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新・大中華世界的話題
452
:
チバQ
:2015/11/01(日) 20:26:23
このころには車掌とも打ち解けて話せるようになっていた。まるで甲子園を目指す野球少年のような丸刈り頭の車掌は、はにかんだような笑顔が初返って親近感を感じさせるが、実は警察官。警察に入って23年目というベテラン警官だ。名前はゾーテー。今年でちょうど40歳だという。
なぜ車掌が警官をしているかは不明だが、テキパキと車掌業務をこなしている。「15年前、6カ月の研修を受けて鉄道警察に移ったんだ」と、制服の肩に縫い付けられた鉄道警察のエンブレムを誇らしげに見せてくれた。
最終列車だけあって、折り返しの車内は一日の仕事を終えたらしい人々が次々と乗り込んできた。乗車率は7割といったところか。皆、ほっとした表情で言葉を交わし、さきほどよりも車内はずっとにぎやかになった。
■ 日本の車両は揺れないし安全
2駅目のワーダン駅から乗ってきたにこやかな女性2人組は、ストランド通り沿いのボーダータウン駅まで帰るところだと教えてくれた。
家はそこからさらにヤンゴン川をフェリーで渡った先のダラーにあるという彼女たちは、以前はバスで通勤していたが、今はもっぱらこの最終列車で帰宅しているという。
「バスだと、何時に家にたどり着けるか分からないもの。列車は時間が確実だし、快適だから、仕事を少し早目に切り上げてこの列車に乗るようにしているのよ」と顔を見合わせながらうなずき合う。
また、鉄道省に勤務しているという女性は、朝の出勤時は時間が合わないため利用していないが、帰宅時には毎日乗っているという。「終点のパズンダン駅まで乗ってから環状鉄道に乗り換えて自宅の最寄り駅まで帰るの。とっても便利よ」と満足げだ。「やっぱり日本製の列車はいい。揺れないし安全ね」と付け加えた。
ところで、「あまちゃん列車」が走るヤンゴン川沿いのこのストランド線は、間もなくこの国で初めての「旅客電車」が走る予定だ。今年7月には広島電鉄が路面電車を譲渡したほか、JR東日本もメンテナンス技術者の短期派遣を通じた技術指導を行うなど、11月上旬の第一区間の運行開始に向け準備が着々と進んでいる。電化工事も急ピッチだ。電化が実現した後は、あまちゃん列車はその先の非電化区間に移され、走り続けるという。
日本はこのほかにも、現在、ヤンゴン―マンダレー間約620kmを結ぶ幹線鉄道や、ヤンゴン市内をぐるっと一周する環状鉄道を近代化するために政府開発援助(ODA)によって詳細設計調査を進めている。
まさにミャンマーの鉄道整備のリーダーシップを、日本が掌握しているようだ。
一見すると、日本以外の他国の影は薄いようにも思われる。だが、ヤンゴンとマンダレーをつなぐ環状鉄道沿線の駅を一駅ずつ丹念に回り、各駅の信号機を調べてみると、中国やインド、韓国などさまざまな国から設備が入っていることに驚かされる。中国製やインド製のディーゼル機関車、客車も次々と入ってきており、他国も着実に布石を打っているのは事実だ。
■ インドネシアの二の舞になるリスクも
実際、首都ネピドーの郊外には、中国の支援で建てられた大きな車両整備工場が平野の真ん中に建っている。折しも9月には、日本が長年支援をしてきたインドネシアで、日本が進めてきた高速鉄道計画の事業化調査結果が白紙撤回され、中国案が採用されることになった。同計画は、2008年ごろから日本がかなりのリソースを投入し調査を行ってきただけに、衝撃が大きかった。
日本は、ミャンマーに「日本式鉄道」を導入すべく、無償資金供与でヤンゴン中央駅の信号システムを計画している。円借款で整備するヤンゴン―マンダレー間の幹線鉄道について、ODAのスキームを活用して日本製の信号システムの導入を働き掛けているのだが、勝負の行方やいかに――。
世界ではますます熾烈さを増しつつある、昨今の鉄道進出競争を見るにつけ、「やっぱり日本製はいいわね」という乗客の笑顔に油断していては足をすくわれかねない。ミャンマーでの取り組みがインドネシアの二の舞にならずに、日本が戦略的な支援をきちんと展開していけるのか、まだまだ目が離せない。
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