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新・鉄道綜合スレ

3789チバQ:2022/02/19(土) 14:43:48

DMVのおすすめポイント
 DMVの車内には大型荷物置き場がなく、持ち込みもできない。阿波海南駅に隣接する阿波海南駅前交流館に100円硬貨専用のコインロッカーが設置されている(小は300円、中は400円、大は500円)。両替機はないので、事前に100円硬貨を多く用意したほうがよい。キャリーバッグなどにも対応しており、旅行客がDMVに乗りやすい環境を整えている。また、高校生が牟岐線で通学していることから、憩いの場として重宝しているようだ。

 実際に乗車すると、モードチェンジの際、地元高校生の海南太鼓による演奏が車内に“見せ場”の如く鳴り響く。「バスから鉄道」「鉄道からバス」へのモードチェンジが15秒程度で終わると、「フィニッシュ」の音声放送が淡々と流れ、面白い。

 鉄道区間では、山が切り崩され、トンネルだけが残った海部付近の町内トンネルがそびえたつ。海部では役目を終えたASA-100形気動車とDMVとのツーショット撮影ができる。

 宍喰駅最寄りの宍喰郵便局では、窓口にDMV3台の紙模型を飾っており、“ゆう活”(窓口で旅行貯金や風景印を収集すること)などの観光客を待ち受けている。このほか、役場や警察署などでDMVの横断幕を掲げるなど、地元にとってもDMVが観光客増加の起爆剤になることを目論んでいる。

 井原専務によると、DMV開業後、2022年1月10日までは満席の便もあったが、それ以降はオミクロン株の影響で激減したという。実際に取材した際、乗客が私ひとりだけの便もあった。


課題はほかの交通機関との連携強化
 DMVの平日は定期13往復、臨時2往復、土休は定期12往復、臨時3往復が設定されている。しかし、阿波海南で接続する牟岐線の牟岐―阿波海南間は8往復(夜間の1往復はDMVの運行が終了しているため、接続しない)と少ない。特にDMVの“目玉”といえる阿波海南文化村―海の駅とろむ間の便に乗るには、前日に海部郡海陽町入りするのが無難なようである。

 JR四国のホームページでは「鉄道・バス時刻表 牟岐線・徳島バス、徳島バス南部(徳島⇔甲浦)」を掲載している。牟岐線徳島6時46分発の各駅停車牟岐行きに乗り、終点で徳島バス南部(マイクロバスで運転)に乗り換え、阿波海南駅に近い海部高校前で下車すると、阿波海南文化村―海の駅とろむ間の便に間に合う。

 しかし、この接続のやっかいなところは、牟岐駅構内にバスの停留所がないことだ。徳島バス南部の牟岐停留所は、牟岐駅から徒歩数分の徳島バス南部牟岐営業所内にあり、よく把握していないと道に迷って乗り遅れのリスクもある。

 また、徳島バスは室戸・生見・阿南大阪線という高速バスが運行され、空席がある場合のみ阿南駅―甲浦間で乗降ができる。しかし、阿波海南駅を通過する難点がある。

 DMVをよりいっそう盛り上げてゆくには、地元と交通事業者が一体になって交通環境をよりよい方向に整備しないと、“DMV目当ての観光客が増えないのでは?”と懸念する。

気動車の去就
 DMV化後、ASA-100形は海部、ASA-300形は宍喰車両基地に留置されている。このまま“お飾り”で残すのはもったいない。井原専務によると、何件か問い合わせがあったという。役目を終えた中古の気動車は電車以上に貴重な存在であることから、将来は他社へ移籍し、新天地で活躍することを期待したい。

【取材協力:阿佐海岸鉄道】

岸田法眼(きしだ・ほうがん)
レイルウェイ・ライター。1976年栃木県生まれ。『Yahoo! セカンドライフ』(ヤフー)の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、フリーのレイルウェイ・ライターとして、『鉄道まるわかり』シリーズ(天夢人)、『AERA dot.』(朝日新聞出版)などに執筆。著書に『波瀾万丈の車両』『東武鉄道大追跡』(ともにアルファベータブックス)がある。また、好角家の一面を持つ。引き続き旅や鉄道、小説などを中心に著作を続ける。

デイリー新潮編集部


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