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新・大中華世界的話題

1とはずがたり:2015/08/21(金) 09:18:27
前スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1117295937/l50

4とはずがたり:2015/08/21(金) 09:26:35
>天津の場合、現市長の黄興国(Huang Xingguo)氏は、習近平(Xi Jinping)国家主席と深いつながりを持つ共産党の「浙江(Zhejiang)閥」に属している

中国流の災害対応、天津の大爆発には通用せず
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E6%B5%81%E3%81%AE%E7%81%BD%E5%AE%B3%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%80%81%E5%A4%A9%E6%B4%A5%E3%81%AE%E5%A4%A7%E7%88%86%E7%99%BA%E3%81%AB%E3%81%AF%E9%80%9A%E7%94%A8%E3%81%9B%E3%81%9A/ar-BBlUoLL#page=2
AFPBB News 17 時間前

【AFP=時事】天津(Tianjin)で発生した大規模な爆発をめぐる中国当局の対応は、議論の封殺、あいまいな態度、慎重に狙いが定められたメディアの批判など、同国で相次ぐ災害への対応にみられる典型的な特徴を数多く持っている。だが専門家らは、その効果はこれまでよりも薄く、過去の災害と比較した透明性の欠如が、最上層部の高官たちの優柔不断さや、ひいては内輪もめのイメージを生み出していると指摘している。

 8月12日、天津の港湾地区にある危険物質の保管施設で起きた複数の爆発は、巨大な火柱を生み、114人の命を奪った。現場の広範囲が壊滅状態に陥り、有害物質による汚染の懸念も生じている。

 だが今回の爆発事故は、同国で繰り返される人災の最新例に過ぎない。2か月前には、長江(揚子江、Yangtze River)でフェリーの転覆事故が発生。昨年には、大晦日の上海(Shanghai)で行われたイベントの参加者が将棋倒しになり、数十人が死亡。また青島(Qingdao)では、パイプラインが爆発して周辺地域が壊滅する事故が起きた。

 中央政府は、一連の事故が同国の統治体制によってもたらされたのではなく、個別の局所的な落ち度によるものだと印象付けようとしており、中央政府や体制全体に対するインターネット上での批判に対しては、直ちに封じ込めに動いている。一方で地元当局は、現場に保管されていた化学物質についての詳細を迅速に公表しなかったとして、ネットや国営メディアから批判を浴びている。

 かつて香港城市大学(City University of Hong Kong)で政治学の教授を務めた鄭宇碩(ジョセフ・チェン、Joseph Cheng)氏は、「当局は次に何をすべきか決めかねて行き詰まり、国民に対し率直な態度をとらないままでいる、という印象を受ける」と指摘。「天津の爆発事故のような人災は、安全規則が順守されず、汚職がまん延することで社会がうまく管理されていない現状を反映している」と話した。

 また、地震や洪水にたびたび見舞われる中国ではここ数年、政府の関心や、効果的な救助活動を望む意向を示すため、温家宝(Wen Jiabao)前首相や李克強(Li Keqiang)現首相といった首相在任者が災害現場に駆けつけることが定例化している。だが今回、李首相が天津の現場に入ったのは、12日夜の事故発生から4日後の16日午後だった。

 マイクロブログ「新浪微博(Sina Weibo)」のあるユーザーは「指導部にある人々の大半は、責任を取ろうとしていない。失職するのが怖いので、責任を取るのを恐れているのだ」と投稿している。

 香港中文大学(Chinese University of Hong Kong)のウィリー・ラム(Willy Lam)教授(政治学)は、天津が北京(Beijing)から鉄道ですぐに駆けつけられる距離にあるにもかかわらず、李首相の現場入りが遅れたのは「非常に奇妙」だと指摘。「これは、指導部の間で誰が責任の引き受け役になるかをめぐる対立があることを示唆している」と話す。

■責任を負うのは誰?

