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なぜエスペラントは普及しないのか?

2Kakis Erl Sax ◆CcpqMQdg0A:2008/01/07(月) 23:44:30
時代的に需要がない。以上。
人工言語の国際補助語運動が盛んになるのは17世紀や19世紀などのヨーロッパ大陸内で
突出した軍事力・経済力を持つ国がない時代。
17世紀はフランスもドイツもスペインもオランダもオーストリアもロシアもそこそこ強いものの、
18世紀には、ルイ14世とかのフランスが周囲に戦争を仕掛け、突出した軍事力と
文化力と経済力を得ていたわけです。
17世紀はデカルトやライプニッツも人工言語による国際補助語の構想を持っていましたが、
18世紀になるとフランス語が一番ヨーロッパ大陸内で通用する言葉だからそれを使えばいいということで、
そういう活動は下火になりました。
ナポレオンの第一帝政が滅びて、1815年からのウィーン体制になると、
フランスだけが突出した大陸の覇者ではなくなり、今まで小国集合体だったドイツやイタリアが
統合したり、ロシアもポーランドを併合したり東に領土を広げたりして、
さらにオーストリアもそこそこ強くなってきたためまた各国の力が均衡状態になりました。
そうなるとフランス語が国際語でいいじゃんという話にはならず、
またまた人工言語による国際補助語と言う発想が生まれます。
そして、そういう国際情勢の追い風を受けて、ヴォラピュクやエスペラントが普及したわけです。

ただし現在は、ヨーロッパ大陸内ではないものの、アメリカが突出した軍事力と経済力をもっていて、
18世紀と同様、というかそれ以上に特定の超大国の言葉を使うのが現実的という状況です。
ヨーロッパでも、実際ドイツを中心に日本同様米軍基地がいっぱいあって、
若干植民地気味ですし。

つまり現在の国際情勢ではあまりそういう話は需要がないということです。
将来、中国とロシアがアメリカに匹敵する軍事力経済力を持つようになるまで、
冬の時代だと思います。
ただし、エスペラントでなく最新の言語学の成果を取り入れた覚えやすい新規の
人工言語が選ばれる可能性もありますが。
19世紀にはもはやジョージ=ダルカーノの考えた図書館分類法そっくりの人工言語が受け入れられなかったように。


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