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現代人が納得できる日蓮教学

220Poh:2005/10/03(月) 10:03:44
5)
話を戻しましょう。
仏教の話です。そう、大乗仏教について、法華経についてです。

今更申すまでもなく、法華経は、この地西北インドで成立したと言われています。
成立年代については、先レスで紹介されていたpundarika掲示板『妙法蓮華経という言葉の由来』
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/3050/1054348959/l100
レス3にちょうど独歩さんが引用されていたので、これ幸いと借用させていただきますが――

1 原始法華の成立は西暦前1世紀
2 第二期の法華の成立は西北インドに於いて西暦後1世紀
3 第三期の成立は西北インドに於いて世紀100年前後
4 第四期の成立は世紀150年前後
(『法華経・上』岩波文庫 P430 岩本裕)

また中公新書『法華経』で田村芳朗氏は、「方便品第二から授学無学人記品第九までを第一類とし、西暦50年ごろの成立と見なし、法師品第十から属累品第二十一までと序品第一とを第二類とし、西暦100年ごろの成立と見なし、薬王菩薩事品第二十二から普賢菩薩勧発品第二十七までを第三類とし、西暦150年ごろの成立と見なすのである」(Poh註:田村氏はこれに先立ち「『法華経』は現在二十八章からなっているが、その中の提婆達多品第十二は天台智ぎあたりから見えてくるので、したがってもとは二十七章である」とし、提婆達多品第十二を除いた二十七章で分類を行っている)としています。

まあ仮に原始法華がBC1世紀といっても、法華経がおおよそ現在の形にまとまったのはAD50年頃〜150年頃あたりと考えて差し支えありますまい。
さてここで、たとえば田村氏分類による各章(品)成立年代と、上記の北西インド・ガンダーラ地方の歴史的流れとを対照すると、色々おもしろいことが想像できそうですな。もちろんそれは、漢訳『妙法蓮華経』ではなく、サンスクリット原典を使ってのことですが。

たとえば法華経梵本中には、先にお示しした漢訳『妙法蓮華経』中の「正法・像法・滅人」や「末法・悪世末法」「後五百歳」など具体的語句にあたるサンスクリット原文以外にも、「仏教の漸衰滅亡を示す言葉」や、それを前提とした自教正当化の論法が多数見られることは、独歩さんご指摘の通りです(ただし私の場合、『末法』という言葉を使うと、条件反射的に「教えだけが残り、人がいかに修行してさとりを得ようとしても、とうてい不可能な時代」「末法一万年」などという「(後年成立した)正像末三時による末法思想としての『末法』」を勝手に連想してしまうので、サンスクリット原本saddharma-vipralopevartartana■neの訳語「正しい教えが滅びる時代」を、また同様の理由で『妙法蓮華経』中の『正法』はsaddharmaの訳語「正しい教え」、『像法』はsaddharma-pratiru■pakaの訳語「正しい教えに似た教え」をそれぞれ使用したいと存じます。梵本制作者の意図を推察するなら、おそらくその方がふさわしいのではないかとも思いますので)。

それら箇所箇所と、先の成立時代分類、そして上記のような歴史的事実を重ね合わせ対照すると、あるいは法華経制作者たちを取り巻いてきた約100年間(原始法華成立から見れば約200年間)にも及ぶ環境や境遇の変化、そしてそれがどのように教典の教えや論法に影響を与えてきたのか、などということが、少しは浮かび上がってくるのかもしれませんし、また逆にそういうことを考証してゆく過程で、法華経の成立年代や編纂の過程が、より具体的に分かってくるなんてこともあったりして?――まあただこんなことは、これら「仏教の漸衰滅亡を示す言葉」に限らず、当然文献学などの学者たちが様々な観点からすでに十分やってることでしょうし(私がその業績を知らないだけでしょう)、またそんな手間暇かかることなど、当然私自身やる気もなくて、ただ思いつきだけで言ってるに過ぎないのですが――ちなみにネットで色々調べてみると、実際色々な大学のゼミ論や卒論では、様々このあたりのことが研究されているようです。(笑)


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