最初が肝心だ。
吾妻に宣言した通り、バシッと決めてやる。

32遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/04(月) 11:58:25
>>29

 > 詩とか音楽とかが好きな感じなんですか?

「刺激になる。どうして、このような文章を作り上げるようになったのか
どうやって、こう言うメロディーを刻もうと思ったのか」

「そう考えていると、余計な雑念がなくなるのでね」


>オレは『桜島明人』だ
>良く来てくれた! まずは、礼を言うッッ

「フラジールだ。今日は短い間だが、宜しく頼む」

 短く、一礼を返す。余計な脚色や紹介はいらない。

33『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/04(月) 23:30:50
>>30(弓削)
>>31(夢見ヶ崎)
>>32(遊部)

「――――いい挨拶だッ! 気に入ったッッ!!!」

            ブンッ

「特に君は筋が良い! そして君は礼儀が良い!
 最後に君はシンプルが良いッ! いい仕事仲間になれそうだ」

「俺の事もそう思ってもらえるよる尽力しよう! よろしく頼む!」

順々に夢見ヶ崎、弓削、フラジールに視線を向けた彼は、
暑苦しい笑みを浮かべて頷く。視界の隅で吾妻が胸を撫で下ろす。

そのまま桜島は部屋の奥へと歩いていき、吾妻もそれに続く。
そこには椅子が用意されている。『3席』、人数分ということだ。
向かいには机が置かれており、やはり三人分の『お茶』と、
ちょっとした『茶菓子』――――と思われる包みが置かれていた。

「いい椅子ではないのだが、寛いでほしい」

「そして、早速で悪いが、休憩を取りたい者は?
 いなければ今回の仕事の説明を開始したいのだが。
 ああ、吾妻。まだ説明は済ませていないだろうな?」

「はい、現地で説明した方が早いと思ったんで!
 オレ、そういう説明ってあんまり得意じゃないですし」

部屋の内装としては、まず机はほとんど片付けられている。
そして、数台の『パソコン』が設置されており――――
書類が収まっているらしきバインダーなども散見されるのだが、
少なくともここがスタンド使いの動けるような場には見えない。

「うむ。と、その前に。現段階で何か質問がある者はいるだろうか?
 遠慮は不要。機密事項でなければ、細かな事でもお答えしたいと思う」

が、奥に女性用と見えるコートが掛けられた椅子がある。
この二人のどちらかが女装趣味でもない限り、もう一人いるのだろう。

34遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/04(月) 23:39:36
>>33

>いい仕事仲間になれそうだ

「そうだ。我々はビジネスの為に集ってる
ビジネスは成功する為に行うものだ」

 「こちらこそ出来る限りの事は努めよう。
こちらの無知で、何かしら反故しかねない行動が
あれば遠慮なく言ってくれ」

「質問か」

「『企画』の詳細。それに尽きる」

「要が肝心だ。それがな」

35弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/05(火) 00:30:39
>>33
「………………」 チラ

さっと内装を見る。
無論、ファイル類からは意図的に視線を外すが。

一応片付いている……というより物がないようだが、
やはり動き回るような広さではない。
とはいえこれは『能力』が関係してくるとのことだし、
今後の説明と合わせて桜島の話すに任せるのが賢明か。

「コートがかかっているようですが」
「……もう一人いらっしゃるので?」

現時点で問うべきことはこれくらいだ。
スタンバイしているとかならともかく、
少し席を外しているとかであれば
事前に確認しておいた方が良い場合もある。

36夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/05(火) 04:52:26
>>33

「いえいえ――」

「座れるなら何だっていいよ」

「『空気』で出来た椅子じゃなければね」

言われた通り、席に腰を下ろす。
そして、言われた通り、全身を十分に弛緩させてリラックスする。
遠慮なくお茶を飲む。
トーゼン茶菓子も食べる。
これから仕事があるんだから、今の内にエイキを養っとかないと。

「んじゃ、さっそく説明して欲しいな」

「――早く仕事に掛かりたいからさ」

スタンド絡みの仕事となれば、そこは未知に溢れているワケだ。
この部屋が表からは隠されていたように、そういった部分は他にもあるだろう。
それらを早く見てみたいという気持ちを抑えられない。

「私は特にないかな、質問は」

「今のトコはね」

「強いて言うなら――それ誰の?」

そう言いながら、椅子に掛かっている女モノのコートを指差す。
私のじゃないことは確かだ。
今度、私も新しいコート買おうかな。

37『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/05(火) 11:42:31
>>34(遊部)

「遠慮が要らないのは助かる。
 やはり君はシンプルで良いッ」

>>36(夢見ヶ崎)

「空気椅子など客人にはさせないとも。
 ――――無論部下にも! 時代錯誤だからな」

茶と茶菓子の味はそこそこだ。
そこそこだが、逆に落ち着くには良い。

>>35(弓削)
>全員

二人が気にするのはコート。高級品には見えないが、
厚く、毛皮のような材質に見え、寒い冬にはぴったりだ。

「ああっ、あのコートは――――」

「吾妻ァ! 答えるのは俺がやるので、
 君は下に降りて『加古』に準備を頼んでくれ」

           「あっはい!」

      スタスタ

「失礼します。皆さんまたすぐ後で!」

吾妻は軽く一礼してから部屋を出る。

「あのコートは『加古』――――今日の仕事の『要』でもある同僚の物だ。
 現在下の階で準備をしている。つまり、仕事自体は下の階で行うわけだ。
 一度ここに寄ってもらったのは、荷物を置く為と、説明をする為の事」

>全員

「ではさっそく、説明に取り掛かろう」

      「今日君達にやってもらいたいのは……
        スタンド使いによる『競技』のテストだ。
         ―――――闘技ではなく、『競技』ッ!」

                       クルッ

       ガコン!
            ウィィィィーーーーーーン・・・


「――――――――我々『アリーナ』はッ!
 見る側には血沸き肉躍る『エンターテインメント』であり、
 戦うスタンド使いには『研鑽』し『発散』し『誇り』を鍛える場、
 つまり『見る側』も『戦る側』も満足出来る『闘争』の提供者だ」

「しかし――――『闘争』の方法は何も『果たし合い』だけではない。
 世には『諜報』『潜入』『篭絡』『娯楽』を得意とする使い手もいて、
 そうした者は現状のアリーナでは・・・『裏方』にならざるを得ない!」

            「ゆえに」
                    カチ!

スクリーンとプロジェクターの準備を整えながら、熱弁する桜島。
彼は機敏で、部屋に備え付けと思われるそれらはすぐに姿を現す。
スクリーンに表示されるのは――――動画の再生画面だ。

「スタンド使いによる、『10種競技』のような――――新たな闘争。
 提示された『状況』を己のスタンドと知恵で突破する『手段』を模索し、
 実際にそれを行った上で『堅実さ』『目新しさ』『流麗さ』を評価。
 戦闘能力ではなく、スタンドを用いた『解決能力』を競い合う『競技』を作るッッ!!」

       「――――なお、提案者は吾妻だ。好評の声は彼に掛けるように!」

新競技紹介用ムービー、とシンプルな題が添えられ、右下に『加古未來』のクレジット。

38『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/05(火) 11:43:01

                     カチ!

「今流すのは以前うちの職員で作成した『紹介用』の映像だ。
 その人物のプライバシーに関しては黙秘させてもらうし、
 そのうえで『関係者に見せる』点では了承を得ている」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『状況1 敵組織の荷物をスリ取れ!』

画面には『電脳空間』の如き奇妙な外観の『通り』が映っており、
まるで『3Dモデル』のような人間が――休日の大通り程度に行きかう。
その中で本物の人間は一人だけ。その人物も顔などはモザイクで隠されている。

そして――――向かいから歩いてくる、『ターゲットマーク』の書かれた人間。
カバンを持っており、自然を装いつつも、周囲をやや警戒しながら歩いている。
そして本当の運び屋ならあり得ない話だろうが、カバンから『荷物』がはみ出ている。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「反社会的な状況ではあるが……当然『そういうものばかり』ではない!
 しかしスタンド使いが真価を発揮できる状況は法的に怪しい事も多い」

「不快であれば、今回はなるべく抵触しない状況を用意するつもりだ」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

                ズギュン

本物の人間――――アリーナ関係者と思われる人物が、
人型のスタンドを発現して『ターゲット』のカバンからすれ違い様に荷物を奪う。
高速、かつ精密な動き。盗まれたことに気づかないターゲットはそのまま歩き去る・・・

                          『CLEAR!』

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

                          カチ!

「――――このように、最低限『状況』を打開できればそれでクリアという事になる。
 クリアではあるが、『他の参加者』もクリアしたならば、優れた者順に『加点』する。
 このような状況を複数回繰り返し、最終的にもっとも『点数』の多い者が『勝者』ッッ!!」

動画がそこで止められた。もし何か質問があれば、今なら聞き入れられるような気はする。

39弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/05(火) 13:47:22
>>37-38
「『なるほど』」

つまりその『加古』という人物が『場所』を提供するスタンド使いということなのだろう。

そして倫理的に問題のある条件設定ではあるが、そもそも弓削に倫理的正しさを斟酌する心性はない。
当たり前のように流して、映像を確認する。

「概ね理解できました」

今のは例だが、似たようなスタイルで進行していくことは想像に難くない。
とすれば……。

「ですが、『点数』について質問が一つあります」
「評価の基準には『堅実さ』『目新しさ』『流麗さ』があるとのことですが、
 この場合『流麗さ』は何を意味しているのでしょうか?」

堅実さは……分かる。偶然性や相手の行動に依拠するような方法だとよくないのだろう。
目新しさも、例を見れば何となく分かる。『誰でも出来るような方法』『工夫のない方法』はマイナス。
では流麗さは? ……おそらく『解決方法自体の鮮やかさ』が関係するのだろうが、
ピンときてないものを無理やり理解した気になって進めるよりは聞いた方が良かろう。

40遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/05(火) 18:07:36
>>37-38

「言うなれば 『即興芝居』だな」

 紹介映像を見終えて、一言。

「その状況に合わせた、問題ないと思える小道具は
借り受ける、と考えて良いだろうか?
 私は、余り器用な能力を持ち合わせてないし。
他の二人も、問題によって何かしら道具が必要な時もあるだろう」

 小道具の借用が許可できるかだけ確認を行う。

(『即興芝居』か……皮肉なものだな。
お芝居……か)

41夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/05(火) 20:04:24
>>38

「ふんふん、なるほどなるほど」

桜島の説明と映像を見て、感心したように何度も頷く。
スタンドの力が生かされる場は、何も単純な戦闘だけではない。
それを計れる場を作るというのは、非常に理に叶った試みだ。

「さっすが、吾妻!!よっ、日本一!!」

「あんたは、いつかやる男だと思ってたよ」

「昔、コンビ組んでた時のことを思い出すな……。
 あの時は、ドジ踏んじまってピンチになったアタイを、あんたが……」

吾妻に対し、最大限の賛辞を送った。
口調は真面目には見えないが、褒めていること自体は真面目だ。
ついでに、架空の思い出話を語った。

「いいねいいね」

「説明はまだ続くの?終わったなら、さっそく始めたいんだけど」

「とりあえず実際にやってみるのが一番ってね」

弛緩させていた姿勢を引き締め、背筋を伸ばす。
いつでも取り掛かれるというアピールだ。
自信はある。

目が見えなかった頃の自分は、健常者ができることもできない場合が多かった。
しかし、視力を得た今、かつてはできなかったこともできるようになっている。
だからこそ、今の自分にやってやれないことなどあろうはずがない――
と、夢見ヶ崎明日美は考えているのだ。

42『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/05(火) 23:40:12
>>39(弓削)

「『堅実さ』は『再現性のある必然的な成功なのか』!
 『目新しさ』は『その競技者ならではの成功なのか』!
 そして『流麗さ』は『絵的に映える手口での成功なのか』!」

「――――と言った所だ。今回はテストになるが、
 もし本番があればこれは『ショービジネス』……
 氏が言うように『即興演劇』としての意味合いもある。
 堅実で、目新しくても、手段が『極めて煩雑』であったり、
 時間をかけ過ぎており『即興性』を欠いていたり…………
 見ていて理解できないような方法では『高評価』は出し辛い!
 もっとも、三条件を必ず最高の形で満たす必要はないのだが」

「他の観点より『分かりづらい』基準である事は認めよう。
 そうした意見を貰えるのが、我々にとってもありがたいッ」

という事らしい。要は『第三者に見せる』事を意識する必要性だろう。

>>40(遊部)

「小道具……『日用的にあり得る範囲』でなら許可するだろうし、
 その場に存在する物品を拾う、盗む、その他手段で手に入れるのも許可している。
 イリーガルな手法でも、な。『ターゲット』は全て『能力の産物』だ。安心していい」

「ただし――――『小道具に頼った方法』はおおむね、低い評価を付けざるを得ない!
 スタンド使いであれば多かれ少なかれ、『独自性』を発揮する手段はあるはずだろう」

小道具は使えるようだが、先に挙げられた評価基準からすると、
例え『ナイフ』や『銃器』を使用するような許可が出たとして、
それのみで敵を打倒するような形では『可』の域を超えないのだろう。

>>41(夢見ヶ崎)

吾妻は既に部屋を出ているが――――

「君と彼にはそんな因縁があったとはな。
 その賛辞、しっかり彼に伝えておくッッ」

真面目に受け取られてしまったようだった。
コンビの話は、本気で信じているのかは分からないが。

「――――いい熱意だ。ああ、すぐに始めるつもりでいる」

「吾妻を先に向かわせたのは、すぐに準備をしてもらい、
 我々が到着したならばすぐに始められる状態にするためだ」

>全体

夢見ヶ崎の疑問への答えは、全員に向けて返されることになる。
桜島は私物と思われるバインダー類を手に取り、部屋のドアに近付く。

「つまり、休憩が不要であればすぐに下の階に向かう!
 『加古』の能力があるとはいえども、不測の事態は起こる。
 なるべく広い場所を用意した方が『やりやすい』と判断した」

      ガチャリ

「――――理解と準備が出来た者から着いて来るようにッ!!」

            ザッ

特に問題が無ければ下階に降りることになり、
恐らくはその後すぐに『仕事』が始まると思われる。

勢いよく歩み出た桜島だが、一応待ってはくれるようなので、
何かこの部屋でする事が残っているのだというならそれもいいだろう。

43弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/06(水) 00:03:00
>>42
「ご回答いただきありがとうございます」 ペコォー

まさしく『エンターテイメント』としての重要性というわけだ。
概ね予想通りではあったが、『即興性』や『絵的に映える』
という視点は自身にあまり頓着しない弓削にはない観点だ。
ここでそういった指定を聞くことができたのは大きいだろう。

        「そして」

   「『理解』致しました」  ザッ

……無駄にカッコつけた感じで、桜島に続く。
弓削なりにエンターテイメント性を意識した結果である。
あんまりそういうのは向いてないのかもしれない。地味だし。

44夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/06(水) 05:03:07
>>42

褒めてるのは本気だし、その点は問題ない。
でっち上げた過去話についても――たぶん問題ない。
不都合が起きたら、その時はその時だ。
何かあれば吾妻にフォローしてもらえばいいし。
自分とは気が合いそうだったし、大丈夫だろう。

「――オッス!!」

「理解と準備、共に完了!」

「我いざ行かん!新たなるトーソーの地へ!!」

桜島と張り合うように勢いよく立ち上がり、後に続く。
どんな『状況』が用意されているか楽しみだ。
まだ姿を見せていない加古の能力とやらも気になるし。
そして、競技が始まれば、同席者である二人のスタンドも見られるだろう。
それも楽しみの一つである。

45遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/06(水) 18:30:28
>>42

 勢いよく立ち上がり、ステージ向けて歩く桜島。そして、続く二人


 『……』 『……』 『……』 『……』

(……出たいか? いや、君たちの出演には未だ早い)

 「……ふぅ」

 三人に少し遅れるようにして立ち上がり、続いて歩いて行く。

仕事の内容は、把握した。あとは、やるべき事を最低限やるだけだ。

 (……こちらの『目的』も達成出来れば良いが)

46『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/06(水) 23:58:57
>>43(弓削)

少なくとも、知らずに挑むよりは良い結果を出せるはずだ。
それに職を求めるならば、印象を良くしておくに越したことはない。

>>44(夢見ヶ崎)

でたらめでも当事者が否定しないなら真実と変わらない。
その点、吾妻はわざわざこういう話を否定するタイプでもなさそうだ。

>>45(遊部)

