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中近東がらみのフィクション(欧米・アジア)

1さーひぶ。:2005/02/12(土) 00:22:17
欧米やアジアの作家が、中近東を舞台にしたり、中近東をネタにした
フィクション(小説・演劇・映画など)について語りましょう。

〔小説〕
アガサ・クリスティ(エルキュール・ポアロ物) 『メソポタミヤの殺人』『ナイルに死す』『オリエント急行の殺人』
ポール・ボウルズ『シェルタリング・スカイ』
ドロシー・ギルマン(ミセス・ポリファックス物) 『おばちゃまはアラブ・スパイ』
『おばちゃまはヨルダン・スパイ』『おばちゃまはヨルダン・スパイ』
〔映画〕
『カサブランカ』『アラビアのロレンス』『アラブの嵐』(石原裕次郎主演)etc.

26さーひぶ。:2008/04/14(月) 00:01:10
【NAKBA(ナクバ)】 (製作:広河隆一パレスチナ記録映画制作委員会)
  公式サイト http://nakba.jp/
  YouTube予告編 http://www.youtube.com/watch?v=6pX9G542SMk

3月22日(土)から公開されている広河隆一氏(監督・撮影)のパレスチナ関連
ドキュメンタリー映画を観て来ました。
 パレスチナ人が「ナクバ」(災厄)と呼ぶ、1948年のイスラエル建国によって
破壊されたパレスチナの村と避難民の消息などを追う作品です。
 広河氏は、第3次中東戦争(ヨム・キップール戦争)が勃発する直前の1967年、
イスラエルの農業共同体「キブツ」に興味を持ってそこで共同生活を体験。
やがてその地にパレスチナの「ダリヤトルーハ」村の廃墟を見出し、その消息を追います。
反シオニズム平和団体「マツペン(Matzpen/מצפן)」で活動、その後は
フォト・ジャーナリストとしてパレスチナ支援活動などを続けています。
 この作品では、かつて暮らしたキブツのユダヤ人、レバノン難民キャンプの
パレスチナ人、旧マツペンの盟友、ユダヤの右翼、ユダヤの歴史研究者など、
さまざまな人々を訪ね、1948年のナクバ以来のパレスチナ人の受難を検証
しています。
 映画では、かつての「ダリヤトルーハ」村の出身者たちを探り当て、廃墟を
訪ねて、村の在りし日を偲びます。
 肝心のその破壊された村は、ハイファ地区にあり、
ダーリーヤトゥ=ッ=ルーハーゥ(Daliyat al-Rawha' دالية الروحاء)または
ダーリーヤトゥ=ッ=ルーハ(Daliyat al-Rawha دالية الروحة)
と呼ばれていた村のようです。今日では、衛星写真付でデータベース化されています。
 データベースのページ http://www.palestineremembered.com/Haifa/Daliyat-al-Rawha'/index.html
 衛星写真のページ http://www.palestineremembered.com/Haifa/Daliyat-al-Rawha'/SatelliteView.html
 マツペン(ヘブライ語で「羅針盤」の意) http://en.wikipedia.org/wiki/Matzpen
>>27へ続く)

27さーひぶ。:2008/04/14(月) 01:01:30
>>26の続き)
広河氏といえば、かつて知る人ぞ知る『聖書アラビア起源説』の日本語訳書を
出して、この説を日本に紹介しています。古代イスラエル(パレスチナ)の
地名と類似した地名がアラビア半島のヒジャーズ地方にも見られ、そこから
実は古代イスラエルの舞台はアラビアであったとする(たしか)ドイツ人学者
の異説です。この奇説は、少なくとも日本の学界からはほとんど相手にされて
いないと思いますが、もし仮にそのような事を示す「証拠」でも発掘されれば、
ユダヤの聖地がアラビア半島のイスラームの聖地に重なることになってしまい、
イスラエル・サウジ両国のみならず国際的な大問題になりかねません。
そのためか、サウジアラビア政府はそのような発掘を一切禁じています。
(このスレッドの上の方で紹介したフィクションでもネタにされています。)

広河氏については、キブツ体験者でありながらパレスチナ支援に転じたため、
イスラエルの「裏切り者」であるかのように言う人(日本人?)がいると聞いた
ことがあります。しかし、イスラエル・パレスチナに限らず、どの国・民族
にも好戦的な右翼もいれば、平和運動家もいます。今回の映画の中においても
イスラエル平和運動家の人が語っていますが、民族・人種や性別・大人子供で
区別するのではなく、人権運動家や平和運動家は、抑圧されているか抑圧者か
で区別しています。イスラエルの中にも人権や平和を尊び、パレスチナと共存
しようという人は少なくないのです。
>>28へ続く)

28さーひぶ。:2008/04/14(月) 01:20:20
>>27の続き)
本作では、ヘブライ語やアラビア語の表記がいろいろ出てきて、その意味でも
勉強になります。「人権のための医師団」(أطباء لحقوق الإنسان)とか。

なお、この作品の題名の『ナクバ』は、公式サイトやパンフレットでは、
アラビア文字でアン=ナクバ(ألنكبة)と表記されています。
語頭の定冠詞がハムザ付き(أل)なので「あれっ、おかしいな」と思った方が
おられるかも知れません。定冠詞(أل)は「ハムザトゥ=ル=ワスル」(連続のハムザ)
なのでハムザは書かないんじゃないか(?)と思う方もおられるでしょう。
たしかに、そのように説明している日本のアラビア語入門書もあります。が、
このハムザは現代の印刷字体では省略されることが多いのも事実ですが、省略
されているだけであって決して間違いではありません。むしろアラブ人は、
語頭のハムザを省略しないことが少なくないのです。日本のアラビア語入門書
は、まだまだ開発途上の段階といえます。

また、パレスチナ問題ではナクバと言えば1948年のイスラエル建国による悲劇
を指しますが、もっと広い意味では「サン・レモ会議」によって旧オスマン領
アラビアのイギリス・フランス両国による分割支配が確定した1920年のことを
アーム=ン=ナクバ(عام النكبة)すなわち「ナクバ(災厄)の年」と呼びます。
>>23参照)


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