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Gender-free Society 上野千鶴子_

105名無しさん:2005/09/13(火) 05:51:00
ミクシィに書いたレビューを引用しよう。

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 この本は、無名舎から出た時にずいぶんいろいろ書いた。ジョン・マネーのインチキ実験の犠牲になった男性の話で、マネーの、性差は生後再決定可能だという説は、フェミニストにさんざん利用され、これに基づいて書かれた小倉千加子『セックス神話解体新書』なんて本も未だに売っていて、小倉、絶版にしろよ、と思う。

 ところがなぜか無名舎版が絶版になり、保守派出版社・扶桑社から出て、妙な政治的色がついてしまった。八木秀次の解説がついていて、マネーの説を批判してきたミルトン・ダイヤモンドに、上野千鶴子の『差異の政治学』を紹介したら、「彼女は政治的目的のために真実を捻じ曲げている」という答えがあった、と書かれている。しかし、「朝日新聞」05年6月21日朝刊科学欄に載った、科学医療部次長・高橋真理子の文章は奇妙だった。高橋は、マネーの実験がインチキであることは、1986年に知っていたという。そしてこの本を読んで詳細が分かったというのだが、なぜ無名舎版を読んでいないのか。高橋は,自説を曲げないマネーも批判する。

 ところが、扶桑社版の解説で、男女共同参画を見直すべきだ、とあるのに驚いたと高橋は言い、ダイヤモンドに連絡をとると、ダイヤモンドは「生まれつきか育て方か、一方ではなく、両方の相互作用が性を決めるのです」と言ったという。「痛ましい悲劇から汲み取る教訓を間違えてはいけない」と高橋は結んでいる。

 さて、無名舎版を無視し(「朝日新聞」は書評もしなかった)、解説がついている扶桑社版をとりあげることで、高橋は話を捻じ曲げている。第二に、ダイヤモンドが本当にそう言ったのか、まさかダイヤモンドは日本語が読めないだろうから、自分で確認はしないだろう。しかもここで「性」と言われているのは「ジェンダー」だろうが、ダイヤモンドが言ったのは「ジェンダー役割」のことでしかありえない。

 扶桑社版解説に賛同できないというのなら、生物学的性差は先天的なものだとしても、社会が押し付けるジェンダー役割までが肯定されるわけではない、と高橋は堂々と言えば良かったのである。なにゆえダイヤモンドの、検証不能なコメントなど持ち出してまた話を蒸し返すのか。もしダイヤモンドとメールでやりとりしたのなら、高橋は原文を公表すべきである。

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 こういう浅ましい奴が「朝日新聞」にいるのだよ。いかな私でも「朝日新聞」の宣伝力にはかなわないからね。


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