仕事を果たすのは前提だ。しかしほかの目的を果たすにも、
この『スタンド』の奇妙に満ちた仕事ならば相応しいかもしれない。

>全体

二階には階段で降りる事になる――――扉が閉ざされていたが、
桜島(あるいはアリーナ自体か)の管轄という事なのだろう。
彼が持つ鍵で簡単に開き、一同はそのまま二階に降り立った。

この階層は先ほどまでいた三階とまるで構造が異なる。

       ザッ
           ザッ

「あっ、皆さんついさっきぶりです。
 もう準備できてるんで、こちらへどうぞ!」

吾妻に促され、桜島に率いられて辿り着いたのは開けた場所だ。
廊下の一角と考えて良いのだろうが、動き回るのに十分と言える。
そこに、女がいた。コートと合致する趣味の服装からして、
恐らく彼女こそが『加古』だろう。寝不足の犬のような女だった。

「加古ッ、準備は出来ているか?」

「はぁい。すぐにでも始められますけどぉぉ……
 一応、私について、自己紹介とかすべきかな、とは」

               カチャ
                   カチャ

「――それもそうだ。では自己紹介を頼む」

広いスペースの端にモニターとパソコンが用意されており、
そちらに幾つか椅子が並んでいる。職員の席はあちらという事か。

             カコ ミク 
「…………あ、はい。私『加古未來』です。アリーナの職員で、
 ゲームクリエイターでもあってェ……能力も、『電子』関係です」

       ペコ

    「端的に言いますケド……皆さんには『仮想の世界』に、
     私の能力で入って……今回の『テスト』を実施してもらいます。
     場所とか、人員とか、本物を用意するより安上がりなんでぇ……」

パソコンの一つを操作しながら、女は小さく会釈した。

先ほどの映像も、現実の空間で実施された物とは思えなかった。
電脳空間の如き非現実的な『道』は、実際に『非現実』の世界にあったのだろう。
少なくとも、スタンドが周囲に与える影響――破壊や騒音を気にしなくてのは確からしい。   

         「準備がいいなら、もう始められますけどぉぉ…………どうですか?」

(★全員が準備完了なら、『開始』)

47夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/07(木) 05:59:05
>>46

「おー、久しぶり。元気してた?」

「そういえば、これ提案したのってジョーキさんなんだって?やるじゃん!」

「さすが吾妻!!よっ、日本一!!」

繰り返しになるが、改めて吾妻に賞賛の言葉を送る。
桜島を通してもいいが、こういうのは自分の口から直接伝えておきたい。
架空の思い出話をもう一度するのは芸がないので止めておいたが。

「――ヨロシク!」

加古に挨拶し、周囲を見渡す。
非日常的な空気を全身で感じ、胸が高鳴る。
だけど、こんなのは序の口。
                      ワンダーランド
『テスト』が始まれば、もっと奇妙な『非日常空間』が待っているだろう。
楽しみで仕方がない――今は、ただその一言だ。

「『仮想の世界』か――」

 アリス・イン・サイバーランド
「『電子の国のアリス』ってトコロかな」

「――行こう」

この胸の内は、未知の世界に対する好奇心で溢れている。
そう――私は『アリス』だ。
夜空に輝く星々のように瞳を煌かせ、準備の完了を宣言した。

48弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/07(木) 13:22:53
>>46
「初めまして。本日お世話になります、弓削と申します」

挨拶に挨拶を返しつつ、

「なかなか本格的な……まるで研究所ですね。
 加古博士――とお呼びした方がいいでしょうか」

あたりを一瞥し、まじめ腐った表情で言う。
一応、冗談ではなくプロフェッショナルに敬意を払っているつもりである。

「……私の方は、いつでも開始できます」

直立不動のまま、最後に言い添える。

49遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/07(木) 22:21:06
>>46

「フラジールだ、宜しく頼む」

 能力についても、人柄についても詮索する気もない。
ましてや、今回の仕事において。その必要もないだろう

 「問題ない。始めてくれ」

粛々と、やるべき事をするだけだ。

50『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/08(金) 00:45:02
>>47(夢見ヶ崎)

「元気ですよ! あ、アキさ……桜島さんに聞きました?
 ありがとうございます! まあ、オレはアイディアだけで、
 本格的に作ったのはほとんどミクさんなんですけど……!」

「『アイディア』がないと作品は作れませんからぁ……」

お調子者風の吾妻だが、他二人よりは立場が低いらしい。
話す調子や、しぐさからそれが見て取れる。緊張感は無いが。

「アリス。言われてみれば、アリスっぽいですねぇぇ……クオリティ高いです」

コスプレか何かと勘違いされたのだろうか。単にファッションを褒めているだけか。

>>48(弓削)

「博士なんてそんなぁぁ…………私は研究者ではないので。
 ゲームが専門なので…………普通に加古で大丈夫ですよォ」

        「博士なんてそんなぁ……」

まんざらでもないようだ。

さすがに白衣を着るほどの自己主張は無いらしいが、
内心『インテリジェンス』を誇っているのかもしれない。

>>49(遊部)

仕事上の関係であれば、ドライな方が良い事もある。
未知との同化を望まないならば、深入りは不要だろう。

>全体

「えぇと、弓削さん、フラジールさん……『アリス』さん?」

                  「彼女は『夢見ヶ崎』さんですよ!」

「あぁ、失礼しました……夢見ヶ崎さん、よろしくお願いしますぅぅ……
 それじゃあ準備も良いという事で、『マトリクス・オデッセイ』を起動します」

             カチャ
                    カチャ

「皆さん等間隔に離れてもらって、スマホを出して、
 ええと……表示されてる『アイコン』をタップしてくださぁい……
 ちょっとだけ意識がフワッとして、気づいたら『飛んで』ますからぁ」

準備は出来ているはずだ。言われた通りに広がって動き、スマホを出すと、
画面に見覚えのない『イルカ』のようなアイコンがある。それをタップすれば―――

                           _
              ________r':::|
             ヾ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` 、:::::j
                           |::::/
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                                      ヾ::::}
                                         ̄
                                       _
                                     |:::::}
                                         ¨´   _
                                           {:::}
                                            ¨

――――視界がブラックアウトしたのは一瞬で、今は光にあふれていた。

三人は気づけば『知らない場所』にいる。
そこは『部屋』のようだったが、今までいた部屋とは明らかに違う。

電子的な――――緑のフレームや、流れる0と1の粒子など、過剰に電子的で、
そういうふうに作られたかのような『空間』に、三人はいつの間にか立っていた。
エレクトロなBGMが非現実を煽るが、現実のように体は動き、望めばスタンドも出せる。

          ≪ ハロー ハロー≫
 
                           ≪ ヨウコソ ≫

    ≪ マトリクス・オデッセイ ノ セカイヘ ≫

                                   キュキュゥーーン

頭上から聞こえる『電子的な声』に顔を上げれば――そこには『電子的なイルカ』が泳いでいる。

                                      ・・・ここはまさに『電子の国』だ。

51『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/08(金) 00:54:57
>全体 つづき

【 皆さん 見えていますか? 大丈夫ですか
  そこが『仮想世界』マトリクス・オデッセイです 】

空間に――――『壁』と思われるそこに文字が流れ出す。
加古のものなのだろう。音声を流さないのは『演出』だろうか。

【 私のパソコンを 媒介に 『仮想世界』を作るのが 私の能力 】

【 どういう世界にするかは 自分で『クリエイト』する必要があり 】

【 好きな『状況』を作れる シミュレーターにも 使えます 
  私のパソコンの スペックの範囲でしか 運営できませんけど 】

                 ヴン!

【 今 皆さんの意識は この世界に『ログイン』してますけど 
  希望すれば 『ログアウト』して すぐ現実に戻る事も できます 
  戻っちゃった場合 またスマホのアイコンを タッチしてください 】

周囲の風景が変化する。『テスト映像』と似ている。
路地だ。周囲には人通りがあるが、それらは『停止』している。

そして――――『他の2人』の姿が、周囲に見えない。

【 『チームワーク』は今回 予定していませんので 『ルーム』を区切ります 】

       【 希望すれば あとで『ビデオ』は 差し上げますし 
         それを皆さんで 共有 していただても 構いません 
         ただし 関係者以外に ここでのことは 他言無用です 】

【 それでは 何も 問題なければ 『仕事』を開始したいと思います 】

                         ヴン!

    ザワ
         ザワ

一瞬空間が『ブレた』と思えば、周囲の通行人たちが『それらしいSE』と共に動き出す。
此処は現実ではない。それが分かる。しかし幻滅するほど『非現実』でもないリアリティがある。
一介のパソコンで演算できるとは思えないほどに、通行人たちは『自然っぽく』動いている。

【 それでは 始めましょう 】

                 【 健闘を 】

                            【 祈ります 】

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
★特に何かが無い限り、次レスから『状況』が開始します。
☆提示された状況に『1レスで収まる』範囲で解決法を返信してください。
★仮想世界の人間等は特筆が無い限り『常識的な範囲での対応』をします。
☆小道具は『持っていてもおかしくない』範囲でなら『用意』された物として使用して構いません。
★通行人の持ち物や、落ちている物なども、同じく『あってもおかしくない範囲』なら用意されています。
☆その他質問があればこのレスにお願いします。

52夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/08(金) 06:16:09
>>50
>>51

「ああ、それね」

「――『アリス』でいいよ」

「だって、私は『アリス』だから」

加古と吾妻のやり取りに対し、悪戯っぽい笑みを浮かべて答える。
生まれつき目が見えなかった自分にとって、『光ある世界』は『不思議の国』のようなものだ。
だからこそ、私は『アリス』――『光の国のアリス』だ。
                           
                          サイバーランド      アイコン
不思議の国へ飛び込んだアリスのように、『電子の国』へ繋がる『入口』に指先で触れる。
視界のブラックアウトと、闇をかき消すように溢れる光の奔流が、
初めて視力を得た瞬間を思い出させた。
同時に、否応なしに胸の高鳴りが強まっていくのを感じる。

「――へえええぇぇぇ〜〜〜……」

        キョロ 
             キョロ 
      キョロ 
           キョロ    
   キョロ 
        キョロ
             キョロ
    キョロ
         キョロ

強烈な好奇心に後押しされ、瞳を輝かせながら周囲を見渡し、思う存分『非現実』を体感する。
別世界に迷い込んだアリスも、きっと同じような気分を味わっていただろう。
ふと、頭上から聞こえた声に反応し、満面の笑みで空中の『イルカ』を見上げる。

         『 L 』

「ハロー、ご機嫌いかが?『白ウサギ』さん」

         『 I 』

「見たところ、あなたは時計は持ってないし、ウサギでもないみたいだけどね」

        『 G 』

「――さあ、始めようよ」

        『 H 』

「すッッッッッッッッッッごく楽しくなってきた」

        『 T 』

傷の付いたレコードのように、途切れ途切れの言葉を発する無機質な声が響く。
その声の主は、自身の精神の才能である盲目のスタンド『ドクター・ブラインド』だ。
自らの半身を従えて、『光の国のアリス』は『電子の国』の冒険に繰り出した。

53遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/08(金) 18:16:54
>>50-51

 「……ふむ」

『マトリックス・オデッセイ』
 仮想空間に、他者の意識を転移させる。

『私』が『我々』と共に移るのか……と言う疑問はあったが
どうやら心配は今の所ないようだ。

 (『収穫』は……これを体感するだけでも、あったな)

 「『ビデオ』に関しては……加古さん、と言ったな」

「貴方に対し、私のスタンドの開示を拒否するのは。状況的に
論外として……彼女達二人に関して非公開を望む選択は、あるのだろうか。
また、逆も然りだ。他者に余り自分の力を見せびらかしたくない考えもあるだろう」

 「……まぁ、これ等の質疑に回答するのは。全て終わってからでいい。
宜しく お願いするよ」

 スタンド、『フラジール・デイズ』

それを他の二人に見せる気は、積極的にあるわけでも 拒絶の意思が強い訳でもない。

(まぁ、問題の内容次第だな)

 『我々』と『私』で 解いてみよう。『試練』をな

54弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/08(金) 19:30:51
>>50-51
『転移』。そしてそれが予兆する物を想像し、弓削は手を口元にやった。
それは無意識の行動だ。
口元には感情が出る。それを無意識に避けたのだ。
そして隠されたその口元には――

      「…………」 ググ

『愉悦』がありありと浮かんでいた。

弓削は自身に『とある制約』を課している。それはスタンドについての制約だ。
『スタンドを用いねば挽回しようのない失敗がない限り、力を使ってはいけない』。
彼女にとってこの能力は『罪を焼却する』為のものであり、
そうした制約に則ることが彼女の義務であると信じているのだ。

では、この状況はどうだろう?

能力を用いるにあたって、そこに弓削の失敗はあるか?
……無論、存在していない。この状況はあくまで段取り通りの展開でしかない。
しかも弓削は、そうなることを理解した上でこの依頼を受けていた。

だが、この状況は彼女の人間性と何ら矛盾することはない。
むしろ彼女にとって、現状は最も『過去の失敗を焼却しやすい』状況ですらあった。

             (たとえ道程が長くとも)

       (ここから、また始められる)

「承知しました。よろしくお願いします」

口元から手を外してそう言ったとき、彼女の表情は元の鉄面皮に戻っていた。

55『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/08(金) 23:46:29
>>52(夢見ヶ崎)

 セカイ     アリス
電子の国は夢見ヶ崎の好奇心を抑える事なく――――
むしろ後押しするように、電子的幻想の風景を形作っている。

周囲には『大通り』に存在し得るものは全て存在する。
人間の顔や体のつくりはやはり不気味の谷を超えはしないが、
この冒険に引っかかりを作るほど、雑な子供だましでもない。

【 ぜひ 楽しんでください 『アリス』さん 】

【 よろしく お願いします 】

                      ≪  START  ≫

>>53(遊部)

【 その辺りは プライバシーというか 商売道具なので
  他二名含め アリーナ職員以外に 非公開にすることは可能です 】

【 今日の仲間が 明日の商売敵に なる事は 珍しくないですので 】

それ以上の返答はない――――それは『開始』を意味するのだろう。
より詳しい事が聞きたいのならば、それこそ『終了後』という事か。

【 よろしく お願いします 】

                      ≪  START  ≫

>>54(弓削)

愉悦。その鉄面皮の真意を知る者は『弓削 和華』のほかに誰もいない。
電脳空間の主である加古にも、人の心の奥底まで読めるとは思えない。
ゆえに意味することは分からないが――――その目的を止めるものはいない。

【 よろしく お願いします 】

                      ≪  START  ≫

56『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/08(金) 23:53:56
>全体

                 ヴ
                    ン!

    それぞれの視界に映るのは、最初の『状況』についての説明だ。
    ロケーションは『星見街道』にも似た大通り、時刻は昼頃。
    所持品は、『散歩』程度の状況で持ち歩いている『日用品』までなら、
    よほどやりすぎない限り『マトリクス・オデッセイ』がデータを用意する。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

                    状況その1
                  『おびきよせろ』

 あなたはアリーナから提示された『ある極秘任務』の補佐を請け負っている。
 やらなくてはならないのは、『ターゲット』の『足止め』と『攪乱』だ。
 つまり注意をひかなくてはならない。あなたの仲間が作戦を成功させるために。
 なおターゲットは『スタンド使いではない』が、『スタンドの知識』は一通り有する。
 あまりにも露骨すぎる干渉は彼の警戒心を高めるし、白昼の騒ぎは『マズイ』ぞ。

                   成功基準(※)
    『ターゲット』を足止めし、注意を『5〜10秒』程度周囲から逸らさせる。
   長く注意を逸らせれば逸らせるほどいいが、それが絶対の基準ではない。
  足止めする事は出来ても『周囲を警戒させてしまう』ような形はグレーゾーン。

            ※ただし、あくまで基準。例外アリ。
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

        ザワ
                        ザワ
            ザワ

星見町に住むものなら、このくらいに賑わう街道は見たことがあるものだ。
休日の星見街道に近い。100%そうではないが、雰囲気は一致している。
雑踏の中、ターゲットとなる人物は分かりやすく『ターゲットマーク』が描かれている。
        
               スタ
                     スタ

向こうから歩いて来るが、望むなら『思考する時間』は与えられるようで、
作戦を考えている間に横を通り過ぎて居なくなるような事はないようだった。

あの人物の足を止めさせ、なおかつ注意力を奪う――――それが第一の状況解決だ。
スタンドの力でそれが可能だろうか。あるいは話術、技術、環境の利用。択は無数にある。

                       状況その1 → 回答開始

57弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/09(土) 01:23:51
>>56
「――――」

           「!」

ふと気づくと『星見街道』。
そして、今回の『目的』を理解する。

     (足止め……)  (しかし『警戒』させてはならない――!)

