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新・鉄道綜合スレ

3140チバQ:2020/06/22(月) 18:32:12
■4時間を切っても航空優位が続く

 ところが、新大阪―鹿児島中央間の所要時間は「みずほ」を使えば最短で3時間41分で4時間を切っているにもかかわらず、京阪神―鹿児島中央間のシェアは新幹線25.1%、航空74.9%と航空の圧勝だ。新幹線の鹿児島中央駅は、繁華街の天文館まで路面電車で7〜8分の距離だが、鹿児島空港からだと空港リムジンバスで約50分かかる。それでも新幹線は航空機にかなわない。

 新幹線は利用されていないのだろうか。JR九州の担当者は、「鹿児島中央から新大阪までの直通運転実現の効果は想定以上だった」と語り、この見方を否定する。2011年の九州新幹線全線開業当初、関西まで相互直通運転する列車は1時間当たり1本の計15往復だったが、現在は1時間当たり1〜2本の23往復だ。新幹線は大健闘している。

 とはいえ、九州新幹線鹿児島ルートが2011年に全線開業してから9年が経過した現在も、依然として航空が優位という事実は、4時間の壁がつねに当てはまるものではないことを示している。

 東京から北へ向かってみよう。JR東日本によれば、新幹線の所要時間が最速3時間37分の東京―秋田間は58対42で新幹線が優勢。東北新幹線の東京―新青森間の所要時間は最速2時間59分であり、東京―青森間の新幹線と航空のシェアは78対22で、やはり新幹線が優勢だ。

 東北新幹線の列車は新青森で北海道新幹線に乗り入れ、函館に向かう。東京―新函館北斗間の所要時間は2019年3月のダイヤ改正で最短3時間58分となり、ついに4時間を切った。2017年時点における東京―函館間のシェアは鉄道29%、航空71%で航空のほうが優勢だったが、4時間の壁のセオリーに従えば、2019年4月以降は利用者が航空機から新幹線にシフトしていることになる。はたしてどうなるか。

■新幹線の逆転は難しい

 新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり2019年度の北海道新幹線の輸送量は4.9%減った。これはJR東日本の東北や北陸など新幹線全体の利用者数5.1%減と大差ない数字である。航空側のデータはまもなく発表される航空輸送統計調査を待つ必要があるが、北海道新幹線の輸送量が劇的に改善しているわけではないので、航空のシェア逆転は難しそうだ。

 新幹線の駅である新函館北斗から函館駅へは空港アクセス列車の「はこだてライナー」で20分弱かかる。一方、函館空港は市街地に近く、函館駅まで空港バスで約20分だ。このような新幹線と航空機の所要時間以外の要因が影響していることに加え、新幹線が4時間を切ったといっても、実際には4時間を超えて走る列車も多いという理由もある。

 2015年に金沢に延伸した北陸新幹線は、東京ー金沢間の所要時間は2時間28分で、新幹線と航空のシェアはおよそ7対3。新幹線の圧勝だ。金沢開業前に新幹線と特急を乗り継いでいたときのシェアはおよそ3対7だったので金沢延伸によってシェアが逆転したことになるが、新幹線と特急を乗り継いだ場合の所要時間は約3時間50分。4時間を切っていたのに航空に負けていた。

 そもそも「4時間」の根拠も疑わしい。新幹線が地方都市にもたらす影響を研究する青森大学の櫛引素夫教授は、2002年の東北新幹線・八戸開業時に、青森県で取り沙汰されたのは“3時間の壁”だったという。


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