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蓮祖の、著作・曼荼羅の真偽について

516犀角独歩:2005/02/04(金) 09:15:27

吉祥仙人さん:

実は蓮師の御一代というのは、ほとんどわかっていないというのが現状であることほど、驚く発見はありませんね。生まれた年月も、両親も、出生もよくわからず、四箇格言から遡って蓮師を崇拝し、紡がれた門下教学では修学当時のその影響がかき消されてきました。中世には持住崇拝の基礎理論として、派祖、さらに蓮師の崇重は病的に肥大します。その典型が日蓮本仏論です。ここで相伝類がその正当化を支えました。さらに中興の有寛二師の教学が蓮師の原形教学に取って代わられ、さらに偽書の混入もまた、その原形を曇らせていきました。この延長上に、もちろん、石山、法華講はあり、顕正会があります。また、創価学会の一般会員‘向け’教学もその影響下に留まっています。(しかし、創価大・菅野師『法華経入門』(岩波新書)などを読めば、すでに仏教学の成果を受け入れる将来的方途に向かっていることは看取できます。もう少し言えば、それ故、北林さんの件の本はお話にならないわけです。彼がその論の組立で、旧態依然とした100年前に崩壊した伝承神話をいまだ墨守するのは、その教学によって創価学会・池田さんを肯定してきた学会史から考えようとするからでしょう。しかし、このような論法は、結局、批判され、消え去るものにすぎません)

以上の背景で、ここ当板で議論されてきたのは、蓮師の実像を素描するということでした。
このような、前提があります。

> コミック

案外、こんな漫画は、創価学会員が蓮師一代を知る初歩的(もっと言えば、固定観念)知識の脚になっているのかもしれませんね。『希望の友』はそんな役割を担ってきたのかもしれません。しかし、基礎とする資料が上記のようなものでは致し方がありません。唯、コミックといっても、案外、これらの点を石山・創価教学にとらわれず、一般資料に基づいたのは手塚治師の『ブッダ』であったように思えます。学会教学眼から見ると首を傾げる仏伝に基づきながら、けれど、面白さに引き込まれた若いときの記憶があります。

> 四条金吾への御書

これは事実ではないでしょうか。真跡遺文に載るところですね。
先に挙げた高木師『日蓮』では、

「龍口(たつのくち)において、内意のとおり、日蓮はまさに頚を切られんとした。このとき、供をしてきた檀越四条頼基は日蓮の馬の口にとりついてなき悲しんだ。それは日蓮に「いかなる世にか忘(わすれ)なん」(『崇峻天皇御書』平遺694頁)といわせるほどの悲しみようであった」(92頁)

とあります。

以上、何度か、高木豊師『増補改訂版 日蓮 その行動と思想』を挙げましたが、同書は、一代記の、いまある書で、もっとも信頼がおける(と門下一般も考えている)からです。
学恩に基づき、興門の雄・上杉清文師がプロデュースしたものながら、生前にはその出版が間に合わなかった…、本のいずこにも上杉師は御自身のお名前を載せなかった…、そんな熱い情念を背負った1冊です。

『解題』を記された小松邦彰師(立正大学教授)は

 万人に開かれた
 公準として
 日蓮聖人の生涯

「伝説のヴェールに包まれた
 日蓮聖人伝を排し、
 厳密な考証によって
 その行動と思想の特色を論じ、
 歴史としての客観的な
 日蓮聖人像を作り上げた
 高木仏教史学の画期的到達点。
 旧版に「(二人の日蓮)改稿」、
 「『立正安国論』再考」を増補した
 決定版」(オビ文)

そして、このオビにだけ、本当に小さな字で「福神叢書(1)」と記されています。
上杉師、また、渋澤師の、人となりと思いが伝わる気がします。

この書を推薦します。
また、御遺文集としては『平成新修日蓮聖人遺文集』(発願編者・米田淳雄師/日蓮宗連紹寺不軽庵)を推薦しておきます。


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