端的に言って、『難問』だろう。
最低でも五秒もの『足止め』を、警戒心を与えずに行わなくてはならないのだ。
直接のスタンド行使などもちろん御法度……この時点で、かなり手は絞られる。

まして、『アンタイトル・ワーズ』は『書く/描く道具』を発現する能力。
無論その種類は多岐にわたるが、できることは『書く』ことのみである。
その条件下で、弓削にできることとは――――。

                           「…………『進退窮まる』」

      ― ― ― ―

     所持品:とくになし

      ― ― ― ―

  『「アンタイトル・ワーズ」』

精神の呟きと同時、弓削の背後から細身のヒト型スタンドが発現する。
『アンタイトル・ワーズ』は即座に駆け出し――
人通りの多い街道であれば大体あるであろう『立て看板』を入手する。
(ttps://tshop.r10s.jp/e-netsign/cabinet/main-img/in-stand/wa-450-2.jpg?fitin=198:198)

『立て看板』を入手した『アンタイトル・ワーズ』はまず『ペンキブラシ(白)』を発現して『立て看板』に塗りたくり、
その後『ペンキブラシ(赤)』を発現させ、『通行止め』の文字を書いてターゲットから離れた場所に設置する。

          『「アンタイトル・ワーズ」の能力によって、
           「筆記具」のインクなどは常に補充されます』

     『筆の仲間であるペンキブラシ「のみ」でもこの通り……』

            『(もっともペンキブラシなんて今まで発現したことないですが)』

――射程距離の長く精密性に優れた『アンタイトル・ワーズ』なら、
これらの動作を本体から離れた状態で、手際よくこなせるだろう。

無論、塗りたてのペンキだし、立て看板も店の物を使っているのだから
注意深く観察すれば偽物だと分かってしまうと思われる。
だが、遠目から見ればただの『通行止めの看板』にしか見えないだろうし、
何より『注意深く観察する』ということは少なくともその瞬間、
ターゲットはその場で『足を止め』、周囲から『注意を逸らしている』ということである。

なお、本体の弓削は適宜ターゲットとの距離を保つなどして、『アンタイトル・ワーズ』の作業時間を稼ぐ。

58遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/09(土) 11:05:10
>>56

 「成程」

 「スタンドでの直接的な干渉をすれば。危機感を抱かれ逃走及び
ターゲットの仲間に連絡などすれ、ミッションは失敗。
 周囲にも、不審な行動と捉えられる事も、同じく失敗。
第一門としては ――非常に容易だ」

 「然し出だしから、すまないが。少々『停止』して頂きたい。
あと『眼鏡』を貰おうか。
着替える時間だけ、貰う。およそ二分だけ 待って頂きたい」

大通りで直接着替えるとなれば、それだけでちょっとした騒ぎだ。
ビル内に入っていた服装は、第三者からすれば怪しさに満ちてるので
着替える許可だけは貰う。

 シークレットブーツを脱ぎ、バックの中に入れたスニーカーに履き替え。
服装も学生服の上に、今しがた着ているオレンジのコートと。何処にでも
居る普通の学生の姿形へと変わる。そして、『フラジール・デイズ』を発現。

 『……ボソボソ』
そして、指示を下して『開始』だ。



ターゲットと交錯する道なりを、スタンドと共に歩く。この時、演技は
私達のうちの誰かの人格なら誰でもいいが、とにかく歩きつつ
ターゲットが自分達の視界内に入る前に視認して『舞台外の指定』を行う。
 指定された相手は、女子学生一人が横を通り過ぎるとしか認識出来ない。
交錯して数メートルの距離が空いた時、小さく咳払いをしてスタンドに合図を
本体である自分が行い……ここで、『任務』を開始する。



 「あれ! 〇〇君っ!? 〇〇君だよね。
うわーっ、この前の親戚の集まり以来じゃない? 久しぶりー!」 パンッ!

 声を掛けるのは『私』だ。歩き去ろうとする『ターゲット』の肩を軽く叩き、呼び止め。
いかにも『遠縁の知り合いに再会した』かのような態度で拍手を打ちつつ話しかける。

 ターゲットは即座に否定して立ち去ろうとする可能性は高い……故に。

『お姉ちゃん……その人、よく似てるけど他人の空似。
眼鏡かけてないから間違えるんだよ、もー……』

 『瓜二つの、しっかりとした双子の妹』と言う演技を行わせ
話しかけている本体のターゲットの背後より舞台外指定の解除を『拍手』でしつつ
出現させつつ、呆れた様子で本体へと眼鏡を手渡す。

 この時、ターゲットは何時の間にか本体に良く似た人物が出て来た事に対して
多少は驚いたとして……スタンドでの干渉を疑う可能性は低い。
 背後から瓜二つの存在が出現しても、人混みに紛れていたか自分の視界内に
入ってなかったと考えるほうが、スタンドでの干渉と思考するより自然な筈だ。
 ただ単に自分は知り合いと間違え話しかけ、フラジール・デイズは妹として
自分に間違いを正す動きをするだけ……何処にでもある『日常』の『脆弱』な『衝撃』だ。

 「え、玲子― 絶対に〇〇君だって。眼鏡かけたって間違いなく……
……うわっ! 似てるけど違う―!? ご、御免なさいっ、人違いでしたっ」

 あとは、眼鏡をかけて自然に慌てた様子で恥ずかし気にターゲットに謝罪しながら
妹(フラジール・デイズ)を手に取り小走りに立ち去る。

 この、やり取りだけでも十秒程度の時間は稼げただろう……。

59夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/09(土) 11:16:05
>>56

    ペーパー
「――『 紙 』」

『マトリクス・オデッセイ』にリクエストし、折り紙程度のサイズの紙を一枚拝借する。
その紙を『ドクター・ブラインド』に持たせ、本体である自分から4〜5m離れた距離に移動させる。
移動する方向は、左か右――要するに、自分の側面に位置していればいい。
私自身は、『余所見しているフリ』をしながらターゲットに向かって歩き出す。
その際には、『ドクター・ブラインド』も距離を保ったまま進行方向へ随行させる。

「あッ――」

そして、ぶつかる直前で顔を正面に向け、慌てた様子で足を止める。
さも今気付いたという風に見せかけるために、やや驚いた表情で。
続いて、その場で止まったまま、ターゲットの顔を覗き込む。

「おっ」

「キンちゃん!久しぶり!!」

「――あ、ゴメンなさい。人違いでした……」

『知り合いだと勘違いして恥をかいた』という演技をし、そのまま何事もなく別れようとする。
そのタイミングを見計らって、私の背後を『紙飛行機』が横切っていく。
待機していた『ドクター・ブラインド』が作成して飛ばしたものだ。

飛んでいく『紙飛行機』をターゲットに見せることで視線を誘導し、注意を引く。
私自身は、その視線の動きを不思議そうに見つめる。
そして、こう尋ねる。

「???なにか???」

こう言うことで、ターゲットに『紙飛行機』のことを教えさせ、その分だけ時間を稼ぐ。
それが上手くいったら、トーゼン私は振り返る。
そして、『紙飛行機』の動きを目で追う。

その間、「なんでしょうね??コドモが遊んでるのかな??」とか言っておく。
もちろん、これも時間稼ぎのためだ。
ターゲットが立ち去る気配を見せたら、不審に思われない内に軽く挨拶して今度こそ別れる。

60『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/09(土) 18:19:24
>>57(弓削)

白いペンキと赤いペンキがそれぞれ塗られたブラシを発現し、
即席の『通行止め看板』を設置――――ターゲットの進路をふさぐ。

                   シュバ

          バババババッ

怪しい看板にはなってしまうが、むしろそれでいい。
周囲を警戒させなければいいのだ。看板が警戒されるのは好都合。

「…………? 『通行止め』……?」

狙い通りターゲットは、『立て看板』の前で立ち止まり観察している。
それだけの隙があれば、仲間が役割を果たすには十二分と言えるだろう。

持ち物に頼らず、スタンドの特質を活かし、偶然の介在も少ない。
決して『容易』な問題ではなかったが、弓削は知恵で成し遂げた。

これは、理想的な『成功』だ――――ファンファーレがそれを示す。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――
         
                           →『CLEAR!』


>>58(遊部)

服装のチェンジは――『許可』されたが、多発は『良くない』と思われる。
とはいえ能力の『真価』を活かすために変装は十分自然に求められる行動。
これくらいで『道具頼り』の烙印は押されまい。着替えを終え、演技を始める。

                  スタ

                       スタ

「!? ――――いや、人違いだろう。君のような知り合いはいない」

機械音声的ではあるが、反応もしてくれるようだ。
ほとんど『人間相手』の作戦と同じように考えてもいい、という事だ。
当然人違いを指摘され、否定される。これだけならそのまま通り過ぎて終わりだが、
 
 パチパチパチ

スタンドの特性を生かした――――『双子作戦』が功を奏して、更なる時間を稼いだ。
ターゲットが小芝居に気を取られている内に、十分仲間は『目的』を果たす事が出来る。

準備にやや手間取りはしたが、それは失敗を意味しない。
そしてこのやり方は『フラジール・デイズ』に特有の、目新しいものだ。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:△
――――――――――――――――――――――――
 
                               →『CLEAR!』

>>59(夢見ヶ崎)

                ヒラ

希望通り、紙が手元に現れる。それを畳んで作り出すのは、紙飛行機。

「!? な、なんだ君は……キンちゃん? 人違いだろう」

                   スィーーーーッ

          「……!?」

本体による『人違い』だけで終われば『時間稼ぎ』は出来なかっただろうが、
相手の『疑心』に重ねるように宙を舞う紙飛行機が、視線を巧みに誘導する。

「あ、いや。紙飛行機のようなものが…………?」

そうなってしまえば――――相手も無視して立ち去る事は出来ない。
夢見ヶ崎の言葉に答えて立ち去るころには、既に仲間が目的を果たした後だ。

特有の能力を用いたわけではないが、精密性や射程は活かしている。
そして準備に手間取る事もなければ、流れは一つの物語で、ある程度自然。
少なくとも、『誰でも出来る』やり方ではない。文句なしの『CLEAR』のようだ。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:△ 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――
 
                               →『CLEAR!』

61『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/09(土) 18:20:48
>全体

第一問を突破した三人は、周囲の風景が変わっていくのを感じる。
今度は――――これは星見街道ではなさそうだ。裏路地だろうか?
星見町の風景というよりは、もう少し『フィクション』な空気だ。
見たことがあればギャングとかマフィアとか、そういう『映画』のような。

そして、三人の手には先ほど渡された道具はなく、
代わりに名刺ケースほどのサイズの『小包』がある。
手放そうと思えば手放せるようだが、そこで状況が提示された。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

               状況その2
              『バレずに運べ』

      ここは敵の縄張りと自分達の縄張りの境界線。
   あなたは『敵組織』の監視を抜け、荷物を運ぶ必要がある。
  幸いにして敵にスタンド使いはいないし、スタンドの知識もない。

  取れる手段は二つ。監視に見つからずに進むか、荷物を隠すか。
  仮に見つかったとしても、持っている荷物を隠し通せれば問題ない。
  運ぶには期限がある。安全圏に隠して後で取りに来るなどは不可能だ。
   敵組織の者を暴力で排除するのは禁止。いらない諍いを生む。
   ただし『バレずに傷を負わせる』程度であれば特に問題はないし
  この場に監視がいなくなれば、見つかるような事態も起きないのだ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

――――この路地の向こう側にまで抜ければ成功、という事だろう。
道の幅は『6m』ほどで、向こうまでの距離はだいたい『20m』ほどか。
走り抜ければすぐの距離だが、『そう簡単にはいかない』理由がある。

              「・・・」
 
                           スパー

道には人通りは無いが、『監視』の『タバコを吹かす男』がいるのだ。
まるで関所のようだ。まともに通るなら彼の視界を通るのは免れない。
ここにいるのは一人だが、大きな騒ぎになれば他の人間も駆けつけてきかねない。

そのため、求められるのは『あの男に見つからないようにこの路地を抜ける』か、
あるいは『見つかったうえで荷物には気づかれずに素通りさせてもらうか』――
もしくは『暴力があった』と気づかれない方法で、彼を一時的にこの場から排除するか。
それが状況2の解決に求められているであろう手段だ。抜け道は他にもあり得るだろう。

                                状況その2 → 回答開始

62弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/09(土) 19:29:13
>>61
「『正解』……いや『成功』の合図でしょうか、このファンファーレは」

ひとまず第一関門は突破とみていいだろう。
だが、安心する間もない。――ふと気づくと、そこは路地裏。

(……次の関門は――)
                   (『関所越え』、ですか)

まず最初に思いついたのは――『スタンドによって名刺を移動させる』という手段。
しかしこれは、少し考えれば悪手でしかないと理解できる。
正確には、不可能ではないだろう。
だが、一般人でも『小包』を目視することはできる。
監視がいなくならない限り、『小包』がいかに名刺サイズでも気付かず素通りはできまい。

そもそも監視がいなくならない限り、この関所を越えることはできない。
しかし、『アンタイトル・ワーズ』に物質を消したり移動させたりする力はない……。
では、どうすればいいのか。

      ― ― ― ―

     所持品:とくになし

      ― ― ― ―

                      「…………」
    『「アンタイトル・ワーズ」』

精神の呟きと共に、今度は弓削の前方目がけヴィジョンが走る。
その手に発現するのは――――『米粒サイズの鉛筆』。
(ttp://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/c/microart/2011_0113_023735-CA3H0045.jpg)
先行した『アンタイトル・ワーズ』は、これを使って
監視役の吸っているタバコに『積極的焼却』の条件で『通行手形』と書き込む。
『アンタイトル・ワーズ』の精密さを以てすれば、このくらいは十分可能だろう。
文字を書き終えたら一旦弓削のところまで戻り、『小包』を受け取る。

               『……では、やりますか』

    『これが私の「通行手形」です』

そしてタイミングを見計らい――タバコに書いた文字を『積極的焼却』。
相手がタバコの焼却に気付かず軽いやけどをするか、
あるいはタバコの減りに気づいて火を消し、新しいタバコをとるか――。
そのどちらにせよ、そのタイミングは監視の目も緩むはず。

               「………………」

その隙を見て、『アンタイトル・ワーズ』は監視の目の前を通過、監視の視界から外れる。
『小包』が隠せないとはいえ、所詮は名刺サイズ。
タバコの始末をしている/指の火傷に熱がっている最中の監視では気づけまい。

あとは本体が監視を通過したあと、ほどほどのところで
『アンタイトル・ワーズ』から荷物を受け取るだけだ。

63遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/09(土) 20:21:30
>>61

 服装は学生服に着替えたまま、脱いだ服は持ってるバッグに入ってる。
『フラジール・デイズ』も、自分と同じ外見だ。

 (……これは、少々難問だな)

『舞台外指定』をすれば、見張りに全く気付かれる事なく路地を抜ける事は簡単だ。
相手が一人なら、それだけで包みをスタンドに渡して通りを抜けるように指示すれば
それで済む。だが、それでは『味気ない』 全くもって味気がない。
能力だけの強引な力押しでは意味が無いのだ。

(……『関所』を抜ける。能力を使えば認識外になり 素通り出来る。
だが、それが『抜けた先』で通用するとは限らない。
 他の見張りの仲間が居て、呼び止められる可能性だって十分ある。
 『展望』を 約束された『安全』を確立しなくては)

(……よし、次の『演技』だ)

「……小道具を一つ借りる。『携帯電話』だ
任務を仰せつかってるのなら、事前に借用していた設定でも不思議じゃないだろう?」

 ―――――――――

「……うんっ、うん大丈夫。来週ねー
大丈夫、絶対にドダキャンしないってー。あははっ 一杯サービスするよぉ♡」

 スマホを耳にあてて、路地を歩く。路地裏と言うのは大体遮蔽物が多い
参考画像↓
(ttps://www.photock.jp/photo/middle/photo0000-3789.jpg)
自販機の影など、見張りの男と十メートルかそこらの遮蔽物に一度隠れて
通話は継続しながら、スタンドは発現する。
  