 災害が起きた際、中国ではその時々によって異なる責任の取り方がなされる。ラム教授は、災害の犠牲者数によって最終的に責任を取る高官のランクが決められる内部規則が存在するとし、「200人未満だと、安全面を管轄する天津の副市長だけが辞職する必要に迫られる」と説明。副市長が「わかりやすい責任の引き受け役だ」と指摘した。

 だが天津の場合、現市長の黄興国(Huang Xingguo)氏は、習近平(Xi Jinping)国家主席と深いつながりを持つ共産党の「浙江(Zhejiang)閥」に属していると考えられている。黄市長は、習主席が浙江省の党委書記を務めていたのと同時期に、同省の副省長を務めていた。ラム教授は、この関係のおかげで黄市長は処罰から守られ、事故によって受ける影響も限定的となる可能性もあると話す。

 一方、中央規律検査委員会(Central Commission for Discipline Inspection)は18日、汚職を示唆する際に使われる「法律および規則への重大な違反が疑われる」との言い回しで、国家安全生産監督管理総局(State Administration of Work Safety)の楊棟梁(Yang Dongliang)局長に対する調査が行われていることを発表した。

【翻訳編集】AFPBB News

5とはずがたり:2015/08/21(金) 09:52:28
社会主義陣営の残滓である北朝鮮を吸収合併して軍事政権下での資本主義成長の残滓である財閥を解体した時が韓国の戦後が終わる時なのではあるまいか?

【経済裏読み】「謝罪」で収まらぬロッテお家騒動「日韓格差」が兄弟ゲンカの火だね?「反日感情」絡みさらに混沌
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E3%80%90%E7%B5%8C%E6%B8%88%E8%A3%8F%E8%AA%AD%E3%81%BF%E3%80%91%E3%80%8C%E8%AC%9D%E7%BD%AA%E3%80%8D%E3%81%A7%E5%8F%8E%E3%81%BE%E3%82%89%E3%81%AC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%86%E3%81%8A%E5%AE%B6%E9%A8%92%E5%8B%95%E3%80%8C%E6%97%A5%E9%9F%93%E6%A0%BC%E5%B7%AE%E3%80%8D%E3%81%8C%E5%85%84%E5%BC%9F%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%81%AE%E7%81%AB%E3%81%A0%E3%81%AD%EF%BC%9F%E3%80%8C%E5%8F%8D%E6%97%A5%E6%84%9F%E6%83%85%E3%80%8D%E7%B5%A1%E3%81%BF%E3%81%95%E3%82%89%E3%81%AB%E6%B7%B7%E6%B2%8C/ar-BBlU40S#page=2
産経新聞 21 時間前

 韓国の国家問題に発展した日韓ロッテグループの経営権をめぐる創業家一族の内紛。創業者・重光武雄氏(92)と長男、宏之氏(61)が持ち株会社「ロッテホールディングス(HD)」(本社・東京)副会長で次男の昭夫氏(60)ら役員の解任を求めた7月27日の「クーデター」は不発に終わったが、これをきっかけに同族支配が続くロッテグループの暗部が露呈している。韓国財閥への批判と反日感情が絡んで、不買運動も勃発する事態に陥り、昭夫氏は混乱への謝罪を余儀なくされた。8月17日の臨時株主総会では昭夫氏の主導体制が確認されたものの、禍根が消え去ったわけではない。ロッテに何があったのか-。

社名はゲーテの名作から

 ロッテグループの動向を韓国メディアは逐次、伝えている。ロッテは日本が発祥だが、韓国ロッテの方がはるかに規模が大きく、韓国では巨大財閥として圧倒的な存在感があるからだ。

 そもそも創業家一族はどんな人物像なのか。

 武雄氏の韓国名は辛格浩(シン・ギョクホ)。東亜日報(日本語電子版)や中央日報(同)など韓国メディアによると、1922年、蔚山広域市蔚州郡で5男5女の長男に生まれた。1942年に日本に渡り、早稲田実業学校に進学。文学を学びたかったが、工学部の学生は軍に行かずにすむという話を聞き、化学を選んだといわれる。

