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群馬県民スレPart2

752凡人:2015/10/18(日) 16:45:54 ID:qTuIL1.o0
戦後70年 群馬の戦争
2015年08月26日

(4)末期、富岡に「中野学校」
写真:富岡校での中野学校の卒業写真=斎藤充功さん提供
写真:富岡高校構内に建つ陸軍中野学校終焉の地の碑=富岡市七日市

 県立富岡高校(富岡市七日市)の敷地の片隅に、高さ90センチほどの石碑がひっそり立っている。

 「陸軍中野学校終焉(しゅう・えん)之地」

 10年ほど前、中野学校出身者でつくる校友会が建てた。当時の関係者によると、このときちょっとした騒ぎがあった。この一角に学徒動員中に空襲で犠牲になった生徒を弔う「殉難碑」があったため、高校側は当初、「軍の記念碑はなじまない」と建設に難色を示した。だが、地元に住む高齢の会員が「私の最後の仕事だから」と熱心に働きかけ、最終的に県が間に入って建設にこぎ着けた。

 「スパイ養成学校」と呼ばれた中野学校は、1938年に「後方勤務要員養成所」として創設された。その後、参謀本部直轄の「中野学校」となり、一般大学出身の幹部候補生などの中から優秀な人材を集め、秘密戦要員を養成した。静岡県に二俣分校があり、その1期生には戦後29年目にフィリピン・ルバング島から帰還した故小野田寛郎氏がいる。終戦までの7年間に2100人余りが卒業し、主に海外での情報戦やゲリラ戦に従事した。
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 その本校が、東京・中野から富岡町(当時)の旧制富岡中学に移転してきたのは45年春だった。『富岡高校七十五年史』(71年)には、600人以上の教官や学生が、富岡中のほか裁判所や国民学校の講堂などに分散配置されたとある。その存在は極秘とされ、校門には表向きの呼称である「東部三十三部隊」の看板が掛けられた。

 近現代史に詳しい高崎市の元高校教諭、内藤真治さん(78)は「戦局が悪化し、本土決戦が叫ばれているさなかの移転だった。侵攻してくる米軍を山岳地帯での遊撃戦(ゲリラ戦)で迎え撃つのが、彼らの役割だった」と語る。沼田や福島県・郡山、長野県・軽井沢も候補に挙がったが、大本営を長野県の松代(現・長野市)に移す計画が進行中で、その防衛と東京―松代間の連絡に便利な富岡が選ばれたという。

 中野校友会が編纂(へん・さん)した『陸軍中野学校』(78年)という900ページに及ぶ校史がある。1500部限定で、通し番号をつけて会員に配られた。そこに富岡校での教育・訓練の様子が記されている。

 45年5月に入校した約80人の教育には、「遊撃戦戦術」に20日間、「破壊殺傷法」に13日間が充てられ、諜報(ちょう・ほう)や毒物、心理学といった座学のほか、剣術や格闘、射撃などの実技があった。

 千葉県の九十九里浜から上陸した米軍が、関東地方に深く侵攻してきた事態を想定して、実践的な訓練に力が入れられた。「鏑(かぶら)川にかかる鉄橋の爆破」「児玉空港(埼玉県)の破壊」「妙義山中での自活」などの演習のほか、地元警察を米軍に見立てた実地訓練もあった。
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 この時期、群馬には仙台で編成された202師団(青葉兵団)の約2万3千人や、満州の独立工兵27連隊などの部隊も、本土決戦に備えて続々集結していた。

 終戦直前、徹底抗戦を叫ぶ軍の一部がクーデターを画策し、天皇の玉音放送の録音盤を奪って終戦を阻止しようとした。実は、富岡でも不穏な動きがあった。

 中野校史は、8月15日まで数日間の緊迫した空気を伝えている。「鈴木貫太郎首相斬るべし、いや国体の護持成らばよしと、終夜討論が続く」「某参謀が学校に駆けつけて檄(げき)を訴える」「教官が(玉音放送の)録音盤を奪いに上京したが果たせず、涙ながらに東京の情勢を訴える」

 結局、軍の暴発は抑えられ、本土決戦は回避された。16日、中野学校の教官と学生たちは一斉に富岡を去って行った。機密書類などを校庭で焼く煙が数日間、上がり続けたという。

 大半が90歳を超えた彼らは、いったいどんな戦後を生きたのか。『陸軍中野学校の真実』などの著書がある作家の斎藤充功(みち・のり)さん(74)は、多くの中野学校出身者を取材してきた。「戦後の謀略事件に関与した人もいたが、ほとんどは商社マンや教師、弁護士など諜報(ちょう・ほう)・謀略とは無縁の人生を送ってきた。ただ、彼らの結束は固く、口はみな重かった」

 富岡校で学び、戦後は郷里に帰って定年まで高校教師をつとめた男性は語ったという。「中野学校にはスパイや謀略、暗殺などの暗いイメージがつきまとう。だから私は、妻や子どもたちにも自分の軍歴を話したことはない」




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