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死刑制度についてひと言お願いします

1821無精髭:2008/06/23(月) 20:02:31
>>1816
>思いがけずに強盗現場で人を殺害してしまい、
>動転して逃げ出すという例は散見しますが、それは「動転」であり、
>死刑を意識したわけではありませんね。
>死刑ではなく、無期懲役までだったら逃げなかったとは言えないでしょう。

鋭い切り返しですね。それをも死刑の抑止効果とまで言えるか否かと言う議論も
続ける事は可能ですが、それですと多分抑止効果は威嚇効果ではなく、心理的抑止効果
(先頃知りました)とかいうもっと主観的で訳の分からないものになってしまいますね。
その効果までも例外的効果として扱われる危険(?)はございますが、それでは本末転倒
というもの。なぜなら、同時に宅間死刑囚のような犯罪者を抑止力の働かぬ例外者という
存在を認めてしまうのなら、犯罪抑止力自体に具体的な程度の差があるという一方の仮説が
宅間死刑囚のような例外者を、「抑止力が働かぬ人間」ではなく「何故か犯行時の情況に
限って抑止力が効きにくかった際の事例の一つ」として一般化してしまう虞がございます
から。否、別にそれでも好いだろうと皆様から突っ込まれるかも分かりませぬが、小生
にはまだまだ突き詰めて考える余地がある問題だと思われてなりません。

何はともあれそこでは犯罪抑止効果は万人に万遍なく波及すると考えられている訳です
から、それが及ぶ対象である人間の方に個人差があるとされるのはさもありなんと頷け
ますが、当の効果の方にも欠陥が存するとまで付け加えるとなると、犯罪抑止効果が実態
的として存するという一時的仮定は成立困難なものになりましょう。

何度繰り返しても惜しくはないので繰り返させて戴きますが、犯罪抑止効果と刑罰制度
を実態としてイコールさせる事は、法文がしている事ではなく、人間の認識による誤認
であると言った方がスマートなのだと言うことですかな。人間は常に利害を念頭に生き
ていますから、犯罪についても同じ事が言える訳でして、犯行を自分の意志で思い止ま
ったのか、無意識下に於ける何らかの刷り込みで思い止まったのかは、その人間の利害
に関わる個人的な問題なので、情況とか供述によって予想は立てられるけど、中々確か
な事を言うのは難しい。犯行時でさえ観念的に刑法・具体的に刑罰が念頭にあったとし
ても、その犯人の内なる損得勘定ではなく、外的な抑止力を冷静になって想像するのは、
今正に犯行をするって時にですよ! ちょっと無理なのではありませんかね。

死刑でも何でも犯罪抑止効果について底の底まで考え続けると、どうしても個人の心の
問題にまで降りて行ってしまうのですよね。そうなると不思議な事に、犯罪抑止効果の
有無を最終的・究極的に確かめようとする方法領域は、死刑判決と執行までの期間に於ける
改心・更正問題と考察の次元と非常に似通って来ます。後者に関しては懐疑的・否定的
な人たちが、前者に対しては刑罰と心の次元を客観的事象として一緒に取り扱ってしまう
のには、小生はとても疑問なんです。しかし、「同情」というキーワードを徹底的に考え
れば、もしかしたら客観的立証云々ではない確かめ方が、犯罪抑止力(効果)にも更正・
改悛の事実にも有効なのではないかと、小生は一人思い込んでいる訳です。小生が心とか
主観に拘るのもこのような事情が理由の一つになっています。


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