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新・鉄道綜合スレ

3518チバQ:2021/05/10(月) 20:14:01
 8割程度の運行というと、元々1時間当たり20本の運行であれば16本の運行になるわけだが、これは列車の間隔が3分から3分45秒になるということを意味しない。列車の運行間隔を調整するには全面的なダイヤ変更が必要になるから、それはできない。

 そこで20本のうち、いずれか4本を間引くことで対応することになり、3分間隔と6分間隔が混在する結果となる。そうなると必然的に、6分の間隔が空いた後の列車は通常よりも混雑することになる。

 実際、JR東日本が同社アプリ上で提供している山手線のリアルタイム混雑状況を見ると、間引いた後の列車だけが混雑していることが確認できる。これでは感染対策としては本末転倒であり、政府の拙速な介入が招いた混乱だと言えよう。

● 混雑の悪化を懸念して 西武鉄道は一部運休を中止

 一方、私鉄を見ると、慎重な対応が目立った。東急電鉄は池上線で上り2本、下り2本、世田谷線で上り5本、下り5本を運休。小田急電鉄は成城学園前始発の東京メトロ千代田線直通準急列車5本を運休。京成電鉄は比較的運行距離の短い京成高砂〜京成上野間の列車を上り1本、下り1本のみ運休とするなど、ごく一部の列車の運休または運行区間の短縮にとどまっている。

 結果的に減便は大失敗に終わった。西武鉄道は4月27日に、池袋線の上り2本、下り2本の運行区間短縮と、新宿線・拝島線の上り2本、下り2本の運休、下り1本の運行区間短縮を4月30日、5月6日、7日に行うと発表したが、4月30日になって、5月6日、7日については新宿線・拝島線の運休を取りやめると発表した。

 西武鉄道広報部によれば「減便実施初日となった4月30日に、運休対象となった通勤急行の後続の急行列車に混雑が見られた」といい、国や東京都からの要請は「無理のない範囲で」とのことだったため、通常ダイヤに戻す判断をしたという。JR東日本も5月6日になって、一部の列車に乗車率180%を超える混雑が発生しているとして7日の減便を急遽、取りやめた。形ばかりの減便すらも取りやめる事業者が出たことで、内閣官房の思い付きは完全に瓦解した。

 元より、ゴールデンウイークの中日である4月30日はともかくとして、多くの職場では休み明けとなる5月6日、7日に減便を行うのは無理があった。政府や東京都からすれば5月6日、7日に追加で休暇を取ってもらい、人の流れを減らしたいという狙いがあったのだろうが、供給をしぼっても需要が減るわけではないのである。

 昨年の1回目の緊急事態宣言時には、テレワークが急速に広まり、首都圏の鉄道利用者は最大7割程度減少した。ところが、今年1月の2回目の緊急事態宣言時には最大でも4割程度の減少にとどまり、今回も大幅には減っていない。鉄道利用者を減らしたいのであれば、テレワーク実施率を上げるなど、より効果的な誘導策があったはずだ。

 鉄道を巡っては気になる話も出てきた。これまで鉄道は密集しているが、会話をしないため密接ではない、あるいは換気がされているため密閉ではないとして、「3密」には当たらないとされてきた。

 ところが変異ウイルスの拡大により、3密でないところでもクラスターの発生が相次いでいるというのである。政府には「やっている感」を出すための対策ではなく、真に必要な対策を取るよう求めたい。

枝久保達也


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