 戦後まもなく、進駐軍がかんでいたチューインガムに目をつけ、1948年に東京都内に設立した「ロッテ」で製造を始めた。社名は、武雄氏が愛読した18世紀のドイツの詩人、ゲーテの名作「若きウェルテルの悩み」に登場するヒロインの名にちなんだといわれる。

 1967年に進出した韓国ではレジャーやサービス産業にも乗りだし、ロッテを韓国で財閥5位に地位にある巨大企業に育てあげた。

 宏之氏と昭夫氏は、武雄氏が日本で事業を始めたころに結婚した初子氏との子。兄弟はいずれも青山学院大学を卒業した。宏之氏は理工系大学院を経て、三菱商事に入社、昭夫氏は米国の大学院を修了して野村証券で勤務した。2人とも日本企業でビジネス経験を積み、ロッテグループに入った経歴を持つ。

 武雄氏を軸に、兄弟が支えて繁栄していたと思われていたロッテ。しかし、昨年暮れから、家族間の軋みが見え始めていた。

内紛の火種

 宏之氏は、昨年12月にロッテ商事(本社・東京)などグループ3社の取締役を解かれたうえ、今年1月に、ロッテHDの副会長を解任されていた。

 理由は明らかにされていないが、中央日報によると、宏之氏が韓国ロッテグループ中枢の韓国ロッテ製菓の株式を買い集めたことで、武雄氏の怒りをかったのが直接的な原因というが「定説」だ。

 対立関係にあったと思われていた武雄氏と長男、宏之氏-。その2人が今度は7月27日にロッテHD本社を突然訪れ、次男の昭夫氏らに解任を突きつけたのだから、関係者に驚きが広がるのは当然だった。

 翌28日の取締役会では、武雄氏がロッテHDの代表権を失い取締役名誉会長に就任する人事が決まり、宏之氏側は事実上、返り討ちにあう。

6とはずがたり:2015/08/21(金) 09:53:04
>>5-6


 なぜ武雄氏が、宏之氏と行動をともにしたのか。その真相も不明だが、宏之氏側は、武雄氏が昭夫を非難する内容の映像をテレビ局に提供するなどして、正当性を主張。昭夫氏側は、高齢で判断力に問題がある父親の権威を借りて、経営権を取り返そうとしたと批判を繰り広げており、中傷合戦の様相を呈した。

創業者一族VS経営陣

 宏之氏側の陣営には、武雄氏の実弟の辛善浩氏ら親族が味方になっているとみられた。共同通信によると、善浩氏は7月31日、「宏之氏を後継者だと考えている」と、ソウルの宏之氏の自宅前で韓国メディアに語った。自宅にはほかの親類も集まり、一致して昭夫氏に対抗する動きを見せていたという。

 これに対して、韓国ロッテグループ系列37社の社長は8月4日、ソウルで昭夫氏を支持する声明を発表。住友銀行(現三井住友銀行)出身でロッテHD社長の佃孝之氏も昭夫氏を支持していると見られ、対立は、まるで創業者一族VS経営陣の構図だ。

日韓「収益差」が対立の温床か

 抜き差しならぬ兄弟げんかになった背景について、朝鮮日報(日本語電子版)は、日韓ロッテの収益格差を挙げる。

 宏之氏は日本、昭夫氏は韓国のビジネスが任され、長く分業体制にあった。

 だが日本では製菓中心の事業にとどまる一方で、韓国では石油化学も手掛け、売上高は日本の10倍以上にのぼるという。武雄氏が90歳を超え、衰えてきた中で兄弟間の対立が鮮明化。経営規模の大きな格差が、権力闘争の温床になった可能性がありそうだ。

