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新・鉄道綜合スレ
3118
:
チバQ
:2020/06/10(水) 20:02:14
■大量投入は老朽車両の置換えと省エネ対策
大量に車両を新製投入し、デビューから約1年で近鉄の主力運転系統である名阪甲特急をすべて置き換えるのは、大阪・名古屋間の特急列車イコール「ひのとり」というイメージを早くに定着させるための施策だろう。乗車する列車によって、「ひのとり」であったり従来の車両であったりすると、やはり利用者を戸惑わせる。
その一方で、一気に名阪甲特急を置き換え、捻出される特急車両を他の系統に転用し、「玉突き」で老朽化した車両を早急に取り替える意図もある。近鉄はすでに、最も古い12200系「スナックカー」を2020年度中に全廃する計画を公表している。この車両は1969〜1976年に製造され、すでに初期の車両は廃車が進んでいるものの、いまも残る数が「ひのとり」の新製両数にほぼ等しいのだ。
「スナックカー」だけでなく、通勤通学向けの一般車でも、近鉄は車齢40〜50年程度の車両を多く抱えている。しかも、そうした車両は耐久性に劣る鋼鉄製であり、抵抗器で電気を熱に変えて速度を制御する「抵抗制御」と呼ばれる走行システムを使っている。省エネ性能では、新型車両に及ぶべくもない。
こういう状況に至ったのは、バブル崩壊後の不況期に設備投資を控え、老朽化した車両も補修や改造を加え、延命を図ってきたため。だが、さすがに限界を迎えた状況がうかがえる。鉄道車両の寿命は一般に30〜50年程度といわれる。さらに鋼鉄製車体、抵抗制御の車両は、日常的な補修費・電力費が新型車両と比べて大きくかさむ。経営上からは早く淘汰すべきだが、先述したように、車両を新製するために大きな初期投資が必要になる。それを抑制せざるをえなかった社会事情、ひいては経営状況が、これまで大手私鉄を悩ませてきた。
「ひのとり」が一気に投入されたことは、近鉄がこれまで味わってきた“苦しさ”を表しているともいえる。もうこれ以上は待てない苦衷も感じられる。近鉄のシンボルは2階建て車両と思う向きも多かろう。だが、30000系「ビスタカー」も営業運転開始は1978(昭和53)年。鋼鉄製車体、抵抗制御なのだ。「スナックカー」を淘汰できたところで、そのすぐ後にも取り替えるべき車両が控えている。
近鉄にとって、老朽化した効率の悪い車両の廃車・置換えは、経営上、突きつけられた「待ったなし」の課題といえる。「ひのとり」ほどの派手さはないだろうが、リモートワークの普及で通勤利用者の減少も見込まれる中、車両に対してどのような投資を行うのか、注目されるところだ。
筆者プロフィール: 土屋武之
1965年、大阪府豊中市生まれ。鉄道員だった祖父、伯父の影響や、阪急電鉄の線路近くに住んだ経験などから、幼少時より鉄道に興味を抱く。大阪大学では演劇学を専攻し劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。芸術や評論を学ぶ。出版社勤務を経て1997年にフリーライターとして独立。2004年頃から鉄道を専門とするようになり、社会派鉄道雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事を担当するなど、社会の公器としての鉄道を幅広く見つめ続けている。著書は『鉄道員になるには』(ぺりかん社)、『まるまる大阪環状線めぐり』(交通新聞社)、『きっぷのルール ハンドブック 増補改訂版』(実業之日本社)、『JR私鉄全線 地図でよくわかる 鉄道大百科』(JTBパブリッシング)、『ここがすごい! 東京メトロ - 実感できる驚きポイント』(交通新聞社)など。
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