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新・鉄道綜合スレ

4349OS5:2023/05/08(月) 09:48:24
「新幹線連絡」担う在来線は問題を抱えたまま
 在来線特急には湖西線問題もあります。

 湖西線は踏切のないほぼ高架路線であるため、最速130km/hで走行可能なのですが、秋から春にかけての時期、日本海から比良山を超えて琵琶湖へと流れる強風「比良おろし」に見舞われます。秒速25mを超えると運転規制が入るため、たびたび速度規制や運転見合わせが起きます。

 2008年以降、比良〜北小松間などで防風柵を設置して運転見合わせ時間は以前の3分の1になったようです。ただ、この冬も何日か湖西線の運転見合わせが実施され、「サンダーバード」は米原駅・東海道本線経由で運転されました。遠回りになるため20〜40分は遅延します。このほか、東海道・山陽本線など他線の遅延の影響を受けることもあるでしょう。敦賀駅で予定していた新幹線に間に合わなくなることがしばしば起きそうです。

「対首都圏」はバラ色も「対京阪神&中京圏」は暗い?
金沢〜小松間で建設中の新幹線高架下をゆく特急「サンダーバード」(画像:JR西日本)。

 特急「しらさぎ」の今後も懸念材料です。名古屋・米原〜金沢間で1時間ごとに運行され、米原駅で東海道新幹線「ひかり」と接続し、福井県と首都圏と結ぶ最短ルートとして賑わいますが、2024年春以降、利用者の多くは北陸新幹線へ移行するのでしょう。名古屋〜福井・金沢の移動には米原と敦賀とで乗換が2回必要な時もでてきます。敦賀〜東京だと北陸新幹線より現行の米原経由の方が27分早いなどのケースもありますが、利用者数の減少は確実です。運行体系はどうなるのか気になるところです。

 このように京阪神と福井県の移動に限るなら、新幹線敦賀開業効果は限定的です。先の政投銀レポートでも、関西圏から福井県に訪れるビジネス客は敦賀開業後に4.2%増、観光客は0.6%増と横ばいになると慎重な評価をしています。

 一方、石川県では一定の新幹線効果があるようです。大阪〜金沢間の所要時間は最速2時間4分、現行より27分短縮するとJRは試算しています。政投銀の2023年レポートでは、敦賀開業後、関西圏から石川県を訪れるビジネス客は21.2%増、観光客は53.5%増と推計しています。着実に利用を増やすためにも連絡特急の利便性向上は重要になります。

 この敦賀駅での乗換問題、北陸新幹線が京都・大阪まで延伸できれば解決するのですが、それはいつのことでしょうか。

 国は新大阪延伸の時期を23年後の2046年としています。北陸や関西の政財界や自治体は2031年度の開業を要請していますが、諸般の事情で本格着工はまだ先のことです。財源も予算も確保されていません。建設費2.1兆円が倍増するのではとの指摘もあります。今年4月の京都府議会選挙では、建設反対を唱える議員、7年前に検討案から外された舞鶴ルート・米原ルートを支持する議員が当選するなど、地元もまとまっていません。

 このように敦賀駅での新幹線と特急の乗換は、今後10年以上続く可能性が濃厚です。延伸の先行きが見通せない状態で、どのような中長期的ビジョンを描くのか。JR西日本と関係自治体は難しい対応を迫られています。

森口誠之(鉄道ライター)


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