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新・鉄道綜合スレ

4780OS5:2024/05/19(日) 17:27:38
物流センター構想とその挫折
物流センターのイメージ(画像:写真AC)

 米原駅前が長年にわたって発展できない最大の理由は、JR貨物が構想したターミナル駅の建設計画に翻弄(ほんろう)され続けてきたことにある。

 この計画は2001(平成13)年に持ち上がったが、その実現性は当初から不透明だった。にもかかわらず、米原市は駅南側に工業団地を整備を計画し

「滋賀統合物流センター(SILC)」

なる壮大な構想を描き、物流拠点としての未来を夢見た。

 ところが肝心のターミナル駅の計画は進展しなかった。その結果、いくつかの企業はよびこめたものの企業誘致は低調なまま。結局、2022年になり、JR貨物はターミナル計画を中止することを決めた。

 いつ実現するか分からないターミナルに翻弄され

「“夢の物流拠点”に固執し続けたこと」

これによって、駅周辺のグランドデザインが描けなかったのである。いま、ようやく米原駅周辺は未来に向けたビジョンを描けるようになったばかりだ。

観光戦略構築の必要性
彦根城(画像:写真AC)

 観光資源の多い滋賀県だが、米原市は魅力に乏しい。2019年の滋賀県観光入込客数ランキングを見ても、米原市の観光地は上位に食い込めていない。市内で最も入込客数が多い「伊吹山ドライブウェイ」も、約26万人で

「20位」

にとどまる。市町別の観光入込客数でも、米原市は13市中9位と苦戦を強いられている。2019年の数字で、1位の大津市の924万人に対し、米原市はわずか

「183万人(同年以降は市町村別集計が出ていない)」

で、5倍以上の差が付いている。

 とにかく、米原市には観光資源がない。市内の寺社仏閣は、単体では集客力を発揮できていない。多くの戦国大名が争った北近江だけに城跡もあるが戦国ファンを引き付けるストーリー性が弱い。同じ滋賀県で

・国宝の里(多賀町)
・忍者の里(甲賀市)
・彦根城(彦根市)

など、明確なテーマ性を打ち出す周辺地域に大きく水をあけられている。かつての鉄道施設も多くは失われており「鉄道の町」戦略も困難だろう。考えうる観光振興は、長浜市や彦根市と連携した

「広域観光ルート」

の開発である。各市の観光資源を結び、その玄関口として米原駅の存在感を高めることはできるかもしれない。しかし、肝心の米原市には、観光客に立ち寄ってもらうだけの観光資源がない。これでは、単に通過される“玄関口”になってしまう恐れもあるのだ。米原市は

「なにもない」

という現状を認識したうえで独自の観光戦略を構築できるかが、今後の課題である。

開発に求められる新たなビジョン
JR米原駅の駅名標(画像:写真AC)

 そんななか、米原市では東口の公有地約2.8haを利用した再開発事業を計画しており、現在は公募型プロポーザルで事業者を選定している。公募型プロポーザルとは、公告により広く事業者の参加を募り、技術提案や企画提案等を審査して契約交渉者を選定する方法である。

 この事業では商業施設や住宅建設なども期待されている。とはいえ、ベッドタウンとしては新幹線通勤以外が現実的ではない米原駅前にふさわしい開発とはなんだろうか。

 事業を解説するウェブサイトで米原市は、

「県内唯一の新幹線停車駅「米原駅」があり、新幹線なら東京へ約2時間強、京都・名古屋へ約20分、新大阪へは約30分と都市部とのアクセスの良さが魅力です」

と説明している。いつまでも「新幹線なら近い」にこだわり続けても、目立った再開発は望めないだろう。もっと未来を見据えようじゃないか。読者の皆さん、何かよい案ありますか?

昼間たかし(ルポライター)


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