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電通に昨年８月、是正勧告＝女性社員自殺前、長時間労働で―労基署
2016年10月19日13:10時事通信
大手広告代理店電通の女性新入社員が昨年１２月に過労で自殺した問題で、自殺前の昨年８月に同社が東京労働局三田労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けていたことが１９日、電通への取材で分かった。
電通によると、労使協定（三六協定）の上限を超える長時間労働があったとして、昨年８月１４日に是正勧告を受けた。是正勧告は法的強制力のない行政指導だが、改善されない場合は書類送検に至ることもある。
電通は是正勧告後、ノー残業デーを実施するなどの改善策を取ったとしている。是正勧告後に女性社員が自殺したことについては「新入社員であったことと、急激な業務量の増大に対して十分な配慮ができていなかったことを反省している」とコメントした。
遺族や代理人弁護士によると、電通に昨年４月に入社した高橋まつりさん＝当時（２４）＝は本採用となった同１０月以降、労使協定で定めた上限を大幅に超える残業が続き、同１２月２５日に飛び降り自殺。三田労基署が先月労災と認め、１カ月の残業時間は約１０５時間と認定された。
これを受け、各地の労働局が１８日までに電通の本社と３支社のほか、電通東日本（東京都港区）など五つの主要子会社を立ち入り調査した。厚生労働省によると、同時期に支社や子会社まで調査するのは異例という。
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