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科学と疑似科学とを判別する(2)

401ゲジゲジ:2023/07/02(日) 22:16:14 ID:NidQGNhQ
 [>>398]
 >辞書を引いて、抽象語を抽象語で置き換えるのは、おやめください。
やめません。続けます。

Ken様は抽象論を軽視しています。
具体例とは、抽象論を理解する助けとなるものです。
前提として抽象概念を理解していなければ、適切な具体例を挙げる事ができません。
また、相手が挙げた具体例が適切かどうか判断する事ができません。

抽象とは、複数の具体例の共通要素を取り出して一般化したものです。
新たな具体例を提示する場合、その抽象に当てはまる具体例を挙げなければなりません。
また、相手が提示した具体例が妥当かどうかを判定するには、その抽象に当てはまるかどうかに基づいて判断します。
いずれにしても抽象概念の理解が前提です。


==== 国語辞典より ======
理由:
物事がそのようになった、わけ。筋道。また、それをそう判断した、よりどころになる、またはする事柄。

根拠:
物事が存在するための理由となるもの。存在の理由。

証拠:
事実・真実を明らかにする根拠となるもの。あかし。しるし。

物証:
物的証拠の略。

物的証拠:
裁判で、検証物・文書など、物の存在・形態・状況が証拠資料とされるもの。
==================


こうして見ると、「理由」がいちばん漠然としています。それだけ広い意味を含むという事です。

「根拠」は「物事が存在するための理由となるもの」ですから、ニュアンスとしては「理由」よりも具体性があります。「理由」は漠然と「なぜそうなるのか」が言えれば良いところ、「根拠」は「なぜそうなるのか」具体的な「何か」を示す必要があると言えそうです。

「証拠」は更に限定されます。根拠となる「もの」が実際に存在しなければならない、というニュアンスがありあそうです。
例えば、「このように説明すると論理的に整合性が取れる」と具体的に説明できれば「根拠」にはなりますが、「証拠」にはならないでしょう。「説明」とか「論理的整合性」は存在する「何か」ではないからです。

「物証=物的証拠」は更に限定されます。「物の存在・形態・状況が証拠資料とされるもの」ですから、物証は物理的に存在していなければなりません。
例えば裁判では、「関係者の証言」なども「証拠」として存在していると考えられますが、物理的に存在してはいませんから「物証」には該当しません。


以上を整理すると、「根拠」は「理由」の部分集合、「証拠」は「根拠・理由」の部分集合、そして「物証」は「証拠・根拠・理由」の部分集合と言うことができます。
則ち「理由 ⊃ 根拠 ⊃ 証拠 ⊃ 物証」となります。
より大きな概念ほど抽象度が増し、より小さな概念ほど具体的であると言えます。


**** 以下、今は余談かもしれないが、後で重要な論点になる可能性あり ******

Ken様は統計データを物証だと仰っていましたが、辞書の定義からすると「物理的に実在」をしていませんので物証には該当しません。
また、非常に多くの科学理論において物証などないでしょう。

例えば「リンゴは赤い」には赤いリンゴという物証があります。
しかし「リンゴは木から落ちる」に物証はありません。そもそも「物理的に実在するもの」に関する理論ではなく、「事象」に関する理論だからです。

こうして考えるとおよそ全ての物理学の理論には物証はあり得ません。力学とかエネルギーとか、「事象」を扱うからです。
また、天文学にも物証はありません。天体を手に取って提示することができないからです。

地層や岩石を扱う地質学や、化石を扱う古生物学は、むしろ例外的に物証があり得る分野と言えそうです。但しこれらの分野の理論も、必ずしも物証があるというわけではないでしょう。


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