 「うん、じゃー切るね。うん 私も愛してるよー ばいばーい」 pi

「ふんふ〜ん、今日も営業頑張るぞー……あれ? ちょっとお兄さん
邪魔なんですけどー? 通りたいんですけどー。
ほーら、バッグにも何も入ってないってばー。ナイフとか何もないって!
 あ、煙草の火貸してくれる? このライター、燃料切れかかってるしー」

 『見張り』に堂々と、馴れ馴れしく話しかける。いかにも『水商売』系の仕事をしてる
感じのスタイルを匂わせつつ、陽気に喋りかけ。開けたバックも横に置いやる。
 喫煙仲間が好印象になりそうなら、喫煙する事も無論行う。

「最近他の場所でウリとかやると目ぇ付けられるから、此処で商売しようと
思ってるのー。他の人にも私の事教えてー? そしたらお兄さん安くするよー。
ねぇ、お願い『pululu』あれ、うわウザー。また掛かってきたし」

バッグを『置いたまま』。また、自販機の陰で電話する。
むろん、この着信は自販機影で待機するスタンドに指示させたものだ。
指示の方法は、電話に事前に記載したメール画面を見せて行う。

「もしもしー? え、電話出るの遅い? 全然遅くないしー。
浮気? ちがうしー! 何時も『入れて』とか催促するのそっちじゃんっ。
は? 何その妄想! まじ最悪なんだけどー。この変態!」

 電話中の合図と共に、『舞台外指定』したスタンドに『開けたバック』へ
事前に携行していた『包み』を入れる。大声で電話する本体に対し
見張りはそっちに意識を集中するだろうし、事前に会話して確認させたバッグを
一々注視してる可能性は低い。その危険も考慮しつつ、さりげなく開いてるバッグに
『包み』を入れた後に、自販機の陰に戻らせてスタンドを解除させる。
 そして、頃合い良く電話を終わらせる。

「あいつ、超しつこく電話してくるから最悪ー。もう縁切ろうかなー
あっ、通っていいでしょ? ふふっ、ありがとうお兄さん。
お礼に、今度サービスしてあげる」

 あとは、『水商売』の為に女が着替えと一緒に『包み』が入った
バックを堂々と提げて通り過ぎるだけだ。
 一度確認したバックを、再度呼び止めて確認し直す道理はない……。

もし、路地を抜けた先に未だ他の組織の仲間が居ても……今のやりとりを
見張りが把握してるなら、他の仲間に この女は異常なしと伝達をしてくれる筈。

未来にも『保険』をかける……何時、一寸先の道に罅が入るかなど
神でさえ予想はつかないのだからな……。

64夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/09(土) 21:30:55
>>61

「――チッ、ここも既に手が回ってるようだなぁ」

「だが、ここでしくじるわけにはいかねぇ」

「組織に拾われてから早数年――
 今までくだらねぇ仕事ばかりやらされてたオレが、
  初めてまともな任務を与えられたんだからよぉ」

「ここで手柄を立てりゃあ、ハキダメみてぇな今の場所から抜け出せる」

「成り上がるチャンスだ――オレはやるぜ」

少し前に見たギャング映画を参考にして、頭の中で勝手な物語を展開する。
気分は犯罪組織の下っ端だ。
当然ただ遊んでいるだけではなく、状況解決のためにも頭を働かせる。

 ロック
「 石 」

『マトリクス・オデッセイ』にリクエストして手頃な石を……いや、その辺に落ちてるか。
ともかく――まず『ドクター・ブラインド』で小さな石コロを一つ拾う。
そして、自分が歩き出すと共に『ドクター・ブラインド』を先行させる。
射程距離の限界まで離し、本体の5m先を進ませたい。
『監視』が『ドクター・ブラインド』の射程内に入り次第、行動を起こす。

シュバッ

『ドクター・ブラインド』の爪を振るい、『監視』の肌にほんの僅かな『切り傷』を付ける。

                       ブラックアウト
存在しない『視覚』を移植し、『監視』を『盲目化』させることが目的だ。
これで、私の姿は『監視』から『消える』。

さらに念には念を入れておく。
『視覚』を奪った直後に、石を自分の後方へ投げる。
落ちた音が『監視』に聞こえ、なおかつ私からは離れている位置を狙いたい。

『視覚』が効かなくなった人間は、『聴覚』に集中力を傾けるはず。
そこに物音が聞こえれば、そちらに意識を向けさせることができると思う。
『監視』が音の方向へ近付いてきたら、それとすれ違う形で路地を通り抜ける。

65『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/10(日) 13:50:43
>>62(弓削)

          ボ
           ウッ

「…………!?」

             「アチチッ!!」

      ポイッ

              バタバタ

                   『ヒュン』

タバコに広がった火に気づいたのは少し遅く、
手に感じた熱さで反射的にそれを投げ捨てた。
災難ではあるが、『タバコ』が燃えるのは普通。
ライターか、紙が悪かったのだろうと納得して、
その後に通りすがった女も特に異常は無し・・・

異常はない。手元に起きたちょっとした、『ごく普通』の災難に、
気を取られていたから――――通り過ぎた小包に気づけなかった。
他の何かではなく、タバコを狙ったのは弓削の『慧眼』と言える。

――――『あらゆる筆記具』を発現し、『筆跡』を燃やす。
その『能力』を最大限活かす、堅実性の高い回答が成立した。
スタンド使いとして、一つの『最適解』を選んだとも言える。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                        →『CLEAR』

66『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/10(日) 13:50:54
>>63(遊部)

携帯電話――――持ち込んだスマートフォンでも問題無いが、
いずれにせよその程度の『小道具』はやはり問題なく用意される。
この課題は『フラジール・デイズ』にとっては『楽勝』の領域だが、

フラジールはそこに――――更なる『工夫』と『展望』を求めた。

「あ? なんだァお前…………この辺では見ねえ顔だが。
 タバコ吸うならライターの管理くらい、ちゃんとしやがれ」

                   スッ

「ヨソから来たのか? この辺は俺らのナワバリだからな、
 許可を取ろうとするのは正解だぜ…………手荷物も問題ねえ」

        プカー

バッグの中を一通り無遠慮に検められた。当然そこに異常はない。
電話で夜を匂わせる胡乱な話をし始めれば、彼の興味もカバンから逸れる。

               スッ…

その隙に、カバンの中に――――『一度検められ安全圏になった』カバンの中に、
例のブツを隠す。これで、この先で再度策を講じる事もない。カバンは『安全』なのだ。

「縁切るなら俺らと結び直すのはどうだ?
 ――――良い『パートナー』になれると思うぜ。
 ビジネスでも、プライベートでもな。いい返事を期待してる」

                 「じゃあな」

結果、悪印象どころか『好印象』――――仲間意識まで与えた上で、
フラジールは検問を突破する。今後も『埋伏の毒』として活躍でき、
よほど大きなヘマでもしない限りその関係性が崩れる事もあるまい。

――――運び屋としてある種『理想的』だ。
スタンド使いとしても、能力だけでない『有能性』を見せられ、
演技や工夫が『自己満足』ではなく状況解決の質に直結している。

鳴り響くファンファーレは、その『優美』を称えるものと考えて間違いないだろう。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                       →『CLEAR』

67『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/10(日) 13:51:10
>>64(夢見ヶ崎)

気分はギャング映画。遊び半分にも見えるが、遊びも仕事に繋がる。
それに、これはエンターテインメント。演技は『実利』をも生む。

                    スチャ

今回のオペレーションに用いる道具は、『石』だ。
此処は裏路地。それもガラの悪い人間が溜まるような路地。
当然、石の一つくらい、探せば見つかる。壁の破片か何かだろう。

          ――――そこからの手順は極めて迅速に行われる。
    シュ
        バ

「!? ―――――なっ、なんだッ」

                   「暗い!?」

       「敵襲かッ・・・」
                      カラン!

                「今の音…………そっちかッ」
    フラ
        フラ

目論見通り、石が投げられた方向――――見当違いの方向に監視は向かっていく。
この後集まってくるであろう『増援』も、無関係の位置にいる夢見ヶ崎を疑いはしない。

そもそも、そんなものが来るより早く――――『運び屋』の任務は遂行されているのだ。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                              →『CLEAR』

68『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/10(日) 14:22:38
>全体

二つ目の状況を突破した三人は、次のステージへ。
ここは……『料理コンテスト』の会場と書かれている。
なるほど、目の前には清潔な『調理場』が存在する。

香しい匂いに目を向ければ、既に出来上がった料理が。
どんな料理かは――――今見えている通りだ(任意で決めてよい)

どうやら調理の大筋自体はすでに完了しているようだったが、
一応調理場はまだ機能する。ここからひと手間加える事は可能だが、
時間をかけ過ぎる、例えば一から再調理などは著しく流麗さを欠きそうだ。
そもそも自分でこの完成品を超える料理を作れるという保証もどこにもない。

真向かいには全く同じ調理器具の備わった調理場がもう一つ。

そちらには『ライバル』である威厳に満ちた『料理人』が立っており、
彼の手元には、少なくとも見た目上は『こちらと全く同じ料理』が見える。
彼の側は料理もすでに完成しており、提出の準備は完了しているようだ。

彼、および料理との距離は、彼が動き出す前であれば『7m』ほど。
本体がある程度距離を詰めてもそれほど不自然ではないだろうが、
さすがに自分自身が調理場に乗り込んだりするのは厳しい気はする。

奥の椅子に座っているのは、『審査員』らしき人物。
人数は一人だ。こちらとの距離はだいたい『10m』か。
こちらも、料理を提出しに行く動きで自然に近づけるか。

                  ――――そして状況が提示される。

――――――――――――――――――――――――――――――

            状況その3
           『 魅力を示せ 』

      ここは『お料理選手権』の決勝戦。
   貴方がプレゼンする『料理』は納得の出来だが、
     ライバルは全く同じ品を提出するようだ。
     彼に勝てなければ入賞は有り得ないだろう。

         あなたが選べる行動は二通り。
       『自分の料理の魅力をアピールする』
       『ライバルの料理の魅力をなくしてしまう』
  
    スタンド使いならではの方法での宣伝を考えてもいい。
   審査員(なお一名)の印象を何らかの方法で操作してもいい。

    あるいは完成した料理の品質を爆発的に高めたり、
    ライバルの品質を爆発的に落としたりしても良いだろう。
   長期的な事は考えなくていい。今この瞬間、勝てばよかろう。
 
         なお、料理の種類は任意であり、
      この会場にあなた以外スタンド使いはいない。

               成功基準(※)

    自分の料理の魅力がライバルのそれを超えていると、
     審査員(一名)に思わせるための方法を考える。
                 もしくは
   自分の料理の品質を実際にライバルより上回らせる。
     どちらの場合でも『審査中』だけのもので問題ない。 
       審査自体が中止になるような蛮行はアウト。

         ※ただし、あくまで基準。例外アリ。
 
――――――――――――――――――――――――――――――

――――今までとは一風変わった雰囲気ではあるが、これも解決すべき状況。

料理の提出タイミングはこちらに委ねられているようで、
こちらが提出すれば、同時に相手も提出するようだ。
そのため必然的に、『先に食べられる』のはこちらの料理になる。

作り上げられた料理を『どうアピールするか』あるいは『品質を高くする』か。
あるいはライバルの料理にそれらの逆を――――『審査が中止にならない程度に』仕込むか。

                                      状況その3 → 開始

69夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/10(日) 19:46:46
>>68

「フゥゥゥゥゥ〜〜〜ッ」

「――よしッ、完成だ!!」

手元の料理を見下ろし、まるで自分が作ったかのように胸を張る。
視線の先にあるのは、一見すると『ハンバーグ』に見える。
しかし、肉は一欠片たりとも入っていない。
その代わりとして使用しているのは、脂の乗った新鮮な『鮭』だ。

ぶつ切りにした鮭の切り身を粗く潰し、絹ごし豆腐を混ぜ合わせてボリュームをアップさせ、
みじん切りのレンコンとタマネギを加えて食感をプラス!
それをゴマ油を敷いたフライパンに乗せ、さらに少々の醤油と味醂を足して、
両面に丁度いい色が付くまで焼き上げる!
お皿に盛り付けたら、同じフライパンで軽く炒めたさやいんげんと、
半分に切ったミニトマトを付け合せに添える!
最後の仕上げに、上から柚子を絞って爽やかさを演出し、
せん切りにした柚子の皮をパラパラと振りかける!

以上が、私が行った(ということになっている)調理の概要である!
名付けて『鮭バーグ』!!
この日のために考案した自信作だ!!
しかし、なんとライバルも全く同じ料理を出してきたではないか!
私と同じ発想に到達するとは、さすがは私のライバル……やるな!

「こうして決勝の舞台に立つのは、今回で二度目か……」

「確かに前回の大会ではアンタの勝ちだったけど、今回は譲らないよ」

「この勝負――私が勝つ!!!」

前大会のリベンジというでっち上げた過去話を語りながら、料理対決の気分を盛り上げる。
――さて、本番はここからだ。
完成した『鮭バーグ』を乗せた皿を、審査員の下まで運んでいく。
しかし、自分で料理の魅力をアレコレとアピールするつもりはない。
なぜなら――その必要がないからだ。

「――どうぞ」

「見た目は同じ料理でも、『ハッキリした違い』があることが分かるはずです」

「アナタの『舌』で、それを確かめてみてください」

自信に満ち溢れた表情で審査員の前に皿を置き――
『ドクター・ブラインド』で審査員に浅く切りつける。
目的は、『超味覚』の移植だ。
これによって、審査員は『超人的な味覚』を持つことになる。

――その状態で料理を口にすれば、どうなるか?

普通に食べた時とは比較にならない程に、料理の『味』が鮮烈に感じられるはずだ。
そして、審査員がライバルの料理を食べる前に、『超味覚』を解除する。
こうすれば、たとえ全く同じ料理だったとしても『ハッキリした違い』が生まれることになるだろう。

70遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/10(日) 21:23:06
>>68

「成程……料理コンテストか」

「私には……超人的な料理の才はない(人格達の中には居るだろうが)
魅力的な紹介など、思いつかない……この舞台は 試練は」

 「――サービス問題かな?」

―――――――――――――――――

予め、『舞台外指定』は『審査員』 所持品は、バックは邪魔だ。

所持してるのは、女として 嗜みの化粧道具とスマホ。服装は
学生服に、料理するのならエプロンを羽織ってるぐらいだ。

 料理は『カレーライス』と『ポテトサラダ』に『コンソメスープ』
いや……正直、どんな料理とかは関係ないのだ。味だって正直
同じ見た目で、あちらの料理人が優れていても関係ない。
 それでも勝利は揺るぎない。少し、隣の『半身』に命じておくだけだ

料理を出す前に自己紹介しておこう。

「どうも。〇〇シェフ 最初に自己紹介したかも知れませんが
改めて貴方に勝とうとする者として名乗りたくて……フラジールです」

『【給仕】のトレです』

「尋常に 勝負しましょう」

そのまま、相手を妨害する事なく審査員の前に出る。そして
料理も普通に出す。

「今回のカレーは、ヤギの乳をメインに甘味を引き立てました。
ポテトサラダも、刻んだポテトに隠し味として少々キウイを混ぜて……」

審査員が食べてる間に、料理が魅力なども語る。まぁ 無意味な事だ。
紹介に『合図』ぐらいは仕込んでるかも知れないし、全く無意味ではないが。

 その間に、『トレ』は無表情で食器を磨いたりして次のシェフの
料理が出る準備を行っている。

 「……と、これが私の魅力です。お待たせしましたシェフ……どうぞ」

そう、自分の食事が終わり。シェフに笑顔で食事を出すよう勧める。

ここで、シェフが何も疑問に思わず自分の食事を出した時点で『勝利』は決定だ。

 ……私のする事は単純だ。
『食器を磨く給仕』 そう、トレに大胆に事前に料理会場のシンクに備えてた
ttp://review.kakaku.com/review/K0000599953/ReviewCD=949397/
『無色無臭』の石鹸水の仕込ませた布巾で、私の料理を審査員が食べてる間
シェフが食べる時に用意してた食器、スプーンなどを拭かせる。ただ、それだけ……

