問題となっているファトワは、アブドラ・ビン・アブドルアジズ(Abdullah bin Abdulaziz)国王の上級顧問でもあり、イスラム色の緩和に支持的といわれるアブドゥル・モーセン・オベイカン(Abdul Mohsen al-Obeikan)師が出したもので、「女性が授乳した男性は、その女性の息子とみなしうる」という内容。
4日、聖地メッカ(Mecca)の聖モスク(Haram Grand Mosque)での金曜礼拝では、大きな影響力を持つアブドゥル・ラーマン・スダイス(Abdul Rahman al-Sudais)師がこのファトワについて「いんちきもはなはだしい」と紛糾、「腐ったものを売りつける商人と変わらない」、国の治安さえ悪化させる問題だと強烈に批判した。
【8月11日 AFP】サウジアラビア政府が、リサーチ・イン・モーション(Research in Motion、RIM)の多機能携帯電話(スマートフォン)「ブラックベリー(Blackberry)」の暗号化通信を当局が監視できるようにしない限り、一部の主要機能の利用を禁止するとしていた問題で、同国政府は10日、利用禁止措置を無期限延期すると発表した。
国営サウジ通信(SPA)によると、サウジアラビアの通信規制当局、通信情報技術委員会(Communications and Information Technology Commission、CITC)が、ブラックベリーのメッセンジャーサービスの継続を認めるとの声明を発表した。
「不幸なことにサウジアラビア社会には奇妙なパラドックスが存在します。わずか10歳の少女を結婚させることが可能な一方で、大人の女性たちが筋の通らない理由で結婚を妨害されているのです」と、人権団体「National Society for Human Rights」のスタッフはAFPの取材に話した。
イスラム教の教えでは、父親は、娘の結婚相手が高潔で敬虔なイスラム教徒である限りにおいては、その結婚に同意しなければならないとされている。また、前年亡くなった同国の高名なシャイフ(イスラム教の導師)であるアブドゥラ・ビン・ジブラーン(Abdullah bin Jibreen)は、「父親は娘の結婚を妨害してはならない」とのファトワ(宗教令)を出していた。