ロッテ「祖国」は韓国

 韓国では、一連の騒動を単なる企業内抗争とは受け止められていない。

 ロッテは「日本企業か、韓国企業か」というナショナリズム論争に火を付けた。共同通信によると、宏之氏が、韓国メディアの取材に日本語で答えたことなどがやり玉にあがり、一部でロッテ商品の不買運動も起きたという。

 ロッテグループの資本構成も問題化。韓国ロッテグループの主軸企業のホテルロッテの大株主が、日本にあるぺーパーカンパニーだったことが明らかになり、衝撃が走った。ホテルロッテ株は、日本にある「L第1投資」〜「L第12投資」と呼ばれる出資会社とロッテHDなど日本側の持ち分が大半を占めていたのだ。

 聯合ニュースは、日本のロッテグループが、3年間で韓国グループから約1400ウォン(約148億円)の配当金を受け取っていたと報道。「韓国で稼いだ金を日本に持っていくという疑念を逃れるのは難しい」との指摘が出ていると報じた。

 こうした批判を受けて、昭夫氏は8月11日にソウルで会見を開き、混乱を招いていることについて謝罪。「父が祖国で生涯をかけて積み上げてきた名声と創業精神が傷ついた」と述べ、韓国を尊重するスタンスを明確に打ち出した。

残る「訴訟カード」兄の反撃は

 ロッテ騒動を契機に韓国政府・与党も動き出した。

 朝鮮日報(日本語電子版)は韓国公正取引委員会が政府・与党と協議をし、韓国の大企業グループに対して、海外の系列企業の株式保有状況など公表するよう求めていくことで一致したと報じた。お家騒動は、ロッテだけでなく、韓国の財閥企業の資本構造にメス入れるきっかけにもなりつつある。

 8月17日の臨時株主総会では昭夫氏が事実上、日韓両方のロッテグループを掌握した形になった。聯合ニュースは内紛の行方について「いったんは水面下に収まる」との見方を示したが、宏之氏側が、ロッテを相手に訴訟に踏み切る可能性にもふれており、昭夫氏の足元には不安が残っている。

7とはずがたり:2015/08/21(金) 10:00:38
産経大喜びですげえ長い記事(何と12頁に亘る!)掲載。

2015.8.21 01:00
【劇場型半島】「親日をしなければ」朴大統領妹がタブーに挑んだ発言の真意…彼女の“敵”とは何か
http://www.sankei.com/world/news/150821/wor1508210005-n1.html

 「私たちは親日をしなければ」。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の妹、槿令(クンリョン)氏のこうした発言が韓国で大バッシングを浴びた。日本のインターネット番組に出演し、靖国神社参拝や慰安婦問題について日本を擁護する主張を連発したからだ。韓国でタブーとされる「親日」という言葉をあえて使い、批判覚悟で発言した真意はどこにあったのか。彼女には、韓国民が本来立ち向かうべき“敵”の存在があった。(桜井紀雄)

日本ばかり責めるニュース「申し訳ない」

 「元慰安婦の方々に対しても、私たち(韓国民)がもっと配慮しなければならないのに、日本ばかりを責めてきた。そんなニュースが何度も流れたことについて申し訳なく思う」

 朴槿令氏は4日にネットサイト「ニコニコ動画」の特別番組でインタビューに応じ、日本人ネットユーザーらに向けてこうメッセージを送った。

 インタビュー冒頭から、「韓国人も日本から学んでほしい」と日本のマナーのよさを持ち上げた。50年前に父の朴正煕(チョンヒ)元大統領が成し遂げた日韓国交正常化に伴う日本からの援助が「韓国の経済発展の原動力になった」とたたえた。

 朝鮮半島に対する日本による過去の支配についても、天皇陛下がかつて韓国の大統領に「痛惜の念」を表明されており、「日本の首相が替わるたびに謝罪を求め、隣人を責めるのは、恥ずかしいことだ」と語った。

