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科学と疑似科学とを判別する

535diamonds8888x:2019/11/04(月) 06:18:45 ID:hCLIKm0I
>>532
 "説明"とか"解釈"とかいうものは"理論"ではない、という例として量子力学の"解釈"の話をします。

  現在の量子力学(クォークを無視したレベルで)は核子、電子、光子などのふるまいは完全に予測できます。つまり理論としては完璧なのですが、その"解釈"は乱立しています。基本的な啓蒙書ではスタンダードな"解釈"とされているコペンハーゲン解釈も、もはやニューフェイスとも言いにくい"多世界解釈"も、あくまで"解釈"です。

 "解釈"や"説明"が"理論"に昇格するためには、その"解釈"や"説明"でなければ成立しないような観測可能な現象が【想定できること】が必要です。ベルの不等式というのが、まさに"隠れた変数理論"と通常の量子力学理論とでは結果が異なるような観測可能な現象が【想定できること】を示したものです。ベルの不等式により、それまでは単なる"解釈"と考えられていた"隠れた変数理論(解釈)"は"理論"へと昇格して、実際の観測結果により"理論"として否定されました。

 もちろん将来的に、例えば"多世界解釈"からしか予測できないような観測事実が考え出されるかも知れません。そうなれば"多世界解釈"は観測により反証可能な理論へと昇格するわけです。そういう意味ではこれらの"解釈"や"説明"を考察することに科学理論上の意義が全くないわけではありません。それどころか新たな理論の指針になることは大いに考えられます。それでも、これらの"解釈"や"説明"がなくても現在の"理論"が不完全だということにはなりません。ただ人間の心の一部が満足できないだけです。

 なおコペンハーゲン解釈では光や電子の正体は波動関数という波であると想定します。すなわち運動ないし伝播しているときは波であり、その状態は観測されないと考えます。そして例えば検知器や写真乾板に衝突したりして観測される瞬間に、その波が収縮して粒子として観測されると"解釈"します。そして波動関数という波に媒質が必要とは考えられていません。
 多世界解釈も、運動ないし伝播しているときは波であると考えるのはコペンハーゲン解釈と同様です。ただし観測される瞬間に収縮ではなく、世界の分裂が起きると考える点がコペンハーゲン解釈とは異なります。


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