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新・大中華世界的話題
1060
:
とはずがたり
:2016/01/29(金) 22:30:14
>>1059-1060
平均で8000ドルということは、上のほうには相当な富裕層ができていることは想像に難くない。さらに10年前の2006年には、中国の一人当たりGDPは2000ドルに過ぎなかった。収入が10年で4倍になれば、そりゃあ個人消費が伸びるのは当然というもの。おそらくは数億人が、家もクルマも電化製品も欲しいものはひととおりそろえてしまっている。そうすると消費の対象は、徐々にモノからサービスに移っていくはずである。
北京のホテルでCCTV総合をつけっぱなしにしていたら、観光のCMがよく流れることに気がついた。「青島の海はこんなにきれいですよ」とか「西安を訪れて悠久の歴史に触れましょう」なんてことを言っている(筆者は中国語がまるでできないが、その程度はわかる)。要は観光がブームとなっている。国内と海外の両方で、中国人民の大移動が始まっているのである。
中国が進める「希有壮大プロジェクト」
今週、日本政府観光局が最新の訪日外国人客数を発表した。2015年通年のインバウンドは1973万人と、政府目標の「2000万人」に迫る好調さを示したが、第1位は前年比倍増(+107.3%!)の勢いだった中国からの499万人であった。すなわち、インバウンドの4人に1人は中国人だった。おそらく来月の春節(2月8日)前後には、またまた大挙して観光客がやってくることだろう。
中国経済が減速すると、「爆買い」は下火になるとの観測がある。しかるに中国の消費ブームはまだまだ続くだろう。ついでに言えば石油安のメリットは、中国経済にも働くことを忘れてはなるまい。
かくのごとく中国の家計部門と個人消費は有望なのだが、問題は企業部門と設備投資である。特に製造業は明らかな過剰設備を抱えてしまっている。粗鋼生産量は8億トンだが、そんなに大量に鉄を作って、いったいどこで使うのか。過剰設備は、債務と雇用の過剰を伴うもの。つまりは1990年代の日本経済と似たようなことになっている。調整には長い年月を必要としそうである。
筆者が参加した日中シンポジウムでは、日中関係や東アジアの安全保障問題などとともに、「一帯一路構想」がテーマになった。陸と海の2つのシルクロードをつくり、交通インフラなどに大量の投資をしようというものである。
まことに希有壮大なプロジェクトで、いわば「ユーラシア大陸版のマーシャルプラン」といったところか。今月、鳴り物入りでスタートしたAIIB(アジアインフラ投資銀行)も、この計画のために用意した「お財布」のひとつと見ることができる。中央アジアから欧州、中東へと中国のプレゼンスを強めるとともに、国内の需要不足をこれで一気に解消、と狙っているのかもしれない。
だが、少し危なっかしい気もする。中国国内で過剰設備が出来上がったのは、官民が一体となって採算を度外視した投資を続けてきたからではなかったか。これを海外に拡散することは、不良債権を輸出することにつながりかねない。
日本の経験に照らし合わせれば、過剰設備の解消には時間がかかるもの。こういうときに「一打逆転」を狙うと、たいていは悪手となってしまう。本来はここで、地道な「選択と集中」による調整期間が必要なはずなのだが。
いずれにせよ今後の中国経済は、「構造問題を抱えた製造業と、好調さを維持する非製造業」という二面性を抱えたままで驀進を続けることになりそうだ。
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