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新・鉄道綜合スレ

4833OS5:2024/07/15(月) 08:46:00
 厳しいのが高島市の近江高島―マキノ間の各駅だ。主要駅である安曇川駅の2019年度の乗車客数は2000年度比71%、近江今津駅は同69%と利用が芳しくない。高島市の高校生の人口(2022年、15〜17歳)が2007年比63%に激減した影響が大きい。

 長浜市にある永原―近江塩津間の普通は、開業時だと気動車で1日3本、20年前でも交直流電車で同8本と極端に少なかったが、2006年の直流電化で、湖西線新快速が敦賀まで乗り入れるようになった。北陸新幹線の敦賀開業で、今後、新快速の直通客が増えていくかもしれない。

 湖西線の最大の課題は「比良おろし」と呼ばれる強風である。日本海側の若狭湾から比良山地を越えて琵琶湖へ吹き降ろす北西の風で、秋から冬、春にかけて発生する。堅田駅以北で比良山地沿いの高架線を走るため、強風の勢いを真横から受けやすい。1979年と1996年、台風の影響を受けて貨物列車が脱線している。

 運休が特に増えたのは2006年以降である。前年の羽越本線の特急脱線事故以降、JR各社は強風による運転見合わせの基準を秒速30m以上から同25m以上と強化。瞬間的な風速でも適用するようになり、2006年度は運休が33回あった。以降、利用者は、ネットで天気予報とJRの運行情報をチェックするのが日課になった。朝に電車が止まると通勤通学ができなくなるし、夕方に運休すれば家へ帰れなくなる。

 大変なのは特急サンダーバードも同じだ。湖西線が運転見合わせとなると、東海道本線米原駅経由に変更されるが、大回りとなるため、定刻より20〜30分の遅れが見込まれる。敦賀駅で接続する新幹線つるぎは到着まで待機してくれるが、乗り換え客は広大な駅コンコースを小走りで移動せねばならない。気が重い。

■防風柵で運休時間は7割減になったが…

 そうした不安定な運行は沿線住民の利便性を阻害している。高島市では、湖西線の強風問題が若者定住、人口減少などに影響を及ぼしているとの議論もある。

 JR西日本も湖西線の運休防止のための対策を推進してきた。

 2008年に湖西線比良―近江舞子間の高架線の山側に防風柵が完成する。レール面から高さ2mの強化プラスチック製で、整備区間の規制値を秒速30mとすることで、運転見合わせ時間が約3分の1以下になると試算。実際、運転規制は2007年に38回発生したのが、2012年に6回まで減少した。防風柵は順次延長され、2019年に計14.6kmが完成する。また、和邇駅に折り返し設備が増設された。特に風の強い志賀駅以北で風速が規制を上回ったときでも、京都―和邇間の電車を運転できるようになった。

 ただ、高島市議会2024年3月議会の会議録を見ると、「暴風壁(ママ)が整備される前より、今は悪くなった」との声もあるようだ。

 実際はどうなのか。JR西日本に確認すると、「防風柵の設置で運転見合わせ時間が約7割低減」という目標は達成しているという。ただ、年ごとに規制がかかる日数が変動するため、単純に比較するのは困難なようだ。

 そこで、JR西日本がX(旧Twitter)で公式に運営している「JR西日本列車運行情報(湖西線)」の運休情報を拾い上げてみた。

 湖西線で強風による運転見合わせが多発するのは、例年10月から4月にかけての時期で、風を理由にした運休の日数は、2021―2022期で12日、2022―2023期で5日、2023―2024期で14日とシーズンによって大幅な変動がある。以前は風が強くなったので1〜3時間運休して運転再開というパターンが基本だった。しかし、2023―2024期は、前日に「強風が見込まれるため、明日は始発から運休が見込まれています」などとアナウンスし、実際に運転を見合わせる計画運休が増えた。


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