審査員とは、料理の味のプロだ。僅かな味の変質だって見逃しはしない。
石鹸がこびりついた食器で食事すれば、どうやったって味が落ちる。

予め『給仕』の為にいる人間。審査員は食事をしてる間は、審査の為に
食事に集中する為に、傍らに置いてる食器に意識は注がない。シェフは
給仕である彼女の行動に対して疑問を抱かない。どちらの『盲点』もつく

例え敗北したシェフが後で。食事をしてる際に、自分に容姿の似た
あの身内であろう女を使って食器か何かに仕込みをしたんだと反論しても……
審査員には『世迷い事』と思われるだけだ。彼には最初から『自分一人』が
料理をして、シェフにも挨拶の為に近づいた以外で何も不審な行動をしてないのだから。

「無色無臭の液体なら、サリンなどもあるが……それは、流石に
洒落にならないし、シェフを殺人犯に仕立て上げるのなら別だがな」

71弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/10(日) 22:36:53
>>68
「――――」

ふと気づくと調理場。

       「この状況は……」

弓削は目の前に広がる状況を確認する。
完成した『ステーキ』、そして全く同じものを用意したライバル。

ライバルとの距離は7メートルで周囲にスタンド使いはいない――。
弓削のスタンドの射程距離は15メートル。
こっそり忍び寄って相手の料理の味をめちゃくちゃにするのは容易だ。

しかし、これはあくまでエンターテイメントショー。
『遠隔操作スタンドがこっそり忍び寄って相手を妨害』なんて解決法では、
『問題解決』としてはよくてもそれ以外の全ての観点で落第だろう。
ゆえに彼女は結論する。

  「やはり、『淡白な近道より劇的な回り道』ですね」

      ― ― ― ―

     所持品:とくになし

      ― ― ― ―

ではどうするか。
前提条件としてあるのは、『両者は同じ見た目の料理』ということのみ。
厳密な味で言えば負けているかもしれない以上、単なる印象向上だけでは心許ない。
確かな『品質向上』を突き詰めることが、『堅実さ』を保ちつつ勝利を得ることの近道だ。

          「『アンタイトル・ワーズ』」

ステーキを前に、弓削の身体から乖離するようにスタンドが発露する。
(なお、今回はステーキだが基本的に料理は焼いて作る洋食であればなんでもよい)

『アンタイトル・ワーズ』の能力でできることは、突き詰めて言えば
『文字を書くこと』と『ものを燃やすこと』……『敵を貶める』のではなく
『自分を高めて勝利する』ためには、それをどう使うかの工夫が求められる。
この場合――――

                   「隠し味には、『遊び心』を」

発現するのは『フードペン』。
(ttps://matome.naver.jp/odai/2145368825138480401)

これを使って、皿を縁どるように植物のイラストを描き込んでいく。
審査員の目を楽しませる――という名目のアピールだ。
そしてそれを審査員の前に出してから、

     「ああ、食べる前に少々お待ちを。
      実はそれはワインを練り込んだ特殊なインクでして……」

と言いながら、バーナーをイラストに向けて軽く浴びせ、
このタイミングで描いたイラストを『積極的焼却』で発火させる。

   「このようにすれば、目の前で『フランベ』をお楽しみいただけるかなと」

至近からの熱気により時間経過で冷めていたステーキは熱を取り戻し、
炙られたことでステーキはより一層匂いを引き立たせる。
さらには視覚的な面白さも備え、『五感で料理を楽しませる』ことができるわけだ。

        「ではどうぞ。――――冷めないうちにいただいてください」

72『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 01:34:30
>>69(夢見ヶ崎)

            シュパ

高速かつ精密に付けられた細やかな傷は、
痛みこそあれ審査を妨害する程のものではない。

その『隠し包丁』は――――相当後になってから、
いつ付いたのかもわからない切り傷と思われるだろう。
もし仮に今傷が見つかっても、それは『工作』に直結しない。

それほど『微細』な仕込みだが、『効果』の程は十分だ。
両者の品を食べ終えた審査員は、満足げな顔で頷く。

「…………うむ、勝者は――――――『夢見ヶ崎』サイド!!」

       カンカン
                カーン!

「食材の持つポテンシャルが最大限発揮されていましたな。
 対して、後提出者の品は同じ食材、同じ調理法でも…………
 味がぼやけていた。調理者の技術レベルの差か、食材への思いの差か」

「僅かな差ではありますが、夢見ヶ崎氏の料理の方が『想い』があったッ!!」

講釈を垂れる審査員は、自分の舌に、そして目の前の皿に何の疑いもない。

       「くっ……な、なぜ……」

ライバルはしきりに悔しがるが、原因は――――ただひたすら審査員の舌でしかない。
そして審査員の舌、主観が勝負を分けるという意味では『通常の決着』と何も違わない。

魔法はすでに解けている。後から何をどう調べても・・・異常はどこにも見つからない。
そして今後何回審査を繰り返そうが、この方法を用いれば成功するのも間違いないだろう。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                                       →『CLEAR』

73『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 01:41:42
>>70(遊部)

サービス問題――――思わずそう零してしまうほど、簡単に思えた。

「給仕? …………ああ、正々堂々、よろしく頼もう」

審査員には存在を悟られぬ『給仕』――トレは格調高く挨拶し、
ごく自然に、『見えざる毒』に浸された付近で食器を拭き取る。
無味無臭の石鹸水が、少しでも敵の『魅力』を削り取るように。

「うむ、ご馳走様でした」

フラジールの説明を受けながら黙々と料理を食べ終えた審査員。
おおむね満足そうな表情。そしてそれを見届けたライバルも、
食器への仕込みに気づく事もなく……そのまま料理を提出する。

     ―――問題はその先に起きた。

              カチャ…

「ん、この『ヌメり』……食器に洗剤が残っているようで」

誰も給仕のする行動に疑問は抱かない。それは確かに正論だ。
シェフからすれば給仕の仕事は違和感はあっても糾弾しづらく、
審査員からすればそもそも給仕の存在など知る由もないことで。

         だが。

「取り返させていただきましょう、貴方の審査はその後に」

「?? ちょっと待て、何故席を立つ。
 そこの給仕に取り換えさせればいいだろう」

「給仕? そんな者は用意しておりませんが…………」

「なッ……そ、そこにいるだろう!? トレとかいう女が……!!」

審査員の『味覚』を信じるなら、彼の料理を食べる経験を信じるなら、
彼が『味に影響するほど石鹸水のついたフォーク』に触れる事の意味も想像すべきだった。

給仕の事でシェフと審査員が言い合いになる中、トレは特に動く様子もない。
フラジール・デイズは与えた役や演技通りに動くスタンド。『この状況』において、
更なる妨害を自ら考えついて行う可能性もなくはないにせよ『彼女はそうではない役柄』だ。

最終的にライバルの『意味不明の言動』が祟ったか、食器を取り換えるまでに料理が冷めたか、
勝利したのはフラジール側ではあったのだが……総合的に見て、あまり良くはなかったと言える。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:× 目新しさ:〇 流麗さ:△
――――――――――――――――――――――――
※『トレ』は『命令に忠実なロボットのようなメイド』と認識している為、それに基づき判定。

                                          →『CLEAR』

74『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 01:43:16
>>71(弓削)

―――――――鳴り響く『ファンファーレ』を聴きながら弓削は勝利を回想する。

ただ単にフードペンを用いただけなら、『味』はむしろ落ちかねない。
炎によるフランベも、目新しくも料理のバランスを崩してしまいかねない。

然しそれを補って余りあるのは、『実演調理』の如き『演出』のスパイス。
どうあがいても冷めて油の浮き始めたステーキをただ提出されるのと、
目の前で『芸術』的な演技があった作品では、味以上の評価の差が生まれる。

      ――――即ち、突出して『流麗』な回答だ。

流麗さだけが評価されるべきポイントではない。
印象を操作する、その一点だけでも『勝利』にこぎつける事は可能かもしれない。
だが、それは『堅実』な勝利とは言えない。料理のレベルを高めれば『確実』だ。
書き記し、焼き尽くすその能力で、そうした『堅実』を成し遂げる『目新しさ』!

「そ、そんな手が……あったとは……………『御見事』だ」

ライバルである料理人すら、文句を言えない。
繰り返すようだが――――もはや『味の差』の次元ではない。
極端に言えばオフィスで食べるぬるくなった宅配ピザと、
パレードを見ながら食べるキャラクター型の生地のピザの違い。

       彼らだけではない。おそらく外でこの競技を見ている加古らも、
        今回の弓削の演技には正に『絶賛』の舌鼓を打っていることだろう。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                                      →『CLEAR』

75『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 02:04:40
>全体

――――――次の状況が目に前に広がることを理解できた。

ここは・・・『アンティークショップ』だろうか。
あるいは『骨董屋』か、中には『古物商』の域の品もある。
古い物の何でも屋、と言ってしまえば分かりやすい雰囲気だ。
どうやら買取もしているらしく、品種の雑多さはそのせいだろう。

           コト…

そして。目の前に立つ店主らしき『紳士』然とした老人が、
競技者の前に一つの品を置く。壺か、絵画か、家具か、古酒か。
片手で持てるサイズの品なのは同じだが、競技者ごとに品種は違う。
まあ、もしかすると全員同じという可能性もあるのだが(品種任意)

                ・・・状況が提示される。

――――――――――――――――――――――――――――――――

           状況その4
         『安く買いたたけ』
 
 君の前に置かれた品は、君が手に入れる必要のある古き品。
  しかし店主は言う――――『値段は100万円』だと。
   どうあがいても予算は『20万円』までが限界で、
   買うためには値切りをするしかないのだが・・・
  意味もなく、理由もなく値下げしてくれるはずもない。
  もっとも、値付けはあまり厳密な鑑定をしないようだが。

    小芝居でもして見るか、泣き落としてみるか。
     品が『安物である』証明をでっちあげるか
    あるいは『今すぐ100万円入手してみせる』
    『100万円相当の品を用意する』手もある。
    とれる手段はいろいろあるが一筋縄ではいかぬ。

            成功基準
      この品を合法的に自分の物にすること。
     窃盗、暴力による店主の排除、脅迫などは、 
     自分がやったとバレないならば問題はない。
    バレた場合、仮にその場は難を逃れてもアウト。
    店主はスタンド使いではないがスタンドを知る。
 
――――――――――――――――――――――――――――――――

予算らしき金銭は手元にある。財布に入るならその中に入っているし、
もしはいらないならば手荷物の中に『金一封』の包みを見つけられる。

また幸い、見咎められない範囲でなら目の前の品を検める……ふりをして、
何かしらの仕込みを施す事も出来るだろうし、店内には雑多な品もある。
そうした骨董、アンティーク、ヴィンテージ品を利用する手もあるだろう。
品物の数も品種も多い。『それらしい』物であれば、見つかるはずだ。

これもまた、先ほどとは違う意味で毛色の違うお題ではある。
しかし『スタンド使い』であれば困難であれ――不可能ではないはずだ。

                          状況その4 → 開始

76弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/11(月) 14:59:30
>>75
「ファンファーレ……なるほど」

成功はここまで三つで全く変わっていない。
おそらく、成功の『度合』で演出が違うのだろう……と弓削は推測する。
まぁ、競技の沿革を把握するよりも先に、

                 「――――問題は、こちらですね」

ふと気づくと、そこはアンティークショップ。
そして提示された『成功条件』もまた、これまで以上の『難関』。
『アンタイトル・ワーズ』の能力で、いったいどこまでできるか――。

      ― ― ― ―

     所持品:とくになし

      ― ― ― ―

    「………………」

まず最初に思いついたのは、『アンティークペン』の発現だ。
『夏目漱石が実際に使っていたペン』あたりを発現すれば、
相手はアンティークショップの店主……すぐさま本物だと判断する。
代金を賄うことも当然可能だろう。

だが、これは少し考えれば危険な綱渡りだと分かる。

何せ品質はともかく実際には『存在しない』ものなのだから。
相手が本気になって検めればすぐにボロが出るし、
何より筆記具の射程距離は『20メートル』しかない……『堅実さ』に乏しい。
それにスタンド経験のない弓削……『特定のペン』を発現できるかは、まだ自信がない。
ここは――――。

              「申しわけありません××様。
               現在、手持ちはこれしかないのですが……」

そう言いながら、弓削は品物(これはなんでもよい)の横に用意した金額すべてを出す。
無論、店主がこれで頷くわけがないだろう。
それでいい。それを補うのが、弓削の能力なのだから。

     「もちろん、これだけではありません。
      『残りのお代』は『これから作り出す』ので……」  「『アンタイトル・ワーズ』」

そして発現するのは――『インクペン』。
『79ink』という、実在するインクペンだ。
(ttps://blogs.yahoo.co.jp/sunaph/50422023.html)

このインクペンの特筆すべき点は、そのインクにある。
特殊な科学技術により液体化させたゴールドをインクとして使っている為、
書いたその筆跡は数秒すると紫から完全なる金色へと変貌する。

  「××様もご存知でしょう? スタンド能力です」

 「私の場合は――『アンタイトル・ワーズ』」 「『筆記具』を発現し、筆跡を焼却することが能力」

     「『書くこと』が能力の一部なので、インクは無限に出すことができ……
      そして『書くこと』が能力の一部であるため、あとに残った筆跡自体は
      どれだけ私から離れようと、どれだけ時間が経とうと消えることはありません」

    「ああ、ご安心を……『焼却』できるのは『意味のある文字』だけ。
     無作為に書いた筆跡を後から『焼却』することは不可能ですので……」

つまり、このインクペンで何文字でも何百文字でも書けば、
それだけ『金』を大量に生み出せるというわけだ。
いや、ペンを中途半端に壊して適当なビンにでも
インクを無限に垂れ流しているだけでいいかもしれない。

          「お代」 「果たしてこれで……足りますでしょうか?」

なお、自身のスタンドを用いる経験に乏しい弓削は気付いていないが、
別に『筆跡=インクの持続時間が無限である』というような事実は検証されていない。
(そもそもスタンドを使う機会が絶無に等しいので検証することもなかった)
ただまぁ、12時間も持続していれば十分この場は凌げるし……問題はあるまい。

77遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/11(月) 19:28:00
>>75
(……ファンファーレが鳴らない。つまり、二回目を除き
私の回答の行動は、ベターに至っても、ベストでなかったと言う事か。
相手を蹴落とす為だけに能力を使うのは、やはり内申点があるとして
減点に繋がると考えるべきだろうな……)

(さて……今度も今度で難しい。舞台外の指定を使うとして
金庫から百万を盗む? または、相当の品を値札を外して 
さも 自分が持ってきた価値ある骨董品として出す?
……それも、一つの方法かも知れないが。先ほどの回答で
学んだが。『単純に他者を穢す行為』は相応しくないと考えるべきだ。
……さて、となれば。私のスタンドだと……臓器売買など出来ないしな。
ふむ、実に難しい。……この手段は、余り使いたくないが
――血を 少し見せなければいけないな)

 ――――――――――――――――――――――――

 所持品:特になし 『舞台外指定』は店主

 「へぇ……これが百万の絵画なんですね。凄い……何て美しい。
絶対に欲しいですっ。あの、手持ちは20万なんですけど
月賦払いで必ず支払うので……駄目? そんなー」

最初に、そんな無価値な説得を繰り出す。当然断られるのは承知だ。
そして、意気消沈した顔つきで言葉を続ける。

「わかりました……仕方がないです。安い絵画で我慢しますから
奥の置いてある絵画も見ていいです? はい……えっ、これって!?
こ、これ買いますっ! えぇ!? これが殆ど無価値ですって!??
か 買います買います。即買います! や、やった! 手に入れました!!
この『伝説の呪いの絵画』に!!」

 アンティークショップなら、100万の品があれば 当然数千円程の
無銘の絵画も置いてあるだろう。何か動物の描かれてるものを掲げて 
訝し気な店主に興奮を引き摺った表情で説明する。

「知らないんですか? この絵画って有名なんです。スタンド使いの中ですけど
『気紛れに 血まみれ』にしてしまう、呪いの絵画って!
 とある絵描きが、栄光を後一歩で掴み取れず。失意の内に怨念を込めた絵画
……この絵画は、他の値打ちのある。栄誉を受けた絵画が近くにあると
それを血まみれにしてしまうらしいです。恐ろしい話ですよね
 だけど、結構可愛い所もあって。大事に価値ある品として飾れば持ち主に
多くの幸運も与えるって話で……ぇ  きゃーー!!?」

