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事件・犯罪からみる日本人の心
317
:
凡人
:2011/12/26(月) 22:25:06
元厚生次官宅・連続襲撃 小泉被告「無罪を主張」−−初公判
(2009年11月26日朝刊)
さいたま市と東京都で昨年11月に起きた元厚生事務次官宅連続襲撃事件で、殺人と殺人未遂罪などに問われたさいたま市北区の無職、小泉毅被告(47)。26日にさいたま地裁(伝田喜久裁判長)で開かれた初公判で、起訴内容を大筋で認めつつ「私が殺したのは人ではなくマモノ。無罪を主張する」と声高に訴えた。判決は来年3月30日の予定。
小泉被告は上下が黒色と紺色のスエットスーツ姿で入廷。頭髪は出頭時と同様に短く刈られていた。伝田裁判長から起訴内容について意見を求められると「(元次官の)家族はターゲットではない」などと細部で異議を唱えた。
用意したメモを手に「意見を言っていいですか」と要求し「無罪を主張する。私が殺したのは人間ではなく、心の中の邪悪なマモノだと確信している。邪悪なマモノがつくった狂犬病予防法によって、たくさんのペットが殺されている」などと述べた。さらに「今回の行為を批判する人間は、なぜ人の命だけが尊いのか説明しなさい。毎日毎日、千頭以上の何の罪もないペットを殺して良いわけを説明しなさい」と続け、感情を高ぶらせた。検察官が朗読した調書によると、小泉被告は「漢字の『魔物』は外見が邪悪。『マモノ』は内面が邪悪」と説明したという。
検察側は冒頭陳述で、小泉被告は、飼っていた犬を保健所に殺処分されたと考えたことや、数十万匹の犬や猫が毎年殺処分されていることなどを知り、「厚生省が保健所を所管していると思い、恨むようになった」と指摘。「多数の厚生事務次官経験者を殺害して死刑になって人生を終わらせ、動物の命を粗末にすれば自分に返ってくることを思い知らせようとした」と動機を説明した。
裁判の争点は、東京都中野区で元厚生事務次官の妻を襲った際、途中でやめて逃走したことが、刑の減軽や免除を定めた刑法43条の「中止未遂」規定に当てはまるか▽警視庁への自首を理由に刑を減軽すべきか−−の2点。弁護側は冒頭陳述で、捜査段階での精神鑑定結果も「重要な争点」と指摘した。
さいたま市で殺害された山口剛彦さん夫妻の長男琢磨さんは「改めて動機を聞き、本人の態度を見たが、理解できるものではない」とのコメントを検察を通じて出した。【飼手勇介、比嘉洋】
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◇起訴内容
元厚生事務次官とその家族を殺害しようと計画。08年11月17日午後7時ごろ、さいたま市南区の山口剛彦さん(当時66歳)方で、山口さんと妻美知子さん(同61歳)の胸などを包丁で刺して失血死させた(殺人)▽同18日午後6時半ごろ、東京都中野区の吉原健二さん方で、妻靖子さんの胸などを包丁で刺し、約3カ月の重傷を負わせた(殺人未遂)▽元最高裁判事で元社会保険庁長官、横尾和子さんとその家族を千葉県浦安市の横尾さん方で殺害しようと計画。住所を調べたうえ、横尾さんあての送り状を張った段ボール箱を準備するなどし、同18日午後8時すぎ、レンタカーで横尾さん方近くまで行った(殺人予備)▽同日午後8時すぎ、車内で刃物10本を所持した(銃刀法違反)。
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■ことば
◇中止未遂
刑法43条は「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又(また)は免除する」と規定。単なる「未遂」に対する減軽は裁判官の裁量だが、自分の意思で中止した場合は、必ず減軽か免除する。
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