 靖国神社参拝についても、「子孫として父の墓を参るのを拒むことはできない」と理解を示した。「安倍晋三首相が靖国参拝をして、再び戦争を起こしたいという気持ちがあるとは思っていない」とし、「そう思う人はおかしい」とまで述べた。日本の政治家の靖国参拝をたびたび非難する自国の外務省に対しても「内政干渉になる」とたしなめた。

 極め付きは、「独立前の『親日』と国交正常化した後の『親日』の概念は全く変わっている」と強調した上で、「私たちは、親日・親米をして、国を発展させなければならない」と言ってのけたことだ。

 韓国では、「親日=売国奴」と認識されており、日本に好意的な人物でも自分が「親日派」と名指しされることを絶対に避けようとするにもかかわらずだ。

「仲良くなるのを邪魔する人がいる」

 槿令氏の発言に対しては、韓国内で当然といえるほど、大反発が巻き起こった。

 インタビューは7月末に収録されたもので、ソウルの空港で帰国を待ち構えていた韓国の報道陣に、槿令氏は、番組で語った内容と同様の主張を繰り返し、韓国メディアを刺激した。

 韓国世論にとって最大級といえる“妄言”を朴槿恵政権の足をすくう好材料とみて、待ってましたとばかりにやり玉に挙げたのは、野党の新政治民主連合だ。

 韓国の報道によると、同党幹部は、「朴槿令氏の言葉は、口にすることさえ恥ずかしい。大統領の妹としてなおのこと不適切だ。これを親日といわずして何だというのか」と非難し、朴槿恵大統領に対しても、立場を表明するよう迫った。

 与党側でも、擁護するどこらか、そろって「ゆがんだ歴史認識だ」などと不快感をあらわにした。

 日本政府に補償と謝罪を求め続けている元慰安婦支援団体なども、当然のごとく反発した。

 親北朝鮮傾向の強い支援組織「韓国挺身隊問題対策協議会」(挺対協)代表は、「歴史をきちんと学んでいない人の発言にすぎない。植民地時代の考え方から抜け出せない一部の人たちの誤った視点をそのまま反映している」と一蹴した。

 韓国メディアは、放映した「ニコニコ動画」に対しても、「日本のネット右翼が多く視聴するサイト」とこき下ろし、発言が伝わった直後に朴政権の支持率が若干低下したことについても、「発言が影響した」との分析を伝えた。

8とはずがたり:2015/08/21(金) 10:00:51

 だが、槿令氏はインタビューで「日本を責めるニュースが好きな勢力と私は闘っている」と述べ、こんな言葉をいい残している。

 「よいことをしようとすると、水を差す人、仲良くなることを邪魔する人がいる。そういう人を警戒しないといけない。賢い人は分かると思う」

 一連の日本擁護の発言は、失言などではなく、自国で非難にさらされることを覚悟した上での主張だったことを示す言葉だ。彼女なりに日韓関係を憂えての“確信犯”だったわけだ。

朴大統領の対日強硬を生んだ“親日派狩り”

 では、なぜ彼女は火中の栗をあえて拾ったのか。  真意を解くキーワードは、インタビューの中にちりばめられている。

 槿令氏は、日韓国交正常化に道を開いた大統領の娘として、韓国の支援に尽力してきた多くの日本人に接してきたことを説明している。韓国で治療が遅れていたハンセン病患者への支援や、先の大戦での韓国人戦没者の慰霊に、私財や身をなげうって取り組んだ日本人への感謝を表明した。

 つまり、“親日”発言は、一つには、自身の実体験に裏打ちされているのだ。

 そうした日本人たちの献身が「韓国人には、あまり知られていない」と嘆いた上で、その原因として、一人の大統領経験者を名指しした。左派を代表し、親北朝鮮傾向の強かった盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏だ。

