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新・鉄道綜合スレ

369とはずがたり:2016/01/25(月) 21:55:21
>>368-369
留萌〜増毛間は、これまでワーストとされていた札沼線の北海道医療大学〜新十津川間(非電化区間)81を下回ります。つまり、留萌〜増毛間がJR北海道でもっとも輸送密度が低い区間、となったわけです。

ただ、札沼線の末端部、たとえば浦臼〜新十津川間で区切れば、39よりさらに低くなる可能性もあります。

ちなみに、2014年に廃止された江差線木古内〜江差間は、2011年度の輸送密度が41でした。同区間の廃止を公表した2012年9月のプレスリリースには、「弊社の営業線区で最もご利用が少ない線区」と表記されています。2014年度の留萌線留萌〜増毛間はそれよりも利用者が少ないわけです。

富良野〜新得は輸送密度155

さて、この新しい「区切り方」で気になるのが、根室線です。3月期決算で滝川〜新得間とされた区切り方が、9月期決算では「滝川〜富良野」「富良野〜新得」に分割されています。

輸送密度でみますと、滝川〜新得間277の内訳は、滝川〜富良野間が460、富良野〜新得間が155となります。277は悪い数字で廃止対象になってもおかしくありませんが、460なら少しはマシです。一方、155は危機的です。

JR北海道が「ご利用の少ない線区」としてあげている各線のうち、輸送密度200未満は、留萌線留萌〜増毛間、札沼線非電化区間、石勝線新夕張〜夕張(夕張支線)、根室線富良野〜新得間、留萌線深川〜留萌間の5区間だけです。

これら「5区間」と、鵡川以南で不通になっている日高線が、当面存廃の焦点になりそうな線区といえます。留萌線留萌〜増毛間については、すでにJR北海道が正式に廃止方針を示しています。

赤字額では宗谷北線が圧倒

今回JR北海道は、「利用が少ない区間」について、初めて路線別の営業収支と営業係数を明らかにしました。営業係数は国鉄時代には線区ごとに公表され、「日本一の赤字線」として美幸線が話題になったりして覚えている方もおられると思います。懐かしいですね。

営業損益では、宗谷線の名寄〜稚内間(宗谷北線)が21億6100万円の赤字で、他を大きく引き離します。一方、営業係数では留萌〜増毛間の4161が筆頭で、札沼線非電化区間、石勝線夕張支線、根室線富良野〜新得間、留萌線深川〜留萌間といった、輸送密度200未満の区間が続きます。

輸送密度200未満の「5区間」の赤字の総額は20億1100万円で、宗谷北線の赤字を下回ります。JR北海道の経営を改善するのだけが目的なら、「5区間」を廃止せずとも宗谷北線一つを廃止すればすむ、という理屈も成り立わけです。

今回切り離された滝川〜富良野間は輸送密度は460で宗谷北線の405を上回り、営業損失も8億7600万円にすぎませんが、営業係数では827と「5区間」に次ぐ悪い数字です。

廃止判断に複数の基準

このように、今回のJR北海道の数値公表には、今後路線整理を進める上で、複数の尺度を用いることを示唆しているように思えます。

国鉄時代の赤字ローカル線廃止は、「利用者数」(輸送密度)だけを絶対的な基準にしましたし、そうしないと廃止が進まなかったという事情がありました。しかし、今回は、「利用者数」だけではなく、「採算」(営業損失額)や「経営効率」(営業係数)も基準にして、複数の視点で廃止区間を決める、ということなのでしょう。

「5区間」に関しては、利用者数、採算、経営効率のいずれの面からみても厳しい数字です。JR北海道としては、「どんな尺度を用いても廃止が妥当である区間」を明確にしたいのでしょう。営業収支と営業係数の公表には、そんなJR北海道の思惑が透けて見えます。(鎌倉淳)


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