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なぜエスペラントは普及しないのか?

257松戸彩苑:2008/09/20(土) 15:59:16
エスペラント運動の歴史を勉強すると判るんですが、日本においても欧米においても、19
50〜60年代のエスペラント界には、今では考えられないくらい知識人がたくさんいました。

それで現在でも「エスペラント運動をこの時代のようにしたいものだ」と考えてる人が少な
くないみたいなんですが、しかし私は、この考えには賛成できません。

というのも「1950〜60年代のエスペラント界には知識人がたくさんいた」というのは事実
なんですが、しかしそれにも関わらず、それ以降はエスペラント運動は「落ち目」になったか
らなんですね。
つまり

  知識人がたくさんいたにも関わらず、エスペラント運動は落ち目になった。

という事実がありますから、知識人に過大な期待をかけても仕方が無いと私は思うのです。
また

  1950〜60年代にエスペラント界にいた知識人たちの次の世代の知識人たちは、エス
  ペラントを支持しなくなった。

  つまり、1950〜60年代にエスペラント界にいた知識人たちは、自分たちの後輩たちを
  エスペラント界に引き入れることが出来なかった。

  また言い方を換えれば、エスペラントは知識人層から見放された。

ということもあるわけです。

私はこのように考えますので、知識人に期待をしたり、1950〜60年代のエスペラント界を
羨ましがったりする気にはまったくなれないのです。

むしろこれは「知識人をアテにしてもうまく行かない」ということを実証しているだけなのだと
思うんですね。
---

これまでにも何回か述べたと思うんですが、パプアニューギニアで発達した「トク・ピシン」と
いうクレオール語は、エスペラントとはまったく正反対の条件のもとで発展してるんですね。

トク・ピシンというのは元々は、パプアニューギニアを訪れた英語話者と現地人との接触に
よって生まれた片言の共通語だったわけです。

で、現地人は近代的な教育なんか受けてるわけが無いですし、欧米人のほうだって船乗り
とかですから、高い教育を受けてる人間はそんなに多くはなかったと思います。

しかしそれにも関わらず、トク・ピシンは大いに発達・普及して、現在ではパプアニューギニ
アの公用語の一つとなってるんですね。

このように考えますと、エスペラントとは好対照といって良いわけです。

で、どうして知識人の多かったエスペラントが落ち目になって、逆に、話者のなかに教育を
受けた人間がほとんどいなかったトク・ピシンが発展・普及したのかと考えますと、やはり
「日常生活のなかで使っていたか否か」という点が対称的な結果を生んだんだと思うんで
すね。

ということがありますから、私は「たとえ娯楽でも良いから、エスペラントを日常生活のなか
で使う人を増やすべきなんだ」と言ってるわけですね。


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