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新・鉄道綜合スレ

461とはずがたり:2016/03/04(金) 22:34:04
>>460-461

 では、どうやって列車本数、それも立川から高尾までの列車を減らすのか。JR東日本八王子支社によると、これまで高尾行きだった列車を立川で打ち切るのではなく、東京からの中央線の列車を削減し、列車の間隔を調整することで立川から高尾までの中央線の本数を削減するのだという。

 現在の立川駅の時刻表を見てみると、特急を除く10時〜15時台の下り列車の本数は、最も少ない時間帯で1時間あたり10本。このうち、高尾行きは最も少ない11時台・15時台で1時間あたり7本だ。1本削減されても1時間に6本は高尾行きが運転される計算となり、昼間の時間帯としては決して少なくない。

 また、9時台の東京〜武蔵小金井間に関しても、東京駅を9時台に発車する下り列車の本数は23本もある。中央線の本数削減というと衝撃的だが、実際の影響はそれほど大きくはなさそうだ。

 だが、中央線の本数削減は、多摩地域の存在感低下を感じさせる話ではある。

 多摩地域は、決して存在感の低い地域だったわけではない。武蔵野市や小金井市、国立市などの住民の多くは都心部に通勤しており、これらの地域はベッドタウンとして発展してきた。

 だが、昨年3月のダイヤ改正でも青梅線、五日市線では昼間の運転本数削減が行われた。東京都内であっても、都心から離れたエリアは少子高齢化や人口減少の影響が出始めていることの表れだ。

 多摩地域の存在感が下がっているのではないかと思わせることは、ほかにもあった。今年初めから、多摩地域では『日本経済新聞』の最終版が配られなくなり、最終版のひとつ前の版が宅配されるようになった。多摩地域への宅配は最終版でなくてもいいと判断したからには、多摩地域の存在感が薄まっていると判断したととられてもやむをえない。

■ 中央線の優位性高めるグリーン車

 JR東日本は、2020年度に中央線にグリーン車を導入することを発表している。現在、中央線快速電車に使用されているE233系電車に2両のグリーン車を連結する予定だ。そのため、多くの駅でホームなどの改良工事が行われる。

 現在、中央線では全席指定の「中央ライナー」「青梅ライナー」が運行されている。また、「あずさ」「かいじ」といった中央本線の特急は、定期券と自由席特急券を組み合わせての短距離の利用も可能で、新宿から立川・八王子までは510円となっている。新宿駅や立川駅、八王子駅では、ホーム上に自由席特急券の券売機もある。着席可能なこれらの列車は、通勤利用者に人気が高い。

 大学も多く、大卒者も多い多摩地域は、比較的知的な階層が暮らしている地域であることは間違いない。今後、生産年齢人口の減少が進む中、こういった人々の流出を防ぐ、あるいは住む場所として中央線沿線を選んでもらうためには、着席通勤が可能で、列車の中での余裕ある知的生産が可能なグリーン車の連結は重要といえる。

 近年、JR東日本は首都圏でも郊外の区間を中心に減便を行い、一方で利用者の増えている路線や時間帯に運転本数を増やすなど「選択と集中」を行う傾向が明確になっている。本数を減らす一方、グリーン車の導入など何らかの形で中央線の優位性を生み出そうとしているJR東日本。これらの施策によって、中央線、そして多摩地区の存在感を今後も維持し続けられるだろうか。

小林 拓矢


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