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新・鉄道綜合スレ

4583OS5:2023/12/09(土) 08:08:44
整備費削減と時短で大きなメリット
宗太郎駅の位置(画像:OpenStreetMap)

 期成会の調査では、東九州新幹線の整備費が宮崎県内分で1兆円を超すと予測されている。日豊本線で宮崎駅から大分県境を超えた宗太郎駅まで約108kmあるのに対し、国道268号で熊本県境を超えた人吉市の矢岳駅まで約85km。距離が短いぶん、

「整備費を抑えられる可能性」

を持つのが新線のメリットだ。

 宮崎〜新八代間は現在、JR九州バスなどが高速バス「B&Sみやざき」を運行している。1日15往復で、宮崎市から福岡市へ向かう主要ルートだ。新八代駅まで約2時間半、新八代駅で九州新幹線に乗り換えれば、博多駅まで3時間半程度で到着する。大分、小倉経由で日豊本線の在来線特急、山陽新幹線を乗り継ぐより2時間近く早い。

 九州新幹線の全線開通にともなって2011(平成23)年にB&Sみやざきの運行が始まり、時短を実現できたことから、県民から

「この区間に新幹線を整備してはどうか」

との声が出ていた。これを受け、宮崎県内部で数年前から議論の対象に上がっていたという。

 しかし、沿線は山間部で、最大都市の小林市の人口は約4万2000人。人口減少も今後加速すると推計されているだけに、人口約11万3000人の延岡市を通る東九州新幹線の想定ルートに比べ、費用便益比は厳しくなると予想される。

 新たに新幹線を整備するとなると、基本計画に組み込み、整備計画に格上げする必要がある。基本計画に入りながら格上げを待つ路線が10を超すなか、基本計画に入っていない新線の整備に国土交通省がゴーサインを出すかどうかについても楽観できない。

東九州新幹線推進に影響する可能性も
矢岳駅の位置(画像:OpenStreetMap)

 しかも、この路線になると、延岡市などの

「宮崎県北部」

が置き去りにされる。東九州新幹線推進で活発に動いてきた大分県との関係もぎくしゃくしそうだ。

 延岡市や大分県は河野知事の発言が報道されると慌てて真意確認に動いている。河野知事が東九州新幹線を断念したわけでないことがわかり、延岡市地域・離島・交通政策課は

「答弁に問題があるとは考えていない」

大分県交通政策課は

「東九州新幹線の推進に影響はなさそうだ」

とコメントした。

 基本計画路線の格上げがあるかどうかは、現時点で五里霧中だ。仮にあったとしても、危機的な国の財政状況を考えると、基本計画路線のすべてが格上げされるとは考えにくい。基本計画路線のなかから限られた路線が選ばれると考えるのが妥当だろう。

 そうなれば推進活動が活発で、沿線の地方自治体が一体となっている地域が有利になるはずだ。大分市の商店主は

「大分と宮崎が別の方向を向いているような印象を与えたのではライバルとの競争が厳しくなる」

と河野知事の方針に疑問を示した。

 宮崎県で人口集積が大きいのは宮崎市など県南部。県南部の住民にとって、距離が近くて親近感を覚えるのは、大分県より南九州なのだろう。大分県と宮崎県の

「近くて遠い関係」

が今後の東九州新幹線推進に影響を与える可能性は否定できない。

高田泰(フリージャーナリスト)


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