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サイエンスバー・バサラとは
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10/25(月)
世間の給料日は２５日。その前日であった昨夜の日曜日。
三宮・友藤筋の人通りは、いつも以上に少なかった。
「三宮で最も哲学的なバー」である事を売りにする
神戸サイエンスバーの勧誘に道端で応じたのは、７０歳代の老人
だけだった（他もう一名、近所の飲食業者が途中で応援に来られ、客数は２名）。
神戸出身で現在、京都に住んでいるが、昨夜は
小学校の同窓会で神戸に来ていたと言うその老人は、
バサラマスターと洋楽の歌い合いを楽しんだ後、７０年に及ぶ
自らの人生を静かに語りだした。
カウンター内でグラスを静かに洗い続けるマスターの前で
太平洋戦争直後の神戸の状況、結婚、子育て、離婚、
離婚後の恋愛、恋愛観、宗教観を、
誰に聞かれるともなく静かに語りだしたその老人は、
２０００円程度の持ち金を全て、はたいて深夜１１時から午前５時まで
ブランデーを飲み続け、ボックスで仮眠をとられ朝６時半に帰られた。
この老人の宗教観は、特定の宗教に入る事無く、毎日、仏壇で
「先祖の霊と太陽の双方を神と崇め感謝する事」らしく、
どうしてそういった宗教観に至ったのか、ブランデーを傾けながら
何時間も一人語りを続けられた。
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