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教養(リベラルアーツ)と場創り(共創)に向けて

10尾崎清之輔:2007/11/14(水) 00:21:10
小学生のお子様をお持ちの親御さんへお勧めしたいと思っている書籍の一つに、『タオのプーさん』ベンジャミン・ホフ(著)(平河出版社)がございます。
これは書名から察することが容易なように、タオイズムについて書かれた児童文学の系統に属する本であり、同じ著者による『タオとコブタ』という姉妹書もございます。

ここの掲示板を訪れる方々の多くは、タオイズムや老荘思想についてはおそらく一通り学んでこられており、今更といったところでしょうが、数年前の『きっこの日記』でも評価されていたように、実は「今の大人」が読んでもそれなりに面白い内容でした。

さっと一読してみてスグに譲ってしまったため、何が書いてあったかは殆ど忘れてしまいましたが、一つだけ覚えていることとして、山水画の中の「空白」部分の重要性や、ドビュッシーのピアノが奏でる鍵盤と鍵盤の間の「無音」部分に着目している文章があったことです。
(蛇足ですが、ドビュッシーの方はベルガマスク組曲の第3曲『月の光』のことかなと察しました)

所謂「描かれていない」または「あえて描かなかった」向こう側に何があるかを想像してみることや、「空」の考え方について、若い頃から身につける意味では良い本の一つといえるでしょう。

ところで山水画で思い出しましたが、過日、僅か1時間で風景画のスケッチを描いた方の実物写真との比較を拝見させて頂いたところ、遠近法の妙による美しさはもちろんのこと、写真には存在していない(と思われた)部分まで描ききっていたことには思わず脱帽しました。

書籍については、行間を読む訓練のみならず、書かれていない部分についても読み取ることが出来るよう努めてきたつもりでしたが、絵画の世界に対してはまだまだであることを再認識した者としては、同じように挑めるよう、芸術の秋を堪能したいと思います。

そういえば、藤原さんが20年ほど前の共著『日本の危険』の「あとがき」で、山水画に関して若干言及している部分を思い出しましたので、以下にご紹介させて頂きます。

◆ひとつの発想、あるいはひとつの構図との出会いを通じて、新鮮な共感を分かちあえるような年齢になると、山水画や俳画の世界が楽しいものになるらしい。

『ひとつの発想、あるいはひとつの構図との出会いを通じて、新鮮な共感を分かちあえるような』場創りが肝要ですね。


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