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事件・犯罪からみる日本人の心
93
:
凡人
:2011/07/08(金) 07:18:09
弁護人「外れているのを見て、どうしましたか」
被告「外れている、と思った瞬間、リンゼイさんはこぶしで私の左こめかみを殴りました。頭を壁にぶつけ、何が起きたか分かりませんでした」
弁護人「その後は?」
被告「大きな音がしました」
弁護人「何の音?」
被告「リンゼイさんを探すと、浴槽が倒れていました」
弁護人「音は浴槽が倒れた音だったんですか」
被告「分かりません。左こめかみを殴られ、壁に打ちつけられたときに大きな音がしました。浴槽が倒れ、リンゼイさんが浴槽から出ていました」
《事件の核心部分に迫るにつれ、リンゼイさんの両親ら家族の表情が険しくなっていく》
弁護人「リンゼイさんの体勢はうつぶせですか」
被告「はい」
弁護人「静かにはっていたのですか」
被告「いいえ。大声を出して逃げていこうとしました」
弁護人「それはどんな声でしたか」
被告「獣のようなうなり声でした」
《女性通訳が「animal」(動物)の単語を発すると、リンゼイさんの母、ジュリアさんは大きく首を振った》
弁護人「声を聞いてどう思いましたか」
被告「下の住人に声が聞こえてしまうと思い、追いすがりました」
《必死ではい逃げるリンゼイさんに乗りかかった市橋被告。左腕を伸ばし、リンゼイさんのあごを覆ったという。ジュリアさんからおえつが漏れ、リンゼイさんの父、ウィリアムさんがジュリアさんの膝に手を置く》
弁護人「リンゼイさんに声を出されないようにするだけの目的で腕を伸ばしたんですか」
被告「いいえ。逃げられないようにするためです」
弁護人「そうすることで声は止まりましたか」
被告「止まりませんでした」
弁護人「それで、どういう行動をとったんですか」
被告「左腕をもっと伸ばして、彼女の顔を巻くようにしました」
弁護人「リンゼイさんの様子はどうでしたか」
被告「リンゼイさんは、まだ声を出していました。前に進んでいこうとしていました」
《市橋被告の語る「リンゼイさんの死」が目前に迫り、法廷内は緊張感に包まれる》
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