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事件・犯罪からみる日本人の心

77凡人:2011/07/08(金) 06:38:04
 弁護人「市橋被告がリンゼイさんに『水を飲ませてくれ』と言って、自宅に上がり込んだんですか。それともリンゼイさんが『水でも飲みませんか』と誘ったのですか」

 証人「よく覚えていません」

 弁護人「事件直後に作成されたあなたの供述調書によると、『リンゼイさんは達也(市橋被告)の息が切れているから、水でもどうぞ、と誘った』と書いているが、その内容が正しいのでは?」

 証人「はい、そう言いました」

 弁護人「今は事件から4年がたっています。供述調書は事件直後に作成したものです。直後の供述調書の方が正しいのではないですか」

 《○○さんは、「今は覚えていない」と答えるが、男性弁護人は重ねて質問する》

 弁護人「事件直後の方が正確なのではないですか」

 証人「それは、そうです」

 《男性弁護人が改まったように上体をそらした》

 弁護人「○○さん、市橋被告にあなたはどのような感情を持っていますか」

 証人「感情の変化までですか」

 弁護人「ただ、あなたが市橋被告をどう思っているか聞きたいだけです」

 《○○さんは、体をよじらせ、しばらく沈黙したあと、ゆっくり一語一語区切るように話し出した》

 証人「本当に許せない。耐えられない憤りを感じます。彼は彼女に対してしたことについて、償うべきです」

 《リンゼイさんの父、ウィリアムさんが「その通り」というように、小さくうなずいた》


 弁護人「そういった感情が市橋被告に対する記憶を変容させているわけではないのですか」

 証人「市橋被告はああして彼女を殺しました。私が抱く気持ちは当然のものです」

 《小さい声ながら、○○さんは、はっきりと答えた》

 弁護人「あなたはカナダ国籍ですか」

 証人「はい」

 弁護人「カナダには死刑がありますか」

 証人「ありません」

 《弁護人が質問を変える》

 弁護人「マンションは商店街からはずれていますよね?」

 証人「そうです。はずれています。住宅街です」

 弁護人「リンゼイさんが帰宅したのは21日にかけての深夜ですね?」

 証人「そうです」

 弁護人「ずいぶん遅い時間と思いますが、日本は治安がいいので、夜中に移動しても問題ないとお感じでしたか」

 《ここで通訳の女性から質問が出る》

 通訳「それは今日現在の気持ちですか。それとも当時?」

 《同居していた友人が事件に巻き込まれ、痛ましい姿で見つかる。確かに現在は治安がいいと感じているはずがない》

 弁護人「当時です」


 《○○さんは「そうです」と答え、弁護人の質問は終わった。次いで男性検察官が追加の質問を行う》

 検察官「リンゼイさんが深夜に帰宅したとき、あなたと友人が自宅にいることは知っていたのですか」

 証人「はい」

 検察官「リンゼイさんが被告を家に入れた理由について、リンゼイさんがどう感じていたと思いますか?」

 《○○さんは、まっすぐ裁判長の方を見つめながら答えた》

 証人「彼女は人に対して邪険にしない。人を思いやる、大丈夫と思う気持ちをいつも持っていた人ですから」

 《ここで○○さんへの証人尋問は終了し、20分間の休廷に入った。市橋被告はうなだれたような姿勢のまま、刑務官に促されて退廷した》
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