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ウェストファリア体制の次にくるもの

19ヤスツ:2003/03/14(金) 14:18
>>18
国民レベルでは未だ「判官贔屓」は生きているようにも思いますが、ただ、「そんなことより聞いてくれよ、オレのことを」という風が強まる(他人のことを構っていられる余裕がなくなる)ようであれば、判官贔屓も薄れてくるのかもしれません。

さて、日本についてちょっと考えます。
美濃部博士の「天皇機関説」というのは、「天皇をエンジンに見立て、舵取り自体は天皇以外の執権(天皇の補弼者である内閣)が行う」としたものだったと記憶しています。
これには「輔弼者が天皇を籠絡している」「天皇は舵取りができない盲目だ」という揶揄が含まれているとして、当時はずいぶん叩かれたと言いますが、叩かれ始める前はわりと「そういうものだ」という通常の認識だったらしい、というのを、1年ほど前になんかの本で読んだのですが、元本を忘れてしまいました(^^;)
で、同時に「日本は、天皇ではなく輔弼者が政治を行い、その責任を取る。つまり、輔弼者が何度失敗しようと、そのたびに輔弼者を交換するだけで、全体(=総体)は維持される」という前向きな解釈もあります。

武家が征夷大将軍や関白になって政治を執り始めたあたりからずっと、日本人は「政権交代」にけっこう慣れている。
また、江戸は大火災の経験が多く、大正にも震災、そして昭和には戦災を経験している。でも、同じ場所にまた同じ都市を造っている。
「何もない所にイチから別のものを作る」ような土地利用上のゆとりがあまりないせいで、「同じ場所に何度も同じ都市を作り直す」ということを、何世代にも渡って経験している。

戦災からの復興は震災からの復興の経験があったからできたことで、震災からの復興は江戸の大火からの復興の経験が下地にある。
大火の復興以前の「戦国時代の戦争」というのは都市攻防戦ではないので(通常は野戦ですね。攻城戦もあるけど、城下町というのは平和が長くないと発展しないものだし)、「災害から都市を復興させる」という経験が根付いたのは、江戸の大火前後からだろう、と推測できる。

脱線しました。
少し戻りますと、「日本は復興慣れしているのではないか。そのことが行動を起こすときの根幹にあるのではないか」と言いたかったのでした。
アフガン復興、イラク復興など、アメリカが破壊し、日本が復興する。破壊は恨みを買うが、復興は(条件次第では)歓迎されるしウケもいい。(善意を示すのにも適していると同時に、復興ビジネスの甘い汁も吸える)

これは「日本は復興を視野に入れているからエライ」とかそういうことをのべたいわけではありません。
戦争はどういう形でアレ今後も繰り返されるだろうと思います。
重要なのは戦後なわけで、「復興需要」というのは、日本が介入しかつ国際貢献をアピールできる重要な項目なのかなぁ、と。

復興には破壊者が必要なわけで、復興(=やり直し)の前段階としての破壊を肯定的に見るか見ないかが、「反戦論者と利益論者」の境目なのかな、と想像してみました。

「大量破壊兵器を持つ世界の破壊者」を、「大量の戦力を持って破壊する世界の破壊者(^^;)」というのが現在の図式ですが、破壊のあとに再生・復興、線の引き直しを遂行する能力の有無から、ふたつの破壊者の性格を推し量ってみるのもおもしろいのかもしれません。ハイ。


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