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新・大中華世界的話題

934とはずがたり:2016/01/11(月) 20:47:56
>>933-934
「あの若造のならず者が! 中国が油と食糧をストップさせれば、北朝鮮など1,2日もしないで餓死してしまう。一瞬で崩壊するだろう」と取材した中国政府関係者はいまいましく吐き捨てた。

「しかしねぇ、唇亡歯寒(唇がなければ、歯が寒い)だろう?」と声のトーンを落とした。

「唇」は言うまでもなく北朝鮮のことで、「歯」は北朝鮮と国境を接する中国大陸のことだ。

 もし「ならず者」の北朝鮮を滅ぼしてしまったとなれば、朝鮮半島を統一するのは韓国という民主主義陣営ということになり、米軍が中国の隣に、陸続きで駐留することになる。

 それではあまりに「歯が寒い」。防波堤が無くなってしまう。

 このアメリカ軍という存在さえなければ、北朝鮮などサッサと見捨てても構わないのだが、そうもいかないところに中国の激しいジレンマがある。

中国の足元を見る金正恩
 その中国の足元を見ているのが金正恩だ。

 中国としては北朝鮮が改革開放を推進して自立してくれればと思い、中朝国境の周辺に経済特区を設けて中朝貿易を推進させている。しかし改革開放に熱心だった張成沢(チャン・ソンテク)(金正恩の義理の叔父)が残虐な形で公開処刑(2013年12月)されてからというもの、改革開放の可能性は低まり、中朝関係も最悪の事態になっていた。

 特に習近平国家主席が北朝鮮より先に韓国を訪問したことは、金正恩のメンツを潰し、北朝鮮の国民に自らの強さを見せつけなければならない状態に追い込んだにちがいない。

今後、中国はどう出るか?
 問題は、今後中国がどう出るかだ。

 北の暴走を避けるために、中国による北への独自制裁はしないだろうが、しかし国連安保理常任理事国における非難決議案や経済制裁に関しては賛同し、実行するだろう。事実、習近平政権時代に入ってからは対北朝鮮制裁に賛同し、かつ実行している(2013年)。

 国連安保理常任理事会での決議なら、全体の決議なので仕方がないと、北朝鮮に対して弁明できる。

 中朝軍事同盟(中朝友好協力相互援助条約、1961年)があるため、北朝鮮はこれまで、核実験をする前に少なくとも中国には事前通告していたが、今回はそれもなかった。ロシアからも支援を受けているはずなのに、そのロシアに対しても事前通告をしていない。

 中国に事前通告ができないのは、通告したら中国があらゆる手段を使って制止するだろうことを知っているからだ。

 ロシアに関しては、プーチン大統領は金正恩第一書記を2015年5月9日にモスクワで開催する反ファシスト戦勝70周年記念式典に招待していたというのに、金正恩は欠席した。それだけでもプーチンは不快に思っているだろう。したがって国連安保理でロシアもまた拒否権を発動しないものと考えられる。

 こうした国際情勢の中で、中国は北朝鮮が最も気にかけているアメリカとの距離感を縮めていくだろうと予測される。

 朝鮮戦争で北朝鮮が闘ったのは最終的にはアメリカをトップとする国連軍側だ。

 1953年7月の板門店における休戦協定に署名したのは、国連軍側では、クラーク国際連合軍司令部総司令官(アメリカの軍人)だった。

 北朝鮮が盛んにアメリカを振り向かせようとしている原因の一つはここにあると、中国政府関係者は言う。休戦協定でしかない朝鮮戦争の区切りを、停戦協定として講和条約に持っていくために、アメリカと会話をしたいと望んでいる。だからと言って、水爆実験までして核保有国として国際社会に認めさせようとする北朝鮮の動き方は、朝鮮半島の非核化を目指して六か国協議を呼び掛けた中国のメンツを潰すばかりだ。

 これ以上、悪のスパイラルを続けるつもりは中国にもないだろう。国連決議と制裁のゆくえを先ずは見守り、中米の距離感に注目していきたい。


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