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日蓮聖人の本尊観
22
:
管理者
:2002/07/30(火) 20:20
86 名前: 犀角独歩 投稿日: 2002/07/29(月) 15:44
川蝉さんが紹介する『諸法実相抄』一部偽書混入説、なかなか説得力がありますね。
まあ、名文の御書です。捨てがたいですね、確かに。
けれど、私がこの御書がもっともおかしいと思うのは「倶体倶用の三身」という考えです。これは初期天台資料はもちろんのこと、聖人の真跡にも見られないからです。
もう一点、この御書の題名にもなっている「実相」とうい点、これは聖人からも離れ、漢訳仏典の問題点として指摘されているところですが、坂本幸男師は以下のように解説しています。
実相 ―― 梵文には直接、実相の原語に相当するものは見出し得ない。羅什は中論に、tattvasya-laksa-na(真実の特相)、dhrmata(法性)、法華経序品にdyarma-svadhava(法の本質)を実相と訳する外、直接の原典がなくとも、前後の内容から実相の訳語を加えて訳することが屡々ある(「実相」訳語考。白土わか「大谷学報」第37巻第3号参照)。羅什においては、実相は如・法性・実際・空・中道・法身・般若波羅蜜・涅槃と同義語に用いられることがあるが、ここでは、すべての存在のありのままの姿、換言すれば演技を指しているもののようである(『法華経』岩波文庫(上)P336)
と方便品の諸法実相に注意を促しています。
その意味を含めると、該当の『諸法実相抄』の該当文が、むしろ聖人の聖筆でないことを祈りたい気分になります。
もちろんのこと、諸法実相抄の「倶体倶用の三身」を、真跡であるとして解説されるところは、参考から除外せざるを得ない気持ちになります。
87 名前: 犀角独歩 投稿日: 2002/07/29(月) 15:49
【86の訂正】
誤)羅什においては、実相は…演技を指している
正)羅什においては、実相は…縁起を指している
88 名前: 犀角独歩 投稿日: 2002/07/29(月) 15:58
しつこいですが、86の補足です
「倶体倶用の三身」…初期天台資料…にも見られない
と記したのは倶体倶用の用法がないというのではなく、「凡夫=体三身=本仏、釈迦=用三身=迹仏」という用法はないという意味です。
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