 そこで、自分は。店主が飾り直したか、放置してる100万の絵画を指して叫ぶ。
絵画は……『血まみれ』になり、絵の真ん中にはこう書かれてるだろう。

 『ate(喰らった)』……と。

「……か、絵画の呪い。……ひっ!?」

そして、呪いの絵画の動物も。……口元に血が滴り、見事に
呪いを与えた事に満足しきったような表情を成すだろう。

 「……あ、の。もう、その血まみれの絵画 売れないですよね。
良かったら、私が手持ちのお金で買い取ります。それでも、厳しい?
んー……それじゃあ。 ――この呪いの絵画、欲しいですか?」

 (やはり、君『フラジール・デイズ』は。私の最高の半身だ)

種明かしは単純。
 何て事のない、無銘の画家の絵を呪いの品と説明する中で
骨董品の置いてある適当な刃物で手の平を軽く傷つけ、絵画に血を塗り ついでに字も書く。
 おまけで、店主も相互不干渉で通り抜けた後に。私の持ってる絵画にもペイントして達成だ。

スタンドの知識があるなら、呪いのスタンドアイテムの絵があると考えても可笑しくない。
 更に、大事にすれば持ち主に幸運も齎すと説明すれば。売った事を瞬時に後悔しつつも
100万だが、血で損傷してる絵と交換してくれるなら。先行きを考えれば20万で
伝説の呪いの絵画が買えるとなれば、店主も納得するだろう。

(血は、当然スタンドを解除すれば消える。100万の品は元に
無銘の画家の絵画の血も消える……けど、消えても全く不思議でない。『呪われてる』のだから)

クスッ

(けど……損得では、店主に損は多いものの。幸運が降り注ぐと確信を込めて商売を続ければ
いずれ、あのアンティークショップは実力で多くの幸運を獲得する。あの店主の手腕なら間違いなく
それを考えれば、あの絵画も正しく いずれ本当の『祝福の絵画』となるだろう)

 店を出て、フラジール・デイズと歩む足取りは とても強い。

78遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/11(月) 20:07:31
>>77

 あぁ……それと、これは。あえて記さなくて良いと思って省略したが。
店主と交渉する前に、事前に舞台外指定しつつフラジール・デイズに指示はしている。
 絵を探してる合間にも、時間はあるだろうし。その時にでもスマホで密かに指示を
作成して見せる事にするし、喋ってる合間に血のペイントにする合言葉なども作っておく。

79夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/11(月) 20:29:11
>>75

事の始まりは、私の父が残した一枚の『鏡』だった。
最初は、単なる骨董品であろうと考えていた。
しかし、実際は遥か昔に栄えたという超古代文明の遺産を手に入れるための鍵だったのだ。
そして鍵となる品物は、私が所有している『鏡』を含めて、この世界に三つ存在している。
長きに渡る調査の結果、ついに私は二つ目の鍵である『壺』を発見した。

今、それを手に入れるための交渉を行っている最中なのである。
だが、あまり時間は掛けられない。
世界の支配を企む秘密組織も、この壺を狙っているからだ。
第三の鍵である『短剣』は、既に彼らの手中にある。
急がなければ……世界が闇に包まれる前に……。

――アドベンチャー映画のような壮大な背景を捏造しつつ、『壺』を手に取る。

「――う〜〜〜む……」

両手で『壺』を持ち上げ、内側を覗き込む。
『入念にチェックしているフリ』をしながら、『ドクター・ブラインド』の手を『壺』の中に突っ込む。
そして、『壺』の内側を『爪』で引っかきまくり、傷だらけにしてしまう。
さらに、見えにくい壺の底部分辺りに、ひときわ大きな傷を付けておく。
それが済んだら、『壺』を置いて、店主に話しかける。

「その『100万円』っていうのは――」

「『内側の傷も含めて』っていう意味だと考えていいんだよねぇ?」

「この状態で『100万円』は釣り合わないんじゃない?」

「――『20万円』」

「それ以上は出せないよ」

こう言って、自分が付けた『内側の傷』を店主に確認させる。
値切りのコツは、傷や汚れている部分などの、価値が下がる要因を見つけること。
それがなければ、その場で作ってしまえばいい。
店主には悪いが、今は非常時だ。
なにしろ、この『壺』がなければ世界が……(以下省略)

80『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 22:25:24
>>76(弓削)

弓削の優れている点は――――『第一案』で終らない点だ。
アンティークペンでも状況を突破できた可能性は十分ある。
この競技はおそらく、『失敗前提』で創られた物ではないから。

――所謂『カテゴリーで括った器物発現能力』を持つスタンドは、
本体がどこまで『頭を回せるか』でその価値が顕著に変動する。
ここまでの状況全てにおいて『的確』な発現物を生み出した弓削は、
経験の乏しさに反し、極めて優れた『スタンド使い』と言えるだろう。

             サラ
                  サラ

純金の軌跡を描く『79ink』に、店主は満足げに頷く。
筆跡、インクは、スタンドがこの世に刻んだ『痕跡』だ。
破壊痕などと同義で、後から解除されるようなものではない。
12時間で失われるのは不可思議な現象、『発火能力』のみ。

「『筆記具を発現するスタンド』――――――いやはや。
 『スタンド使い』というものには、いつも驚かされますな」

もし店主が『1mlが10万円』という話を知っているならば、
満足げに歪んだ口元も、『当然の反応』と言った所だろうか。

尤もそれは購入価格で、金銭に変えられる需要があるかは怪しいが、
少なくとも『恩を売る』に値する能力者だと証明する価値はある。

「よろしいでしょう、現金と、このペンでお譲りします」

            スッ

これにより、無事に『骨董品』を手に入れる事に成功した。
驚愕があるわけではないが――――極めてスマートな解法だ。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:△ 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                         →『CLEAR』

81『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 22:25:43
>>77(遊部)

単純に――『最優秀』の場合にのみ『ファンファーレ』が鳴る、
つまり『他の誰かがより優秀な演技を見せた』可能性もあるが……
実際『反応ありき』の方法より自分を高める方法の方が『楽』そうだ。
もちろん状況が不定である以上、毎回それが出来るとは限らないし、
それが出来ない状況でどのように『切り抜ける』のかもポイントになり得る。

ともかく、フラジールは『安物の絵』を買った。
買うことは出来た。そして、その『呪い』をでっち上げる事も、成功する。

              ベチャァ〜・・・

「なッ」

                「馬鹿な、そんな」

    「いや」

            「しかし……」

絵から流れる血に、顔を蒼白にしていた店主は、目に少しずつ熱を帯びさせる。

スタンドを知っているという事は必ずしも『競技者に不利』ではない。
相手に『能力を知られている』わけではないし、『確かめる術』もない。
何より『スタンドを知っているからこそ』引っ掛かりやすい『罠』もある。

「い……いや、『悪い話ではない』……骨董商として、
 こうした『曰く付き』の品はむしろ『望むところ』」

            「……しかし」

「今の今まで呪いが起動していなかった事は、幸運に思うべきか…………!」

ただし、危ない橋を渡っているのは間違いない。
フラジールが説明した呪いの内容が真であれば、
これまでにも『喰らった』事があってもおかしくないのだ。

今は素直に『受け入れている』ようだが、『いつまで騙し通せるか』は謎だ。
呪いの絵の側を『ここに置いておく』事も、露見のリスクを著しく高める。
彼は『他の絵』でこの現象が起きるかどうかを試す可能性は非常に高いだろう。

――――しかし、そんな『先のこと』は今『状況』を切り抜ける上では何ら無関係である。

「……まあ、つい今の今まで『この呪いの絵は元々この店の商品』だったわけで、
 私が『これを君から買う』というのも、おかしな話だが……一度売ったのも事実。
 これの価値を教えてくれたのも君だ。今更文句を言うのも、ケチな話というものか」

現時点で『呪いの絵』の所有権がフラジールにあるのかは怪しい、という問題もあったが、
これについても『場の熱に流された』のか、単に温情なのか、強い追及はしてこなかった。

          ・・・ギリギリで綱を渡り切った、と言えるだろう。それも成功だ。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:× 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                                 →『CLEAR』

82『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 22:31:02
>>78(夢見ヶ崎)

壮大なストーリーを頭に描きながら、第四の状況に挑む。
それくらいの気持ちであれば、『演技』も滑らかになるというもの。

「――――傷? まさか、この壺は『最高の品質』ですし、
 それは仕入れの際、私の目と手で確かめました。そんな傷などあるはずが」

            スッ

   「……!? な、なんだ、この『切り傷』はッ……!」

                 「ま、まさかッ」

当然、このような事態になれば『疑われる』。
100万円もする高額の壺だ、ある程度の『精査』はしている筈。
その時にはなかった傷が、『夢見ヶ崎が触れた後』にあるとなれば。

「………………す、スタンドを……いや、しかしこれは『刃物』の傷ッ!
 ハッ、まさかネイルで……いや、であれば指に『汚れ』がついている筈」

     「なら何かの道具で」
 
                         「いや、刃物など」
 
     「持ってはいない……!?」

持ち物や手先を検められたが、証拠なく傷を付けられる道具は当然ない。
――――スタンドを知っているものだからこそ、ハマる落とし穴がここにあった。

夢見ヶ崎が意識していたかは兎も角、『ドクター・ブラインド』は『異形』だ。
それというのは、『爪』のこと。一般的なスタンドにはない機能が存在している。
『超能力なら何でもできる』と思わない、半端にスタンドの知識を持つ者だからこそ、
この切り傷をつけられるような『スタンド』があるというところまで想像が及ばない。

「いやはや……た、大変失礼しました。保管状態が悪かったのか……
 ええ、これだけ傷がついているのですから、『20万円』で十分かと」

                 「……その代わり、今の無礼はどうか内密に」

かなり危ない綱渡りではあった――――『手を突っ込む動作』と『切り傷』が、
それなりに連想できる範囲の『関連性』を持っているという点が、危ういところ。
それでも、現実味のある傷だったからこそ『保管のせい』と思わせる事が出来た。
例えば『突如浮かんで粉々になった』などであれば、流石に疑いは消えなかっただろう。

結果は『成功』だ。『堅実』や『斬新』には欠けるも、『無駄の少ない』解決が成立する。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:△ 目新しさ:△ 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                                     →『CLEAR』

83『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 22:35:12
>全体

四つの状況を切り抜け――――つぎに目の前に広がるのは、
町中のような、しかし人通りがほとんど見られない光景だった。

                    オ
              オ
                      オオオ  ・・・

一陣の風が吹く。

これが『最後の状況』であることが、全員に知らされた。
視界に映るのは――――極めて『電子的』な人影。距離は『10m』先。
こちらに背を向けて立っており、その両脚に纏わりつく靴は『スタンド』的だ。

―――――――――――――――――――――――――――――――
 
                状況その5
                『逃がすな』

    貴方は捜査と追跡の果て、ついにかの『悪党』を発見した。
     今貴方は『10m先』に、その敵の背中を見ている。 
     遮蔽物などはないが、まだ敵は気づいていないようだ。
      しかし敵は正面対決などを好むほど『愚直』ではない。
   正面から行けばまともに取り合わず、一目散に逃げ出すだろう。  
    敵は圧倒的な『逃げ足』を武器とするスタンド使いであり、
    逃亡の際には『自動車』にも匹敵する俊足を得るとされる。

          この状況で選べる択は三つ。
        『この場で逃がさない方法を考える』
       『逃げ出した敵を捕まえる方法を考える』
        『逃げた先を知るための方法を考える』

     逃げ足がいくら早くても、逃げ出す前に仕留めれば、
     何の問題も無い――――戦闘能力の有無は不明だが、
      少なくとも逃げられるよりはシンプルに事が運ぶ。

    逃げ出したとしても、それを捕まえる方法があれば問題ない。
   いくら足が速いとは言っても、こちらにはスタンドの力がある。
   単なる追いかけっことはわけが違う。手段はあるかもしれない。

      この敵を憎んでいるのはあなただけではない。
    逃げた先を――――完全ではなくても『絞り込める』なら、
    大集団で追い詰め、物理的に『逃げ出せない』状況を作れる。

               成功基準

      追いつけなくなる前に『逃げられない』ようにする
       負傷させる、拘束する、状況を構築するなど、
       この『状況解決』において『手段は問わない』
                または
         逃げ出した敵を『追跡』する手段か、
        行き先を特定する手段を考え、実行する
      実際の行き先がどこか、などは『断定』していいが
    断定に足る根拠と、そのための『方法』の提示は必須とする
 
――――――――――――――――――――――――――――――――

提示された状況からするに、あの電子的な人型の『モデル』が『悪党』なのだろう。
まるで人間らしいリアリティの無いその姿は、『暴力』への躊躇に配慮したものだろうか。

周囲の地形は町のようで、特筆するような『ギミック』等は見当たらない。
追跡劇を演じるのだとすれば、一般的な『町中』でのそれを想定することになる。
そして繰り返す事になるが、敵は背を向けておりこちらに気づいてはいない。

大きな音や接近などは気づかれかねないが、
逆に言えば気づかれない範囲での準備はし放題。
町中に見当たるようなものであれば、大抵は見つかる。

――――今まで以上の難問だ。だが、これは現実ではない。
失敗のリスクを深刻視せずに、『何が出来るか』を考える事が出来る。

                   ・・・そしてそれを『実行』出来る。

                               状況その5 → 開始

84『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/11(月) 22:37:56
>  敵は圧倒的な『逃げ足』を武器とするスタンド使いであり、
>    逃亡の際には『自動車』にも匹敵する俊足を得るとされる。

敵の逃走速度は『スB』程度と捉えていただいても問題ない。

85遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/11(月) 23:49:49
>>83

「……ふむ 時間は、相手が気づかなければ
幾らか余裕あるんだろう?」

 「なら……大丈夫だ」 

「……追い詰めるのなら、刃物の一本は借用させて頂こう」

 ――――――――――――――――――

所持品:ナイフ  『舞台外指定』:悪党

 「 とうとう 見つけたぞっ 」  ザッ

 『悪党』に対し、奇襲はかけない。正々堂々と声をかける。

「貴様だけは許せない。お前の為に、多くのものを犠牲にされた人達の
代わりに……いまここで倒す!」  タッ
 
 「待てっ、逃げるな  ピ――――!」

 駆ける。当然ながら相手は一目散に逃げる。だが……

 「――チェックメイトだ」   

 自動車の速度で逃げ出した瞬間、『悪党』は目前に『張り巡らされたロープ』
に驚愕し……成す術なく激突するだろう。

 ……仕掛けは、こうだ。

まず、『フラジール・デイズ』を舞台外指定でナイフ所持で行動させ……
適当な十メートル圏内にない、駐車場などにある『標識ロープ』を適当な
長さに切らせ……それを体に巻き付けつつ、ある程度急がせつつも戻らせる。

そして、どの方角に逃げても良いように。周囲の電柱や樹を支柱にして
『悪党』の周囲の、衝突したら胸部部分に直撃する高さへロープを巻き付かせる。

『フラジール・デイズ』の望まぬ相手の指定で、触れてるだけのものは認識・干渉は
相手も可能だが。ロープを巻き付かせる間は、手で『持ってる』ものだ。
『持ってるもの』は認識・干渉は出来ない……。

縛り付ける部分が相手の死角になるように予め指示して、相手に声をかけて
逃走する瞬間に、ロープを完全に固定するようにタイミングして手を離すように
笛を鳴らして合図すれば。相手にとっては一瞬で突如出来たロープの結界だ。
 どの方角に逃げても良いように完全にリングは出来てる。

 「自動車程の速度……災いしたな。
その勢いで、胸部を打てば。ろくに呼吸もままならんだろう。
肉体も強化出来ていれば良かったのにね?」

 スタンドから受け渡されたナイフを掴みつつ、倒れる『悪党』を覗き込む。

「され……足の腱は、切らせて貰うか。殺しはせんよ
君が下される罰は、ここで死んで収まるものではないだろう?」

86夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/12(火) 07:54:46
>>83

「――見つけた」

         ド ド ド ド ド ド ド ド ド

ついに――ついに追い詰めたぞ……。
『無差別連続ピンポンダッシュ犯』!!
その俊足を駆使して町の平和を乱してきた凶悪犯も、今日が年貢の納め時だ!!
とっ捕まえて、駅前にある蕎麦屋の出前に転向させてやる!!

