プロフィール
98年のメジャー・デビュー作「東京」は凄まじかった。難解キテレツなコード進行の轟音リフで心の扉をこじ開けられ、激情/切なさ/狂気がはちきれんばかりに詰まったヴォイスで歌われる「東京の街に、出てぇ来ましたぁー♪」という例のワン・フレーズ……過剰なまでのセンチメンタリズムが全身を襲い、あとはもうひたすら涙・涙・涙。
この傑作シングルでセンセーショナルに登場した“くるり”、『さよならストレンジャー』(99年)、『図鑑』(00年)、『TEAM ROCK』(01年)、『The World Is Mine』(02年)、『アンテナ』(04年)とコンスタントに作品をリリース。王道クラシック・ロックからUSインディー・ポップ、シューゲイザー、シカゴ音響系、エレクトロニカまで飲み込んだサウンドと悶絶気味の青春詞世界がガッチリ噛みあい醸し出される高揚感、そしてカタルシス。それらはナニモノにも代え難い音楽的悦びにあふれている。
オリジナル・メンバーは、岸田繁(vo&g)、佐藤征史(b)、森信行(dr)の3人。01年秋に新メンバーとして大村達身(g)が加入し4人組に。02年8月には森が脱退、03年11月にライヴ参加していたクリストファー・マグワイア(dr)の正式加入が発表された。