 「盧武鉉大統領時代、いきなり、父を含む国会議員の先祖に対して、親日的・反民族的だったとリストを作る動きを見せた」

 盧元大統領は2005年に「親日反民族行為真相糾明委員会」を立ち上げ、日本統治時代に日本に協力した者の子孫を弾劾し、財産を没収するといった政策をぶち上げる。自分の政権の歴史的正統性と純血性を誇示する狙いは明白だった。

 最大の標的が、槿令氏らの父、正煕氏であり、槿令氏姉妹も攻撃に巻き込まれる。野党議員時代の槿恵氏も「父が親日行為をやったとバッシングを受けた。かなりたいへんだった」と槿令氏は振り返り、「有権者の意思を反映するために対日関係を強硬にした」と説明した。

 現在の朴槿恵大統領の歴史問題に絡む対日姿勢のかたくなさの底にも、過去にこうむったバッシングのトラウマがあるというのだ。

 槿令氏が主張するように、韓国の「反日」の裏には、国内で執拗(しつよう)に繰り返される“親日派狩り”があるのは確かだ。韓国は、「反日」というよりむしろ、「反親日」といった方が正確だろう。

 日本の首相に謝罪を何度も求めるのも、韓国で政権が替わるごとに、正統性を獲得するための国内向けの事情によるところが大きい。

 韓国に対する日本人の貢献を手放しでたたえることは、「親日派」というレッテルを貼られる恐れがある。多くの人が口をつぐんだ結果、献身した日本人の存在も戦後の歴史に埋没させられてきた。

歴史利用は「浮気した夫の噂立てることと同じ」

 槿令氏は「父を『親日だ』と批判していた人々も経済発展の恩恵を享受している」と、国交正常化における正煕氏の努力と日本の援助を正当に評価しようとしない国内の左派勢力に向けた不満を何度か口にした。

「過去の歴史を利用」しようとした盧武鉉氏のような政治勢力に対しては、「歴史を何度も蒸し返そうとするのは、浮気をした夫とよりを戻した後も、悪い噂を立てることと同じではないか」と反論する。

 日本との関係でも、朴正煕政権時代に「和解したにもかかわらず、蒸し返し責め続ければ、歴史は逆戻りし、後退させる。国益にもいいことでない」と述べた。槿令氏の主張を「歴史に反する」と非難するであろう勢力への皮肉とも聞こえる。

 ここまできっぱり言い切る背景には、彼女が父同様に北朝鮮こそが、日米と協力して対峙(たいじ)すべき「民主主義国」共通の“敵”だとの強い信念があるようだ。

9とはずがたり:2015/08/21(金) 10:01:04

 「私たちは親日・親米をしなければならない」と語った際も、続けて「従北はしてはいけない。親北朝鮮と言ってはならない」と強調した。それは「韓国の憲法に反し、“敵”を利することになる」と断言している。北朝鮮を「敵」だと明言してはばからないのだ。

 「日本が再武装している」との韓国などで持たれる見方に対しても、「北朝鮮が核を持っているからだ。韓国にとって大きな脅威であり、沖縄などの米軍基地も韓国にとって大事だ」と述べ、日本の安全保障政策の強化にも理解を示した。

軍国主義日本、慰安婦…共有する苦難の「体験記」

 「大半の韓国の人は私と同じ考え方を持っていると分かっていただければ。韓国をもっと好きになっていただければと思う」

 槿令氏は日本人にこうも訴えかけた。帰国後に彼女が大バッシングに遭ったことを考えると、信じられない日本人が多いかと思う。

 しかし、筆者の経験からも、槿令氏と似た対日観を持つ韓国人は、珍しくはない。

 特に、槿令氏同様に現実的脅威を直視し、北朝鮮を“敵”とみなす比較的年齢の高い人にその傾向がみられる。日本統治時代や朝鮮戦争を経験した年齢層の方がむしろ多いといえるかもしれない。

 北朝鮮政権を民主主義共通の敵だとみるとき、日本は一方的に憎むだけの“他者”とはならないからだ。少なくとも、軍国主義が再び台頭する「侵略国家日本」という“フィクション”に振り回されることはない。

