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高経大を考える
104
:
凡人
:2011/02/11(金) 03:44:15
◆教員と対立の例も
公立大を法人化するかどうかは自治体の判断に任せられている。75校のうち、すでに公立大法人となったのは39校。財政難に苦しむ自治体が不採算部門の大学を切り離すことを主目的に法人化されたケースが大半だ。
法人化すれば、これまで自治体が細部まで決めていた大学予算を大学側が自由に使える範囲が増す。また従来、公立大の事務局は自治体の一部署だったため、職員は数年で異動していた。法人化すれば、長く大学の運営を支える職員を大学が独自に採用できるようにもなる。
一方で、首都大学東京や横浜市立大のように、法人化の際に任期制や年俸制の導入をめぐり教員側と自治体が対立、大勢の教員が辞職する事態も起きている。また、自治体が学長とは別に理事長を置き、就任した企業経営者や自治体の元幹部らが学内を混乱させるケースもある。
都留文科大も09年4月の法人化が決まった。学内には「教員の意見が大学運営に反映されにくくなるのではないか」と不安の声も上がる。今谷明学長は、強引な法人化に反発し04年に横浜市立大の教授を辞した経験がある。「法人化後に学科や教員の待遇などで変更が必要になれば、教員と時間をかけて話し合っていきたい」と話す。(増谷文生、岡林佐和)
◇
「独立性に確保を」 公立大に詳しい高橋寛人・横浜市立大教授の話
格差が広がる中、公立大は低所得層の進学先として重要性が増している。地方では優秀な学生の進学先という意義も大きい。半数以上が医療・看護・福祉系の学部を持つので今後地域での役割はさらに大きくなり、自治体のシンクタンクとしての期待も高まる。ただし、行政に貢献する一方で政策批判の研究も大切なので、自治体に対する大学の独立性の確保が重要だ。
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