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新・大中華世界的話題

1216チバQ:2019/09/30(月) 18:05:44
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201909/CK2019092902000154.html
<五星紅旗の陰 中国建国70年> (中)国有企業 特別な地位、矛盾を露呈

2019年9月29日 朝刊


施設の移転が検討されている唐山鋼鉄の製鉄所

写真
 北京から東へ百五十キロ離れた河北省唐山市。製鉄所が集まる「鉄の街」の一角で、巨大な煙突から白い煙が立ち上る。その煙の下で、国有企業「唐山鋼鉄」に勤める李さん(46)は「毎年のように給料が下がってる」と不満顔で語った。

 世界的な鉄の過剰生産による価格下落を受け、生産量の削減を強いられる同社。百キロ近く離れた場所に移転する計画も出ており「移転後は半分以下の人間しか雇われないらしい。みんな不安だよ」と李さんはため息をついた。

 昨年末には同じ市内にある「国豊鋼鉄」が閉鎖され、大量の人員整理に抗議して従業員ら千人が道路を占拠した。元従業員の女性(43)は「生活が苦しい。子どもの学費もあるし、どうしたらいいのか」と表情を曇らせた。

 共産主義を掲げて建国した中国の国有企業は、政府が定めた計画通りに生産すれば、売れようが売れまいが手厚い福利厚生が受けられた。公務員と並ぶ「鉄飯碗(親方日の丸)」の代表格として、長い間共産党政権を支える基盤組織の役割を担ってきた。

 中国に市場経済が導入された一九八〇年代に入ると、経営不振に陥る国有企業が増加。政府は不採算企業の統廃合などの改革を進めたことで国有企業の数はいったん減少する。中国財政年鑑によると、九七年の二十六万二千社から二〇〇八年には十一万社と半分以下になった。

 ところが同年秋に起きたリーマン・ショックで世界経済が冷え込むと、中国政府は景気対策の一環として国有企業を下支えする姿勢に転換。一二年に習近平(しゅうきんぺい)指導部が発足すると国有企業を通じて経済をコントロールする姿勢が鮮明に。成長分野として政府が育成に力を入れるハイテク産業などで新たな国有企業の誕生が相次いだこともあり、一七年には十八万七千社と再び増加傾向にある。

 国有企業は、昨年から激化した米中貿易摩擦でも焦点ともなっている。米トランプ政権は、国有企業への補助金や優遇施策の抜本的な是正を求め、民間と同列の「普通の企業」として扱うことを迫る。これに対し中国側は「国有企業の発展を妨げる傲慢(ごうまん)な要求をした」(中国国営の新華社通信)と反発、要求に応じる気配はない。

 米フォーチュン誌が売上高で世界企業をランク付けした一七年の「グローバル五〇〇」では、ランク入りした中国企業百五社のうち国有企業が八十一社を占めており、中国経済における存在感は大きい。それだけに国有企業の特別な地位が奪われれば、共産党が中国経済を管理する重要な手段を失いかねない。

 国有企業を巡る米中の対立は、資本主義と共産主義との本質的な対立だけでなく、共産党による中国統治の一面も浮かび上がらせている。 (唐山市で、坪井千隼、写真も)


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