――今回の背景は、だいたいこんなカンジだ。

まず、自販機でペットボトルの『オレンジジュース』と『カフェオレ』と『トマトジュース』を買う。
そして、その場で三つとも三分の一の量だけ残して捨てる。
さらに、どれか一つのペットボトルに残りの二つを入れ、シェイクして三つを混ぜ合わせる。

                                            カクテル 
できあがるのは、『オレンジジュース』と『カフェオレ』と『トマトジュース』の『混合液』だ。
それを『ドクター・ブラインド』に持たせ、気付かれないギリギリの距離まで距離を詰める。

      ドシュッ

準備が整ったら、『混合液入りペットボトル』を、
『ドクター・ブラインド』で放物線を描くように投げつける。
投げる前に、あらかじめキャップは外してある。

            カクテル
上手くいったなら、『混合液』を頭から被ることになるはずだ。

トーゼン敵は逃げ出すだろうし、まともに競争しても追いつけるはずがない。
だけど、私は慌てない。
最初から、この場で捕まえようとは思っていないからだ。

                  カクテル
私の狙いは、敵に浴びせた『混合液』の『匂い』を辿ること。
『』ドクター・ブラインド』の『超嗅覚』なら、それも十分に可能なはず。
三種類の飲み物が混ざった匂いなら、他の匂いと嗅ぎ間違える心配もない。

                       カクテル
まったく追いかけないわけではなく、『混合液』を浴びせたら、できる限り後を追う。
あまり離れすぎて、匂いが辿れなくなることを防ぐためだ。
いずれにせよ、この方法で敵の進む道筋を追跡し、最終的な行き先を特定する。

          「 私は『アリス』―― 」

       「 そして、あなたは『白ウサギ』 」

    「 ――だから、私はあなたを逃がさない 」

87弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/12(火) 20:10:31
>>83
「ここは――」

ふと気づくと、人気のない町並み。
ここが『最終問題』。
今までの状況と打って変わって……『実戦』的な状況だ。
相手が攻撃してこないという前提はあるが、
この手の状況は戦闘に不得手な『アンタイトル・ワーズ』は不利である――しかし。

       「……ここまでの競技で得た『経験』を生かせば」

『堅実さ・目新しさ・流麗さ』で点数がつけられる。
おそらく『失敗前提』で創られたものではない。
それらの競技性を理解したうえで、この状況に最適な行動は何か。それは――。

   「――――」

      ― ― ― ―

     所持品:とくになし

      ― ― ― ―

「結局、ついぞ『追加の品』は使いませんでしたね……」

呟きながら、弓削は『アンタイトル・ワーズ』を発現する。
もっともそれが可能な応用性こそ『アンタイトル・ワーズ』の武器だ。
その武器を最大限に生かすために、『筆記具』を最大数――六本発現する。

まず『ボトル刷毛』が三本。油性の塗料を入れて発現し、刷毛を取り外しその場に置く。
(ttps://item.rakuten.co.jp/naisououendan/k12-3006_01/)

そして『タクティカルペン』。これも三本発現し、一本は本体、二本はスタンドが持つ。
(ttp://gigazine.net/news/20120331-tactical-pen/)

このうち、『タクティカルペン』二本を敵の頭上目がけ思い切り山なりに投擲したら――行動開始だ。
『アンタイトル・ワーズ』の精密性を以てしても命中は不可能だろうが、そう外した位置には落ちないはず。
速度に自信のあるスタンド使いなら『当たるかも』と思えば観察する前にまず回避、そして逃避するだろう。

そしてそうなれば弓削に追いつくことは不可能なので――
敵が回避する前に『アンタイトル・ワーズ』を敵に接近させ、足元に『塗料』をばら撒かせる。
スタンドは移動に音を出さないし、敵は逃避までの間に風切り音などでまず『上』に注意を向ける。
その瞬間は『足元』に対する警戒は限りなく小さくなるはず。

         「……この競技は、失敗前提ではない」

 「つまり『失敗するリスクを考えて縮こまった行動をする必要がない』ということ」

そしてこうなれば、あとは簡単だ。
いかに敵が人外の速度を誇っていたとしても、その足は地についている。
上方に注意が逸れていた敵は足元の変化に対応できず飛び退こうとし、
そしてそこで塗料で足を滑らせて転倒するはず。
転倒した敵が立ち上がるのと、弓削が接近しきるのとでどちらが早いかといえば――

      「ならば、最も堅実で、最も目新しく、最も流麗な行動は」

当然、後者。
そしてそのまま、弓削は転倒した敵の方へ飛び込むように倒れ込み――

           「この場で、この人を殺してしまうことですよね」

手に持った『タクティカルペン』を、体重をかけて『突き刺す』。
上空からのタクティカルペンの防御も考えなければ
ならない敵にとって、この弓削本体の行動は寝耳に水となる。

死ねば、逃走できない。殺せば、捕え続けたり後を追う方法を考える必要はない。
これが、弓削なりに競技の意義を理解し、そして『最善』を目指した結果だ。

88『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/13(水) 14:26:00
>>85(遊部)

刃物は当然のように用意された。握りやすいサイズだ。

啖呵を冷笑するかのように、
敵は『急加速』でその場を離脱――――

            バシ
               ィイ
                  ィィーーーーン!!

「!?!?!?!?!?」

張り巡らされたロープが、その逃げ道を塞いだ。
いや、塞いだ――――だけではない。打ち据え、
そして地面に打ち倒した。『逃亡』の経路を潰した。

敵は当惑する。いつの間にこんなものが――
敵は動いてすらいない――
スタンドも――

その思考は、彼の背中が地面に激突した衝撃が霧散させた。

       ズ
           ザザッ

                「…………!!」

――準備に用いた時間を考えれば、『流麗』とは言えないだろう。

だが、与えられた状況に対する回答としては『堅実』を極める。
ただ逃亡を妨げるだけではなく、一手で『ダメージ』をも与えた。
応戦のリスクを負う事も無い。『動けない』間に勝負を決められる・・・!

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:△
――――――――――――――――――――――――

                         →『CLEAR』

89『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/13(水) 14:26:10
>>86(夢見ヶ崎)

自販機くらいはどこにでもあるし、ジュースだって売っている。
手早く三種のジュースを手に入れ、嫌な鈍色の『カクテル』の完成。
ここじゃなきゃ中高生のドリンクバーくらいでしか見られない色合いと臭い。

           ドシュッ

投擲――――その速度は敵の初速を逃さない程度には早いが、
ペットボトルは命中しなかった。したのは『中身』だけだ。
不快に顔を顰めつつも、敵はそのまま逃げ去って行く。万事休すか?

             ・・・

                 ・・・そんなはずがない。


      フ
         ワ
           ァ

悪臭――――刺激臭――――『夢見ヶ崎』の嗅覚であれば、
もっと適切な表現が出来るかもしれない。漂うこの『匂い』に。

超嗅覚を以てしても、『体臭』等を追うのは相当に難しい。
だが、このような方法で『マーキング』してしまえば、
その匂いは容易に追跡可能な『痕跡』を逃走経路に残し続ける!

シンプルな手ではあるが――――間違いなく『優秀』な回答と言える。
対逃走における『マーキング』の価値は、『カラーボール』が既に証明しているように明白だ。
そしてその明白な『解決手段』を即座に用意し、手段のシンプルさゆえに何度でも『再現でき』、

                    〜♪

――――『ドクター・ブラインド』ならではの『嗅覚』を活かしている。
電子空間に鳴り響く『ファンファーレ』も、その堅実さを称えての事だろう。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                         →『CLEAR』

90『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/13(水) 14:26:21
>>87(弓削)

               ヒュ
                      ヒュンッ

    バチャァッ

                   バチャァァッ


――――行動は電撃的に、そして超精密に行われた。

投じられたタクティカルペン。空を切る音を聞いた頃には、、
その足元に『アンタイトル・ワーズ』がまき散らした塗料。
高速回避。その速度と勢いを持って『足を滑らせる』結果。

                       ズルッ…

    ダ
        ダッ

敵が背から油性塗料まみれの地面に落ちる。
タクティカルペンを構えた弓削は既に動いている。
敵は頭上からの鋭利な落下物への対応を迫られ――

           「!!!」

一連の動作は非常に『手際良く』行われた。
敵が動かず、逃走以外の対応をしない以上、
そして『アンタイトル・ワーズ』の精密性がある以上、
オーバーワークであっても最低限は『再現性』を保てる。

失敗の恐れはいくらでも浮かぶ。しかし弓削はこの競技の本質を見抜いている。
競技者が『失敗』するところではなく――――いかに見事な成功をするかを見る。
一定の再現性さえ確保できているならば、『絵的に映える』行動を取るのに恐れはいらない。



                ザ
                  グゥッ!!!

結果。弓削の手に、『リアリティ』の薄い『肉を突き刺す』ような感覚が伝わった。
血の噴出や末期の痙攣と言った、リアルな物はない。敵はその場で『動きを止めた』。

――――――――――――――――――――――――
堅実さ:〇 目新しさ:〇 流麗さ:〇
――――――――――――――――――――――――

                         →『CLEAR』

91『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/13(水) 14:28:25
>全体

                ヴ
                   ヴ
                      ン

各々は状況を達成したあと――――『最初の空間』に戻っていた。
戻ってきた順番は弓削が最初で、その後に夢見ヶ崎、フラジールが続く。

          キュキューーーン

電子イルカのヴィジョン、『マトリクス・オデッセイ』が頭上を周回している。
そして周囲の壁面に、『加古』からのメッセージが映し出されはじめた。

【 以上で テストは 終了です 
  ご協力 ありがとうございました 
  今回得られた フィードバックは 必ず活用し 
  皆さんの データに関しては しっかり管理します 】

         キュキュゥン

イルカが『頭を下げる』ような動きを見せた。

もっとも、電子的すぎて誠意などとは無縁な動きだが――
少なくとも加古の感謝は言葉だけではないと見ていいのだろう。

【 それでは パソコンも そろそろ熱くなってきましたので
  『マトリクス・オデッセイ』 を終了したいと 思いますが
  その前に 何かここでしておきたい事などは ありますか? 】

     【 なければ ご自身の意志で 『ログアウト』 いただければ
        説明した通り そう思えば出来るように してますけど
         よくわからないのであれば こちら側から 『キック』します 】

92夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/13(水) 20:28:52
>>91

「――ンんんんん〜〜〜」

「おしまいかぁ」

電子的な空間の中心で、大きく伸びをし、名残惜しそうに呟く。
『電子の国』の冒険は、これで終わり。
どうやら『光の国』に戻る時が来たようだ。

「こっちこそ、珍しい経験をさせてくれてありがとう」

「うんうん、満足満足」

「――じゃ、帰るね」

期待した通りの――いや、期待以上の体験をすることができた。
ここに来ただけの価値は十分あったようだ。
満たされた思いを胸に、電子空間から帰還する意思を告げる。

「あなたもありがと、『白ウサギ』さん――」

「とっても楽しかったよ」

『電子イルカ』を見上げ、同じように頭を下げた。
向こうのそれに合わせて、こちらもやや『電子的な動き』で。

       サイバーランド  ログアウト
そして――『電子の国』と『お別れ』する。

93弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/13(水) 20:30:44
>>91
「ここは……」

そして、ふと気付くと電子空間に戻っていた。
辺りを見渡し誰もいなかったことを怪訝に思っていたが、
すぐに二人が現れたのを見て『誤差の範疇だろう』と見当をつける。

「こちらこそ。……お疲れ様でした」
「私からは特にありませんので……それでは、また向こうで」

二人に声をかけ、ログアウト操作を行う。

94遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/13(水) 22:10:16
>>91

「あぁ……楽しかったよ。自分の力も、再度見直す幅が見えた」

「有難う」

 シークレットブーツに履き替え、マスクを着用。学生服もバックに入れ直し
最初にログインした時の状態へと戻る。二人と鉢合わせする前に、それ位の
許可は取れる筈だ。

 「二人共お疲れ様」

他の参加者二人にも、短く労ってログアウトを行う。

95『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/13(水) 23:37:32
>>92(夢見ヶ崎)

           キュキューーン

加古が操作しているのかどうかは分からないが、
返した礼に満足そうに回転動作を取っていた。
少なくとも、無駄な感謝ではなかったのだろう。

>>93(弓削)

何らかの誤差だったのだろう。状況の解決速度か。
いずれにせよ特に異常はなく、ログアウトも行われる。

>>94(遊部)

着替えは問題なく行うことが出来た。元のフラジールだ。
尤も、現実世界に戻れば『元通り』だった可能性はある。

>全体

≪ マトリクス・オデッセイ ヲ シュウリョウシテイマス ≫

        ≪ マタノゴリヨウ ヲ オマチシテマス ≫

                ≪ グッド・バイ ≫

        キュキューーーーーン

                           _
              ________r':::|
             ヾ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` 、:::::j
                           |::::/
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                                           {:::}
                                            ¨

――――視界がブラックアウトしたのは一瞬で、今は薄暗いビルの中にいた。

最後に画面をタッチしたのと同じ位置で、夢から覚めたかのように周囲の光景が開けた。

                パチパチパチ

「いや〜、お疲れ様です、皆さん! 見てましたよ。最後までバッチリでしたね!」

まず軽い声を上げたのは、吾妻だった。
モニターからやや離れて画面を見ていたらしい桜島も立ち上がる。

「――――諸君、テストへの協力に心から感謝するッ!
 そしてスタンド使いを見てきた『アリーナ』の職員として言わせていただくが、
 大変『見事』な『対応力』だった。『5つの状況』全てを、全員が切り抜けるとは!」

熱のこもった声で祝福する桜島に、パソコンに打鍵しながらも加古が何度も首肯している。
――どうやらクライアントの意向に沿った仕事をすることには、三人ともが成功したようだった。

96弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/13(水) 23:57:33
>>95
「!」

戻って来るなりの拍手に、一瞬面喰う。
が、無表情ゆえかなり分かりづらい。観察力がある人なら分かっただろうが。

    「……ありがとうございます。
     スタンドをこうして扱うのは初めての経験でしたが……」

  「とてもよい経験になりました」 ペコォー

無論、その『経験』は競技者としてという意味だけではない。
今後こうしたスタンド関係の仕事につくにあたっても、決して無駄にはなるまい。

97夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/14(木) 00:05:58
>>95

「やあやあ、みんな、おつかれ〜〜〜」

「――って、そうか。今、こんなトコにいたんだった」

その場にいる全員に労いの言葉をかけつつ、周りを見渡す。
自分を取り巻いているのは、元通りの薄暗いビルの中だ。
それを見て、戻ってきたことを実感する。

「なんといっても、私は『アリス』だし――」

「『アリス』にできないことはない!!」

「――ちょっと難しいのもあったけど」

得意顔で親指を立てた後に、小さな声で一言付け加える。
テストの結果が役に立つのは、何もクライアントだけではない。
今回の仕事は、自分のスタンドについての理解を深める良い機会になった。
そういう意味で、自分にとっても今回のテストは成功だ。
ここで得た経験は、今後の『冒険』にも大いに役立つことだろう。

「で、後はなんかすることあるの?」

依頼された仕事は終わった。
となれば、後は報酬を貰って帰るだけだろう。
もちろん、それも重要なことだ。
もっとも、もう一つの報酬には適わない。
好奇心を満たしてくれる『未知の経験』という名の報酬には――。

98遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/14(木) 18:04:29
>>95

 「……ふむ」

「今後も、このようなスタンドを用いて様々な状況を解決する様を
次は、アリーナの観客にも見せるパフォーマンスの一つにはなるだろう」

「……そう言う催しとして成功するかどうか。
試験的に私達を登用した。違うかな?」

 『フラジール・デイズ』 
『私』の力 『我々』の力 今後に変化はしていくだろう。
そう考えれば、見せたのは力の一端。特に開示したもので不利益はない……。

 「『マトリックス・オデッセイ』と言ったな」

「電子世界で振るった私達の力は、記録は可能ならば……記録の私達と
闘う事も可能だったりするのだろうか? 
別に深い意図のある質問じゃない……ただ、実験的に出来る幅がありそうでね」

『マトリックス・オデッセイ』の力にも、多少関心は惹かれた。

応用が利きそうだ、疑似戦闘などで経験を積む事が出来れば……実績に繋がる。

99『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/14(木) 22:45:43
>>96(弓削)

単に手の動きが疲れたのだろうか、
あるいは表情を察したのか――――
いずれにせよ、吾妻は既に手を止めていた。

「初めてなら尚更、あの行動力は素晴らしいものだ!
 非常に優れたスタンド使いだと認識させていただきたい」

桜島は特に弓削の手腕を評価しているようだった。
彼にアリーナでどれほどの権限があるのかは不明にせよ、
今後何らかの『仕事』をする上でも意味はあるかもしれない。

他の2人もそうした桜島の態度には共感しているらしく、首肯している。

>>97(夢見ヶ崎)