 槿令氏も「日本は他の国を侵略する憲法でもなく、国民を天皇の『臣民』と呼んだ軍国主義の時代でもない」と現実的な認識を述べている。

 逆に、北朝鮮と親和を図ろうという幻想にしがみつこうとすれば、するほど、「日帝時代」という苦難をともに乗り越えたという共通の「体験記」や「軍国主義日本」という“共通の敵”が必要になる。

 慰安婦問題が日韓で大きな外交問題に浮上した1990年代初めにも、北朝鮮が狙い定めたように「20万人性奴隷」説などを喧伝(けんでん)し、韓国の挺対協などの支援団体と歩調を合わせた。槿令氏が日韓が「仲良くなるのを邪魔する人」と称した南北の勢力による共同戦線がこのとき立ち上がる。

 慰安婦問題も南北に共通した苦難の歴史であり、日本を敵として、南北が共闘できるという格好の“かすがい”を提供したことになる。

統一のため、跳ね上がる南京事件の犠牲者数

 同じ構図が日本による統治時代を経験した台湾にも当てはまる。「台湾は中国から独立した地域だ」と中国を“他人”扱いする台湾で生まれ育った一定数の人たちは、親日的傾向を持っていることが知られている。彼らは、自分たちの歴史の独自性を語る材料として、日本統治の影響を肯定的に持ち出しさえする。

 反対に、戦後、台湾に渡った外省人の中で、中国との共通性にこだわる人々は、反日的傾向が強い。つまり、中国共産党と台湾の国民党にとって、共通の敵だった日本という「悪役」が必要不可欠なのだ。

 戦後70年の今年、台湾の国民党政権が「抗日戦の主役は国民党軍だった」との色彩を全面に出した記念行事を計画したところ、「反日」が際立つことになり、台湾人意識の強い住民らから反感を買った。

 一方、中国共産党政府は、国民党に統一を呼び掛ける際に、たびたび「南京大虐殺」の「史実」を誘い水に使う。ただ、現実の歴史では、民族同士血で血を洗う内戦の結果、中国に共産党政権が誕生した。

 だからこそ、統一中国のためには、日本を絶対悪とした南京事件を共通の歴史として手放すわけにはいかないのだろう。国共内戦が凄惨(せいさん)であれば、あるほど、南京事件はクローズアップされ、中国と台湾の距離が離れれば、離れるだけ、中国側が示す事件での犠牲者数は10万人単位で跳ね上がっていく。

 民族同士相争ったのは、なにも中国共産党と国民党だけではない。韓国と北朝鮮もまた、朝鮮戦争で戦火を交え、多くの街が焦土と化すほどの傷跡を残した。朝鮮戦争が悲惨であれば、あるほど、南北融和を訴えるには、民族の「正しい歴史」という舞台に、残忍だった日本人という共通の敵に出演してもらわなければならない。

 そして、親北傾向の強い人ほど、日本に対し、繰り返し過去の歴史への懺悔(ざんげ)を請求し続ける必要性に追い立てられることになる。その中で、真っ先に標的にされるのは、正煕氏のような「親日派」であり、槿令氏のような日本擁護は「妄言」と一刀両断される。

10とはずがたり:2015/08/21(金) 10:01:24
>>7-10
「北朝鮮にあまりに近い勢力」の不毛な論争

 「米国の議会がうらやましい」

 槿令氏はこうも漏らした。米与党の民主党と野党の共和党ともに、福祉問題など現実的な課題で議論を戦わせるといった当たり前の光景がうらやましいという。

 「国益のためには、野党でも与党でも一つのことに向かうシンガポールがうらやましい」。こう話していたという父、正煕氏の生前の言葉にも触れた。

 「申し上げるのは、はばかられるが…」と断った上で、「韓国の政界では、北朝鮮にあまりに近い勢力がいて、韓国は共産化はされていないが、左翼化しているのではないかと思う」とも語った。

