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新・鉄道綜合スレ

877とはずがたり:2016/10/03(月) 14:58:28

■貨物廃止で係数悪化の鉄道も

 そうしたなか、2008年度と2013年度で平均通過数量があまり変化していないにもかかわらず、営業係数が大きく変動した岳南電車と東海交通事業とでは首をかしげたくなる結果が得られた。

 岳南電車は2012年3月16日に貨物運送事業を廃止したため、2008年度に5703万6000円を記録した貨物運輸収入が失われている。この結果、営業収益は同年度の2億2942万4000円から2013年度は1億5730万3000円と7212万1000円減少。いっぽうで営業費用は2008年度が2億8588万9000円、2013年度が2億3254万1000円と5334万8000円しか減らすことができなかったので、結果的に営業係数の悪化という結果を招いている。

 東海交通事業の場合、旅客運輸収入は2013年度が8086万2000円、2008年度が8148万9000円と大差ない。しかし、運輸雑収は2013年度が232万円であったのに対し、2008年度は1億7031万3000円であった。これは、同社が運行する路線である城北線の高架橋下の用地貸付事業を、2012年度から鉄道事業ではなく別部門で担当することとしたからだ。

 なお、同社の営業費用は2008年度が4億3965万8000円だったのに対し、2013年度は2億8687万円と、実に35パーセントも削減されている。内訳を見ても、車両や施設の保守費用を極限まで抑えた形跡があり、大丈夫とはいえ乗るのが心配になってしまうほどだ。

 東海交通事業城北線が敷かれているのは愛知県名古屋市や春日井市、清須市と人口の多い地域である。それにもかかわらず平均通過数量、営業係数ともに振るわないのは、旅客の流れを無視して線路を敷設したからにほかならない。

 同線は、元はといえば同線は東海道線の混雑を解消するために計画された「北方貨物線」の一部だ。北方貨物線は岡崎―稲沢間を愛知環状鉄道、中央線、城北線経由で結ぶ計画であったが、貨物輸送の需要が減ったことに加え、東海道線と比べて大回りとなるために国鉄の分割民営化とともに放棄されてしまった。おかげで名古屋駅を通過する貨物列車の本数は多く、錯綜している。東海交通事業の親会社であるJR東海が名古屋駅を拡張しなければならなくなったとき、城北線が本来の役割を果たすのであろうか。
第三セクター鉄道の営業係数は?
 第三セクター鉄道は、成り立ちから大まかに言って7種類に分類される。

1:国鉄の特定地方交通線から転換された路線(特定地方交通線)
2:日本鉄道建設公団(現在の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)が地方の開発に資する線または地方の幹線として建設したAB線のうち、国鉄の路線として開業しなかった路線(AB線)
3:同公団が大都市の民営鉄道線として建設したP線
4:鉄道・運輸機構が大都市の通勤路線として建設した都市鉄道線
5:整備新幹線の開業に伴ってJR旅客会社線から転換された並行在来線
6:中小私鉄から転換された路線(中小私鉄転換線)
7:その他の路線

■数が多いのは国鉄からの転換路線

 国鉄の特定地方交通線(1)に該当するのは三陸鉄道、阿武隈急行、会津鉄道、秋田内陸縦貫鉄道、由利高原鉄道、山形鉄道、のと鉄道、いすみ鉄道、真岡鉄道、わたらせ渓谷鐵道、長良川鉄道、天竜浜名湖鉄道、明知鉄道、伊勢鉄道、愛知環状鉄道、樽見鉄道、北条鉄道、信楽高原鐵道、錦川鉄道、WILLER TRAINS(宮津線)、若桜鉄道、土佐くろしお鉄道(中村線)、甘木鉄道、南阿蘇鉄道、松浦鉄道、くま川鉄道、平成筑豊鉄道(伊田線、糸田線、田川線)だ。

 三陸鉄道、阿武隈急行、秋田内陸縦貫鉄道、樽見鉄道は転換時または転換後にAB線も、愛知環状鉄道は転換時に同公団が主要幹線または大都市交通線として建設したCD線もそれぞれ開業させている。


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