「オレも以前やった事ありますけど、
 それと比べても流石って感じでしたよ!」

吾妻の絶賛。アリスには触れてこない辺り、
そこまで『アリスネタ』に詳しくないのだろうか。

「あ……アリスさん。ご協力ありがとうございました、お疲れ様ですぅ」

「難易度調整は課題ですねぇぇ…………
 応用幅の広いスタンドが基本、勝つ……!って競技よりは、
 使い手の『センス』を競うようなモノにしたいですしぃ……」

――――難易度については、『開発』であろう加古が口を開く。
小さな声は聞かれていたようだが、それに対する見解も大きいとは言えない声。

「この後は報酬を授与するが、振り込みが良ければそれで対応するッ!
 我々は振り込みであっても手数料は要求しない。そして、その後解散とする!!」

上機嫌の桜島が、この後の予定を説明しながらバインダーより封筒を取り出す。
数は三つなので、全員『手渡し』の『当日支給』でも対応してもらえるようだ。

>>98(遊部)

「その通り! もっとも、先ほど語った以上の説明はないのだが・・・
 今回のテストで、この競技に『実現性』がある事が判断出来たッ!」

            「――――つまり諸君らのおかげだ!!」

熱の入った感謝を示す桜島。

開始前にも彼が熱弁していた通り――――今のテストは、
アリーナが想定する『新競技』の成立を問う物だったのだろう。   

「え、あ、はいぃ……つまり『模擬線』……ですよねぇ?
 理論上は不可能じゃないです、けどぉぉ……まだ『データ不足』で」

「『スタンドの使い方』とかの再現もですしぃ……
 細かい能力の『詳細』も……『それっぽい偽物』にしか。
 長時間戦闘が出来る思考能力が『NPC』にあるかどうかもぉ……」

もう一つの疑問には、加古から歯切れのよくない返答があった。
他にもぶつぶつと付け加えているが要するに、『ノー』と考えて良いだろう。     

>全体

「この場での報酬受け渡しを希望する者は残っていただきたい!
 後日振り込みの場合、振込先をこの場で教えていただくか、
 吾妻にメールで写真データを送付していただければ対応する。
 それが済んだ者は――――改めて、今日はご協力に感謝するッ
 現地解散という事になるが、この場この時点でこの『仕事』は終了としたい」

「その他、何か質問などがある者については可能な限り対応させていただくが!!」

              「オレも答えられることは答えますよ!」
                             「機密事項とか以外でしたらぁぁ……」

100夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/14(木) 23:14:37
>>99

「じゃあ、振り込みにしてもらおうかな。『スイス銀行』に」

「あ、でも私『コウザ』とか持ってないから――」

「今、ちょうだい」

冗談を交えつつ、封筒を受け取るべく片手を差し出す。
特に懐が寂しいわけでもないが、今もらわない理由もない。
ここは景気よく、帰りにどこかの店でパーッとやるか!!

……いや、これは次の『冒険』への軍資金。
無駄遣いは良くないな。
賢くジチョーしよう。

「質問は特にないんだけど、連絡先交換してくれない?」

「また何か仕事があったら紹介して欲しいから」

「私こういうの好きだし」

ついでに、この機会にコネを作っとこう。
あって困るものでもない。
『未知』への扉は、多ければ多いほどいいのだ。

101弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/14(木) 23:35:16
>>99
「私はこの場での受け渡しを希望します」

と言って、暗にその場に残ることを表明する。
思いがけず手腕を評価されたのはもちろん有難いが、
弓削にとって一番大事なポイントは
『これがどう求職に繋がるか』という一点である。

と、いうわけで。

「では、今回の件には直接かかわらない質問なのですが……。
 ……実は、『スタンドに携わる仕事』に興味がありまして」

「こうした『競技者』としてではなく、桜島さん達と同じく
 『スタンドを使ったビジネス』を運営していく立場の仕事に……」

ビジネスと大味に言い切ってしまうと、色々と語弊はあるだろうが……
要するに、スタンドという分野で『誰かを盛り立てる』仕事がしたいのだ。
だから弓削は今回、競技者でありながら
『競技の意義』や『ルール』についてかなりの思考を割いていたのである。
(無論、競技に適切に取り組むことにも利用したが)

  「質問というのは、皆さんがどのようにして『現在のお仕事』に就かれたか。
   ひいては『今現在中途採用は行っているか』という点になります」

夢見ヶ崎同様、コネを作る為の第一歩である。
第一歩というか完全に就職活動しているレベルだ。
あまりにも一足飛びすぎる話運びだが……。

「ぶしつけな質問で申し訳ありませんが……ご回答いただければ」

102遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/15(金) 19:48:48
>>99

加古の説明に対し、ゆっくりと相槌の意味合いで首を鷹揚に縦に揺らし 呟く。

「『データ不足』 か」

「なら、楽しい催しに参加した。幾らばかりの返礼にならないが」

「『私』が、誰か別のスタンドを扱う人間と出会う時に。貴方がたに
紹介する役割を請け負っても、問題はないかな?」

「日常では満足に奮えず、フラストレーションを抱えてる使い手だって
探せばいるだろう。そして、そんなサンプルが幾つも集まれば
マトリックスの応用の幅も増える。一石二鳥だろうさ……」

「紹介が多ければ多い程、例えば十人紹介したら5万貰えたりは可能かな?」


遊部 玲実の人生は……短いようで、長くもある。多くのスタンド使いと
出逢う機会は、体験している手前多いと確信がある。

それが良いか悪いか判断には苦しむところだが、有効活用するに越した事はない。

「あぁ。報酬は、この場で解散する前に頂こうか」

「何分、振り込むような場所が今の所ないのでね」

103『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/15(金) 22:00:08
>>100(夢見ヶ崎)

「――――中身は後で確認しておくように!
 連絡先か、ああ、教えておいても問題無いだろう。
 むしろ優秀なスタンド使いとのコネは有難いもの。
 必要があればいつでも連絡してくれてかまわないッ!」

   「無論、いつでも良い返事が出来るとは限らないが!」

吾妻の連絡先は仕事の前段階で教えられていた。
それに加え、桜島明人の名前が連絡帳へと並ぶ。
私的な用途の物かは不明だが。確実に『コネ』にはなる。
そしてそれは、向こうにとっても悪い話ではないらしい。

「夢見ヶ崎さんとはいい仕事出来そうですし、
 また協力してくれるならありがたいですね!」

吾妻は笑顔でそのような事を言っていた。
気に入られたらしい。

受け取った『封筒』には、紙幣数枚分の厚みを確かに感じた。
一日の『バイト代』としては、かなりの高額と言えるだろう。

>>101(弓削)

「中身は後で確認しておくように――――『仕事』に?
 …………成程! 言いたい事は『察させて』いただくが、
 まずアリーナでは『求人』を常に出している訳ではない!
 そして現在、俺の知る限りではだが、職員の求人は無いはずだ」

「現在の仕事に就いた経緯は――――申し訳ないが黙秘する。
 不親切ですまないが、可能な範疇でないと考えていただきたい」

桜島は封筒を手渡してから、そのように答えた。
彼のアリーナ入りにどのような経緯があったのかは不明だが、
見るからに武闘派の男。『イリーガル』な話でも不思議はない。
少なくとも一度仕事を共にし、目を掛けた相手に話せない程度には。

「そこの吾妻などは、ファイター経験のある職員だ。
 もちろん君にファイターになれというわけではないが、
 そちらの募集であればほとんど、随時行っている。
 仮に『職員』に繋がるような仕事があれば、回す価値もある。
 ――――『窓口』の役目も含め、俺の連絡先は教えておこうッ!」

しかし『今後』を持たせる程度には目を掛けているのも間違いない。
一足飛びとはいえ、『足場から転落する』ような事態にはならず、
むしろ足掛かりを得ることが出来た。これも実力を示した甲斐という物か。

>>102(遊部)

報酬は桜島に手渡された。封筒の中に数枚の紙幣の存在を感じた。

「ほう! 有難い話ではある。間違いなく、有難いのだが……
 紹介料か――――ああ、『紹介が成立したなら』俺は支払ってもいい。
 つまりだ、我々がその人材を必要とし、受け入れた時に限るという事!
 無能を無数に紹介されても仕方がないし、『常に人材がいる』訳でもない。
 だが必要な人材を紹介してくれるならば、1人につき『1万』は支払おう。
 例えば『実際に闘技に参加するファイター』等は、需要が極めて高いッ!」

             「連絡先を教えておこう。紹介の際はよろしく頼む!」

「あー……その、『マトリクス・オデッセイ』の能力は、
 出来れば完全に黙秘していただけたらありがたいですけど、
 アリーナの事を宣伝してもらえるなら、出費は悪くないですねぇ……」

おおむね肯定的な返答は得られた物の、
これはフラジールの意図とはやや外れる要望だ。

彼らが求めているのは『マトリクス・オデッセイ』の協力者ではなく、
アリーナ全体にとっての利益となる『ファイターの増加』なのかもしれない。

104夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/12/15(金) 22:57:35
>>103

「――うんうん!!」

「私も『ジョーさん』とは気が合いそうだし、また一緒になんかしたいね!」

勝手にニックネームを付けつつ、曇りのない晴れやかな笑顔で応じる。
珍しい体験ができて、しっかり報酬も貰えた。
その上、おまけにコネも作れた。
文句なし、言うことなしだ。
ただ一つ、心残りがあるとすれば――。

      チラッ

同じ仕事を受けたフラジールのことだ。
結局、彼女の正体に関する部分は『未知』なまま。
気にならないと言えばウソになる。
だが、今の段階では、それを知ることは難しそうだ。
『次に会えた時のお楽しみ』――そういうことにしておこう。

「じゃ、そろそろ帰ろっかな」

「アキトさん、ミクちゃん、ジョーさん、さよなら!」

「カズハちゃん、フラジールさん、またどっかで!」

全員に対して、いくぶんか馴れ馴れしい挨拶を済ませたら、封筒をしまって歩き出す。
これで、一つの『冒険』が終わった。
だけど、私の『冒険』は、これからも続いていく。
終わりは始まりでもあるんだから。
次なる『未知への冒険』が私を――『アリス』を待っているのだ。

105弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』:2017/12/15(金) 23:04:00
>>103
「ありがとうございます」

有難く連絡先を受領させてもらおう。
元より一発就職など望むべくもない。
だが、それでもいいのだ。
たとえ道程が長くとも、弓削は『始めることができた』のだから。

「今回の依頼を受けるに当たって
 こちらの連絡先もお伝えしていると思いますので……」

「ご入り用の際は、是非」

始めることが出来たなら――あとは進み続けるだけ。
進み続けていけば、止まらなければ、
その先には辿り着くべき場所もあるだろう。

「今後とも、末永く宜しくお願いします」

弓削和華の就職活動は、まだ始まったばかりだ。

106遊部『フラジール・デイズ』:2017/12/16(土) 19:47:13
>>103(GM)

>『マトリクス・オデッセイ』の能力は、
 出来れば完全に黙秘していただけたらありがたい

「うん、そうだな……その部分の配慮に些か欠けた発言だった。
承知した、桜島 加古……闘いに自信を持つものがあれば
率先として紹介させて貰う」

 連絡先をスマホに記録する。

>>104(夢見ヶ崎)

>カズハちゃん、フラジールさん、またどっかで!

「……あぁ、またいずれ」

 

 「…………」

(今回の、『マトリックス・オデッセイ』での私の行動……。
非公開か、開示するか迷っていたが。アリーナに属する人間は
やろうと思えば、全員で共有出来る。既に記録はなされてるのだから
彼女等の力を知るのも、決して損にはならない。なら、『私』の
意見はさておき、全員共有する形が一番好ましい)

(夢見ヶ崎 弓削……彼女等は、基本的に『私』や『我々』の本質を
追及しようとする……脅威では、ない。
 まだ、私は未熟であり『成長段階』だ。……少しずつ、一歩を
疎かにせずに、積み上げていこう。砂上の楼閣ではない、盤石なる一石を)

(……『我々』は『私』は。不動なる力を積み立てる。
誰にも触れさせぬ確かな『力』を。
 『アリーナ』と言う組織を知る事が出来たのも、無駄にはならない。
――最後に『勝利』を手にする為ならば、幾らでも泥でも星にも
進む為の踏み台になろう。誰が一人でも『私』か『我々』が得られれば
それこそが……真の勝利だ)

 誰かが成さねばならない。この脆く弱き先の中で 世界に押しつぶされぬ力を

その為ならば『私』は何にでもなってみせる。

107『星へと駆けよ、スタンド使い』:2017/12/16(土) 22:25:55
>>104(夢見ヶ崎)

「そんときはよろしくお願いしますよ!
 出来れば『平和』な現場だと良いですね」

              ニカ!

「ああ、さようなら!また会おう!!」

        「お疲れ様ですぅぅ〜」

突然のあだ名を否定される事もなく、
桜島と加古の挨拶を背に、現場から帰路へと歩き出す。

――全ての未知が明かされる事はなかったけれど、
また別の未知への足掛かりはいくつか得る事が出来た。
アリーナ。吾妻。フラジール。それらが導く、次の冒険はいつの日か・・・

夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』→『仕事完遂』『報酬5万円』

>>105(弓削)

「ああ、使えるスタンド使いは外部の者でも優遇する。
 仲間になれるかもしれない者なら――――尚更に!
 こちらこそ今後ともよろしく頼むぞ、『弓削』君!」

道の始まりが見えた。
それが光差す道か、闇への一方通行かは、
今の弓削には――あるいは桜島達にも分からない。

だが、道があれば『進む』事が出来る。
止まらず進み続ける事が出来る道が、あらゆる結果の『原点』だ。

弓削 和華『アンタイトル・ワーズ』→『仕事完遂』『成績最優秀』
                      『報酬10万円』

>>106(遊部)

「もちろん、フラジールさんが戦うのも……
 なしではないですからねぇ。武器とかも、
 『勝負が成り立つ』レベルなら貸し出しますしぃ」

「『義務』等は当然ない。だが紹介したいと思ったならば、
 そしてその相手が望んでいるならばいつでも受け付けるぞ!」

記録した連絡先は『アリーナ』とフラジールをつなぐ窓口だ。
今後、紹介以外でも何かに利用できる機会はあるかもしれない。

そして――――今回の仕事で得られたのは、
金だけではない。『意思』を積み上げる事が出来た。
成長という星がどれほど高い所にあるのかは不明だが、
積み上げ続けていれば――――いずれ辿り着けるだろう。

遊部『フラジール・デイズ』→『仕事完遂』『報酬5万円』

>全体

―――――――かくして、『アリーナ』桜島からの依頼は『完了』だ。

それぞれが、そして桜島達も必要なものを得る事が出来た。
劇的な一日というわけではなかったが、『有意義』な仕事が出来た。
その成果は封筒という形で、そして各々の心の中で確かに存在する。

            ガチャ

「……『新競技』の実施にはまだ時間がかかる。
 折衝や、プレゼンテーション、選手の選定、客集め。
 だが! 『アリーナ』の新しい可能性を切り開けるッ!」

    「それは間違いない。今日はそれが大きな収穫だ」

   ザッ
      ザッ

「やっぱ『フリー』のスタンド使いも優秀な人多いですよね。
 オレたちも負けてられないっていうか、刺激されましたよ!」

「ああ、人材という面でも――――特に『弓削』君は得難い使い手だ。
 モチベーションもある! いずれ共に仕事が出来るとなれば、
 それこそ『負けてはいられない』……吾妻、ジムでも行って鍛え直すか!」

「それもアリですね! ミクさんも後で合流しません?
 どうせその後、メシとか食いに行くでしょうし…………」

「あー……私、今日のデータをまとめなきゃいけないのでぇぇ……」

      「えー、じゃあオレも帰ろうかな」 「貴様! 鍛え直すのがメインだぞ!」


「あ、じゃあメシも連れて行ってくれるんですね?」

「当然だ。良い戦士は良い食事から生まれるッ!
 俺たち『アリーナ』の戦いはこれからも続くのだ・・・
 焼肉でも行って、可能性を切り開いた今日という日を祝うぞ!」   
 
                    『星へと駆けよ、スタンド使い』 → 終了


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