 「建設的な論争をする米国議会とは違い、韓国国会は、北朝鮮問題といったイデオロギー論争を繰り返している」とも嘆く。高校生ら約300人が犠牲となった旅客船セウォル号沈没事故の原因究明をめぐっても、与野党が理念対立に固執し、長期間、国会が空転したことも記憶に新しい。

 槿令氏は、「韓国はIT強国といわれるが、3、4カ月間、日本から部品を供給しないだけでたいへんなことになる」と、韓国経済の障害となる日韓関係の冷え込みにも懸念を示した。

 経済や福祉問題という現実をほうって、不毛なイデオロギー論争と対日歴史問題に拘泥する韓国の政治状況に心底嫌気が差していたのだろう。「親日」という刺激的禁句を使ってまで、日本擁護の発言をし、注目を浴びることで、閉塞(へいそく)した国内状況に、自分なりに一石を投じるつもりだったのかもしれない。

“孤独”な姉へ孤立無援のエール

 姉の朴槿恵大統領に対しては、日韓国交正常化50年式典で、「日本との協力関係を強化する立場」を表明したことから、日韓関係改善に向け期待感を示した。日本の視聴者には、「新しい出発を見守ってほしい」と呼びかけ、姉にエールを送った。

 だが、韓国でイデオロギー対立が解消されない限り、「親日派の娘」というレッテルを貼られ、事あるごとに攻撃にさらされてきた槿恵大統領の対日姿勢が急に改善するとは到底、予想できない。韓国野党は、妹の日本擁護発言を「妄言」として、朴政権への攻撃材料とみなしたぐらいで、槿令氏の渾身(こんしん)の主張は、火に油を注いだ逆効果だったと考えざるを得ない。

 保守・左派そろって民族主義的傾向が強く、民族にとっての「正しい歴史」が政治的正義と信じられている韓国にあって、「反親日」に錦の御旗があることに変わりはない。

 歴史問題を封印し、日本から巨額の援助を引き出し、祖国を経済発展に導いた正煕氏は、韓国最高の「英雄」と称賛される半面、「売国奴」だと後ろ指を指される背反する2つの評価がつきまとう。この韓国現代史上最も大きな存在を父に持つゆえ、現国家指導者の姉は、皮肉にも、自ら「正しい歴史」に絡め取られ、歴史問題で、安倍政権に繰り返し譲歩を求めるほか、身じろぎ一つできないのが現実だ。

 「正しい歴史」が幅を利かせるなか、正煕氏や朴槿恵大統領の支持層であっても、槿令氏の主張に首肯するわけにはいかないのだ。

 民族的正義のために振りかざされる歴史問題よりも、北朝鮮の脅威や経済問題といった現実を直視する人でも、「親日派」のレッテルを恐れ、表立って賛意を示す人はほとんどいないだろう。槿令氏がいう「私と同じ考え方」の人は、どこまでいっても声なき声の域を越えられない。

 槿令氏の活動に姉が干渉することは、ほとんどないという。大統領就任と前後して槿恵氏は、家族も遠ざけてきたとされる。「最後に姉に会ったのはいつか」との質問に、槿令氏は「よく思い出せない」とも答えた。

 インタビューの最後、槿令氏は「未来を背負って懸命に生きてこられた父の遺志は、何だったのかを考えて」と前置きし、日韓双方の人々に向け、こう語りかけた。

 「痛みのある歴史に執着して、未来に向けて踏み出せない人々は、日韓の国益や平和を考え、もっと仲良くなれるようにベストを尽くすべきだと思う」

 血を分けた妹の本音でもあり、迷惑この上なくもあろう姉に向けた“孤立無援”のエールを、家族さえ遠ざけ、“孤独”に執政に没頭する朴槿恵大統領は、どう受けとめるのだろうか。


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