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雑談&連絡スレッド

2669無精髭:2009/11/09(月) 12:59:22
>2663で書きましたアナロジーの話題とは直接関係ないですが、文学的な(?)意味での
比喩についてちょいと補足。

私個人としては、議論においては紫煙狼さんと大体同じようにコンスタティヴな言語表現・
理解を優先する立場ですが、パフォーマティヴな言語表現を否定・排除したいというわけ
では全くないんです(ただしコンスタティヴな書き込みがパフォーマティヴに理解される
ようなことがあると困りますが)。悪意のない、節度を保った表現でさえあるならば、
むしろ推奨したいくらいです。なぜなら、言語表現とテクスト解釈の可能性を拓く上で、
前者のみでは不足だと思われるからです。下記のレポートによれば書き手にとって文章が
一義的か多義的であるかということは必ずしも読み手の認知的な理解度に貢献するものでは
ないらしいのですが、読み手にとっては特に比喩文に関してその意味が一義的であるよりも
多義的であるほうが理解にも記憶にも有効であるというのは考えてみると、少し意外な気が
しませんか。普通、文の意味が多様であるよりも一義的であるほうが迷いなく理解できそうな
感じがしそうなものですから。しかし実際は、解釈の多様性が示された文には読み手の理解を
助ける効果があるということ。悪く言えばそれは読み手を束縛せず、ある程度好い加減に
読んでも後で困らないような表現とでも言い換えることが出来そう。皮肉なものですね。

比喩文の親しみやすさと解釈多様性の構造
http://www.jcss.gr.jp/meetings/JCSS2008/papers/pdf/JCSS2008_P2-10.pdf

「親しみやすさ」とは読み手と書き手の間で文化的・社会的な背景の共有がなければ
生じ得ない感覚でしょう。同じ日本人だからという理由で共感できるような言語使用
にも限界があるとすれば、書き手は自らの感覚を保留して読み手の感覚に迫る必要が
あるでしょうね(実際に読み手の感覚に合わせた表現をするか否かは別として)。


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