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エスペラントの学習法

53松戸彩苑:2008/02/09(土) 13:18:42
>>52 の続き)

どうでしょうか。
日本語なのに、なんとも判りにくいんですよね。

で、元の英文のほうを見ると

  Compromise is ever the fruit of discussion, and compromise is the essence of poli-
  tical behaviour in England. Compromise is a very imperfect instrument of government.
  It slows down the process of change and takes the edge off most great reforming
  proposals. It is the enemy of all optimism in human affairs, for its basic theory is that
  change does harm as well as good.

  (同書24ページ)

ということになっています。
たしかに、文法的にも、単語の難易度にしても、それほど難しすぎるわけではないというこ
とは判るんですね。
でも文章全体は、日本語で読んでも、なんとも判りにくいものになってしまってるんですね。

で、もしも日本語を学んでいる外国の人たちが、先にあげた和訳のような文章を、苦心惨
憺して読んでいたら、日本人なら誰だって「これで良いのかな?」って思うと私は思うんで
すよね。

でも、(少なくとも数十年前の)日本の大学入試の英語の問題はこういうものだったのです
から、たとえ英文としては変だったとしても、それを何としてでも解かないといけなかったわ
けです。

ということで森氏は

  「諸君にとって、最も重要な単語とはどういう単語ですか?」と質問してみると、たいてい
  の人から「最もしばしば用いられる単語です」という答えがはねかえってくる。しかし、こ
  れは誤った答である。もう一度、念のためにいうが、われわれにとって最重要単語とい
  うのは、使用頻度数の多いものではなくて、たとえ、そんなにしばしば使用されないもの
  であっても、その1語を知らないと、その文全体の意味が把握しにくくなるような知的・
  抽象的な単語である。

  (同書25ページ)

などと公言してるんですね。
「もう、とにかく入試に合格することしか目標にしていない」という、なんとも割り切った態度
であるわけですね。

なお、この引用文のなかで「われわれにとって最重要単語というのは、使用頻度数の多い
ものではなく…」と書いてありますが、私に言わせれば、これは「頻度至上主義」の亜流に
過ぎないものだと思います。
---

このように「大学入試のためのツール」としてならば、頻度順の単語帳というのも大いに役
に立つのです。
しかし、こういうもので勉強しますと、やさしい言い回しを身につける前に、難しい単語をたく
さん憶えることになってしまいますので、かなり歪んだ知識を身につけることになってしまう
んですね。

ですから、さんざん苦労して難しい単語をたくさん憶えたのに、海外旅行に行ってみたら、
必要最小限のことも表現できない、なんて事になってしまうんですね。
これでは、あちこちから恨み節が聞こえてくるのも無理はありません。

でも最近では、かつてのように難解な英文が出題されたりはしなくなったようです。
もっともそのせいで、大学において英語の専門書を読むのが大変になったという話もある
みたいですが、でも私は

  大学において英語の専門書を読ませたいというのであれば、その大学の英語の授業で、
  その分野に絞って教えれば、効率が良い。

と思うのです。

先にも述べたように、やさしい言い回しを身につける前に難しい単語をたくさん憶えさせると
いうのは、とくに会話能力をおかしくしますので、良くないと思います。

私はそう思うのですが、しかしエスペラントを推進する立場からすると、このようにしないでく
れたほうが都合が良いわけなんですね。

(終わり)


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