かつて香港城市大学(City University of Hong Kong)で政治学の教授を務めた鄭宇碩(ジョセフ・チェン、Joseph Cheng)氏は、「当局は次に何をすべきか決めかねて行き詰まり、国民に対し率直な態度をとらないままでいる、という印象を受ける」と指摘。「天津の爆発事故のような人災は、安全規則が順守されず、汚職がまん延することで社会がうまく管理されていない現状を反映している」と話した。
香港中文大学(Chinese University of Hong Kong)のウィリー・ラム(Willy Lam)教授(政治学)は、天津が北京(Beijing)から鉄道ですぐに駆けつけられる距離にあるにもかかわらず、李首相の現場入りが遅れたのは「非常に奇妙」だと指摘。「これは、指導部の間で誰が責任の引き受け役になるかをめぐる対立があることを示唆している」と話す。
一方、中央規律検査委員会(Central Commission for Discipline Inspection)は18日、汚職を示唆する際に使われる「法律および規則への重大な違反が疑われる」との言い回しで、国家安全生産監督管理総局(State Administration of Work Safety)の楊棟梁(Yang Dongliang)局長に対する調査が行われていることを発表した。