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新・大中華世界的話題

799チバQ:2015/12/20(日) 12:09:54
2だけ
http://mainichi.jp/articles/20151201/ddm/007/030/053000c
揺れる王国
タイ 進む「浄化」/2 「矯正」名目 批判封じる

毎日新聞2015年12月1日 東京朝刊
 耐えようのない息苦しさだった。部屋の窓はきつく閉められ、トイレの換気口までふさがれていた。場所がどこかも分からない。目隠しをされ、ワゴン車で連れてこられた。

 9月中旬、タイのジャーナリスト、プラウィット・ロチャナプルック氏(48)は軍に3日間、軟禁された。

 タイ軍事政権は「態度の矯正」と称し、批判的な政治家や学者、報道関係者を拘束、尋問している。プラウィット氏は軍当局者からこう迫られた。「なぜ不敬罪に反対するのか」「(軍政に敵対する)タクシン元首相派のどのグループに属しているのか」--。

 プラウィット氏は「表現の自由」を守ろうとする立場から不敬罪に異議を訴えてきた。クーデターにも反対だ。だが、タクシン派ではない。タクシン氏の首相時代はその独裁的手法を鋭く批判した。

 しかし「私がタクシン派ではないといくら否定しても軍は納得しなかった。(反王制のタクシン派か親軍政の反タクシン派かの)二分法でしか考えられないようだった」。

 チェンマイ大学講師、ゲーンギ・ギッティリエンラー氏(35)は昨年5月のクーデター直後、拘束された。労働運動に積極的に取り組み、タクシン派の支援集会にも参加していたため、軍部に目を付けられたとみられる。

 取り調べで軍関係者から一枚の図を示された。2010年に反タクシン派のアピシット政権(当時)が公表した「反王制ネットワーク」の相関図だ。

 40以上の人物や団体が線で結ばれ、中心にタクシン氏の名が記されている。ゲーンギ氏は「ネットワーク」への関わりを疑われ、組織の構成や資金源の説明を求められた。「図は全くのでたらめだ。だが、軍は王制転覆を狙う冷戦期の共産党ゲリラのような組織があると思い込んでいる」

 タイでは王室の権威と民主主義を併存させる「タイ式民主主義」が機能してきた。政治家は影響力を抑えられ、王室に連なる軍や官僚、財界を中心とした統治体制が築かれた。

 それを揺るがしたのが01年に首相に就任したタクシン氏だった。農村部の支持を得て巨大政党を率い、行財政改革で既得権益を切り崩した。保守層にはタクシン氏が「国王を頂点とするタイ社会の破壊者」と映った。

 タイで王室の批判は許されない。タクシン派も「反王制ではない」と否定する。ただ「タイ式」の復権を狙う軍政にとって、クーデター批判そのものが反王制につながる。軍政は、タクシン氏という「扇動者」を断つことで、危険思想の排除を狙っているかに見える。

 しかし、タクシン氏の政策は「ばらまき」と言われながらも、農村住民や貧困層の暮らしを確かに向上させた。人々は自らの持つ1票の「力」を知り、軍や官僚らによる「エリート支配」への疑念が芽生えた。軍政に反対する市民活動家の男性は言う。「私たちが支持しているのはタクシン氏ではなく、民主主義だ」【バンコク岩佐淳士】=つづく


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