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ピーター・J・ボウラー

1名無し仔猫:2009/01/04(日) 15:59:42 ID:Fs5mqeKo
今、直接に入手可能なのは『チャールズ・ダーウィン 生涯・学説・その影響 (朝日選書)』
だけですが、読んだ方いられますか? イギリスの著名な科学史家で非常にバランスの
取れた見方をしてると思うのですが。

2名無し仔猫:2009/01/04(日) 19:25:04 ID:MKLJmjkw
「ある点では、選択説に対する反対者の方が、疑似ダーウィン主義者の
一部よりも、ずっとはっきりと選択説のもっている意義を理解していた」。
第九章「ダーウィニズムに反対した人々」

こういう文章に著者の勘の良さが良く見えると思います。同時代の
ダーウィンの盟友にして元祖「ダーウィンのブルドック」ハクスリーの
ようなイデオロギー的なダーウィン主義者には、世の中に受け入れら
れやすいようにダーウィンが進歩主義的な俗流進化論にやや譲歩した
姿勢に満足してしまっていて、選択説の科学的厳格さの意義を正面から
受け止め切れていなかったということだと思います。

ダーウィニズム論争は自然科学と形而上学の分離過程と見ることが
正しいわけです。

3名無し仔猫:2009/01/04(日) 20:19:58 ID:MKLJmjkw
この人はダーウィンを無神論者で片付けてしまわないのが良いですね。
不可知論というのはハクスリーの造語らしいですが、野心家のハクスリーは
宗教的問題は感心が薄かったので不可知論であると言っても、ダーウィンの
十字架を背負ったような重いニュアンスを持つそれとは似て非なるもの
ですね。

同じテーマを日本人が書くと、これはキリスト教と科学の問題であって、
日本人はクリスチャンじゃないので関係ありませんというスタンスに
なってしまうようですが、では日本人であるということは何を意味するか
というような実存的な掘り下げまではしない。日本の近代化開始は
『種の起源』出版から九年後のことでした。西洋との本格的な出会いは
ダーウィニズムによって始まった近代との出会いでもあったわけです。
まだまだ考えるべき問題は山ほどあるでしょう。

ご静聴有難う御座いました(笑


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