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現代人が納得できる日蓮教学
33
:
犀角独歩
:2005/07/19(火) 08:25:21
―32からつづく―
わたしが仏教談義をして、もっとも納得がいったのは精神科医・高橋紳吾師でした。師は、当初、龍谷大学で仏教を学んでいましたが、その本質を極めるために精神医学を修める必要があると考え、医師に、それも精神科医となった人です。その専門は宗教病理学と犯罪心理学でした。何度か紹介しましたが、以下の文章は、その思索を簡潔にまとめた秀でた師の仏教見識であると考えます。少し長いのですが、引用します。岩波書店から発刊された『超能力と霊能者』の一節です。
―― 教祖の釈迦は、現代のカルト的宗教が説くような、「私を信じなければ不幸になる。地獄におちる」式の脅しの言説は一切していない。
とはいえ仏教が輪廻思想から自由でないのは、当時のバラモン(婆羅門)や沙門(シュラマナ)たちが共有していた文化的な枠組みのなかで釈迦が生きていたからだが、釈迦にとってより重要だったのは、死後の世界よりもいま現在の人生問題の実務的解決であり、苦悩の原因が執着によっておきることを解き明かし、それらは正しい八つの行ない(八正道)を実践すること(道諦)によってのみ解決にいたるという極めて常識的な教えを提示することだった。とすれば人生問題の実務的解決は、釈迦に帰依しなくても実践できることで、したがって釈迦は秘技伝授の超能力者でも霊能者でも、ましてや「最終解脱者」でもなく、もちろん「神」のような絶対者でもなかった。しかしカリスマを求める周囲の心情はいつの時代も変りがない。死後の釈迦は次第に神格化され、俗化される。たとえば釈迦の骨がフェティッシュな崇拝の対象となったり、、釈迦の言説とされる教典それ自体が信仰の対象となったりという、釈迦が最も忌避した「執着」へ人々は再び回帰したのである。そこにあるのは象徴(シンボル)の病である。
もっとも八正道の実践だけでは出家修行者のみ可能な小乗仏教であって、これでは一般大衆には宗教的な喚起の世界は与えられない。そのために救済のビジョンが必要で、大乗仏教における阿弥陀信仰のように、方便として帰依の対象が求められる。これは補助自我とみなすことができよう。それは超越的な形態をとっていても、もう一人の「自分」なのであるから、その「超越者」を「信じている」自分を調べる義務は、その個人にある。
(補助自我−自我のかたわらにあって、自我の充足を助けるもの。「ペット」や「わが子」のレベルから「思想」や「神」などの抽象的なものまである。) ――
執着から脱却、象徴(シンボル)からの脱却、八正道、菩薩道、補助自我といったところがキーワードでしょうか。
執着は煩悩と言い換えても善いかも知れませんが、これと象徴の病は同義異語であり、つまるところ、無常無我、また、のちの空(さらには三諦)といった観念とも矛盾しないと思えます。また、それらを内実的な結論とするとき、対外的に具現しようとすれば、それは菩薩道という様態を採ることに、わたしは賛成します。(もちろん、涅槃経説は問題外ですが)
以上の前提から、日蓮を点検すると、どうなるのか。わたしは日蓮の言っていることは、ある面、短絡過ぎないかと思うところが多くあります。法華経は絶対だ。だから、帰依すれば、人も国家も安泰になる。究極は南無妙法蓮華經だ。口に唱題、身には漫荼羅を帯すれば現世安穏・後生善処であるというわけです。法華経、題目、漫荼羅といったものが完全にシンボル化しています。さらにその‘安全’を保障するものは「信」であるというわけです。まあ、俗化して表現してみれば、どんなことになっても日蓮と法華経・題目への信仰を捨てなければなんとかなる。本当は何とかなるんだが、過去に積んできた悪い業でそうならないので、その罪障消滅をすれば、その後は善くなる、といった思考パターンに拠っているわけです。
いまだ日蓮信奉下にある人は怒るかもしれませんが、結局のところ、この思考パターンは「善くなりたい」という執着から、一歩もでていません。この執着は、煩悩と言い換えてもよいかもしれません。しかし、実際のところ、この点検が、日蓮の実像とあっているかどうか、わたしは考えています。ただ、以上、デフォルメした素描した日蓮信仰は、もはや、無常無我を標榜した仏教というより、俗化した密教に近いようにわたしには映じます。こんな部分で日蓮を前面に押し出しても、欲得と、死・病の恐怖に振り回される人には通用しても、真剣に人生と社会を考える人々からは冷笑を被るばかりでしょう。
以上の前提から、では、日蓮は、ということです。
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